ほ:システムガーディアン【灼鋼の玄武】-ルイン・アマルガム討伐作戦

ほ:システムガーディアン【灼鋼の玄武】-ルイン・アマルガム討伐作戦


任務概要
  • 任務目的:【灼鋼の玄武】ルイン・アマルガムの討伐
  • 各端末データより抜粋
[システム1]生成炉(地熱):第三節-ルイン・アマルガム
関連保護区:自然保護区Ⅷ:獣鬼煉獄熱帯惑星【パイロニアス】、自然保護区Ⅺ:幽顕機層高炉惑星【デキュビタス】、自然保護区[不特定]:最下層不開拓区域【ドーム・ジ・ルパラディ】
制御システム稼働状況:AIによる操作も不可能。機械樹管理者[オガニ・ヴァジール]による支配行為を継続中。プロトコル「体内炉心変性」が施行中。フォトン凝縮機構の過活動現象が促進され、フォトンバーストの危険性がほぼ確定的です。周囲フォトンをも干渉させ、威力が増幅される恐れがあります。分析の結果、約1時間45分程で惑星規模のフォトンバーストが予想されます。
システムガーディアン情報:回収データより参照......獣鬼種【ルイン】惑星パイロリアスの頂点に立つ古代エネミーの一角です。現在、惑星パイロリアスには既に絶滅していると記録されており、島内部に棲息するルインは遺伝子改良及び対ダーカー戦仕様を施した事でオリジナルとは相違点が存在します。巨大な甲羅は鉄製よりも堅牢で、常に灼熱を帯びた状態です。内部の天然炉心臓器が体内循環を活発的に促進させる為、ルインの縄張りとする領域は火山領域と同等クラスの厳しい環境下となります。普段は小規模の山として眠っていますが、敵性存在を感じ取ると、非常に攻撃的となります。

オペレーター:亡月、ホオズキ

現地メンバー
  • ルイン討伐班:エクト(AIS乗用)、ホムンクルス(AIS乗用)、バク、コ・ラウム(龍機兵使用)
  • レガトゥス対応班:フアン、アンニュイ、ニル、マーレ
  • 装置遮断実行班:ルナソル、クラルス、ネグロ、メガロ、ハナ

ルイン・アマルガム討伐作戦における概要
亡月-今作戦において相手は自爆を仕掛けてくる非常に太刀の悪い存在だ。しかもルクスの様に顕現を維持する機構等で無く原生生物を改造した代物と来た。ハッキリ言ってここで倒せなければ私達は終わる事が確定的だ。獣鬼種の弱点は氷である事は判明している。予めモレグに設置していたAISは二体かつコンパクト重視された設計だ。壊されたら死んだと思え。龍族二人を頼りにし、フォトンブリザードと即席製造のブリザードバルカンで弱点に攻撃及び心臓核を破壊しろ。説明不足は仕方ない、時間も無いのでこの内容を頭に叩き込んで責めてこい。フールに強力を要請する様にメガロには頼んだ。どうやらフールだけでも厳しい相手らしい。気を抜くな。

+ 18:43-討伐班、自然保護区Ⅷ急行
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自然保護区Ⅷへ移動する為には、複雑かつ綿密な施設を経由しなければならず時間を要する状況でした。その為メガロによる大陣形型フォトン転送術によって討伐班は第二下層部:絶対監視区域【ティターン・プリズナード】に転送する事に成功しました。それにより、数分経たずに自然保護区Ⅷへと到着。保護区内部の気温は80℃まで達しており、通常のアークスでは任務に支障が来る程でした。
(フォトンバーストまで残り1時間38分)

[メガロ]:どうやら転送は無事成功したようだな。

バク:くっそ熱ぃなここ・・・なぁラウム、コイツの操作は大丈夫なのか?

[ラウム]:[寧ろここの方が我と近い所為か動かす事に苦は無い。]

エクト:さぁて・・・とんでもねえ所だな。明らかにボス級のエネミーがウジャウジャと。

ホムンクルス:皆、これは逃げてるのか・・・?

[亡月]:王者が爆発しようとしてるんだ、怯えて逃げてるんだろうな。時間も無い。観察する時間は無いと思うが一気に制圧しろ。

[メガロ]:私はフールへ救援を要請する。多分、自分の命くらいは惜しいだろう。

[亡月]アレが味方になってくれたら嬉しいが・・・お前さんは変身とかしないのかい?

