とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

打ち止め小学生デビュー

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匿名ユーザー

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数分後、六人は学校の昇降口にいた。
正門の方に歩いていると、正門のところに誰かが立っていた。
それは…

「お待ちなさいな○○様♪」

先ほど小萌先生からメールを受けた。黒子が学校の前にいたのだ。

「あれ?黒子はん、なんでここに居るんや?」
「先ほど、小萌先生からメールが来ましてですね、メールの内容はこうでしたの。」

黒子はメールの内容を見ると、青ピは表情が変わった。
ちなみに、メールの内容は『今、青髪ちゃんがフルボッコにされていたのですけど、その後私が心配したら『小萌先生の心配する声だけで幸せですぁ。』っといったのですよ』っと書いてあった。

「く、黒子はんこれにはちょっとした理由がありまして……」
「問答無用ですわ!!」
「不幸d、」

黒子は青ピの腕を掴み、青ピを連れてテレポートしてしまった。
ちなみに今までを一部始終見ていた当麻、土御門、一方通行、浜面、半蔵は手を合わせて『ご愁傷様』っと手を合わせて言っていた。


「遅かったじゃんよ一方通行……ちょっと待て。人数増えてないか? 上条はともかくだな」
「言いたいことは分かっけどよォ、てめェだって一人連れてンじゃねェか。なンで双子の姉が居ンだァ?」

 黒子の居た場所より少し離れた所で待っていたのは同じく目的地を同じにする黄泉川、そして何故か真昼だった。
 お互いに連れて来た人間のことについての説明を始める。

「井ノ原姉は人間の感情のベクトルってやつが見えるじゃん。この子に打ち止めの周りに居る人間がどんな感情持ってるか見てもらうってわけさ」
「まあ真夜と赤音は別口でまだ学校だからな。俺が役に立て無さそうなことだったからよ、こっちの手伝いに来てやったんだ。感謝しろよ」
「確かにコイツの感情のベクトルが見える能力は便利っちゃあ便利か。分かった、連れて行く……ってあの二人は何で来ねェンだ?」
「月詠の能力について色々と調べるって木山先生の手伝いだよ。白雪も月詠の彼女も手伝いに連行されてたな、小萌先生に」

 翔太の強力ではあるが制御の甘い【火炎地獄(デビルフレイム)】を何とかしたいと真夜が木山に進言、木山も科学者としての血が騒ぎ快く了承する。
 土御門は月夜が来られないことを知り、行くのを迷うがこっちの楽しそうという理由で残ることに。

「で? お前が連れて来た四人を連れて来た根拠は? 上条は打ち止めが慕ってるから分かるが残りはまさか面白そうだからって理由とか言わないじゃん?」
「バカ言え。コイツらがそンなことで付いてくるわけねェだろうが。なァ、てめェら」
「「「もちろん!!!」」」
「……分かった、一応信頼してやるじゃん。けどこれで更に人数追加は決定的じゃんよ……」

 土御門、浜面、半蔵は本当は面白そうだから付いて来たのだが、そんなこと言ったら一方通行と黄泉川に何をされるか分からないので白を切りとおす決意をする。
 そして黄泉川の予言どおり、浜面を追って滝壺が、半蔵を追って郭が合流、さらに当麻は、

「もしもし美琴か? 今から打ち止めの登校初日を隠れて見に行くんだけど来るよな」
『打ち止めの! 当然じゃない! 待ってて、すぐ行くから!』

 電話で美琴を呼び寄せて一気に人数が膨れ上がる結果に。
 黄泉川は自分を含め総勢10名(まだ合流してない美琴含む)の大所帯で打ち止めにばれないか心配になってきた。

「まあ、増えちまったもんはしょうがない。いいかお前ら、絶対に打ち止めにばれないようにするじゃん。分かったな!」

 意気揚々と頷く面々を見た黄泉川だったが、それでも不安は完全には拭い切れなかった。
 かくして『打ち止め初登校見守り隊』が結成、打ち止め(+芳川)の居る小学校へと向かうのだった。


一方、翔太は真夜、赤音に連れられ、さらに結標も翔太が行くという理由で学校のグランドに向かっていた。

「あの~、僕を連れてどこに向かっているんですか?」
「これから翔太の火炎地獄の制御のために今からグランドに向かっているんだよ。」
「でも、何で始業式初日からそんな事をするのですか?別にそこまで急がなくてもいい気がしますが。」

