とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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体育館から出てきたところへ土御門と白雪が声をかけてきた。

「アクセラー、そっちは終わったかにゃー?」
「アン、土御門どもか。ああァこっちは終わったぜェ、この状況を見りゃ一目瞭然だろうがァ!」
「たしかににゃー、新入生たちが気絶者の山になってんだもんにゃー」
「でも体育館の中でこっちを見ながら座り込んでる心理掌握がいるけど、大丈夫なの?それに少し顔が赤いような?」
「にゃ?顔が赤い?・・・アクセラ、キスでもかましたのかにゃー」
「ナァ、なに言ってやがるゥそんなわけあるかァ!」
「じょうだん、冗談にゃー!だからベクトル操作しないでにゃーーーァ!って月夜?何処に電話しようとしてるぜよ?」
「何処って、初春ちゃんにだよ。憶測で何か言うよりなにがあったか状況確認できるほうが行き当たりばったりより良いと思って♪それに魔術師の動向も判るしね♪」
「それは一理あるんだが、とりあえず今はアクセラを止めてくれにゃー!」
「今のは元春が悪いと思うよ♪だから制裁を受けなさーい♪」
「フン、白雪の許可も下りたことだしィ覚悟はできたか土御門ォ?」
「にゃ~穏便に頼むにゃ~」

ドガン!!!

そして土御門は一方通行の力で体育館の壁にめり込んでしまった、涙を流しながら。



「もしもし、初春ちゃん?」
『は~い初春ですけど、その声は白雪さんですか?ウヒャ、って火織お姉ちゃん!電話中にハグしないで下さい!』
『ですが飾利、ゴスロリのあなたを見ているとどうしても抱きつきたくなるんです』
『だからといって電話中なんですから、自重して下さい!』
「初春ちゃ~ん、大丈夫なのかな?」
『は、はい、大丈夫です。それでどのような用件ですか?』
「うん、私たちの学校で魔術による爆発があったから動向を教えてもらおうと思って。後それと、つい今しがた体育館で一方通行と心理掌握の間でなにがあったか調べて欲しいけどできる?」
『はい、できますよ♪映像データを探しますね。それと魔術師ですが女性の方は私たちがいる協会を調べていたんですが即座に立ち去っていて、男性のほうは、すでに友愛高校の敷地内に入ってまだ出た形跡はありません。あ~それと建宮さんからの知らせで時限術式が当麻お兄ちゃんたちの家にひとつ仕掛けられてたそうです。もちろん解除は終えてますよ。っと、映像探し終えましたからそちらに送りますね。』
「あ、ありがとう初春ちゃん。何かあったら知らせてね。」
『は~い。ってステイルさん大丈夫ですか!?鼻血がものすごく出て』

ブチ、ツーツーツー

制裁を終えて気分が少し晴れた一方通行と壁から出てすでに回復が終わった元春が心配そうに話しかけた。

「どォしたァ白雪ィ?真っ青だぞォ?」
「どうしたんだにゃ月夜!いったい何があったにゃー?」

電話の向こうの状況がすごく気になる白雪。だが、今は一番聞きたくなかった事であるが真っ先に対処しなければいけない事柄を二人に教えるのであった。

「時限術式が上条君たちの家に仕掛けられていたって、解除は終えたそうだけど・・・」
「「ナニィーーーーイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイーーーーーーーーーーーーーーーーー」」


言うまでもないことだが、この二人は上条宅に時限術式が仕掛けられたことに驚いたのではない
つまり*1
という恐怖である。

そしてその恐怖の元凶は…
「「どこに何が仕掛けられたって?」」
後ろにいた。

顔は笑っていて、疑問形で話してはいるが
その実*2)

「ねえ当麻?そいつらにちょっときついお灸据えてもいいよね?」
「奇遇だな、上条さんもそう思っていたところですよ♪」

3人は思った
おお、神よ 哀れなバカ二人(魔術師)を御救いください。バカとはいえ文字通り星になるのはかわいそうだし

ここに
魔術師二人の悲劇が始まる



 怒りの上琴と一緒に魔術師を片付けることを決意した土白と一方通行、その際、土御門は月夜から初春との会話内容を聞き出した。

「一人はまだ校内、一人は教会から立ち去った。となると教会から立ち去った魔術師がこっちの魔術師と合流する可能性は高そうだぜい」
「じゃあ裏門にでも行ってみっかァ。合流するにしても校門から堂々と入るバカなンざいねェからな」
「魔術師は私達がどうにかするとして新入生達の方は大丈夫なの?」
「心配無用ぜよ。あいつらの頭の心理掌握はあの有様、残りもそろそろ少なくなってる頃だ。他の奴らで何とかなるはずだにゃー」