[メガロ]:鮫があんな所で活躍できると思うのか?

[ラウム]:[止めておけ、限りない命をここで絶やすな。]

ホムンクルス:どうする?先制攻撃すればいいかな。

[ラウム]:[我とバクが注目を誘い、そのまま戦闘に入ろう。お前達二人は奴の前では脆弱だ。出来るか?ロの若造よ。]

バク:おいおい、俺を舐めちゃあ困るぜ・・・!!!!

(バクは咆哮で周囲を響かせた刹那、龍形態へと変化。龍機兵の二倍近い巨体へと変貌しました。)

エクト:でっか!?おいおいこんなデカくなれんのかよ?

バク:マァナ!行クゾ!!!ラウムッ!!!

[ラウム]:[あぁ!全力で行くぞ!]

(バク、龍機兵は体内より生成された火炎をルインへ放ち、大爆発が生じました。)

エクト:ん・・・?微動だにしねえな。

ホムンクルス:反応が悪いだけじゃないかな。

(間もない経過の後、突如地響きが生じルイン周辺より巨大な樹の枝らしき存在が群を為して討伐班に襲い掛かってきました。)

[亡月]:避けろ!それらもルインの一部だ!

エクト:うわマジかよ!ブーストで避けれるかこれ!

バク:チッ・・・オォラ!!!!

(バクが生成した炎の結晶が枝群に命中し、焼き焦げている様ですが経過に伴い自己再生をしています。)

[ラウム]:[やはりな・・・ルインの一部であれば再生も容易い事。本体を攻める他ない。]

ホムンクルス:何とか、懐に入り込めれば!

[亡月]:・・・待て、強力なフォトン反応だ!動くぞ!

(巨大な甲羅が一部分それぞれが不規則的に動き、張り付いていた岩や砂が崩れ落ちていきます。)

[亡月]:椎甲板の動き・・・ああ確かにアレはカメだ・・・だが。

(ルインは二足状態で立ち上がり、甲羅と思われた組織は4つに分かれ、四肢と体幹に侵食された植物が生き物の様に動き出します。)

[ラウム]:・・・予感はしていた、既に奴も・・・苗床か。

エクト:・・・目標を確認、ナキさん・・・残り時間は?

亡月:残り、1時間27分だ、急げよ。

+ 18:54-討伐班、ルイン攻撃開始
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(フォトンバーストまで残り1時間15分)

ルイン:・・・・ッア・・・・オオオオォオオオオオオ・・・・ッッ!!!!!

[ラウム]:[既に脳まで手遅れなのだろう、AIと言えど、オガニの手にかかれば無力同然であったか。]

エクト:結局、コイツを救えねえって訳か。心臓核の位置は分かるかナキさん!

[亡月]:分析中だ、流石に時間が掛かりそうだな。30分は待たせる!AISの武器は全てアポストルス特効仕様だがガーディアンにも効く筈だ!

ホムンクルス:動きは鈍いけど、植物が邪魔だなぁ・・・!

(植物群の猛攻を回避しつつ、バクとラウムは応戦し植物群を根絶やしするかの様に焼き尽くしています。)

エクト:サンキュウ!助かるぜ!

バク:キリガ無ェ!

[ラウム]:[ムッ・・・皆!散るんだ!]

(ラウムの一声にて、一同はその場より離散。散り散りになった途端、ルインは腹部を開口させ高出力な波動砲を放ちました。放たれた先に居た巨大エネミー群は爆散し、一瞬に塵と化しました。)

ホムンクルス:・・・・・・・・・・・・・え?

エクト:ナキさん・・・今のってさ。

[亡月]:そう来たか・・・こっちでは高出力反応はな、既に自爆態勢が為に反応が出ないんだ。予告無しで撃たれるって訳だ。

エクト:うそ~~~~ん!!!!

バク:ウゥウウラッッッ!!!!!!

(バクはルインの頭部に向かい、無数の炎の結晶を放ちました。しかしルインは突き刺さった結晶を物ともせず、バクに向かい火炎弾を放ちました。)

バク:ウォッ・・・!?

(火炎弾はバクに命中し、その衝撃でバクはバランスを崩します。)

バク:ウォオオオオオッ・・・・・!!!

エクト:バク!!!!

[ラウム]:[こんの馬鹿者が!]

(ラウムはバクを受け止め、態勢を整えさせます。)

バク:ス、スマネエ・・・。

[ラウム]:[龍の身で抑えが付かぬのだろう、頭を冷やせ。]

エクト:今の内に撃ち込むぞ、ホム!

