とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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だれでも歓迎! 編集

美琴が積極的になった場合を考えてみた。



 トゥルルルル、ガチャッ。

上条『おかけになった電話番号は現在使用されておりません番号をお確かめの上おか
け直しくださいはいガチャッ』
美琴『アンタそこにいるのに人がかけた電話までとぼけたアナウンスでスルーすん
じゃないわよゴラァッ!』
上条『………やっぱりお前か』
美琴『やっぱりじゃないわよ!私の名前がそっちの画面に表示されてるのにスルーす
るってどういうことよ?』
上条『えーと……お前の番号今すぐ削除していい?』
美琴『するなっ!』
上条『だってお前なんだかんだ言って用事もないのに毎日電話してくるじゃないか』
美琴『ペア契約したんだから電話代はほぼ無料なんだし有効活用したっていいで
しょ!それに今日は用事があってかけたの!ふーっ、ふーっ……えーとね、アンタ再
来週の週末って試験休みで暇でしょ?暇よね?映画見に行くからつきあって』
上条『ちょっと待て!うちの学校の行事予定をなんでお前が知っている!?』
美琴『べ、別にいいでしょそれくらい。で、行くの?行かないの?』
上条『確かにその日は試験休みだが俺は追試と補習の予定だから暇じゃない。じゃあ
な』
美琴『……ねぇちょっと、試験もまだなのになんで補習って決めつけてるわけ?』
上条『あ?上条さんのこれまでの傾向から推測するとこのまま試験受けても補習コー
スまでまっしぐらなんですのよ。というわけで暇じゃないです!』
美琴『あっそう、わかったわ』
上条『聞き分けが良くて助かる。じゃそういうこ……』
美琴『美琴先生が明日から試験期間終わりまで勉強見てあげる。そんで、そのお礼に
映画につきあうって言うならいいでしょ?』
上条『のうわっ!?なぜそうなりますか?』
美琴『あん?アンタ補習受けたいの?もしかして先生が眼鏡スレンダー巨乳なの?試験
でわざと赤点取ってまでアンタはその先生の補習を受けたいわけ?』
上条『ちげーよ!つかそのピンポイントな好みは何なんだよ!そりゃ俺だって赤点取ら
ないで済むならその方がいいよ!休みだってつぶれないし!でも上条さん馬鹿だから夏
休みだって補習だったくらいだし今更赤点回避できるわけないだろ?』
美琴『じゃあ決まりね。全科目満点、とまでは行かないだろうけど、それなりの点数は
取らせてあげる』
上条『えらく自信満々だな』
美琴『この美琴先生にまっかせなさーい♪』
上条『中学生に勉強教えてもらうのか……不幸だ』
美琴『試験休みが丸つぶれになるよりきっちり試験終わって映画見に行く方が、アンタ
だって気が楽でしょ?』
上条『……そりゃ確かに一理あるけどな……。で、見たい映画ってのは何なんだ?』
美琴『うふふ、「ゲコ太のマジックアイランド」よん。前売り券買ってあるからチケッ
トのことは心配しなくていいわよ。あー早く見に行きたいなー楽しみ楽しみ』
上条『えらく手回しがいいんだな』
美琴『前売り買って黒子を誘ったんだけど、どういうワケか珍しく断られちゃったの
よねー。あの子、私の誘いだったらほぼ確実にOKするのに』
上条『そりゃいくらなんでもゲコ太じゃ、白井だって断りたくなるだろ……』
美琴『それ、どういう意味よ?……まあ黒子がOKしてもあの子連れて行ったら暗闇の
中で何されるかわかったモンじゃないし、アンタならそこら辺安心できるから、こっち
も映画に集中できて助かるわ』
上条『俺の映画の趣味は無視かよ』
美琴『え?趣味?……アンタ、暗がりで女の子に手を出すような変態だったの?へぇ、
ふーん…そうなんだぁ』
上条『その趣味違うっ!だいたい上条さんはジェントルマンなので血迷っても中学生の
ガキに手を出したりなんかしません!へへんっだ!』
美琴『……ほほぅ、言ったわね。じゃあ今度の映画でそれを証明してもらおうじゃな
い』
上条『おう!ジェントル上条に二言はない!ゲコ太でもピョン子でもでもどんと来い
やぁ!』
美琴『その言葉、忘れないでよね。そのかわり……』
上条『そのかわり?』
美琴『この美琴先生が勉強教えてあげたのに赤点なんぞ取りやがったらただじゃおかな
いからね?罰ゲームなんてモンじゃないから覚悟しなさい?』
上条『くっ……。お、おい、そうだ常盤台中学は試験ないのかよ?』
美琴『うち?うちは期末までないけど、あんなの試験勉強しなくたって授業内容だけで
7~8割は点数取れるわよ?』
上条『ぐ……屈辱だ……』
美琴『じゃ、決まりね。明日から放課後、図書館前に集合、OK?』
上条『わ、わかった……』
美琴『それじゃ明日ね。バイバーイ』

