一方、風紀委員第一七七支部では絹旗と固法の口論が落ち着いた頃に一本の電話が舞い込んでいた。
「柵川中学校で神裂先生がいかがわしい格好で生徒相手に刀を振り回しているですって!?しかも相手の生徒は電撃を放つ常盤台の生徒!?」
固法が電話内容を復唱しながら座っていた椅子を倒しながら立ち上がった。その反動なのか、デスクの上に置いてあった開封済みの武蔵野牛乳が倒れて中身がこぼれてしまっている。電話を即座に切り上げてこぼれた牛乳を嘆きながら拭き始めるのだった。
固法が受け答えした驚愕の事実を聞いた初春・佐天・絹旗は、
固法が受け答えした驚愕の事実を聞いた初春・佐天・絹旗は、
「な、何でそんなことになってるんだろう?」
「確かに、超気になります。飾利、超すぐに事実の確認です。」
「分かってます、すでに監視カメラの映像シークエンスに入ってます」
「確かに、超気になります。飾利、超すぐに事実の確認です。」
「分かってます、すでに監視カメラの映像シークエンスに入ってます」
そこに映っていたものは、柵川中学校のグラウンドと神裂が堕天使エロメイドの格好で意気揚々と刀を振り回し、美琴に襲い掛かっている所だった。
「火織お姉ちゃん・・・なんて格好で暴れてるんですか!?」
「神裂さんの格好、どこかで超見た事ある気がするんですが・・・私の超気のせいでしょうか!?」
「てゆーか!神裂先生の格好ってクリスマスパーティーの時に土御門さんが見せたコスプレの女性バージョンじゃないの!?」
「ああ!言われてみれば、超思い出しました。確かにそうですね。」
「て、ふたりとも火織お姉ちゃんの格好に突っ込みたいのは分かりますが、今は何故火織お姉ちゃんと美琴おねえちゃんが争っているのか調べないと!」
「神裂さんの格好、どこかで超見た事ある気がするんですが・・・私の超気のせいでしょうか!?」
「てゆーか!神裂先生の格好ってクリスマスパーティーの時に土御門さんが見せたコスプレの女性バージョンじゃないの!?」
「ああ!言われてみれば、超思い出しました。確かにそうですね。」
「て、ふたりとも火織お姉ちゃんの格好に突っ込みたいのは分かりますが、今は何故火織お姉ちゃんと美琴おねえちゃんが争っているのか調べないと!」
初春の正論に二人は笑いながら、
「ア、アハハ・・・そうだよね。神裂先生の格好がインパクト強くて忘れるところだったよ!(でもやっぱり気になる!)」
「アハハハハ・・・そうでした。神裂さんの格好は超気になりますが、争いの原因を調べなくては!(ですがやっぱり超気になります)」
「アハハハハ・・・そうでした。神裂さんの格好は超気になりますが、争いの原因を調べなくては!(ですがやっぱり超気になります)」
神裂の格好があまりにもインパクトが強すぎたのか、内面では気になって仕方がないのであった。
そこへ牛乳の後始末を済ませた固法が話しかけてきた。
そこへ牛乳の後始末を済ませた固法が話しかけてきた。
「ていうか三人とも、神裂先生の格好に心当たりがあるならどうしてそこから調べようとしないわけ?」
「そ、そうですよね、固法先輩!飾利、あんた確か土御門さんの携帯番号知ってたよね!?」
「そうです、飾利!超すぐに土御門さんに超連絡です!」
「ハ、ハイ!」
「そ、そうですよね、固法先輩!飾利、あんた確か土御門さんの携帯番号知ってたよね!?」
「そうです、飾利!超すぐに土御門さんに超連絡です!」
「ハ、ハイ!」
初春は携帯を手にして電話を掛けるのだが
「だ、だめです。留守録になっちゃいました・・・・・・」
「る、留守録?・・・・・・」
「アハハハ、はやくも手詰まりって感じなのかな?」
「こ、こんな一大事なときに繋がらないなんて・・・あのネコ語男、超何やってるんですか!!」
「る、留守録?・・・・・・」
「アハハハ、はやくも手詰まりって感じなのかな?」
「こ、こんな一大事なときに繋がらないなんて・・・あのネコ語男、超何やってるんですか!!」
初春は事実を告げた。それを聞いた固法と佐天は呆れ、絹旗は怒りを露わにするのだった。
