-⑫後日談 みんなでプールへ行ってみようか プール編-
少し時間は戻り………駐車場。
「ハァ…どうしてこんなことになってるじゃん」
バスの中、黄泉川は困っていた。
忘れ去られたように最後列でグッタリしている小萌先生の生徒が一人いた為だ。
「これは……引きずって行くしかないじゃんね」
はぁ…と一つ大きな溜息をつき、黄泉川は未だに気絶している青髪ピアスを引きずってバスを降りた。
バスの中、黄泉川は困っていた。
忘れ去られたように最後列でグッタリしている小萌先生の生徒が一人いた為だ。
「これは……引きずって行くしかないじゃんね」
はぁ…と一つ大きな溜息をつき、黄泉川は未だに気絶している青髪ピアスを引きずってバスを降りた。
プールの受付ホールでは小萌と寮監がベンチに腰掛けて話していた。
「やっぱり息抜きは必要ですよね」
「そうですね、寮にいるとやはり終始目を光らせてないといけませんから」
そういう他愛のない話をしているが、小萌はあることに気付き寮監に聞いた。
「それは大変そうですねー、でも今、寮監さん楽しそうな顔してましたよ」
そう、今少し楽しそうに笑ったのだ。
「まあ、手のかかるのが数人いるだけですが…この仕事結構好きですから」
ああ、寮監さんもやっぱり子供が好きなんですね。小萌はそう思った。
「やっぱり好きな仕事が出来るのっていいですよね」
「ええ、そうですね」
そんな風に話していると黄泉川がやって来た。
「やっぱり息抜きは必要ですよね」
「そうですね、寮にいるとやはり終始目を光らせてないといけませんから」
そういう他愛のない話をしているが、小萌はあることに気付き寮監に聞いた。
「それは大変そうですねー、でも今、寮監さん楽しそうな顔してましたよ」
そう、今少し楽しそうに笑ったのだ。
「まあ、手のかかるのが数人いるだけですが…この仕事結構好きですから」
ああ、寮監さんもやっぱり子供が好きなんですね。小萌はそう思った。
「やっぱり好きな仕事が出来るのっていいですよね」
「ええ、そうですね」
そんな風に話していると黄泉川がやって来た。
「こいつ置いてくなんて小萌先生も寮監さんも酷いじゃん」
黄泉川と一緒に、途中で回復した青髪ピアスが受付ホールに入って来た。
「「……………」」
小萌と寮監は、すっかり忘れてた為に沈黙。
「先生方ひどっ! 絶対みんなも忘れてるはずや……どうせ、忘れられてるんや……」
激しく落ち込んでいる青髪ピアス。
黄泉川と一緒に、途中で回復した青髪ピアスが受付ホールに入って来た。
「「……………」」
小萌と寮監は、すっかり忘れてた為に沈黙。
「先生方ひどっ! 絶対みんなも忘れてるはずや……どうせ、忘れられてるんや……」
激しく落ち込んでいる青髪ピアス。
それから、4人は各自のロッカーに向かっていくのであった。
□ □ □
一方その頃
水着に着替えた面々は、この施設で最大級の中央プール付近に集まっていた。
水着に着替えた面々は、この施設で最大級の中央プール付近に集まっていた。
白い椅子に座る上条と土御門、土御門の傍に立つ舞夏。
「いやー、やっぱり夏といったら水着だにゃー」
アロハ柄の黄色の水着の土御門。
「兄貴、それはいいけどわたしの友達に変なことしたら許さないぞー?」
何故か舞夏はメイド服のままであった。
「水着じゃなくていいのかよ」
「ん? これはだなー上条当麻」
そうもったいぶる様に言うと共に、舞夏はメイド服を脱ぎだす。
「ちょ、おいっ!」
上条の過剰の反応に舞夏は黒い笑み。
「ふっふっふ、何を慌ててるんだー? 下は水着に決まっているだろー」
………すごく心臓に悪い行為だった。
「いやー、やっぱり夏といったら水着だにゃー」
アロハ柄の黄色の水着の土御門。
「兄貴、それはいいけどわたしの友達に変なことしたら許さないぞー?」
何故か舞夏はメイド服のままであった。
「水着じゃなくていいのかよ」
「ん? これはだなー上条当麻」
そうもったいぶる様に言うと共に、舞夏はメイド服を脱ぎだす。
「ちょ、おいっ!」
上条の過剰の反応に舞夏は黒い笑み。
「ふっふっふ、何を慌ててるんだー? 下は水着に決まっているだろー」
………すごく心臓に悪い行為だった。
そこから少し離れたプールサイド。
そこには、黒の水着を着た少年と淡い水色にヒマワリの模様が入った水着の少女。
「ねえねえ、ミサカのこの水着はどお? ってミサカはミサカはさっきから唖然としてるアナタに聞いてみる」
くるくると回って水着を見せてくる打ち止め。
