体育館の扉を開けると、逆方向の扉の前でピクリとも動かない新入生達の山、そして中央でポーッとしてる女性を発見した真夜。
新入生達の山は無視し、ポーッとしてる新入生に声をかけた。
新入生達の山は無視し、ポーッとしてる新入生に声をかけた。
「すみません、大丈夫ですか?」
「……へっ? あ、ああっ! し、失礼しました……えっと新入生達は一人残さず気絶させるということは私もでしょうか? い、井ノ原真夜さん」
「僕の目的の一つ、それに僕の名前を初対面で知り得たということは貴女は心理掌握さんですね」
(大した洞察力ですわね……。しかももの凄く怒ってらっしゃるのに思考は全く乱れていないどころか冷えすぎている。けど……)
「……へっ? あ、ああっ! し、失礼しました……えっと新入生達は一人残さず気絶させるということは私もでしょうか? い、井ノ原真夜さん」
「僕の目的の一つ、それに僕の名前を初対面で知り得たということは貴女は心理掌握さんですね」
(大した洞察力ですわね……。しかももの凄く怒ってらっしゃるのに思考は全く乱れていないどころか冷えすぎている。けど……)
今の真夜の洞察力と落ち着いた態度に驚く心理掌握だが、彼女が一番驚いているのは別のことだった。
物思いに耽っている心理掌握にまたもポーッとしたと勘違いした真夜は心理掌握を心配する。
物思いに耽っている心理掌握にまたもポーッとしたと勘違いした真夜は心理掌握を心配する。
「大丈夫ですか? 具合が悪いようなら保健室へ」
「お気遣い感謝いたしまますわ。攻撃なさるのならその前に一つ答えて下さい。答えてくれるのなら私は抵抗致しませんので」
「僕で良ければ。ですが貴女の満足のいく答えを出せる保証はありませんよ?」
「ええ、構いませんわ。私が変わる為には必要なことですから。では……貴方は異性に恋する時、何を好きになるのですか?」
「お気遣い感謝いたしまますわ。攻撃なさるのならその前に一つ答えて下さい。答えてくれるのなら私は抵抗致しませんので」
「僕で良ければ。ですが貴女の満足のいく答えを出せる保証はありませんよ?」
「ええ、構いませんわ。私が変わる為には必要なことですから。では……貴方は異性に恋する時、何を好きになるのですか?」
目の前の少女なら自分の心を覗くだけで解決出来ると思った真夜、しかしそれをしなかったことを受け、自分なりの考えを心理掌握に告げる。
「ありきたりなことを言うなら心、なんでしょうけど僕の場合はそれらをひっくるめた『全部』です。可愛い所も怖い所も強い所も弱い所もその他諸々の『全部』です」
「短所も、ですの? 短所や欠点なんて好きになる価値など無いと思うのですが……」
「いい所だけを見ようとするうちは違うと思います。僕にとっては短所も欠点も全て受け入れて好きなんですよ。僕の頭を覗いて下さい、彼女達が僕の恋人です」
「短所も、ですの? 短所や欠点なんて好きになる価値など無いと思うのですが……」
「いい所だけを見ようとするうちは違うと思います。僕にとっては短所も欠点も全て受け入れて好きなんですよ。僕の頭を覗いて下さい、彼女達が僕の恋人です」
心理掌握は言われるがままに真夜の頭の中を覗くと、そこには真昼と赤音の姿、しかも時折真夜がいじられてる姿さえも見受けられる。
しかし真夜の幸せそうな顔を見た心理掌握は一つの答えを得ると、彼の頭の中を覗くのを止めるとスッキリした表情に。
しかし真夜の幸せそうな顔を見た心理掌握は一つの答えを得ると、彼の頭の中を覗くのを止めるとスッキリした表情に。
「何となく……分かったような気がします。私に足りなかったのは『相手そのもの』を知ることだったんですね。それにしても実の姉を含めた三人の恋人関係、いい趣味をお持ちのようで」
「よく理解してますよ、その辺りは。さて、これで貴女からの質問には答えました。では、行かせてもらいます」
「よく理解してますよ、その辺りは。さて、これで貴女からの質問には答えました。では、行かせてもらいます」
ここでの用事をほぼ終えた真夜、素早く心理掌握の後ろに立った。