だが、繋がらないのは争いの真っ只中にいて、雷鳴や剣戟音があらゆる場所に鳴り響き、着信音など気づくはずもないのである。
だが、繋がらないのは争いの真っ只中にいて、雷鳴や剣戟音があらゆる場所に鳴り響き、着信音など気づくはずもないのである。
「超どうするですか!あの服の心当たりなんて他には超居ませんよ!」
「とゆうか、この争いを先に止めるべきよ。このままじゃ学校が崩壊するわ」
「で、でもあの本気の二人を止めるのって難しくないですか?」
「確かに超そうです!本気の二人を止められるであろう人物は現在学園都市には超いません!」
「でも、当麻おにいちゃんなら止められるんじゃないでしょうか?」
「それは無理ね」
「「「え?(超)なんでですか?」」」
「さっきから映像にチラチラ映ってるからよ」
「「「え!?」」」
「とゆうか、この争いを先に止めるべきよ。このままじゃ学校が崩壊するわ」
「で、でもあの本気の二人を止めるのって難しくないですか?」
「確かに超そうです!本気の二人を止められるであろう人物は現在学園都市には超いません!」
「でも、当麻おにいちゃんなら止められるんじゃないでしょうか?」
「それは無理ね」
「「「え?(超)なんでですか?」」」
「さっきから映像にチラチラ映ってるからよ」
「「「え!?」」」
三人は画面を凝視して
「本当だ」
「本当ですね」
「超本当ですね」
「本当ですね」
「超本当ですね」
上条当麻の姿を見つけ三者三様で答えるのだった。
「どうしようか、飾利?」
「私に振らないでくださいよ涙子さん!どうしましょう、最愛さん?」
「飾利、だからって私に振られても超困ります!超どうしましょう、固法先輩」
「あんたたち、ここで言い争っても意味がないでしょうが!即、現場直行!!」
「「「はい!!!」」」
「私に振らないでくださいよ涙子さん!どうしましょう、最愛さん?」
「飾利、だからって私に振られても超困ります!超どうしましょう、固法先輩」
「あんたたち、ここで言い争っても意味がないでしょうが!即、現場直行!!」
「「「はい!!!」」」
固法に怒鳴られて三人はあわてて現場へ向かうのだった。
三人を見送ったあと、My冷蔵庫から武蔵野牛乳を取り出し、一口くちにしたあと、
三人を見送ったあと、My冷蔵庫から武蔵野牛乳を取り出し、一口くちにしたあと、
「あ、佐天さんはジャッジメントじゃないんだから別に行かなくて良かったんだっけ。・・・・・・ま、いっか」
――――――――――――――――――――――――――――
第一七七支部を跡にした三人は走りながら会話を続けていた。
「私たちが超向かったところで、超何もできない気がします」
「確かにそうなんだよね、でも本当に何で美琴お姉ちゃんと神裂先生が争ってるんだろう?」
「ハアハア、それは、・・・ついたら分かるんじゃないですか!?」
「それもそうだね」
「なら超急ぎますよ」
「確かにそうなんだよね、でも本当に何で美琴お姉ちゃんと神裂先生が争ってるんだろう?」
「ハアハア、それは、・・・ついたら分かるんじゃないですか!?」
「それもそうだね」
「なら超急ぎますよ」
三人はペースを上げて柵川中学校へ向かうのであった。
そしてもうひとり、偶然三人の会話を聞いたアステカの魔術師も向かうのであった。
「御坂さんと天草式の聖人が争っている?・・・・・・御坂さん、今助けに行きます!!」
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「っのおっ!!」
「無駄です。七閃」
「無駄です。七閃」
怒涛のごとき砂鉄の刃の群れを放つ美琴、しかしそれを冷静に七閃で蹴散らす神裂。
わずかな隙をついて接近を試みる神裂を近づけまいと広範囲の雷撃を放つ美琴、まさに互角の戦いである。
わずかな隙をついて接近を試みる神裂を近づけまいと広範囲の雷撃を放つ美琴、まさに互角の戦いである。