「…………あ、あァ…すごく、いいと思うぜェ」
見惚れてしまった一方通行は言葉少なくそう言った。
そこには、黒の水着を着た少年と淡い水色にヒマワリの模様が入った水着の少女。
「ねえねえ、ミサカのこの水着はどお? ってミサカはミサカはさっきから唖然としてるアナタに聞いてみる」
くるくると回って水着を見せてくる打ち止め。
「…………あ、あァ…すごく、いいと思うぜェ」
見惚れてしまった一方通行は言葉少なくそう言った。
その近くの喫茶店。
「妹さん、パフェお待ちどうさまです」
初春はこの間のパフェのタダ券で、御坂妹に初パフェを奢っていた。
「こ、これがあのパフェですか…初めて食べます、とミサカは目の前にした可愛らしい食べ物に目を奪われます」
目の前に出されたのは可愛らしいパフェで、御坂妹はそれを見て目をキラキラさせている。
「ゆっくりと味わって食べてください、この店のパフェはとっても甘くて美味しいんですよ」
一口食べるごとに頬を緩める御坂妹を見て、初春は嬉しそうにその顔を見ていた。
「妹さん、パフェお待ちどうさまです」
初春はこの間のパフェのタダ券で、御坂妹に初パフェを奢っていた。
「こ、これがあのパフェですか…初めて食べます、とミサカは目の前にした可愛らしい食べ物に目を奪われます」
目の前に出されたのは可愛らしいパフェで、御坂妹はそれを見て目をキラキラさせている。
「ゆっくりと味わって食べてください、この店のパフェはとっても甘くて美味しいんですよ」
一口食べるごとに頬を緩める御坂妹を見て、初春は嬉しそうにその顔を見ていた。
人のいない、いや、近寄れない…とあるプール。
「何故、貴女と二人でこのプールに一緒に入らなければいけませんの?」イラッ
白井は隣にいるムカつく女に向けて感情を込めて言う。
「さあね、そんなに嫌なら白井さん、あなたが別のプールに移動すればいいじゃない」
対して言われた本人、結標は平然と白井に言い返す。
「先にいたのは私ですが?」イライラッ
「だったら尚の事、先に出るべきなんじゃない?」
そう、このやり取りを繰り返されてはこのプールに誰も近づけない。
「何故、貴女と二人でこのプールに一緒に入らなければいけませんの?」イラッ
白井は隣にいるムカつく女に向けて感情を込めて言う。
「さあね、そんなに嫌なら白井さん、あなたが別のプールに移動すればいいじゃない」
対して言われた本人、結標は平然と白井に言い返す。
「先にいたのは私ですが?」イライラッ
「だったら尚の事、先に出るべきなんじゃない?」
そう、このやり取りを繰り返されてはこのプールに誰も近づけない。
「「……………」」
しばしの沈黙が続き……
{流石に長く生きてるだけあって、口では負けそうですわ……ププッ}
白井は結標に少し聞こえるような感じで悪口を言う。
「白井さん……何か言ったかしら?」イラッ
白井はニヤッと笑みをつくり。
「さあ~なんのことでしょうか?」
誤魔化す事もしない態度で嘘を言う。
そこからは立場が逆転したりしなかったりで、何度も口喧嘩が始まるのであった。
しばしの沈黙が続き……
{流石に長く生きてるだけあって、口では負けそうですわ……ププッ}
白井は結標に少し聞こえるような感じで悪口を言う。
「白井さん……何か言ったかしら?」イラッ
白井はニヤッと笑みをつくり。
「さあ~なんのことでしょうか?」
誤魔化す事もしない態度で嘘を言う。
そこからは立場が逆転したりしなかったりで、何度も口喧嘩が始まるのであった。
一方、その頃に吹寄と姫神は……
中央プールの端で足だけ入れながら何か相談しているようだ。
「私って印象薄いのかな。」
「そんなことないと思うけど?」
………聞かない事にしてあげた方がいいようだ。
中央プールの端で足だけ入れながら何か相談しているようだ。
「私って印象薄いのかな。」
「そんなことないと思うけど?」
………聞かない事にしてあげた方がいいようだ。
そして、一番遅く入った佐天と美琴はというと……
「ねえ……佐天さん、なんで私達だけこんな離れた所にいるの?」
「それはですね、上条さんには極上のリアクションを期待したいじゃないですか」
変なスイッチが入ってしまっている佐天に連れられ、中央プールからある程度離れているカフェに来ている。
「それは……そうだけど………なにをすればいいの?」
モジモジと頬を赤らめ、上目遣いで見てくる美琴に佐天は
「それを上条さんに今すぐ見せたいんですけどね」
「ん? なんのこと?」