 プツッ。

上条「……よく考えたらなんかうまい具合に丸め込まれたような気がする……。
いろいろと不幸だ……」


美琴「ふっふーん、試験休みまであの馬鹿の予定確保しちゃった♪映画の日は当然一
緒に食事するでしょ、それからショッピングにつきあってもらって、それからそれか
ら……。万が一あの馬鹿が赤点取っても計画は修正可能だし、当日はどうしようか
なぁ。待っててねゲコ太、ああ楽しみ……」
黒子「……扉の向こうからハイなお姉様の怪しげな声が聞こえる……。さすがに今は
近寄らない方が良さそうですわね……」

◆         ◇         ◆         ◇         ◆


上条「『1000ならかみじょうみことー(棒)』」
上条「『1000ならみことはかみじょうさんのよめー(棒)』」
上条「『1000ならかみじょうさんはせきにんとってみこととけっこんするべ
きー(棒)』……なぁ、こんなこっぱずかしい朗読、いつまでやらせんだ?」
美琴「あ?その手に持ってる紙にあるでしょ。それ全部読み終わるまでよ」
上条「しかも人が読んでるのをICレコーダで録音、ってどれだけ陰険なんだ
よ……」
美琴「うっさいわね!これもアンタが、人がせっかく勉強教えたってのに赤点取っ
てるからじゃないのよ!」
上条「7教科中1教科だけ、しかも赤点回避まであと3点だったってのに、そこに慈
悲はないのか慈悲は!」
美琴「なんで、あとたった3点が取れないのよ!ちっとは反省しなさいよ!」
上条「……その録音した音声はあとで流したりするのか?」
美琴「さすがに、そんなことはしないわよ」
上条「じゃあ何に使うんだよそれ」
美琴「……べ、別にいいでしょ何だって……。それより、もうちょっと感情込めて読
めないの?」
上条「録音するのやめたらお前が悶え死ぬまでいくらでも言ってやるよ。あー、『み
ことあいしてるぜー(棒)』しかしどこの掲示板からこんな恥ずかしい台詞集めてきた
んだか」
美琴「…………………………………………え?いまなんて」
上条「何も言ってねぇよ。『みさか、おれたちけっこんしないかー(棒)』」
美琴「……いまとっても重要なことを聞き逃した気がするんだけど……」
上条「『おんりーまいれーるがーん(棒)』……御坂」
美琴「な、なぬ、じゃない、何?」
上条「明日はダメだけど、明後日なら空いてるから映画行かないか?『みことにおに
あいなのはかみじょうさんだけー(棒)』」
美琴「…………………………………………はい?」
上条「前売り券買って、楽しみにしてたんだろ?チケットはお前の物だけどさ、明後
日なら時間あるから映画につきあってやってもいいぞって言ってんだ」
美琴「…………………………………………えっと、もう一度言ってくれる?」
上条「明後日、いつもの自販機の前で待ち合わせな。チケット代の代わりに、高い物
は無理だけど飯は俺がおごるから、それで許せ御坂」
美琴「へ?え?あ、う、うん。それで……いい」
上条「じゃ、この朗読終わりにしていいか?」
美琴「うん………」
上条「じゃ、俺明日は追試と補習だから、これで帰るわ。またな」
美琴「あっ、そ、そうね。また明日。バイバイ」


美琴「……あれ全部読み終わったら映画に誘おうと思ってたのに、アイツに先越され
るなんてなんかくやしい……。とりあえずこの録音した音声は携帯に移していつでも
再生できるように……」


続かない。


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