「(神裂のやつ、青ピ達の居る手前、分かりやすい魔術は使ってないんだな。何だ、意外と冷静じゃ)ぬおっ!! 危ねっ!」
「アンタ何ボーっと突っ立ってんのよ?」
「呆けてる暇があると思っているのですか?」
「アンタ何ボーっと突っ立ってんのよ?」
「呆けてる暇があると思っているのですか?」
考えごとをしている間に迫ってきた雷撃を右手でかき消し、七閃をギリギリかわした当麻は思った、この二人息ピッタリだと。
当麻VS美琴VS神裂のバトルロイヤルの苛烈ぶりを唖然と見守るのは一番最初に避難を済ませた青黒と春上だった。
当麻VS美琴VS神裂のバトルロイヤルの苛烈ぶりを唖然と見守るのは一番最初に避難を済ませた青黒と春上だった。
「……黒子はん、止めなくてええんか?」
「無茶を言わないで下さいまし。○○様、いくら黒子がジャッジメントでもあのような死地に赴くのはゴメンですわよ……」
「ど、どどどどうしようなの……。御坂さんと神裂先生と知らない男の人が喧嘩が止まらないの……。あたしはただ初春さんのことで話し合いたいだけだったの……」
「無茶を言わないで下さいまし。○○様、いくら黒子がジャッジメントでもあのような死地に赴くのはゴメンですわよ……」
「ど、どどどどうしようなの……。御坂さんと神裂先生と知らない男の人が喧嘩が止まらないの……。あたしはただ初春さんのことで話し合いたいだけだったの……」
黒子はひらめいた、戦っている上琴と神裂、そして春上の口から出た初春の名前を聞いて。
「春上さん! 今すぐ初春と連絡を取ってくださいまし!」
「え? ど、どうして初春さんが必要なの?」
「理由は後でじっくりと説明させて頂きます! あの三人を大人しくさせられる可能性があるのは初春だけですの!」
「せやったら黒子はんが連絡して初春はんに居場所聞いてから【空間移動】でノーーーッ!」
「え? ど、どうして初春さんが必要なの?」
「理由は後でじっくりと説明させて頂きます! あの三人を大人しくさせられる可能性があるのは初春だけですの!」
「せやったら黒子はんが連絡して初春はんに居場所聞いてから【空間移動】でノーーーッ!」
青ピのもっともな意見だが三人のバトルロイヤルのとばっちりがこっちに向かっていたのですぐさま【空間移動】で退避する黒子たち。
今のを見て青ピは納得した、黒子が離れたら自分も春上はんも無事では済まないと。
今のを見て青ピは納得した、黒子が離れたら自分も春上はんも無事では済まないと。
「さ、春上さん。初春と連絡を」
黒子の真剣な表情に春上は黙って頷くと、初春に電話をかけた。
――――――――――
「はいもしもし初春ですけど」
『初春さん? 春上なの! お願い、御坂さんと神裂先生と知らない男の人を止めて欲しいの!』
「え、ええ。私達も今そちらに向かってる所ですからそれはいいんですけど……。春上さん、事情を話してくれますか?」
『初春さん? 春上なの! お願い、御坂さんと神裂先生と知らない男の人を止めて欲しいの!』
「え、ええ。私達も今そちらに向かってる所ですからそれはいいんですけど……。春上さん、事情を話してくれますか?」
慌てながらも要点を捉えた春上の説明に初春は納得してしまった、何もかも自分のせいだと。
『白井さんが言ってたの。御坂さん達を止められる可能性があるのは初春さんだけって。だから』
「分かりました! 大急ぎでそちらに向かいます!」
「分かりました! 大急ぎでそちらに向かいます!」
電話を切った初春、すぐさま佐天と絹旗に事情を説明すると二人の呆れた顔を見て予想通りのリアクションだと思っていた。
上琴と神裂が喧嘩してるのを良しとしないのは初春だけでなく佐天と絹旗も同様で、絹旗が【窒素装甲】を使用して二人を軽々と持ち上げる。
上琴と神裂が喧嘩してるのを良しとしないのは初春だけでなく佐天と絹旗も同様で、絹旗が【窒素装甲】を使用して二人を軽々と持ち上げる。
「二人とも、超ガマンして下さいね。今から超全力で柵川中学に向かいますから!」