本人に自覚はないようだ…今のは上条に見せれば、なんでも言う事を聞かせてしまう魔法の様な体勢だ。
「まあ、少し恥らう様にしてみれば、上条さんもぐっときて御坂さんを襲っちゃうかもしれないですね」
そんな風に言って笑う佐天。
「ふーん、襲っちゃうね……って! 襲っちゃうって……えぇぇぇっ!!」
「御坂さん、声が大きいですっ」
「あ……どうもすみません………」
店の人たち全員から注目されてしまい謝る羽目になった。
そんな風に騒がせながらも佐天の意見を聞く事になる美琴。
「ねえ……佐天さん、なんで私達だけこんな離れた所にいるの?」
「それはですね、上条さんには極上のリアクションを期待したいじゃないですか」
変なスイッチが入ってしまっている佐天に連れられ、中央プールからある程度離れているカフェに来ている。
「それは……そうだけど………なにをすればいいの?」
モジモジと頬を赤らめ、上目遣いで見てくる美琴に佐天は
「それを上条さんに今すぐ見せたいんですけどね」
「ん? なんのこと?」
本人に自覚はないようだ…今のは上条に見せれば、なんでも言う事を聞かせてしまう魔法の様な体勢だ。
「まあ、少し恥らう様にしてみれば、上条さんもぐっときて御坂さんを襲っちゃうかもしれないですね」
そんな風に言って笑う佐天。
「ふーん、襲っちゃうね……って! 襲っちゃうって……えぇぇぇっ!!」
「御坂さん、声が大きいですっ」
「あ……どうもすみません………」
店の人たち全員から注目されてしまい謝る羽目になった。
そんな風に騒がせながらも佐天の意見を聞く事になる美琴。
ちなみに昼食の際はある店に全員集合する事になっているのでそれまでが水着見せの勝負である。
□ □ □
正午。プールにアナウンスがなる。
『待ち合わせのご連絡を致します。第七学区からお越しの~』
そう、団体で来ている人達にはアナウンスをしてもらえるサービスがあるのもここの売りの一つであった。
『同じく、第七学区からお越しの土御門様御一行は南方フロアの南国プール中州にご集合下さい。』
アナウンスがそう告げ、本日来ているメンバーが南方フロアに向けて移動し始める。
『待ち合わせのご連絡を致します。第七学区からお越しの~』
そう、団体で来ている人達にはアナウンスをしてもらえるサービスがあるのもここの売りの一つであった。
『同じく、第七学区からお越しの土御門様御一行は南方フロアの南国プール中州にご集合下さい。』
アナウンスがそう告げ、本日来ているメンバーが南方フロアに向けて移動し始める。
「それにしても、便利なサービスだよな」
上条と土御門、青髪ピアスはアナウンスを頼んだ後に南方フロアに向っている。
「って、そないな事よりも、お前ら薄情もんやー!!! 置き去りにして忘れてたクセにその事を無かった事にするなんてー!!!」
そう、青髪ピアスは大分遅れて合流したのだ。
どうやら皆に存在を忘れ去られ、バスに置き去りにされているところを黄泉川先生が発見したらしい。
「まあ、落ち着くぜよ」
「そうだ、落ち着け」
そう諭す上条と土御門に、しぶしぶ落ち着く青髪ピアス。
「そうそう、そういえば小萌先生たちどんな水着なんやろー」
落ち着いたと言うよりは別の何かを気にしだしたようだ。
「小萌先生はピンクの子供用水着じゃないか?」
「ふっ、甘いぜよカミやん……俺様はあえて黒のハイレグと予想するぜよ」
「残念ながら、ワテは純白の三角ビキニをご所望やで~」
三者三様、今日も馬鹿全開のデルタフォースであった。上条は普通…か?
上条と土御門、青髪ピアスはアナウンスを頼んだ後に南方フロアに向っている。
「って、そないな事よりも、お前ら薄情もんやー!!! 置き去りにして忘れてたクセにその事を無かった事にするなんてー!!!」
そう、青髪ピアスは大分遅れて合流したのだ。
どうやら皆に存在を忘れ去られ、バスに置き去りにされているところを黄泉川先生が発見したらしい。
「まあ、落ち着くぜよ」
「そうだ、落ち着け」
そう諭す上条と土御門に、しぶしぶ落ち着く青髪ピアス。
「そうそう、そういえば小萌先生たちどんな水着なんやろー」
落ち着いたと言うよりは別の何かを気にしだしたようだ。
「小萌先生はピンクの子供用水着じゃないか?」
「ふっ、甘いぜよカミやん……俺様はあえて黒のハイレグと予想するぜよ」
「残念ながら、ワテは純白の三角ビキニをご所望やで~」
三者三様、今日も馬鹿全開のデルタフォースであった。上条は普通…か?