真夜の意図をすでに理解している心理掌握は覚悟を決めていた。
真夜の意図をすでに理解している心理掌握は覚悟を決めていた。
「他の新入生達と比べて貴女は潔いので手加減させてもらいます。それに有意義な会話をさせてもらいましたから」
「井ノ原先輩、貴方のような心に全く嘘の無い人に出会えて良かったです。これを機に私は変わり、そしてアク様を一から知ろうと思いますわ!」
「アク様が誰か心当たりがあります。もし良ければ相談相手程度にはなりましょう、味方にはなれませんけど。では心理掌握さん、いずれまた」
「井ノ原先輩、貴方のような心に全く嘘の無い人に出会えて良かったです。これを機に私は変わり、そしてアク様を一から知ろうと思いますわ!」
「アク様が誰か心当たりがあります。もし良ければ相談相手程度にはなりましょう、味方にはなれませんけど。では心理掌握さん、いずれまた」
そして真夜は延髄に手刀を一発入れて心理掌握を気絶させ、そっと横たえるとグラウンドに向かっている三人の新入生を追いかけるのだった。
その頃のグラウンド中央、上琴によるハイドマン&クレイウーマンへの尋問が続けられていた。
ただしどこかの性質の悪いチンピラのような因縁の付け方(主に当麻)に土白、一方通行、インデックス、ステイル、神裂、シェリーはドン引き。
初春だけはそんな上琴でもドン引きしていないが、二人の魔術師が壊れてしまわないか本気で心配していた。
ただしどこかの性質の悪いチンピラのような因縁の付け方(主に当麻)に土白、一方通行、インデックス、ステイル、神裂、シェリーはドン引き。
初春だけはそんな上琴でもドン引きしていないが、二人の魔術師が壊れてしまわないか本気で心配していた。
「……こんなバカな計画出した奴は誰だ?」
「……あの、本当に勘弁してください!!助けてぇ!!」
「……さっさと吐きなさい。それとも違う意味で楽になりたい?」
「……あの、本当に勘弁してください!!助けてぇ!!」
「……さっさと吐きなさい。それとも違う意味で楽になりたい?」
二人は拳と、電撃をバチバチいわせながら立っている。ただそれだけなのに後ろから殺気が見える。
それに耐えられなくなったクレイウーマンは、
それに耐えられなくなったクレイウーマンは、
「……わかった。私の袖から通信用の霊装を出してくれ」
そう言うとステイルがゴソゴソとクレイウーマンの袖から通信用の霊装を取り出した。
それは見た目はただのしおりの様に見えたが、この通信用の霊装に何か特別なところに繋がるのだろうか?
それは見た目はただのしおりの様に見えたが、この通信用の霊装に何か特別なところに繋がるのだろうか?
「……私達の幹部達に繋がる霊装だ。後はそちらに聞け」
クレイウーマンがそういった瞬間、通信用の霊装が光り声が聞こえた。
『お前ら……捕まったのか?』
その声は低く、ワイルドな印象がある声だった。
「すいませんスカルさん!!私たちじゃ手も足も出ませんでした!!」
どうやらその声の人物は上の人間らしい。……偽名にしてもスカルはどうかと思うが。
そして上条が何かを我慢出来なかったしく、大声を張り上げる。
そして上条が何かを我慢出来なかったしく、大声を張り上げる。
「テメェか!!俺と美琴の愛の巣をぶち壊そうと考えたバカは!?」
『……状況からして幻想殺しか?だが残念ながらそれは次の神がきめちまったことだ。俺にはどうもできねぇよ』
「次の神だ?ふざけんな!!そんな戯言に付き合ってる暇はねえ!!テメェらの目的は何だ!!」
『あ?いやぁ……今の神を殺して俺達が神になろうとしてるだけだが?』
『……状況からして幻想殺しか?だが残念ながらそれは次の神がきめちまったことだ。俺にはどうもできねぇよ』
「次の神だ?ふざけんな!!そんな戯言に付き合ってる暇はねえ!!テメェらの目的は何だ!!」
『あ?いやぁ……今の神を殺して俺達が神になろうとしてるだけだが?』
………………………………………………………………あれ?なんかあっさり言っちゃった?