ホムンクルス:分かってるよ!

(エクト、ホムンクルスはルインの侵食部分に向けてソリッドバルカンにて射撃。植物部分に炸裂し組織部分が露出されます。)

ホムンクルス:効果はあるみたいだよ!

[ラウム]:[一気に畳み掛けようぞ・・・!この力、救星の悲願なれど慈悲を貫く聖槍也ッ・・・!!]

(龍機兵は更に上へと上昇し、機構変形を行い武装展開を開始。装甲部位から展開された射口部分より、雷撃を纏ったエネルギー弾を無数箇所から放たれました。)

[亡月]:これが龍機兵の力か・・・ユールドゥルムの技術ねぇ。

(ルインの侵食部分を容赦なく貫き、その痛みに耐えかねたのか悲痛の咆哮を響かせます。)

[ラウム]:[やはり、まだ痛みはあるのだな。]

(エクト、ホムンクルスは押し寄せてくる植物群をフォトンセイバーにて一網打尽にしていきます。)

エクト:なんちゅう量だ・・・!流石に宿主を守ろうと必死じゃねえか。

バク:オマエラ、ドケ!!!!

(バクは地中に這い寄る植物群に火炎を放ち、植物群は業火の炎に包まれていきます。)

エクト:っと、俺らも地面にいたらあぶねえ!このまま突っ込むか!

[ラウム]:[気を付けろ、第二破が来るぞ!]

(ルインは再び腹部にフォトンを集中させます。エクト、ホムンクルスはルインの真横へと回り込み、寸での所で波動砲が放たれました。)

エクト:ちくしょう・・・厄介だな!

(バクは炎の結晶を放ち、龍機兵は再びエネルギー弾を発射させます。ルインが体動した事で鱗部分に当たるも、全て弾かれてしまいます。)

[ラウム]:[攻撃を庇う思考は残っているのか。このままでは埒が明かん。]

ルイン:・・・・・・・・ォ、オォ・・・。

バク:・・・アイツ。

ルイン:オロ、カ・・・ワレヲ・・・タオセ・・・ヌ。マコトノ・・・チカラヲ・・・。

エクト:なぁ、どういう意味だ?

ルイン:オ・・・オオオッ・・・・。

(ルインは腹部を開口させます。しかしエネルギー弾は放出されず、ルインは只それを維持するのみです。)

[ラウム]:[ルインよ・・・やるしかない!]

[亡月]:待たせた!開口した事で確認が取れた!奴の弱点は開口した部分の発射口があるだろう?その奥に連なる重層組織の中に心臓核が眠っている!

ホムンクルス:んじゃあそこに一斉に撃てば・・・!

エクト:皆、準備は出来てっか!

(討伐班は一斉に攻撃準備を開始。エクト、ホムンクルスはフォトンブラスターを実施。バクは巨大な火炎弾を放ち、龍機兵は発射形態へと変形し高出力エネルギー弾を放出しました。)

[亡月]:良いぞ、その調子で終わらせるんだ!

(討伐班が放った攻撃はルインの腹部にて大爆発を起こしました。しかし、その攻撃でさえ心臓核へは行き届いていませんでした。)

ホムンクルス:嘘でしょ・・・?

ルイン:・・・・ウ、アァ・・・ア・・・・。

[亡月]:炉心は胸部にあるとて、今ので誘発に繋がるか・・・クッ。

(突如として自然保護区内部の気温が更に上昇。ルインの体内温度は720℃まで上昇しています。)

バク:クッソ・・・益々アイツ・・・。

(ルインは開口されたままの腹部より高出力エネルギー弾を放射。エクトとホムンクルスは寸での所で回避出来ましたが、バクは一歩遅れる状況となり龍機兵は機体ブースト全開にてバクを突き飛ばしました。)

バク:ナッ・・・ラウム!?

[ラウム]:[案ずるな!使役する機械だ、ルインを倒せ!でなければ、ただ耐えッ・・・]

(龍機兵はエネルギー弾を避け切れずに被弾し、跡形もなく消滅しました。)

バク:ラッ・・・ア・・・・・ラウム・・・・オイ!?

エクト:クッソ!!!!