喫茶店にて
「おっ、集合時間みたいだぞー」
「そうみたいですね」
「それでは行きますか? とミサカは腰を浮かしつつ今更なことを聞いてみます」
パフェを食べていた御坂妹たちは、途中で舞夏が来たのでそのままティータイムに入っていたのだ。
「それにしても、プールに来たのに飲んで食べてしかしてないですね……私達」
「それなら午後はいっぱい運動してカロリーを消費しましょう、とミサカは提案してみます」
喫茶店を出て、南フロアに向け歩く三人。
「そうだなー、せっかくプールに来たんだから泳いだ方がいいだろうなー」
もっともな事を言う舞夏。
「まあ、みさかの妹を見た限りではスタイルはすでに抜群だがなー」
「ちょっ、舞夏さん私を哀れむような眼で見るのはやめてくれませんかっ」
「ミサカは初春さんに同情のエールを送ります、と共にミサカはかすかに初春さんに勝っていることで優越感に浸ります」
フッ、と笑みを作る御坂妹にフッフッフと黒い笑みの舞夏、泣きそうになって落ち込む初春もどこか楽しそうだ。
「おっ、集合時間みたいだぞー」
「そうみたいですね」
「それでは行きますか? とミサカは腰を浮かしつつ今更なことを聞いてみます」
パフェを食べていた御坂妹たちは、途中で舞夏が来たのでそのままティータイムに入っていたのだ。
「それにしても、プールに来たのに飲んで食べてしかしてないですね……私達」
「それなら午後はいっぱい運動してカロリーを消費しましょう、とミサカは提案してみます」
喫茶店を出て、南フロアに向け歩く三人。
「そうだなー、せっかくプールに来たんだから泳いだ方がいいだろうなー」
もっともな事を言う舞夏。
「まあ、みさかの妹を見た限りではスタイルはすでに抜群だがなー」
「ちょっ、舞夏さん私を哀れむような眼で見るのはやめてくれませんかっ」
「ミサカは初春さんに同情のエールを送ります、と共にミサカはかすかに初春さんに勝っていることで優越感に浸ります」
フッ、と笑みを作る御坂妹にフッフッフと黒い笑みの舞夏、泣きそうになって落ち込む初春もどこか楽しそうだ。
そして、あの11次元計算娘の二人は……
「だからっ、貴女はいい加減にストーカーみたいに私の前に現れるのをやめてくださいませんっ!」
「同じ様な思考パターンを持つんだから、仕方ないんじゃない?」
まだ言い合っていた、というか段々酷くなっている。
「大体、以前会った時に思ってましたが……貴女は女らしさと言うものを持った方がよろしくなくて」
「ふん、そんな変態水着を着ている白井さんからそんなことを言われてもまったく同意できないんだけど……」
どっちが正論であろうか……
変態水着ではあるが口調やら、立ち振る舞いがお嬢様のテレポーター
行動や言動は少しガサツな様子が見受けられるが、スタイルや水着は至って女の子らしいムーブポイント
「それよりも、早く向わない? さっきアナウンスなってたから」
「え、あ、そ…そうですわね」
まあどっちが正論でも、結標が一歩ひいて大人の対応をとった為に一時休戦。
アナウンスにしたがって集合場所に二人で向かう様であった。
「だからっ、貴女はいい加減にストーカーみたいに私の前に現れるのをやめてくださいませんっ!」
「同じ様な思考パターンを持つんだから、仕方ないんじゃない?」
まだ言い合っていた、というか段々酷くなっている。
「大体、以前会った時に思ってましたが……貴女は女らしさと言うものを持った方がよろしくなくて」
「ふん、そんな変態水着を着ている白井さんからそんなことを言われてもまったく同意できないんだけど……」
どっちが正論であろうか……
変態水着ではあるが口調やら、立ち振る舞いがお嬢様のテレポーター
行動や言動は少しガサツな様子が見受けられるが、スタイルや水着は至って女の子らしいムーブポイント
「それよりも、早く向わない? さっきアナウンスなってたから」
「え、あ、そ…そうですわね」
まあどっちが正論でも、結標が一歩ひいて大人の対応をとった為に一時休戦。
アナウンスにしたがって集合場所に二人で向かう様であった。
そして……
「結局、上条さんに会えませんでしたね」
「うう……これなら初めから当麻と一緒に回った方がよかったじゃない」
さらっと言ってしまった佐天とは対象的に、美琴は落ち込んでいる。