本当に軽く言うもんだから一同例外なくずっこけた(初春、クレイウーマン、ハイドマンも含む)。
しかもその目的がかなりぶっ飛んでいた。まあ魔術師と言うのはそんな物だが。
そんな中、向こうから違う声が聞こえた。
本当に軽く言うもんだから一同例外なくずっこけた(初春、クレイウーマン、ハイドマンも含む)。
しかもその目的がかなりぶっ飛んでいた。まあ魔術師と言うのはそんな物だが。
そんな中、向こうから違う声が聞こえた。
『……スカル、君はまたうっかりミスかい?』
『え?最後にはわかるしいいんじゃないか?』
『……スカル、君にはお仕置きが必要だ。ハードボイルドは夢のまた夢だと思え』
『ちょっと待って相棒!?ここで神の術式をポンポン使うな!!』
『……君だけには言われたくな―――ブチ』
『え?最後にはわかるしいいんじゃないか?』
『……スカル、君にはお仕置きが必要だ。ハードボイルドは夢のまた夢だと思え』
『ちょっと待って相棒!?ここで神の術式をポンポン使うな!!』
『……君だけには言われたくな―――ブチ』
………魔術的回線は向こうから途切れ、霊装の光は消えた。
何だかシリアスな場面で、コントを出されても困る面々だった。
何だかシリアスな場面で、コントを出されても困る面々だった。
そんな時、新入生達の最後の生き残りの三人がグラウンドに降り立ち、当麻達を襲わんと向かってきた。
当麻達はすぐさま魔術師二人を隠し、自分達で蹴散らそうかと思っていたが体力とか色々と限界だったので軽いピンチに。
ネセサリウスメンバーが戦うわけにもいかず困っていたがその三人が「がっ!」「うぐっ!」「ぐえっ!」と呻き声を上げてその場に崩れ落ちる。
当麻達はすぐさま魔術師二人を隠し、自分達で蹴散らそうかと思っていたが体力とか色々と限界だったので軽いピンチに。
ネセサリウスメンバーが戦うわけにもいかず困っていたがその三人が「がっ!」「うぐっ!」「ぐえっ!」と呻き声を上げてその場に崩れ落ちる。
「ふうっ、何とか間に合いました。当麻くんも元春くんも一方通行くんも月夜さんも無事で何よりです」
「し、真夜? ど、どうしてここに? ていうか何その喋り方?」
「新入生の方々が騒いでいたせいで真昼さんと赤音さんの安眠が妨害されたので彼らを全員黙らせようかと。喋り方は気にしないで下さい、単に僕が怒ってるだけですから」
「し、真夜? ど、どうしてここに? ていうか何その喋り方?」
「新入生の方々が騒いでいたせいで真昼さんと赤音さんの安眠が妨害されたので彼らを全員黙らせようかと。喋り方は気にしないで下さい、単に僕が怒ってるだけですから」
新入生三人を気絶させた真夜に感謝した当麻達だったが、それ以前にボロボロの制服とか普段と違う様子が気になってしょうがない。
次に真夜からもたらされた情報は当麻達にとっては大変喜ばしいことで、それは同時に真夜の限界も示していた。
次に真夜からもたらされた情報は当麻達にとっては大変喜ばしいことで、それは同時に真夜の限界も示していた。
「これで新入生達は全員気絶ないしは行動不能になりました。理后さんから聞いた確かな情報です」
「そっか、これで俺達も無事に帰れそうだにゃー♪ 新入生達も今回の全滅で俺達に対する態度を改めてくれると助かるぜい……い、井ノ原弟?」
「そっか、これで俺達も無事に帰れそうだにゃー♪ 新入生達も今回の全滅で俺達に対する態度を改めてくれると助かるぜい……い、井ノ原弟?」
安堵していた土御門だが突然倒れた真夜に驚き、当麻達と一緒に駆け寄った。
心配そうに見つめる当麻達に対する真夜の答えに当麻達はただただ呆れることに。
心配そうに見つめる当麻達に対する真夜の答えに当麻達はただただ呆れることに。