そんな事を話していたら、いつの間にかグランドに着いていた。
そこには先に木山、小萌、月夜が居た。

「あれ?小萌おばさんは居るのは分かるんですが、木山先生まで居るんですか?」

翔太は小萌が居るのはなんとなく分かっていたが、木山まで居るとは思わなかった。

「木山先生はこういう事には詳しいのでさらにアドバイスをしてくれるので連れてきたのですよ。」
「そういうことだ。まぁ、俺、赤音さん、真昼さんも木山先生のおかげでレベルが上がったしな。」

翔太はなるほどと思い、
そして小萌は真夜のレベルが上がったっという言葉に何かを思い出した。

「そういえば、システムスキャンの事なんですけど、今までレベル3くらいまでしか測れませんでしたが、今年の一年生は全員レベル3~4なので今回からレベル5まで測れるようになったのですよ。」

「「「えっ、そうなの!?」」」

バレンタインの時に常盤台でシステムスキャンをした真夜、赤音、月夜は驚いた。

「だから真夜ちゃん、赤音ちゃん、月夜ちゃんはこれからわざわざ常盤台に行かなくて済むのですよ。」
「そうなんだ。」
「そんなこと言ってないでさっさと始めませんか?」

そういうと翔太の火炎地獄の制御のために特訓を始めるのだった。



「しょーたっ♪ 私も一緒だから頑張ろっ♪」
「あああああああああ淡希っ!!! だ、ダメだよ! み、皆が見てる前で、その……」
「いーから大人しくしてなって♪ それとも翔太は私がこんなことするの、嫌い?」

 いきなり結標にいきなり抱きつかれたことに抗議する翔太だったが、恋人の甘い言葉にすんなりと受け入れてしまう。
 その場に居た面々はこうゆうことには完全に慣れていたので、特にツッコミを入れることもせずに微笑ましく見る余裕さえあった。

「じゃあそろそろ始めようか。まずは手本からだ。白雪、あそこにある三体の人形を一体ずつ凍らせろ」
「はーいっ。とりゃーーーっ♪」

 木山はまず能力のピンポイント使用のお手本として、10m先に置いてある三体の人形(能力訓練用)を月夜に凍らせるように指示する。
 月夜にとってはこの程度は簡単なので問題なくやってのけるが、それが出来ない翔太はただただ驚くばかりだった。

「すごい……。僕、あんな風に対象を上手く絞り込んで能力使えたこと無いですよ……」
「そうか? なら人形の間隔を開けるか。真夜、人形を1m間隔から3m間隔に開けてきてくれ」
「はい」

 真夜は木山の指示通りに人形を動かしに向かう際に【瞬間超人(リーンフォースセレクション)】で五箇所強化をそれぞれ90で設定。
 というのもこの人形、一体300kgもの重量を誇っており、真夜が残された理由はまさに力仕事だったのだ。

「よ、よ~し……が、頑張ろう。やあっ!!」
「なっ! まだ早いっ!」
「真夜君逃げてーーーーーーーーーっ!!」
「えっ? うわわわっ!!」

 緊張した翔太が真夜が人形の近くに居ることを失念し、【火炎地獄(デビルフレイム)】を人形に使用、三体まとめて焼いてしまう。
 炎が消えて現れたのは炭と化した三体の人形らしきもの、真夜の姿はそこには無かった。

「……うそ。し、真夜君……」
「あちちちちちちちちちっ!!! もう少しで丸焼けになる所だった! 白雪さん、悪いけど雪で冷やして!」
「う、うん……」

 真夜が焼死したと思っていた面々が呆然とする中、当の本人は所々に火傷を負いながらも自分達の所へと転がり込んできた。
 【火炎地獄(デビルフレイム)】の発動に瞬時に気付き、驚きに回避能力を見せた真夜を見てそこに居る人間全員が思った、本当に人間なのかと。

「……どうやら前途多難のようだ。人形も耐熱用に替えた方が良さそうだな。月詠、まずは二体を一体ずつ攻撃出来る所から始めよう。距離と間隔は今のままでだ、いいな?」
「は、はいっ!」
「というわけで真夜ちゃん、大変な目に遭った所で悪いですけど倉庫から耐熱用の人形を二体、持ってきてもらえますかー」
「りょ、了解で~す」

 翔太に焼かれたばかりではあるが能力を使用中なので火傷はすでに完治した真夜は、疲れた顔一つ見せずに倉庫へと走って行った。
 それを見ていた結標は自分が『座標移動』で運んだ方が早いと思ったが、翔太の近くにずーっと居たい&面倒臭いので黙ることにした。
 真夜が耐熱用の人形(重量は前のと同じ)を指定の位置に置き、今度こそ真夜が避難した所で翔太の訓練が再開された。