「でも御坂さん、その水着褒められるか心配してたじゃないですか」
「……それは、そうだけどさ」
そう言った美琴はハァ…と溜息をついた。瞬間。
ギュムッ、と誰かに抱きつかれた。
「お姉さまー、ってミサカはミサカは子供みたいに抱きついてみたりー」
どうやら打ち止めのようだ。
「おいっクソガキィ、走って転んだらあぶねェだろォがよォ……」
その後ろから一方通行が現れる。
「結局、上条さんに会えませんでしたね」
「うう……これなら初めから当麻と一緒に回った方がよかったじゃない」
さらっと言ってしまった佐天とは対象的に、美琴は落ち込んでいる。
「でも御坂さん、その水着褒められるか心配してたじゃないですか」
「……それは、そうだけどさ」
そう言った美琴はハァ…と溜息をついた。瞬間。
ギュムッ、と誰かに抱きつかれた。
「お姉さまー、ってミサカはミサカは子供みたいに抱きついてみたりー」
どうやら打ち止めのようだ。
「おいっクソガキィ、走って転んだらあぶねェだろォがよォ……」
その後ろから一方通行が現れる。
「ちゃんと打ち止めちゃんのこと見てますねー、一方通行さん」
「まァ…それが俺の仕事見てェなもンだしなァ」
目を閉じ、めんどくさそうに頭を掻きながら佐天に言う一方通行。
「って、御坂さん? あれ、どこいったんでしょうか?」
「……ガキもいねェってことは先に行ったんじゃねェかァ?」
一瞬、目を放した隙に美琴と打ち止めは見える所から消えていた。
「ハァ……まァ、行った所は多分一緒だからよォ、ぼさっとしてねェで行くぜェ」
一方通行は佐天を促し、話しながら集合場所に向うのであった。
「まァ…それが俺の仕事見てェなもンだしなァ」
目を閉じ、めんどくさそうに頭を掻きながら佐天に言う一方通行。
「って、御坂さん? あれ、どこいったんでしょうか?」
「……ガキもいねェってことは先に行ったんじゃねェかァ?」
一瞬、目を放した隙に美琴と打ち止めは見える所から消えていた。
「ハァ……まァ、行った所は多分一緒だからよォ、ぼさっとしてねェで行くぜェ」
一方通行は佐天を促し、話しながら集合場所に向うのであった。
その二人を見送る二人の少女。
「一緒に行かなくてよかったの?」
「うん、ってミサカはミサカはハッキリ言ってみる」
美琴と打ち止めだ。少し行った所の店に隠れるようにして、二人を見ていた。
「あの二人が仲がいいのも不思議よね」
「そお? ってミサカはミサカはお姉さまの一言に疑問を浮かべてみる」
打ち止めのその一言から、普段三人の時はよっぽど仲がいいらしい。
「それじゃ、二人の邪魔しちゃ悪いから少し遠回りしながら行こっか?」
「うん、ってミサカはミサカは意見に賛同してみたり」
そう言って二人は姉妹のように手を繋いで集合場所に向うのであった。
「一緒に行かなくてよかったの?」
「うん、ってミサカはミサカはハッキリ言ってみる」
美琴と打ち止めだ。少し行った所の店に隠れるようにして、二人を見ていた。
「あの二人が仲がいいのも不思議よね」
「そお? ってミサカはミサカはお姉さまの一言に疑問を浮かべてみる」
打ち止めのその一言から、普段三人の時はよっぽど仲がいいらしい。
「それじゃ、二人の邪魔しちゃ悪いから少し遠回りしながら行こっか?」
「うん、ってミサカはミサカは意見に賛同してみたり」
そう言って二人は姉妹のように手を繋いで集合場所に向うのであった。
□ □ □
集合場所にはすでに大人3人組と吹寄、姫神の計5人が来ていた。
「さっそく集まってるみたいで何よりだにゃー」
「それはいいが土御門、店は決めているのか?」
のんびりとした口調で話す土御門に吹寄は少し不機嫌に聞いてきた。
「ん? それなら、あそこの店がそうぜよ」
そう言って指差したのは少し高そうな料理店。
「土御門ちゃん、お金は間に合うんですか?」
小萌先生も心配になる様な佇まいの店だった。
「それも問題ないにゃー、ちゃんと料金面はピンきりで予約できてるぜい」
まあ、後で皆に明細書出すから確認してくれた方が早いぜよ、そう言って土御門は黙る。
「さっそく集まってるみたいで何よりだにゃー」
「それはいいが土御門、店は決めているのか?」
のんびりとした口調で話す土御門に吹寄は少し不機嫌に聞いてきた。