「飾利、そんなに自分を責めちゃダメだよ。今のあんたが考えることは三人を止めて、春上さんを説得することだけ! 分かった?」
「はいっ! 待っててくださいね、当麻お兄ちゃん、美琴お姉さん、火織お姉ちゃん!」
「飾利、そんなに自分を責めちゃダメだよ。今のあんたが考えることは三人を止めて、春上さんを説得することだけ! 分かった?」
「はいっ! 待っててくださいね、当麻お兄ちゃん、美琴お姉さん、火織お姉ちゃん!」
義妹トリオは改めて柵川中学への道を急ぐが彼女達は気付いていなかった、春上からの電話の間に海原(エツァリ)に追い抜かれていたことを。
(御坂さん!!今僕が行きますから!!)
海原は走った。愛しの美琴に会うために。
そんな情報をどこで手に入れたか?そのようなヤボなことは聞かないで欲しい。
___________________________________
そんな情報をどこで手に入れたか?そのようなヤボなことは聞かないで欲しい。
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その頃の上琴達はと言うと、堕天使エロメイドとのバトルロイヤルをやっていた。
「美琴!!危ない!!」
「えっ?きゃあ!?」
「えっ?きゃあ!?」
死角から飛んできた七閃に美琴は気づかず、もろに喰らってしまいそうだったが、今は敵の上条が抱き締めて、七閃を避けられた。
「美琴……」
「な、なによ?」
「別に神裂に着てほしかったんじないんだよ。何かプラスになることがあればあった方がいいと思って賛成しちまったをだ。
美琴の事を考えないで賛成してごめんな」
「ううん、私こそ変な焼きもち妬いちゃってごめんね」
「謝るのは俺の方だ。どうやったら許してくれるんだ?」
「じゃあ……キスして」
「何回だってしてやるよ」
「な、なによ?」
「別に神裂に着てほしかったんじないんだよ。何かプラスになることがあればあった方がいいと思って賛成しちまったをだ。
美琴の事を考えないで賛成してごめんな」
「ううん、私こそ変な焼きもち妬いちゃってごめんね」
「謝るのは俺の方だ。どうやったら許してくれるんだ?」
「じゃあ……キスして」
「何回だってしてやるよ」
そして二人はいつも通りのキス……ではなく、神裂の七閃を避けながらのキスをした。
(ちなみに、神裂の七閃はカスリもしなかった)
(ちなみに、神裂の七閃はカスリもしなかった)
――――――――――
ボロボロの教室からグラウンドでの戦いを眺めていた土白だが、仲直りしていちゃついてる上琴を見てダシに使われた神裂に同情した。
「まっさかカミやんと美琴ちゃんが戦闘中に仲直りするとはにゃー。まるでねーちんがピエロだぜい」
「ホントにそうだよ……。上条くんなんて神裂さんの味方だってこと、すっかり忘れてるし。……元春、あれって」
「ん? げっ! な、何てあんのバカがこんな所に!」
「ホントにそうだよ……。上条くんなんて神裂さんの味方だってこと、すっかり忘れてるし。……元春、あれって」
「ん? げっ! な、何てあんのバカがこんな所に!」
月夜が指差す方向、グラウンドに到着した海原を発見した土御門はもの凄く嫌そうな反応の後でもの凄く嫌な予感を立てた。
(海原、頼むから余計なことはするなよ……。ねーちんが下手したら本気の本気で怒りかねねぇんだからな、今はギリギリ堪えてるが……)
――――――――――
グラウンドでは美琴を抱きかかえながら七閃を避ける当麻に神裂は言いようの無い怒りを感じていた。
まるで自分が蚊帳の外、二人の目には映っていない、そんな疎外感の中、心ここにあらずの状態で七閃を放っているのだから簡単に避けられて当たり前だ。
まるで自分が蚊帳の外、二人の目には映っていない、そんな疎外感の中、心ここにあらずの状態で七閃を放っているのだから簡単に避けられて当たり前だ。
(私は何をしているのでしょう? 飾利の寄宿舎入りを春上に認めてもらう為にここに来た筈。それがどうして堕天使エロメイドを着て戦っているのでしょうか?)