ルイン:オオオ・・・・オオオオオオッ・・・・・。

(ルインは断末魔の様な雄叫びを放つと、そのまま倒れ込み眠りに付くかのように静止しました。)

エクト:・・・ナキさん、これは一体。

[亡月]:内部温度は変わらず、まるで眠りについたようだな。

ホムンクルス:何なんだコイツ・・・どうやって倒せば。

+ 18:49-実行班、巨大樹メタリーエルスシステム管理操作
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対応班、実行班は巨大樹メタリーエルスへと転送。メガロは管理施設にて[オガニ・ヴァジール]の支配権を奪い取る作業を実施しました。また、フールとの通信を取り、救援要請を行っています。
メガロが予想していた通り、メタリーエルスへの出力遮断行為が為されており、遮断箇所も特定されました。対応班はすぐさま動力源が設置されている第三下層部経由施設「イーンフェルヌス・カウウス」へ急行しました。

メガロ:おい!フール!此度の事態、分かっていたのだろう!?

[フール]:お主が感情を露わにするとは、なんと面白い事か。カカカ、良いぞ。儂は元より承知だったぞ。

メガロ:・・・協力しろ、お前も死にたくは無いだろう?

フール:元より、そのつもりよ?

(フールと突如メガロが操作している端末の上に現れ、そのまま高圧的な態度でメガロを眺めています。)

メガロ:既に分かってここにいたのか?

フール:カカカッ!そぉんな趣味の悪い婆と思ったのか?たわけが。

クラルス:えっえっえっ!?ゴスロリ青肌白髪ロリババァですか!!!??属性盛り過ぎでしょムッリしんど!!!!!

(ネグロは無言でクラルスの頭部を叩きます。)

クラルス:あいたー!?な、何するんですかぁ!

ネグロ(「いや、うるさすぎてびっくりした」と書かれた看板を取り出す。)

クラルス:あっはいすいません。

ルナソル:メガロさん、フールさん。本当に、対応班が向かった場所にレガトゥスは待ち構えているのでしょうか・・・?

メガロ:私がここで機械を弄る事を彼女らは知っている。だからあそこで機械を壊そうと目論んでいるのだろう。勿論AIによる自動修復機構は為されるが、それは日を跨ぐ作業だ。そうなれば、時間稼ぎとしては有効なのだ。もし遮断行為をしているのであれば、力ずくでどうにかするしかあるまい。

フール:じゃあ儂は、ルインに別れを告げさせるとするか・・・む?

ハナ:あ・・・フール様・・・。

フール:そうかそうか、ハナよ。エンティの事は。

ハナ:はい、私の腕の中で・・・息を、引き取りました。何も・・・出来なくて。

フール:良い、最期に何を言っていた?

ハナ:・・・これで、楽になれる・・・と。

フール:そうか、それで良い。あの馬鹿者には似合いだ。のぉメガロ?

メガロ:アイツは少し働き過ぎだった。

フール:ハナよ、ルインの事許してやるんじゃぞ?

ハナ:私、もう怒ってないわ・・・。フール様、あの子を楽に・・・。

フール:ああ、勿論な。

(フールはその場より消失しました。)

メガロ:・・・やはり、遮断箇所をどうにかするしかない。対応班に期待しよう。

ルナソル:ハナさん、大丈夫ですか?

ハナ:私は、大丈夫だわ。

クラルス:システムガーディアンの人達とは仲が良いんですね。

ハナ:私も一応、原住民だから・・・神様というより、エンティとかルインみたいに子供っぽい神様は友達みたいに接してるの。

クラルス:そうなんですねぇ・・・あんなにヤバそうな見た目してるのに、友達って凄いですよ。

ハナ:昔は皆、仲良くしてたのよ。長い時で狂っていく事実は変わる事なんて無いの。決して・・・。

ルナソル:長い時を生きる事は、辛いでしょうに。貴女の様な存在は、彼らにとってかけがえのないものだと思います。

ハナ:そうだと・・・嬉しいわ。

メガロ:・・・。

+ 18:58-対応班、レガトゥス撃退戦
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第三下層部経由施設「イーンフェルヌス・カウウス」へ到着した対応班が見たものは、設置端末を破壊し尽くすレガトゥス4体でした。一同は戦闘態勢を取り、総攻撃を仕掛けます。

敵性レガトゥス
①クラディア 最初に確認された第037番目のレガトゥス。バル・ロドスの組織が確認されており、相手の思考を読み取る事が可能。水系テクニック、浮遊移動を行い、相手を翻弄する戦術を好む。
②ネズヴェル 島外にて海王種を捕食していた第049番目のレガトゥス。全身に甲殻を纏っており、近接戦闘を主に仕掛ける。
③クレオステウス 鉄の様な装甲を纏った第089番目のレガトゥス。二重に連なる下顎器官を持ち、甲殻版を纏うエネミーをも容易に捕食する。言語機能は無いに等しい。
④ゴルアスピス 両上肢にノコギリ状の甲殻を持つ第021番目のレガトゥス。非力レガトゥスを主に捕食する事があり、非常に残虐な性格の持ち主。

ニル:ねえ!壊されちゃったの大丈夫なの?