「ん? それなら、あそこの店がそうぜよ」
そう言って指差したのは少し高そうな料理店。
「土御門ちゃん、お金は間に合うんですか?」
小萌先生も心配になる様な佇まいの店だった。
「それも問題ないにゃー、ちゃんと料金面はピンきりで予約できてるぜい」
まあ、後で皆に明細書出すから確認してくれた方が早いぜよ、そう言って土御門は黙る。
{なあ、カミやん……}
{どうした青ピ}
土御門が話している最中に青髪ピアスがこっそりと話しかけてきた。
{黄泉川先生の着てる水着きわど過ぎやあらへんか?}
その一言で上条はチラッと見てしまった。
{ああ、やばい……というかあんなん着るような先生だったか?}
{それは多分、無頓着に選んだんじゃないかにゃー}
いつの間にか土御門も戻ってきていた。
{それよりカミやんはこの話題に入ってない方がいいぜよ、このままだと危険すぎるにゃー}
{ああ、わかった}
そう言って上条はその輪から外れる。
どうやらこの二人は寮監や小萌先生、吹寄の水着を見て意見を言い合っているようだ。
「俺一人で時間を潰すのも無理があるだろ……」
そう上条は言うしかなかった……が
{上条、ちょっといいか?}
寮監に呼ばれた。
{どうした青ピ}
土御門が話している最中に青髪ピアスがこっそりと話しかけてきた。
{黄泉川先生の着てる水着きわど過ぎやあらへんか?}
その一言で上条はチラッと見てしまった。
{ああ、やばい……というかあんなん着るような先生だったか?}
{それは多分、無頓着に選んだんじゃないかにゃー}
いつの間にか土御門も戻ってきていた。
{それよりカミやんはこの話題に入ってない方がいいぜよ、このままだと危険すぎるにゃー}
{ああ、わかった}
そう言って上条はその輪から外れる。
どうやらこの二人は寮監や小萌先生、吹寄の水着を見て意見を言い合っているようだ。
「俺一人で時間を潰すのも無理があるだろ……」
そう上条は言うしかなかった……が
{上条、ちょっといいか?}
寮監に呼ばれた。
そして、寮監の傍に行くと小声で問われた。
{あの打ち止めと言われた少女と妹さんと言われていたのは御坂の家族か?}
流石に美琴を預かっている身の寮監は鋭い。ここは隠しておくのは得策ではないと正直に答える。
{……ハイ}
{ワケありか?}
{……ハイ、ですが美琴の奴も本当の家族のように思ってます}
{わかった、理由は聞かないでいてやる……で、それを知っているのはお前だけか?}
{ここにいるメンバーだと…俺と美琴、一方通行と打ち止め、御坂妹だけです}
{そうか……わかった}
それっきり寮監は喋らなくなるが……
「ふぅ、わかった……上条、御坂を頼むぞ」
「はい」
そうして上条は寮監の隣で待つことになる。
{あの打ち止めと言われた少女と妹さんと言われていたのは御坂の家族か?}
流石に美琴を預かっている身の寮監は鋭い。ここは隠しておくのは得策ではないと正直に答える。
{……ハイ}
{ワケありか?}
{……ハイ、ですが美琴の奴も本当の家族のように思ってます}
{わかった、理由は聞かないでいてやる……で、それを知っているのはお前だけか?}
{ここにいるメンバーだと…俺と美琴、一方通行と打ち止め、御坂妹だけです}
{そうか……わかった}
それっきり寮監は喋らなくなるが……
「ふぅ、わかった……上条、御坂を頼むぞ」
「はい」
そうして上条は寮監の隣で待つことになる。
{カミやんの奴、なに話してるんやろ?}
多分、妹達がらみのことだろうな……まあ、寮監は大丈夫だろう、あまり詳しくは聞いてこないだろうからな。
{彼女の事で尋問されてるんじゃないかにゃー? 多分近づけば巻き添いくらうかもしれないぜい}
土御門は青髪ピアスに悟られない為にあえて近づかない様に言う。
{それは嫌やなー、触るな危険ってやつやな}
うまくいった様だ。
回避もうまくいった事で、今度は一般のお客の水着を品評する二人であった。
多分、妹達がらみのことだろうな……まあ、寮監は大丈夫だろう、あまり詳しくは聞いてこないだろうからな。
{彼女の事で尋問されてるんじゃないかにゃー? 多分近づけば巻き添いくらうかもしれないぜい}
土御門は青髪ピアスに悟られない為にあえて近づかない様に言う。
{それは嫌やなー、触るな危険ってやつやな}