 浜面達で残りの新入生達は何とかなりそうだと判断した一方通行と土白、先頭を歩く上琴に付いて行く形で裏門を目指すのだった。



 こちらは上琴とは別行動になってしまった青黒と浦上、校内へと戻ったのだが随分前に倒した新入生達が復活して襲ってきたことに辟易していた。
 このままでは同じことの繰り返しだと思っていた黒子だが、先程から暇を持て余していた浦上が一歩前に出る。

「あ、あの、浦上様、一体何を?」
「うん、ちょっと完全に大人しくさせる方法を思いついたからそれをやってみようってね♪ 黒子ちゃんは気絶させる方をお願いね」

 前に出てきた浦上を見た新入生男子は構わず彼女を攻撃するが、新入生女子は元・常盤台生徒なので浦上の存在に萎縮してしまう。
 多数のレベル4、数字的に見たら浦上が不利に見えるが彼女の最大のアドバンテージ、それはこのようなお遊びではない本当の戦闘を多く潜り抜けて来た経験の差である。
 そして浦上は彼らの攻撃を多少は喰らいながらも自分の間合いまで詰めると、ドレスソードを振るいながら新入生達の群れを通り過ぎると、

「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」×新入生達
「ふうっ、つまらないものを切っちゃった。それにしても男の子までキャーって叫ぶのってどうなのかしら? さあ後は……あれ?」

 新入生達の制服を素っ裸、とまではいかなくても恥ずかしくて歩けないほどにまでは切り刻んでみせた。
 これはあくまで再び復活してもまともに動けないようにする為の手段で、浦上は決してふざけてはいない。

「片やむっさい男の半裸、片や全員が可愛くてスタイルも良い女の子のセミヌード。何やねん、この地獄か天国か分からん現状は!」
「○○様しっかりなさいませ! ○○様にはスタイルも色気も発展途上の黒子がいるではありませんか! ええいっ! こうなれば今ここで黒子の新たなエロステクニッどぅふっ!」

 自分のしたことで青黒がパニックになったことを反省した浦上(黒子への制裁は反省していない)、仕方なく一人で新入生達を残さず気絶させた。
 浦上は青黒が元通りになるのを落ち着いた態度で待つことにした、なんだかんだでここの階の新入生達は全滅しているのだから。



 その頃の浜滝と半郭、新入生達と戦いながら移動していると滝壺が自分の能力で麦野の存在を感じ取っていた。
 麦野が来れば混乱は必至と考え、目的であろう浜面を連れて半郭に軽く説明をした後で麦野の所へと向かった。


「……いいか、麦野相手に加減しようと思うな。殺さないとダメだ」
「まてまて、学校で殺しは不味いだろう」
「でもむぎのははまづらが何回殺しても生き返って襲ってくるの」
「……滝壺氏、それは現実の話ですか?」
「マジでだ。何回殺っても何回殺っても殺せない。それが麦野だ」
「「化け物だ……」」
「レベル5何てほとんど化け物だ。今まで四人あったことあるけど普通じゃかった」
「えっと、一方通行氏、御坂氏、それと今回の麦野氏……あれ?一人足りなくないですか?」
「細けえ事はいいんだよ……いた」

浜面は窓から麦野をみつけると、浜面達はさささっと隠れた。

「で?どうするんですか浜面氏?」
「どうやって殺すんだ。浜面?」
「はまづら、私にも出来ることある?」

皆期待した目で浜面を見ている。その浜面は迷うことなく答える。


「まったく思いつかん!!」

 潔い、しかし期待はずれもいいとこな浜面の回答に滝壺、半郭もガッカリな視線を送る。

「お前な、あれだけ自信持ってて答えがそれかよ……」
「浜面氏に少しでも期待した私がバカでした」
「大丈夫、どんなにはまづらが頼りにならなくても私の愛は変わらない」
「しょーがねーじゃん! 相手はあの麦野なんだぞ! それに俺だって本気で死んで欲しいなんて思ってねぇん…………ッ!!!」