「あー……うん、ごめん。新入生達が、ぜ、全滅したって改めて思ったらさ、怒りが消えただけだから。おかげで我慢していたものがい、一気に……」
「我慢? 一体何を我慢したってンだァ?」
「そ、それがさ、む、麦野さんから、う、受けた傷が……。傷自体は、か、回復したんだけど、能力、なのかな? 今、す、すっごくあ、熱いんだ……」
「つまり井ノ原くんが今まで動けていたのはその怒りとやせ我慢のお陰?」
「我慢? 一体何を我慢したってンだァ?」
「そ、それがさ、む、麦野さんから、う、受けた傷が……。傷自体は、か、回復したんだけど、能力、なのかな? 今、す、すっごくあ、熱いんだ……」
「つまり井ノ原くんが今まで動けていたのはその怒りとやせ我慢のお陰?」
そう、今まで麦野の閃光のアームの一撃を喰らって後遺症とも呼べる焼けるような痛みに平然としていたのは単に怒りが痛みを凌駕していたこととやせ我慢のお陰である。
ちなみに既に怒りは霧散している状態なので真夜の喋り方とかもいつも通りに戻っていたりする。
月夜の問いに黙って頷く真夜を見て当麻達は思った、こいつも相当なバカなんだと。
ちなみに既に怒りは霧散している状態なので真夜の喋り方とかもいつも通りに戻っていたりする。
月夜の問いに黙って頷く真夜を見て当麻達は思った、こいつも相当なバカなんだと。
「てっきり俺は能力を使っている間は痛みすらも感じないと思ってたぞ」
「上条、そ、そんなわけ、無いから……。能力でし、身体能力がアップしてもい、痛みは、か、感じるぞ……」
「カミやんカミやん、そろそろ休ませた方が良さそうだぜい。第四位の攻撃喰らってんだ、喋ってられるのも限界だと思うぜよ」
「そ、そうしてく、くれるとた、助かるな……。そ、そろそろね、眠りたいし……。あ、あと、体、冷やしてく、くれるとう、嬉しい……な」
「上条、そ、そんなわけ、無いから……。能力でし、身体能力がアップしてもい、痛みは、か、感じるぞ……」
「カミやんカミやん、そろそろ休ませた方が良さそうだぜい。第四位の攻撃喰らってんだ、喋ってられるのも限界だと思うぜよ」
「そ、そうしてく、くれるとた、助かるな……。そ、そろそろね、眠りたいし……。あ、あと、体、冷やしてく、くれるとう、嬉しい……な」
真夜が気を失う前に頼んできたことをやったのは月夜だった、ただし瞬間凍結ではなく首より下を雪で埋め尽くす形で。
「どうやらそちらの厄介ごとは全て片が付いたようだね。じゃあ僕達の抱えている厄介ごとを片付けるのを手伝ってもらえるかい?」
真夜が完全に意識を失ったことを確認したステイルが、ハイドマン&クレイウーマンの処遇ならびに二人の属する魔術結社への対処方法を求めてきた。
そこに初春の携帯が鳴った、相手は先程メールを送った相手のうちの一人、フィアンマだ。
そこに初春の携帯が鳴った、相手は先程メールを送った相手のうちの一人、フィアンマだ。
『先程のメールだが、俺様が思うに上条当麻はまた大きな不幸に巻き込まれたな』
「どういう事ですか?」
『なあに、そのままの意味だ。スカルって魔術師はローマ正教には所属していたが、ローマ正教の情報網を使っているだけだったな。
あいつの本職は神父だが、主に探偵の真似事をしていたらしいな。「神の右席候補」だったからよく覚えている』
「……そういえば通信でハードボイルドとか誰かか言ってましたね」
「どういう事ですか?」
『なあに、そのままの意味だ。スカルって魔術師はローマ正教には所属していたが、ローマ正教の情報網を使っているだけだったな。
あいつの本職は神父だが、主に探偵の真似事をしていたらしいな。「神の右席候補」だったからよく覚えている』
「……そういえば通信でハードボイルドとか誰かか言ってましたね」
それならなおさら不思議なことがある。どうでもいい事かも知れないが……なんでスカル?