うまくいった様だ。
回避もうまくいった事で、今度は一般のお客の水着を品評する二人であった。
それから結標と白井。初春と御坂妹と舞夏。一方通行と佐天が来て。最後に打ち止めと美琴がやってきた。
全員揃ったことを確認し、昼食をしに向う。
土御門は舞夏と、大人は三人一緒に中に入っていく。
一方通行は佐天と打ち止めと、初春は御坂妹と、結標は白井と…
吹寄と姫神は青髪ピアスを引きずって中に入って行き……上条と美琴が取り残される。
土御門は舞夏と、大人は三人一緒に中に入っていく。
一方通行は佐天と打ち止めと、初春は御坂妹と、結標は白井と…
吹寄と姫神は青髪ピアスを引きずって中に入って行き……上条と美琴が取り残される。
「あの、さ……」
「なによ……」
いつもと同じ二人なのに肌を露出しているというだけで緊張してしまう。
「その水着、似合ってると思うぞ……その、なんだ…ちょっといつもよりも大人っぽくてさ」
緊張からか歯切れの悪い上条。
「え、えっと……ありがと」
美琴は素直に言ってみたものの……
「ねえ……そんなにいつもの私って子供っぽい?」
当然の疑問に少し悲しくなったりする。
「あ、いや…そういうんじゃなくてだな……想像してたのより少し大胆な水着だったというか……なんというか」
視線を合わせてくれない上条を見て、恥ずかしがってる当麻って少し可愛いかも、と思ったりしていた。
「それじゃ、さっさと入ろうぜ…皆待ってるだろうしな」
そう言って上条は美琴の手を引いて店に入って行った。
「なによ……」
いつもと同じ二人なのに肌を露出しているというだけで緊張してしまう。
「その水着、似合ってると思うぞ……その、なんだ…ちょっといつもよりも大人っぽくてさ」
緊張からか歯切れの悪い上条。
「え、えっと……ありがと」
美琴は素直に言ってみたものの……
「ねえ……そんなにいつもの私って子供っぽい?」
当然の疑問に少し悲しくなったりする。
「あ、いや…そういうんじゃなくてだな……想像してたのより少し大胆な水着だったというか……なんというか」
視線を合わせてくれない上条を見て、恥ずかしがってる当麻って少し可愛いかも、と思ったりしていた。
「それじゃ、さっさと入ろうぜ…皆待ってるだろうしな」
そう言って上条は美琴の手を引いて店に入って行った。
□ □ □
昼食は騒ぎ、はしゃぎ、大いに盛り上がった。
そして、食後……皆それぞれ別れて楽しむことになる。
「それじゃ、帰る時にまたアナウンスを流してもらうからにゃー、しっかりと聞いとくんだぜい?」
土御門が店の前でそう言って散り散りになる。
そして、食後……皆それぞれ別れて楽しむことになる。
「それじゃ、帰る時にまたアナウンスを流してもらうからにゃー、しっかりと聞いとくんだぜい?」
土御門が店の前でそう言って散り散りになる。
白井と佐天、初春と御坂妹に美琴と上条で一組。
黄泉川に小萌、寮監と舞夏で二組目。
土御門と結標、一方通行に打ち止めで三組目。
青髪ピアスに姫神、吹寄で四組目。
こんなメンバーに別れて何が起きるといえば……平穏なもの以外のなにかだろう。
黄泉川に小萌、寮監と舞夏で二組目。
土御門と結標、一方通行に打ち止めで三組目。
青髪ピアスに姫神、吹寄で四組目。
こんなメンバーに別れて何が起きるといえば……平穏なもの以外のなにかだろう。
それから数時間後………
「ハァ……なんで俺はこんなことやってんだよ」
上条は一人で6人前の飲み物を買いに行かされていた。
そう、それは数分前。
「ハァ……なんで俺はこんなことやってんだよ」
上条は一人で6人前の飲み物を買いに行かされていた。
そう、それは数分前。
「だぁっ!!!」
不幸にもプールサイドで足を滑らせた上条は、御坂妹と白井を押し倒した。
結果……
「あ~ん~た~は~、妹に何してくれてんのよっ!!!!」
美琴はそう言い、御坂妹を引っ張り上げ、上条に電撃をお見舞いした。
幸いにも被害者は2名。その他の被害者は無しであった。
「お、お姉様……私の事は心配してくださいませんのね……」
半泣きでビリビリと痺れる後輩に、美琴は平謝りをする事になった。
上条は打ち消して実はなんともないでいるが……言ったが最後、どうなるか保障されない。
「あの、美琴様……ジュースでもいかがでしょうか?」