[ホオズキ]:この状態では・・・修復は。

フール:おっと、やはりな。

マーレ:ええっ!?だ、誰・・・?

フアン:会うのは初めてだが、本当にあの兵器を破壊したのか・・・。

フール:ああ、声のみは知っておるぞ?フアンとやらか、カカカ!時間は無い、お主らでは時間が掛かり過ぎてしまうだろう。だから儂が来た。

ニル:えー・・・だってアタシよりチビじゃん。

[ホオズキ]:こらー!ニルちゃんダメでしょそんな事言っちゃ!

フール:カカッ!愛い、愛いのうぉ主。失言は許してやる。

クラディア:・・・フール様、何用で?

フール:心を読めば良かろう?

クラディア:貴女様が来る事は知っていました。ウフフ・・・でも無駄ですよ、もう既に私達はルイン様によって解放されるのです。

フール:たわけ。そんな事をして儂はどうなる?折角の有意義に生きていた儂までも殺す気か。それだけは絶対に許さぬ。

ネズヴェル:もう私達はお前達の眷属でも無い!神とて、結局エンティもルイン様も狂ってしまった!もう何もかもどうでもいい!

フール:カカカッ!言うじゃないか小娘!儂はどうでも良くない!という事だ、お主らが壊した端末、修復せんとな。

クラディア:させない・・・!

フール:フン。仕方ないのぉ。

アンニュイ:・・・っ皆下がって!

(フールは雷撃を纏った槍を投擲し、クラディアの腹部を貫きそのまま両断されました。)

マーレ:酷い・・・っ。

フール:何を言っておる?彼奴は簡単に再生する。愛い娘よのぉ、敵である者に慈悲を持つとは。さて、何をしておる?儂は修復作業に入る?儂を守れ。

フアン:不本意な部分はありますが、仕方ありません。行きましょう。

(クレオステウスはアンニュイに斬りかかりますが、アンニュイも応戦しカタナにて受け止めます。ネズヴェルはフアンへ襲撃し、ゴルアスピスはマーレへ奇襲をかけます。)

マーレ:クッ・・・!はぁ!

(マーレはギ・バータを発動し、ゴルアスピスは後退。この隙を狙いニルは頭部に回し蹴りを仕掛けますが左上肢で受け止められ、ブレードで斬りかかられ回避します。)

ニル:あっぶな~、死にたがるのは良くないよ!そんな子と戦いたくないし!

ゴルアスピス:だったらドけよ?ジャマなんだよクソガキ!

(アンニュイはクレオステウスの右下肢に斬撃を与えますが、クレオステウスは痛む動作も無く叫びながら猛攻を続けます。)

アンニュイ:うっわ喋れないタイプか・・・もーめんどい・・・。

フアン:アンニュイさん背中。

アンニュイ:ん。

(フアン、アンニュイは背中合わせとなり、両翼からネズヴェルとクレオステウスが突進しています。)

フアン:奴の足は甲殻が無く、狙いやすそうです。

アンニュイ:頭部は柔らかそうだけど、顎が邪魔で狙えないんだよねー。

(フアン、アンニュイはお互いに方向転換。フアンはクレオステウスの頭部をツインマシンガンで撃ち抜き、アンニュイはネズヴェルの両下肢を切断しました。)

アンニュイ:これで時間稼ぎになりそうかな。

ネズヴェル:ァアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!

フアン:しかし、再生速度が厄介ですね。

アンニュイ:持久戦なら確実に負ける・・・。

(ニル、マーレは連携を取りながらゴルアスピスに応戦中。しかし再生しきったクラディアが水系フォトンを射出し、フールごと妨害を仕掛けてきます。)

フール:ほぉ、早いな。

ニル:このっ・・・いっつも邪魔ばっか!