 その頃の『打ち止め初登校見守り隊』、順調に打ち止め(+芳川)がいる小学校へと進んでいると当麻に呼ばれた美琴が合流を果たす。


「当麻~!!」
「美琴~!!」

二人は顔を合わせると、思いっきり抱き合った。そしていつもと同じとおり激しいキス……
はっきりいって見ている方が恥ずかしい。それは周りの人間も同様で、目を閉じてチラチラと見ている。
まぁいつもの事なのだが………。

「んふふ~♪」
「美琴が来たので再開しましょう」

こうして十人は打ち止めの通う学校に行くことにした。



数分後、打ち止めというと……、

「今日から転校して来ました、ヨシ………芳川美咲花です!!ってミサカはミサカは自己紹介をしてみる!!」

いつもどおりの口癖で自己紹介していた。



もともとプロポーションが整っている美琴のクローンである美咲花。

必然的にクラスの男子の心を奪っていく。小学生なので口調につっこむことはない。

「あ!ミサカには運命の人がいるから、ミサカのことは諦めてください。ってミサカはミサカは入学そうそう重大発表をしてみたり」

男子達の心に冷たい風が吹き、女子達は女として尊敬の念を送っていた



その頃『打ち止め初登校見守り隊』は打ち止めの学校に向かっていた。

「アクセラ、あとどのくらいで着くんだ?」
「あと10分位で着くだろォ。にしても黄泉川、なンで俺達の高校と真逆の方にある小学校にしたンだァ?」

そうだから『打ち止め初登校見守り隊』はまだ着いていないのだ。

「それはお前が学校があるのに打ち止めの学校に来ようとしないようにする為じゃん。真逆なら家で分かるからしっかり学校向かったか確認できるじゃん。」
「別にそれなら途中から道を外れれば簡単じゃねーかァ。」
「そのために私が一方通行の後ろにいるから道を外れたかなんて分かるじゃん。」
「お前は俺のストーカーかァ!!」

一方通行は黄泉川の行動がどう見てもストーカーだろと思い突っ込んだ。

「まあ、さすがにそこまではしないじゃん。どうせ、学校に行ったら居るかどうか分かることじゃん。」
「要するに、俺がちゃんと学校に行けば良いンだろ。」
「そういうことじゃん。」

というと話がなくなり、静かに歩いていた。
だが数秒後、当麻が向こうから知り合いが歩いてくるのを見た。

「ん?あれは…吹寄と紫木?なんだあのありえないコンビは?」

当麻が見たものそれは吹寄と「情報屋」こと紫木だった。
また二人はまだこちらに気づいてなかった。 

「確かにありえない二人だにゃー。何故一緒に歩いているんぜよ?」
「確かに気になる。あの二人ってそんな仲良かったっけ?」
「「「「「「「「「う~ん……」」」」」」」」」

そんな事を考えていたら、二人は手をつなぎ出した。
それを見た美琴以外の人達は驚いた。


「いやー意外な組み合わせじゃん」
「おお、驚いた」
「待って、俺ついていけねえ」
「ナンだコレ……つかナンじゃこりゃァあああ!?」
「上条さんは全くわかりません」
「これは夢だ」
「半蔵様、これは現実です」

皆各々の驚き方をしているが、美琴はさっきから平然としている。
そんな美琴から話しかけてきた。

「一応言っとくけど、あれ付き合ってるわけじゃないわよ」
「「「「「「「「「……じゃあ何?」」」」」」」」」
「み、見事にハモった!?……じゃあ話すけど、別に驚く事じゃないわよ?あれは何だか情報の交換してるだけみたいよ?
手を繋いでるのはメモリを交換しただけ。ほら、手を離してるでしょ?」

美琴の言った通り、二人は手を離し、そのまま手をポケットに突っ込んで、また手をつないだ。
こんな所で麻薬の取り引きみたいな方法まで使う情報はよっぽどこうかな物なのだろう。

「一体何の情報だ?それに何で美琴が知ってるんだよ?」
「そんなに特別な事じゃないわよ。前に浜面さん達が転校しにきた時もああやってたの見て、『もしかして彼氏ですか?』ってきいたら、
『ただの情報交換よ』って言ってメモリだけ見せてくれたわ」
「つまり浜面達の情報を集めていたと?」
「みたいね、今学期もあの人のクラスに転校生でも来たんじゃない?」
「……ンじゃサッサと行くぞ」