「美琴、大丈夫か? もし怖いならもっとギューッとしてもいいんだぞ?」
「当麻が居るから怖くないけどギューってしたいからギューってしちゃう♪」
(上条当麻、あなたは私の味方ですよね? それがどうして御坂といちゃついているのですか? 人がこんなにも苦労してるのにこのバカップルは……!)
「美琴、大丈夫か? もし怖いならもっとギューッとしてもいいんだぞ?」
「当麻が居るから怖くないけどギューってしたいからギューってしちゃう♪」
(上条当麻、あなたは私の味方ですよね? それがどうして御坂といちゃついているのですか? 人がこんなにも苦労してるのにこのバカップルは……!)
自分がここまで苦労してるのに(少し自業自得だが)目の前の上琴が楽しそうにいちゃついてるのを見た神裂、本当に我慢の限界である。
そこへその我慢の限界を突き破ってくれることになる海原が名乗りを上げる。
そこへその我慢の限界を突き破ってくれることになる海原が名乗りを上げる。
「おまたせしました御坂さん! 自分が助けに来たからにはもう大丈夫! 後は任せてギャンッ!」
「何をあんたなんかに任せるのよ? お呼びじゃないからさっさと帰ってくれる?」
「ぐ、ぐうっ……。相変わらず素晴らしい電撃です。ですがっ! 今の自分はこれくらいはあなたへの愛があれば耐えられ…………っ!」
「何をあんたなんかに任せるのよ? お呼びじゃないからさっさと帰ってくれる?」
「ぐ、ぐうっ……。相変わらず素晴らしい電撃です。ですがっ! 今の自分はこれくらいはあなたへの愛があれば耐えられ…………っ!」
美琴の電撃を喰らって立ち上がる海原を見て『御坂美琴ファンクラブ』初代会長の黒子は、現会長の海原の勇姿に少しだけ感動した。
そんな海原だが美琴への言葉を中断させて絶句したのは神裂の堕天使エロメイドが理由だが、この後で最悪なことをやらかしてくれる。
そんな海原だが美琴への言葉を中断させて絶句したのは神裂の堕天使エロメイドが理由だが、この後で最悪なことをやらかしてくれる。
「ま、まさか極東の聖人はそのような変態が好むような服を着るとは! 天草式十字凄教の女教皇ともあろう人が白昼堂々と破廉恥な服に身をガッ……!」
海原の暴言にブチ切れた神裂は誰もが目を見張るほどのスピードで間合いを詰めると、海原を七閃で切り刻む。
しかし海原も実力の高い魔術師、全身傷だらけながらも持ち堪えてポケットに忍ばせていたトラウィ(以下略)と原典に手をかけようとしたが、
しかし海原も実力の高い魔術師、全身傷だらけながらも持ち堪えてポケットに忍ばせていたトラウィ(以下略)と原典に手をかけようとしたが、
「背後を取ってもこの至近距離で自分と戦おうなどと」
「邪魔です! 消えなさいっ!」
「そっ、そんグギャァーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」
「邪魔です! 消えなさいっ!」
「そっ、そんグギャァーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」
相手のことなど知ったこっちゃ無いとばかりに七天七刀を抜刀、しかも唯閃(器用に峰打ち)の一撃で何も出来ないまま校舎にノーバウンドで激突でリタイア。