クラディア:ふふっ・・・!健気だねえ、本当は戦いたくない癖に。

ニル:な、何だよ・・・。

クラディア:本当は助けたい、治してあげたい、殺したくない、解決させたい。歯が浮くような思考をしてるのね。

ニル:っ・・・。

[ホオズキ]:耳を傾けちゃダメッス!相手の思う壷ッスよ!

(ゴルアスピスは上空よりニルへ斬りかかります。)

ニル:しまっ・・・。

マーレ:ニルちゃん!危ない!

(マーレはニルを庇い、ゴルアスピスの攻撃をまともに受け、左腕と右腹部を切り裂かれ地面に叩きつけられました。)

ニル:マーレ!!!

アンニュイ:やっぱ人手不足だったね・・・。

フアン:このままでは・・・!マーレさん、これを!

(フアンはマーレのもとにスターアトマイザーを投げ展開させるも傷の快復はされませんでした。)

フアン:なっ・・・これは。

ゴルアスピス:所詮フォトンに守られてる脆弱種族なんざ、それが通用しない私達の前じゃ餌同然よ、ヒヒ!

マーレ:私の事は・・・構わず、だいじょう・・・ぶ!

ニル:マーレをこれ以上傷つけてたまるか・・・!アタシが守る。

[ホオズキ]:二体相手はキツイッス!ネグロちゃんに向かわせてるッス、あと数分あれば・・・!

ニル:オーケー、任せて!

フール:いや、その必要は無くなった。

ニル:え?

(フールは詠唱らしき言葉を唱え、レガトゥス4体の地面より雷の弦が現れ、彼女らを縛り付けます。その後、更なる詠唱を唱え高出力の雷撃が発生し4体は悲鳴を上げます。)

フール:さぁて・・・お主らの実力を、見定めて貰った。何と言うか、アークスとは平凡ながら奮戦するものじゃな。カカカッ!面白くも愛いのう。

フアン:見定めて・・・って、どういう事ですか?

フール:簡単じゃ、修復自体は容易。じゃがお主らの力量を見ずに終わるのは勿体無いじゃろ?

ニル:じゃあ・・・マーレが大怪我したのも、本来なら防げたの?

フール:お主、良い目をしておるな。人形の身でその心意気もあっぱれ。

ニル:ふざけるな!アタシらは仲間が傷つかれて何とも思わない奴じゃない!

フール:怒るな、それに彼奴等も炭同然にした事だし暫くは大丈夫じゃろう。メガロ、お主も分かっていたであろう?

[メガロ]:こちらは既に作業も済んでいる。全く、馬鹿に付き合うのも一苦労だ。だが・・・。

フール:だが、何だ?

[メガロ]:これは私情だが、アークスは私達の様に頑丈では無い事くらい知っているだろう?学ぶ事もしたらどうだ?

フール:ああ!この小娘を気に入っているのか?それで憤慨しているのか????カカカカカカッ!!!お前も、執着する事があるんだなぁ?笑わすな!臆病鮫の分際で!

[メガロ]:・・・ニルと言ったか。マーレを私の元へ連れてきてくれ。彼女と治療を施す。フール、お前はさっさとルインを止めてこい。

フール:ああ、仕方ない。大人しく従おうじゃないか。

(フールはその場で消失しました。)

ニル:マーレ、大丈夫?無理しないで、お腹から血が・・・。

マーレ:大丈夫・・・少し塞がってきたから・・・。

フアン:フール、アレで本気を出されたら私達だけでは厳しいかもしれませんね。

アンニュイ:確実に死ぬね。あの炭みたいに。

+ 19:21-実行班、【磁忌龍コ・ラウム】解放
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龍機兵が消滅し、ルインは静止状態へと入っております。エクト、ホムンクルス、バクは厳戒態勢を維持して身構えています。
(フォトンバーストまで残り48分)

[亡月]:どういう事だ、説明しろ!

メガロ:多量のエネルギーを使用した為、休眠状態に入ったと思われる。

[亡月]:ラウムは未だにあの施設にいる状態か?

メガロ:ああ、だが龍機兵が破壊された事でリンクが強制遮断されたんだ。気を失っている。

[亡月]:ならば聞きやすいな、単刀直入に質問させてもらう。本当はラウムを解放できるんじゃないのか?

ハナ:・・・!

メガロ:何が言いたい?