そう言って皆はまた歩き出した。



……
………

「今回のも結構危ない子ね」

吹寄は通販で買ったパソコンをしまいつつ、今回の転校生、月詠翔太の事である。
前回やってきた浜面と服部もかなり危なく、ヤバイ仕事までしていたらしいが今は更生したらしい。
とは言っても安全の保証はないため、油断はできないが……。
だが今回来た翔太もかなり危なかった。スキルアウトやギャング(これって死語?)の類ではなく、彼の能力がだ。
チカラの制御のできない能力者にはよくあるパターンだが、能力を使用した時に周りに被害が起きることである。
例を挙げれば、今の能力の制御は前に比べればかなり収まった方らしい(前は学校丸ごと燃やした経験もある)。
さらに、レベル4の不良から身を守るために能力を使った時には、相手はかなりの重症で冥土返しでもなければ死んでいたほどの威力。
更にこのレベル4、全てを燃やす翔太の能力に恐怖を覚えてしまったため、自分だけの現実が木っ端微塵になってしまったらしい(しかもこれもおさえた方らしい)。

「……彼が本気を出したらどうなるのかしら?」

考えただけでぞっとしたので、これ以上は考えないことにした。
ちなみに言っておくと、吹寄の渡した情報は『使える通販商品』だそうだ。



学校に着いた『打ち止め初登校見守り隊』は、さっそく打ち止めの教室に向かっていた。
廊下を移動していると、途中で芳川が壁に片手をつき身体を震わせながら立っていた。
その姿をいち早く見つけたのは、黄泉川だった。

「おーい芳川、どうしたじゃん?・・・身体が震えてるじゃん!」

黄泉川以外の『打ち止め初登校見守り隊』も芳川の異常な姿に少しばかり困惑している。
だが、芳川は反応を示さない。どうしたじゃん?と黄泉川が肩に手を置くと・・・・・・

「フッ・・・・・・・・・フフ、フフフフフフフフッ・・・」

突然、我慢していたかのような笑い声が聞こえてきた。
これには一同、唖然となるしかなかった。

「ど、どうしたじゃん?お前らしくないじゃん!」
「おいおい、なんだァ・・・。芳川があんな風に笑うとか、ありえねェだろォ」

普段の彼女を知る二人は、他のメンバーよりさらに困惑な表情で様子を伺っている。

「フ、フフフ・・・い、いや何あの子が自己紹介の後にフフフ・・・、
 言った言葉で生徒たちの様子ががらりと変わった為せいでな、フフフ」
「な、何を言ったじゃん?」
「『今日から転校して来ました、ヨシ………芳川美咲花です!!ってミサカはミサカは自己紹介をしてみる!!』
 と言った後に、まるで牽制するかのように『あ!ミサカには運命の人がいるから、ミサカのことは諦めてください。
 ってミサカはミサカは入学そうそう重大発表をしてみたり』と追加したんだ。フ、フフフフフフフ・・・・・・」
「「「「「「「「「「ナニーーーーーーーーーーーーィ!?」」」」」」」」」」



『見守り隊』一同は驚きの事実に呆然と立ち尽くしている。
そんな沈黙の中、いまだに芳川は笑い続けていて息も切れ切れになっている。
沈黙と笑いを終わらせるように、ひとつのため息が聞こえてきた。

「ハァーー・・・、あの子ってば初登校早々、何行ってるのよ・・・」
「そういうところは・・・・・・、美琴と似てないようで似てるよな」
「ま、まあ・・・あの子らしいと言えばあの子らしいじゃん」
「初登校早々に牽制を量るなんてやるわね、あの子」
「俺はついていけない・・・、半蔵はどうだ?」
「おなじく・・・」
「にゃー、さすがにこれは予想外だにゃー(本当は予想通りなんだがここはあえて言わないにゃー)。にゃぁ?その『運命の人』の御感想はあるかにゃー??」


 運命の人こと一方通行、白髪が映えるほどに顔を真っ赤にさせて顔を抑えつつ、体はプルプルと震えていた。
 当麻達は恥ずかしさが限界突破したのかと思っていたが、そこに感情のベクトルが見える真昼から事実が告げられる。

「アクセラのやつ、すっげー嬉しいんだな、あの子が言ったことが。上条の彼女が上条に向けてるベクトル並みに真っピンクだぜ」
「嬉しいのかよ! 何かコイツも本当に変わったよな、やっぱ打ち止めへの愛を開き直ったせいか?」
「でもってあの子の言った宣言、結構いい方向に向かってるぜ。あのクラスのチビ達殆どがオレンジのベクトル、つまり好意的に受け入れてる」

 本当は男子の大半にオレンジに青、つまり悲しみが混じってるのを見て真昼は振られたショックも抱えてると判断したが敢えて黙ることにした。
 真昼の発言を受けて上琴、黄泉川は打ち止めの学校生活の前途が明るいと分かると一安心した(一方通行と芳川は話せる余裕が無い)。