とはいえ原典対策として万全では無いが目を閉じ、何もさせないまま倒すという手際はさすがという所だろう。
派手な音を立てて校舎に激突し、無残に沈んだ海原を見てさすがの上琴もいちゃつく所ではなく神裂に対して本当に久しぶりに、しかも格段上の恐怖を抱く。
とはいえ原典対策として万全では無いが目を閉じ、何もさせないまま倒すという手際はさすがという所だろう。
派手な音を立てて校舎に激突し、無残に沈んだ海原を見てさすがの上琴もいちゃつく所ではなく神裂に対して本当に久しぶりに、しかも格段上の恐怖を抱く。
「次はあなた方の番ですよ馬鹿カップル。私は殺生はいたしません。ですが峰打ちではなく本気で斬らせてもらいます、当然唯閃で」
土御門は思った、このねーちんはもうダメだ、初春ちゃんが来るか相当のショックでも与えん限りはこのままだと。
本気の神裂の怒りにタジタジな上琴、何とか神裂を説得しようとするがバカップル気分が抜け切っていないせいで更に怒らせてしまう羽目に。
本気の神裂の怒りにタジタジな上琴、何とか神裂を説得しようとするがバカップル気分が抜け切っていないせいで更に怒らせてしまう羽目に。
そして土御門は妙案を思いつき一か八かの賭けに出た。
「神裂ねーちーん!ちょっと聞くぜよ!」
上琴への攻撃をしようとした矢先に邪魔されたために、土御門たちの方へ向きなおし
「土御門?邪魔すればどうなるか、判っていて邪魔をするとはいい度胸ですね!」
神裂の怒りがこちらに向いたことを感じた白雪は土御門に対し
「ちょ、ちょっと元春!なんで怒りを買うような真似を・・・・・・」
「月夜、ねーちんを落ち着かせることができるかもしれないから、少し静かに頼むにゃ」
「わ、わかった」
「月夜、ねーちんを落ち着かせることができるかもしれないから、少し静かに頼むにゃ」
「わ、わかった」
元春を信じ静かにしていようと思う白雪であった。
「(く、あちらもいちゃつきだしましたか!)どうやら覚悟はいいようですね土御門元春!」
「にゃー覚悟はしてないにゃー!だけどねーちんにひとつだけ忠告しとこうと思ってにゃー!」
「忠告?今の私に忠告とは・・・・・・それは私に対する侮辱と捉えますがよろしいですか!?」
「どー捉えてもかまわんにゃー!(いや実際問題侮辱と捉われるのは後が怖いんだがにゃ!)」
「良いでしょう・・・その忠告とやらを聴きましょう。ですが私が侮辱と捉えた場合は・・・有無を言わず七閃と唯閃を貴方にくらわせます」
(それは流石にキツイにゃーーーー!)
「どうしました、臆しましたか?」
「じゃあ、忠告するぜ!ねーちんがこれ以上暴れたら学校が崩壊して初春ちゃんの寄宿舎入りどころじゃなくなり、良くてイギリスへ強制送還、最悪の場合初春ちゃんに絶縁されるかもしれないが良いのかにゃー!」
「にゃー覚悟はしてないにゃー!だけどねーちんにひとつだけ忠告しとこうと思ってにゃー!」
「忠告?今の私に忠告とは・・・・・・それは私に対する侮辱と捉えますがよろしいですか!?」
「どー捉えてもかまわんにゃー!(いや実際問題侮辱と捉われるのは後が怖いんだがにゃ!)」
「良いでしょう・・・その忠告とやらを聴きましょう。ですが私が侮辱と捉えた場合は・・・有無を言わず七閃と唯閃を貴方にくらわせます」
(それは流石にキツイにゃーーーー!)