初春の知っているスカルの意味は『死の象徴』である。探偵をやっていくならばそんな名前物騒だと思うのだが?
そんな事を考えている間にもフィアンマの説明は続く。
初春の知っているスカルの意味は『死の象徴』である。探偵をやっていくならばそんな名前物騒だと思うのだが?
そんな事を考えている間にもフィアンマの説明は続く。
『スカル、神の術式とかなんとか相方に言っていたんだろう?たぶんそいつはスカル以上に厄介だ』
「どういう事ですか?」
『そいつの名前は今はブレイン、スカルの相棒でもあり、「神の右席候補」の一人だ。
そいつは禁書目録さえ見る事が許されなかった……というより見せられなかった「原典」、「地球の知識」所有している』
「……どんな『原典』なんですか?」
『そいつはこの地球という世界にいる、「物」や「者」のすべてを覗くことができる。それは人の行動パターンや世界の法則を全て治めている究極の一冊だ。
禁書目録のように全ての魔術も検索できるチートな「原典」だ。だがそれは他の「原典」にあるような魔術を見る事はできない。
……いや、可能は可能だがそんな事したら毒尽くしで即死だ』
「でもそのブレインさん『神の右席候補』だったんですよね?もしかして他の『原典』も覗けたりするんですか?」
「どういう事ですか?」
『そいつの名前は今はブレイン、スカルの相棒でもあり、「神の右席候補」の一人だ。
そいつは禁書目録さえ見る事が許されなかった……というより見せられなかった「原典」、「地球の知識」所有している』
「……どんな『原典』なんですか?」
『そいつはこの地球という世界にいる、「物」や「者」のすべてを覗くことができる。それは人の行動パターンや世界の法則を全て治めている究極の一冊だ。
禁書目録のように全ての魔術も検索できるチートな「原典」だ。だがそれは他の「原典」にあるような魔術を見る事はできない。
……いや、可能は可能だがそんな事したら毒尽くしで即死だ』
「でもそのブレインさん『神の右席候補』だったんですよね?もしかして他の『原典』も覗けたりするんですか?」
初春は冗談半分で言ってしまった一言だが……。
『ああ、そのとおりだ』
「ぶふっ!?」
「ぶふっ!?」
フィアンマのその一言に初春は思わず吹いてしまった。
それはもう完全無敵じゃないのか!?と言うほどチートなのである。
それはもう完全無敵じゃないのか!?と言うほどチートなのである。
『だが安心しろ。ブレインは観覧はできても使用することはできない。もう神の術式が仕えるしな、スカルも含め』
「えぇぇぇええええええええええええええええええ!?もうそれ『原典』とか関係なくやばい相手じゃないですか!!」
『そんなの知らん。俺様の考えでは、その組織のボスも多分神の術式が使えるぞ。というか使える人間は十人くらいいるんじゃないのか?
じゃあこっちじゃ消灯の時間なので切る――――ブチッ』
「……なんか凄い事聞いちゃった」
「えぇぇぇええええええええええええええええええ!?もうそれ『原典』とか関係なくやばい相手じゃないですか!!」
『そんなの知らん。俺様の考えでは、その組織のボスも多分神の術式が使えるぞ。というか使える人間は十人くらいいるんじゃないのか?