「いやー、打ち止めがいじめられるかと心配してたが取り越し苦労だったじゃんよ」
「まったくですね。もしも打ち止めが可愛すぎて女子のいじめの対象になってたら私、どうにかしそうでした」
「美琴、怖いことサラッと言うなよ……。けど俺も同じ意見かな。とりあえず男は右で軽く殴ってたかも……ってどした? 井ノ原姉」
「あの子の名前って美咲華だよな? 何でみんな『打ち止め(ラストオーダー)』って呼んでんだよ?」

 真昼のもっともな疑問に当麻達はどう説明したものかと悩んでいたが、真昼の能力が唯一通用しない当麻が土御門の考えた理由で説明する。
 打ち止めのあだ名の由来を『アクセラの最初で最後の恋人』として真昼に説明、真昼もすぐに納得してくれた。

「そっか、そーゆう理由か。変なあだ名とは思ったけどこれで納得したぜ」
「……おい土御門、いいのかよ? あんな理由を勝手にでっち上げて。アクセラが何言うか分かんねーぞ」
「別に俺は嘘を言ったつもりなないですたい。アクセラの最初で最後の恋人ってのもあながち間違ってないと思うぜよ」

 当麻と土御門がヒソヒソ話をしている中、ようやく回復した一方通行が真昼の言っていたあることが気になったのか、そのことを尋ねる。

「おい姉。さっき殆どのガキが好意的だって言ったよなァ。つまり何人かはそうじゃねェってことだよな? どいつがそうなんだ?」
「俺はお前の姉じゃなくて真夜だけの姉だっつーの。ま、んなことはどうでもいいけどよ。お前が探してるのは三人だけどよ……驚くなよ」
「驚くだァ? この俺がたががガキごときに驚くわけが……な、何だあムグッ!!!」

 真昼が指差した三人のうちの二人を見た一方通行が驚きのあまり、大声を上げようとしたので慌てて当麻が口を塞ぎ、残りの面々も姿を隠す。
 幸い、迅速な対応の為、気付かれることは無かったが騒ごうとした一方通行を当麻達が嗜める。

「バカアクセラ! いきなり叫ぼうとしてんじゃねぇよ!」
「……しょうがねェだろ、アレを見たらよォ。姉、こいつらにも教えてやれ」
「わーった。いいか皆、覚悟して見ろよ。一際大きい男は愛情っつーよりも萌え、ツインテールの女はガチの愛情、扇子持ってる女はライバル心を持ってる」

 真昼が指差した三人を見た当麻達、覚悟してなかったら吹き出していたほどの衝撃を受けていた。
 一際大きい男子はニヤケ顔で赤髪、ツインテールの女子は黒髪、扇子持っている女子は金髪だが、

「なぁ滝壺、あのでっかいガキだけどよ、気のせいか青ピの色違いに見えねぇか?」
「確かに。それにあの黒のツインテールの子、しらいをちっさくしたような感じがする。けど二人とも多分青髪としらいと血縁は無いと思う」
「あの金髪の扇子持った子なんて婚后さんの海外版……? おまけにライバル視って所まで似なくてもいいじゃない」

 小さくて色違いの青ピ、黒子、婚后という何とも有り得ない姿をしていたのだ(決して本人達との血縁関係は無い!)。
 嫌な予感をビンビン感じながらも当麻達はただ見守ることしか出来なかった。

「じゃあ早速だけど美咲華ちゃんに質問タイム、いっとこーか♪」



 ノリの良い打ち止めの担任の提案にクラスの賑やかさは一気にオーバーヒートすることに。 
「はーい!!美咲華ちゃんの運命の人って誰ですか!!」
「その人はどんな人ですか?」
「レベルはいくつですか!!」
「どんな能力ですか?」
「運命の人って年上?年下?それとも同年代ですか!!」
「すきな食べ物は何!!」
「最近読んでる本は何ですか?」
「運命の人ってカッコいいんですか?」
「ご趣味は何でしょうか!?」

「美咲華たんのパンツの柄は何ですか!?ハァハァハァ」

バッコーン!!!!
質問は一気に押し寄せてやって来た。特に多かったのはやはり打ち止めの『運命の人』発言で、それに関するものが多かった。
ちなみに最後の発言と効果音は、とある男子が発言し、女子にボコボコにされた音である(特にツインテールの女の子が目立っていた)。

「えっとね、あの人は学園都市で一番強くて、カッコいいの!!ちなみに年上!!ってミサカはミサカは即答してみる!!」

ちなみにこの発言を聞いた一方通行は、小学校の床で悶えていた。

「コイツ本当に変わったな……」

皆上条の言葉に同意せざるえなかった。
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