[亡月]:これは推測だ、龍機兵はフォトナーの力を吸収する能力だと。それにフールが行った改良で強力な性能を持った代物だ。だが、何故それをラウムが簡単にリンクして操作しているかだ。流石におかしい、こうか?ラウムの力の一部を龍機兵が使用していた事になるか?

メガロ:・・・あくまで推測だな。

[亡月]:そしてラウムは島の防衛装置とも言ったな?だが何故システムガーディアンも存在する?守護獣を守る龍とも言いたいのか?その様に活用するが為に改造したと言われたらぐうの音も出ないがな。だが、それをする必要がわざわざあったのか?そしてコラプサーはお前達システムガーディアンを消滅させようとしている。

メガロ:何が言いたい?

[亡月]:お前達が、ラウムが解放されるのを防いでいるのだろう?

ハナ:・・・っ。

メガロ:だとしたら、我々はラウムを長い時をかけて騙していたと?

[亡月]:その子が知っているのかは分からない、だがこれだけは言わせてもらう。ラウムは自らが閉じ込められている状況を受け入れていた、理由は解放されるにはそれが出来ない条件があったからだ!だったら何故あんなに落ち着いている?それはハナとの関係があったからか?例え半分正解とて残り半分は龍機兵という手段があったからこそ、コラプサーへの復讐を目論んでいたからこそ耐え抜いていたんじゃないのか!?だからこそ何かを悟った様に過ごしているんじゃないのか!?私はマッドサイエンティスト呼ばわりされているが、お前達程の狂人は滅多に見た事が無い。ルインの発した言葉を分析した事で確証を持った。ラウムこそがルインを殺せるんだと!何故それをしないんだ!

メガロ:・・・ラウムを解放するという事は、我々だけでは無い。ラウムは第一にハナを殺すだろう

ルナソル:それはどういう事なんですか・・・?




ハナ:・・・私は、フォトナーなの。

[亡月]:なっ・・・?

クラルス:そんな・・・だって、そうか・・・元々の出身は知らなかった。フォトナーだった事も。

メガロ:ハナ、もういいのか?

ハナ:・・・ええ、もう家族ごっこはおしまい。この星が無くなるよりは、私が死ぬ方がずっと良いもの。

メガロ:分かった。亡月よ、一つ教えてやろう。何故今までラウムが解放されなかったか、何故コラプサーはエンティを殺したのかを。

解放条件は「我々規定守護獣、いずれか一体の死」だ。

(メガロが端末にて機密プロトコルを展開。アクセスコードを入力後、龍機兵研究所より強力な衝撃音が響きました。)

+ 19:37-討伐班、フォトンバースト阻止
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メガロは[オガニ・ヴァジール]よりルインの支配権を奪還する事に成功。フォトンバーストへの誘導を防ぐ事は成功しましたが、ルイン自体が暴走状態であり制御システムのエネルギーは使用せず自らの体内炉心のみで自爆を図る事が判明しました。例え機構島のエネルギーを利用せずとも、島一つとその周囲を消滅させる事は可能でした。
(フォトンバーストまで残り32分)

[メガロ]:やはり、予測していた事態が起きたか。

(ルインは突然開眼し、甲羅を展開させ植物群で全身を覆わせています。)

エクト:おいこれ心臓核を隠されるぞ!削るぞ!くっそ、さっきから何回攻撃しても効果なかったのによぉ!

ホムンクルス:進行ルートは何が何でも確保するよ!

(エクト、ホムンクルスは襲い掛かる植物群をフォトンセイバーで切り裂き、フォトングレネードで装甲状態の植物群に命中させていきます。バクは火球を放ち、ルインを業火に包み込ませますが、ルインをそれを微動だにしません。)

バク:オォオオオラッッ!!!

(バクはルインの首元に食らい付き、無理矢理引き千切ります。緑色の血飛沫が雨の様に上空を染め上げます。)

バク:グゥウウウウ・・・ッオオオォオオオオオ!!!!!

ホムンクルス:バクさんの様子おかしくない?

エクト:あいつも暴走してんじゃねえか!

(バクは無数の炎の結晶を降り注ぎ、猛攻を仕掛けます。ルインも応戦するかの様に火球を放ち、バクはそれを回避し続けます。)

バク:グォオオオオオ!!!!

(バクはルインの腹部右上部の殻を引き剥がそうとしますが、ルインはバクの右翼に喰らい付きます。しかしバクはそれに動じず、引き剥がす事に必死になっています。)

エクト:駄目だバク!今すぐ回避しろ!あのままじゃ羽根もぎ取られるぞ!