じゃあこっちじゃ消灯の時間なので切る――――ブチッ』
「……なんか凄い事聞いちゃった」
初春は現実逃避をするために、そういえばフィアンマさん監獄にいるんだった。と思い出す初春なのだった。
ちなみに初春が会話していた頃の、ステイルの方の会話はと言うと、
『スカルの代わりに僕が代役を勤めることになった。ブレインだ』
「ブレインって確か脳みそって意味だよね?そんな名前で気持ち悪くないのかい?」
『そうだろうか?僕は結構気に入っているのだが。……まあ科学側にもそう呼ばれてる人間が居るには知ってるけど』
「ブレインって確か脳みそって意味だよね?そんな名前で気持ち悪くないのかい?」
『そうだろうか?僕は結構気に入っているのだが。……まあ科学側にもそう呼ばれてる人間が居るには知ってるけど』
そこで土御門の耳がピクッと動いた気がしたが、ステイルは話を続ける。
「僕は学園都市に居るけど、科学側じゃないからそういうのはわからないね」
『そうかい。それで部下の話だけど、管轄は違うが部下が死んでいくのは僕としてもいただけない。だから返して貰えると助かる』
「殺すつもりはない。だが君たちの情報を聞き出すにはちょうどいいからね。こちらで預かっておこう」
『……僕独断の判断では後で結構嫌な目にあうけど、一つ提案がある』
「うん?それはどういった提案かな?」
『夏頃に向かいに行く。それまで五体満足、精神状態も安定した状態を維持してほしい』
『そうかい。それで部下の話だけど、管轄は違うが部下が死んでいくのは僕としてもいただけない。だから返して貰えると助かる』
「殺すつもりはない。だが君たちの情報を聞き出すにはちょうどいいからね。こちらで預かっておこう」
『……僕独断の判断では後で結構嫌な目にあうけど、一つ提案がある』
「うん?それはどういった提案かな?」
『夏頃に向かいに行く。それまで五体満足、精神状態も安定した状態を維持してほしい』
ステイルは少し時間をくれと言うと、しばらくして一つの答えが出てきた。
「……すまない。精神安定は保証できない」
『それは幻想殺しと超電磁砲が殺気を出しながら説教でもしてるからかい?』
「……説明が省けた。それでいいなら他の条件は満たせるが?」
『わかった。夏頃一万人の魔術師達を引き連れそちらへ向かおう』
「……君部下のことが心配とか言ってたけど、それ明らかについでだよね?」
『いいや?ついでに学園都市を潰すだけだけだが?』
「よしわかった。熱烈歓迎してやろう」
『君が言うと洒落にならないね、ステイル君。それでは、また夏にでも会おう――――ブチッ』
『それは幻想殺しと超電磁砲が殺気を出しながら説教でもしてるからかい?』
「……説明が省けた。それでいいなら他の条件は満たせるが?」
『わかった。夏頃一万人の魔術師達を引き連れそちらへ向かおう』
「……君部下のことが心配とか言ってたけど、それ明らかについでだよね?」
『いいや?ついでに学園都市を潰すだけだけだが?』
「よしわかった。熱烈歓迎してやろう」
『君が言うと洒落にならないね、ステイル君。それでは、また夏にでも会おう――――ブチッ』
通信用の霊装が切れると、ステイルは空を見上げた。
(……夏は大変そうだ)
そんな事を考えてるうちに、なぜか仲間の魔術師たちと、上条たちにステイルは囲まれた。
「?これはいったいなんだい?」
「……そういうのはもっと時間をかけてからといつも言っているでしょう」
「……ああ、今から戦争の準備だな」
「でもその前に……ステイル君をフルボッコ開始だにゃー!!」
「!?なぜだ!!」
「「「「「「「「「「そんなの自分で考えろォ!!」」」」」」」」」」
「なぜか不幸だー!?」
「……そういうのはもっと時間をかけてからといつも言っているでしょう」
「……ああ、今から戦争の準備だな」
「でもその前に……ステイル君をフルボッコ開始だにゃー!!」
「!?なぜだ!!」
「「「「「「「「「「そんなの自分で考えろォ!!」」」」」」」」」」
「なぜか不幸だー!?」
ちなみに、ブレインも向こうでステイルと同じ目にあっているのは言うまでもない。
(真夜が入ってきたため、前のうちに人払いを張ったため生徒が巻き込まれる心配がないのを追記しておく)
(真夜が入ってきたため、前のうちに人払いを張ったため生徒が巻き込まれる心配がないのを追記しておく)