 浜面が言葉を失くして固まってしまったことを不思議に思った滝壺、半郭は彼の視線の先を追いかけて、浜面同様に固まった。
 四人の視線の先には閃光のアームを伸ばして地上から上って来た麦野の笑顔が確かにあった。
 そして麦野は笑顔のまま、窓を蹴破って校内に入るとすぐさま浜面に抱きつこうとするが、

「あ~~~ん、会いたかったあ~~~~~、は・ま・づ・らぁ♪ 今日はいつもより小さいっていうか女臭いっていうか……って滝壺!」
「そう簡単にはまづらは抱きしめさせない」

 滝壺が間に割って入ったことで浜面をハグすることは叶わなかった。
 麦野は滝壺から離れると、再度浜面に抱きつこうとするが例のごとく新入生達が乱入する。

「今度こそてめぇらをブッ倒して……な、なんだありゃあ! あんな妖怪がいるなんて聞いてねぇぞ!」
「おいおい右目は抉れてるし左腕は奇妙な形してんぞ。クリーチャーか何かか?」
「もしかしたら学園都市の最新型の生物兵器かも知れねぇぞ。みんな、まずはあの危険そうな化け物から倒そうぜ」

 妖怪、クリーチャー、生物兵器、化け物、言いたい放題な新入生達に我慢の限界が来た麦野、本気でグズグズに溶かそうかと思っていた。
 しかしそこへ浜面が麦野にとっては嬉しい言葉、滝壺にとっては複雑な言葉を口にする。

「てめぇらいい加減にしやがれ! 麦野は見た目こんなんでもれっきとした女なんだぞ! 性格はちょっとアレだけどな、それでも麦野はうわわわっ!」
「はーまづらぁ、嬉しいこと言ってくれるじゃないの♪ 私のことを分かってくれるのはやっぱりアンタだけだね」
「はまづら、今のむぎのをかばう言葉はカッコよかった。でもむぎのがその気になったのはちょっと嫌」

 滝壺と麦野、両者から抱きつかれた浜面だが二人同時ということもあって下手に鼻の下を伸ばせないので少しばかり困っていた。
 一方の新入生達、姿形が人間離れした女性が麦野だと分かると第四位を倒して名を上げようという愚かな功名心が生まれる。

「こいつぁラッキーだぜ! あの化け物女が第四位だとはな! 浜面たちと纏めて倒せば…………はぁ?」
「さっきからさえずってるそこのガキ共。誰に対して暴言を吐いたか、誰にとっての大切な奴らに手を出そうとしたか、その身を以って味わいなさい」

 新入生達は揃って呆然としていた、何せ目の前には廊下を埋め尽くすほどに巨大化した閃光のアームがあったのだから。
 そして麦野の言葉が終わると同時に巨大化した閃光のアームが新入生達を一人残さず押し潰した。

「感謝なさい。本来ならあんたら全員グズグズに溶けてる所だけど壁画になる程度で済ませてやるわ。さてっと、イキましょう浜面♪」
「イクじゃなくて行くの間違いだよな! さらっとそーゆうこと言えるお前にゾッとするわ! って滝壺、何で麦野と一緒に俺をホールドするんだ?」
「何だかむぎのには負けたくないから。大丈夫、はまづらが気持ちいい思いをするのは変わらないから。むぎの、体育館裏に行こう。あそこなら滅多に人は来ないから」

 滝壺も提案に「オッケー♪」と返事を返した麦野、浜面に抱きついてる滝壺もろとも絶妙な加減で閃光のアームで捕獲、そのまま体育館裏へ向かう為に窓から飛び降りた。
 取り残された半郭、この階の新入生は麦野のお陰で全滅したので一先ず移動することを決意するのだった。



 その頃、クレイウーマンは友愛高校に到着していた、ただし正門から堂々と。
 実は単に正門と裏門を間違えただけのクレイウーマン、しかし裏門を探すのも手間だと思い、とりあえずハイドマンを連絡を取ることにした。
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注釈

*1 このことが上条たちにばれたら…!!!

*2 (げーっ!二人の背後からどす黒いオーラがーっ!!!