(ルインはバクの首を掴み、万力で締め上げます。バクは悲鳴に似た声を上げ、その手を放してしまいます。)

ホムンクルス:バクさん!

(エクト、ホムンクルスはグレネードとセイバーにて左腕に集中砲火しますが植物群が装甲の様に瞬時に巻きつき、攻撃を防ぎ続けます。)

エクト:段々強くなってねえか、あいつ!?

[ホオズキ]:二人共、待たせたッス!応援が来たッスよ!


ラウム:[離れよ、アークス!]


(バクと同じ体格をした結晶を纏った巨大な龍が、ルインに向かいながら氷の結晶を放ちました。結晶はルインの左腕を貫き、そのまま腕全体に広がり凍結状態と化しました。)

ルイン:ガァアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!!!

バク:クオッ・・・・オオオオオオオラァア!!!!!

(バクは炎を纏った拳で凍結した左腕を破壊。激痛に伴いルインは一歩後退し苦しみ悶えています。)

ラウム:[我が氷哭の一撃よ、堅牢たる玄武を貫け!]

(ラウムは翼を変形させ、大型結晶を6つ召喚し高出力レーザーを放ちました。レーザーはルインの腹部へと命中し、凍結が広がった事でルインの体内温度も下降されていきました。植物群も発達が鈍くなり、徐々に枯れていく様子が見られます。)

[亡月]:動きが鈍くなった・・・!そうか、奴の体内温度が循環と代謝力を高めていたのか!

ラウム:[今だ!凍結した腹は既に脆弱!]

(エクト、ホムンクルスは再度フォトンブラスターを放射。これにより腹部の装甲は完全に破壊され、脆弱化した内部含め心臓核が露出されました。)

エクト:バク!決めろ!

バク:ウォオオオオオオオオオオッッッ!!!!!!

(バクは炎を纏った拳を心臓核に目掛けて殴り込み、内部を爆破させました。これによって心臓核は完全に破壊。ルインの動きが完全に静止されました。)

エクト:・・・やっと、か。

ルイン:・・・・・・・・ァア、カイホウ・・・サレル。ワレ、シセル・・・・。

(ラウムの背中に潜んでいたフールが地面に降り、本来の雷を纏った大馬へと変貌します。)

ホムンクルス:あれは・・・!?

ラウム:[安心しろ、敵ではない。]

フール:[我の出る幕は無かった、のぉ。ルインよ。]

ルイン:ァ・・・・ア、フー・・・・ル。

フール:[もう、休め。管理者への優しさとは言え、もう苗床として島を支える役は充分だろう。]

ルイン:・・・ベ、ラド・・・ン・・・ハ・・・。

フール:[あの娘か、お主も丸くなったなぁ。あの娘は元気だ。お主を心配しておった。よろしく伝えておこうか、旧友のよしみでな。]

ルイン:ハ・・ハ・・・ソウ、カ・・・・ゲン・・・キ・・・カ・・・ァ・・・ハ。


(ルインの身体は脆く砕け行く岩の様に、崩れ落ちて行きました。それを見届けたフールは再び少女の姿に戻り、そのまま消失しました。)

[亡月]:ルインの消滅を確認。ご苦労だった。

エクト:これで、星の危機は救えたんだな。

(バクは人型に戻り、その場で倒れ込みます。エクトとホムンクルスは駆け寄り、バクを介抱します。)

ホムンクルス:大丈夫!?

バク:ああ、いや・・・無茶し過ぎたな。

エクト:全く、バッキャロウだよお前・・・。

(ラウムは研究所に閉じ込められていた時の姿へと変え、三人に歩み寄ります。)

ラウム:[大儀であったぞ、アークス。]

エクト:ああ、アンタも遂に出られたじゃねえか。

バク:ラウム・・・これで約束を果たしただろう?

ラウム:[全く、若造が。無茶をしおって。]

(ラウムはバクの頭を撫で、微笑みかけます。)

バク:おいおい、親父達みてえな事すんなよ。第一俺はガキじゃねえって。

ラウム:[それくらい良いだろう、そして・・・ロ・バク。お主に一つ、頼みたい事がある。]

バク:・・・ああ、折角外に出られたんだ。何でも聞くぜ?

ラウム:[言ったな?では・・・お主にしか頼めん事だ。]





[我を殺せ。]






バク:・・・・は?
最終更新:2019年03月10日 01:05