「どうしました、臆しましたか?」
「じゃあ、忠告するぜ!ねーちんがこれ以上暴れたら学校が崩壊して初春ちゃんの寄宿舎入りどころじゃなくなり、良くてイギリスへ強制送還、最悪の場合初春ちゃんに絶縁されるかもしれないが良いのかにゃー!」
土御門の忠告が神裂の心にグサリと抉るのだった。
そこへ義妹トリオがグラウンドに到着した。そして初春は土御門の声が聞こえていたと言わんばかりに
そこへ義妹トリオがグラウンドに到着した。そして初春は土御門の声が聞こえていたと言わんばかりに
「火織お姉ちゃん!それ以上暴れるのであれば、義姉妹の関係をなかった事にして絶縁しますよ!」
慌てた神裂は七天七刀を納刀し、怒りも戦意も霧散させるとダッシュで初春の所へと駆け寄った。
その様子を見て戦闘は終了したと踏んだ土白は月夜の雪の翼でグラウンドに降り立ち、上琴も緊張を解いて長い溜め息を吐いた。
その様子を見て戦闘は終了したと踏んだ土白は月夜の雪の翼でグラウンドに降り立ち、上琴も緊張を解いて長い溜め息を吐いた。
「あ、あの、か、飾利、これはその……」
「……火織お姉ちゃんが理由も無く暴れたりしないことは分かってます。でもちょっとやり過ぎですよ?」
「う、ううっ……。ご、ごめんなさい……。で、ですから、ぜ、絶縁は……」
「大丈夫、そんなことしませんから♪ 私はどんなことがあっても火織お姉ちゃんの味方です。ずーっと好きですわぷっ!」
「……火織お姉ちゃんが理由も無く暴れたりしないことは分かってます。でもちょっとやり過ぎですよ?」
「う、ううっ……。ご、ごめんなさい……。で、ですから、ぜ、絶縁は……」
「大丈夫、そんなことしませんから♪ 私はどんなことがあっても火織お姉ちゃんの味方です。ずーっと好きですわぷっ!」
最初から絶縁する気など無かった初春、神裂が充分反省してるのを受けて笑顔で許すと、神裂に思いっきりハグされた。
お礼やら何やらを言いながら初春に抱きつく神裂を見ていた春上、彼女の気持ちに変化が現れていた。
お礼やら何やらを言いながら初春に抱きつく神裂を見ていた春上、彼女の気持ちに変化が現れていた。
(そっか、神裂先生は初春さんが居ないとダメな先生だったの。神裂先生には初春さんが必要だってよーく分かった気がするの)
――――――――――
「はい、こっちは無事に片付きました。後のことは私達で何とかしますから固法先輩、アンチスキルへの連絡は無しにして下さい。ええ、じゃあまた後で」
「超お疲れ様でした飾利。それにしてもお兄ちゃんとお姉ちゃんと神裂さんが超本気で戦ったらこうなるんですね。超凄まじいです……」
「いやー、ホントに凄いことになってるよねー。凄いのは神裂さんのそのコスプレもだけど」
「絹旗、佐天、あなた達も来て……ああっ! こ、この服はですね、その……。か、飾利、それと二人にき、聞きますけど、この服、変でしょうか?」
「超お疲れ様でした飾利。それにしてもお兄ちゃんとお姉ちゃんと神裂さんが超本気で戦ったらこうなるんですね。超凄まじいです……」
「いやー、ホントに凄いことになってるよねー。凄いのは神裂さんのそのコスプレもだけど」
「絹旗、佐天、あなた達も来て……ああっ! こ、この服はですね、その……。か、飾利、それと二人にき、聞きますけど、この服、変でしょうか?」
未だに初春から離れない神裂、ようやく佐天と絹旗の存在に気付くと今まで忘れていた堕天使エロメイドのことを思い出して急に恥ずかしがる。
今の自分の格好について義妹トリオに尋ねた神裂、その答えは実に3人らしいものだった。
今の自分の格好について義妹トリオに尋ねた神裂、その答えは実に3人らしいものだった。
「確かに超エッチぃですけど変っていうことは無いと思います。きっと神裂さんだから超似合うのかもしれませんね」
「あたしはこーゆう神裂さんも有りです。それにいつも以上に魅力的に見えますよ♪」
「とっても可愛いですよ火織お姉ちゃん♪ ちょっとセクシーかもって思っちゃいますけど火織お姉ちゃんならわぷっ!」
「あたしはこーゆう神裂さんも有りです。それにいつも以上に魅力的に見えますよ♪」
「とっても可愛いですよ火織お姉ちゃん♪ ちょっとセクシーかもって思っちゃいますけど火織お姉ちゃんならわぷっ!」
本当なら三人とも抱きしめたかった神裂だがそれは出来なかったので、初春をさらにハグすることで嬉しさを表現した。
そこへ意気揚々と土御門がやって来たが、義妹トリオの厳しい視線にたじろいでしまう。
そこへ意気揚々と土御門がやって来たが、義妹トリオの厳しい視線にたじろいでしまう。
「み、みんなどうして俺をそんなに睨むのかにゃー……?」
「土御門さんですよね? 火織お姉ちゃんにこの服を着せたのって」
「超予想に過ぎませんけどこのコスプレが切っ掛けでお姉ちゃんが怒ったと推測します。つまり超悪いのは土御門です!」
「神裂さんが飾利の引越しの件で春上さんを説得しようって時にこれを着せるなんて……。土御門さん最ッ低!」
「土御門さんですよね? 火織お姉ちゃんにこの服を着せたのって」
「超予想に過ぎませんけどこのコスプレが切っ掛けでお姉ちゃんが怒ったと推測します。つまり超悪いのは土御門です!」
「神裂さんが飾利の引越しの件で春上さんを説得しようって時にこれを着せるなんて……。土御門さん最ッ低!」
最初に神裂が羽織っていたフード付きマントを抱えながら義妹トリオに責められて泣きつく土御門をあやす月夜だが、内心では自業自得と思っていた。
そこへ春上が青黒と一緒に初春たちの所へ歩み寄ると、初春に頭を下げて話し合いの結論をお願いする。
そこへ春上が青黒と一緒に初春たちの所へ歩み寄ると、初春に頭を下げて話し合いの結論をお願いする。
「初春さん、引越し先でも神裂先生のこと、よろしくお願いするの」
「えっ? それって春上さん、もしかして……」
「ちょっと寂しいけど神裂先生には初春さんが居ないとダメダメなの。だから引越しのことは認めるの」
「あ、ありがとうございます! でも引越したからといっても春上さんとはお友達ですし、時々は遊びに行ったりお泊りもしますから!」
「えっ? それって春上さん、もしかして……」
「ちょっと寂しいけど神裂先生には初春さんが居ないとダメダメなの。だから引越しのことは認めるの」
「あ、ありがとうございます! でも引越したからといっても春上さんとはお友達ですし、時々は遊びに行ったりお泊りもしますから!」
普通なら神裂に初春のことを任せるものだが、神裂のダメな一面を見た春上が逆の結論に辿り着き初春の教会寄宿舎入り問題は無事に解決。
春上もいつの間にか神裂に対する警戒心がすっかり解け、和気藹々ムードで全てが終わろうとしていた。
春上もいつの間にか神裂に対する警戒心がすっかり解け、和気藹々ムードで全てが終わろうとしていた。
「良かったな神裂。問題も無事に解決、飾利とも仲直り。一時はどうなるかと思ったけど円満解決して何よりだ」
何の気もなしに当麻は防御魔術が施された堕天使エロメイドの神裂に右手で触れる、そして【幻想殺し】が堕天使エロメイドに発揮されてしまう。
パキーン!!と、そしてハラリと、堕天使エロメイドの衣装は散った。
「え?あっ、きゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
流石の聖人様もいきなりの裸に恥ずかしく(当たり前だ)、あらゆる大切な部分を隠し土御門の抱えていたマントを着た。
神裂もマントを着て落ち着いたらしく、上条をにらめ付け『七天七刀』を手にとる。
神裂もマントを着て落ち着いたらしく、上条をにらめ付け『七天七刀』を手にとる。
「……上条当麻、切り刻みます」
「ええ!?ちょっと待って神裂さん!!これは不可抗力でしょう!?」
「……問答無用です!!」
「ぬおぉ!?不幸だー!!」
「ええ!?ちょっと待って神裂さん!!これは不可抗力でしょう!?」
「……問答無用です!!」
「ぬおぉ!?不幸だー!!」