笑顔と言う仮面をつけ、今をしのごうとする上条。
「あ、なら私のもお願いしますね上条さん…コカゴーヤです」
「佐天さん、ずるいです…私のもお願いします上条さん…えーと、私も佐天さんと同じ物を」
「それなら、とミサカもあなたに同じ飲み物をお願いしてみます」
………どうやら上条さんのお財布が軽くなるようです。
「それじゃ、私は黒子の分とふたつ、ヤシの実サイダーお願いね」
「はい……」
不幸にもプールサイドで足を滑らせた上条は、御坂妹と白井を押し倒した。
結果……
「あ~ん~た~は~、妹に何してくれてんのよっ!!!!」
美琴はそう言い、御坂妹を引っ張り上げ、上条に電撃をお見舞いした。
幸いにも被害者は2名。その他の被害者は無しであった。
「お、お姉様……私の事は心配してくださいませんのね……」
半泣きでビリビリと痺れる後輩に、美琴は平謝りをする事になった。
上条は打ち消して実はなんともないでいるが……言ったが最後、どうなるか保障されない。
「あの、美琴様……ジュースでもいかがでしょうか?」
笑顔と言う仮面をつけ、今をしのごうとする上条。
「あ、なら私のもお願いしますね上条さん…コカゴーヤです」
「佐天さん、ずるいです…私のもお願いします上条さん…えーと、私も佐天さんと同じ物を」
「それなら、とミサカもあなたに同じ飲み物をお願いしてみます」
………どうやら上条さんのお財布が軽くなるようです。
「それじゃ、私は黒子の分とふたつ、ヤシの実サイダーお願いね」
「はい……」
という具合だったわけだ……不幸だ。
そうしてドリンクや焼きそばを売っているような店に来て……
「「いらっしゃいませ、なにになさいますか?」」
どうやら二つあるうちのカウンターに、同時に並んだ奴がいるようだ。店員の声がかぶった。
「「それじゃ……」」
今度は客の声がかぶった。
「ヤシの実サイダーを3つとコカゴーヤを3つ」
「ヤシの実サイダーと黒豆サイダー、あとコカゴーヤを1つずつ」
「「かしこまりました、それでは少々お待ち下さい」」
注文も終えた所で店員が持ち場を離れて飲み物を作りに行った。
「「ハァ…なんで女の子のパシリやってんだ……不幸だ」」
隣の客と同時にまた同じ事を言った……気になって隣を見る。
「「………………」」
その客も気になってこっちを見ていた。
そうしてドリンクや焼きそばを売っているような店に来て……
「「いらっしゃいませ、なにになさいますか?」」
どうやら二つあるうちのカウンターに、同時に並んだ奴がいるようだ。店員の声がかぶった。
「「それじゃ……」」
今度は客の声がかぶった。
「ヤシの実サイダーを3つとコカゴーヤを3つ」
「ヤシの実サイダーと黒豆サイダー、あとコカゴーヤを1つずつ」
「「かしこまりました、それでは少々お待ち下さい」」
注文も終えた所で店員が持ち場を離れて飲み物を作りに行った。
「「ハァ…なんで女の子のパシリやってんだ……不幸だ」」
隣の客と同時にまた同じ事を言った……気になって隣を見る。
「「………………」」
その客も気になってこっちを見ていた。
あれ? どっかで見たような気がするんだが……気の所為か? と首を傾げる上条。
こいつってあの時、俺をぶん殴ってあの言葉を言った無能力者だよな……?
こいつってあの時、俺をぶん殴ってあの言葉を言った無能力者だよな……?
「あの……どこかで会いませんでしたか? 俺達」
「え、あ……うーん」
上条がいきなり声をかけた所為か相手の客は少し慌てている。
「ある……と言っていいのか、ないと言っていいのか……」
「ん? どっちなんですか?」
曖昧な回答をする客に上条は不思議な顔をする。
「お待たせしましたー」
その客に注文の品が届き……
「それじゃ、お先に」
そう言って、客は慌てて走り去って行ってしまった。
「なんだったんだ?」
「お客様、お待たせしました」
「あ、はい」
こっちも来たので、御代を払って美琴たちの元に戻ることにした。
「え、あ……うーん」
上条がいきなり声をかけた所為か相手の客は少し慌てている。
「ある……と言っていいのか、ないと言っていいのか……」
「ん? どっちなんですか?」
曖昧な回答をする客に上条は不思議な顔をする。
「お待たせしましたー」
その客に注文の品が届き……
「それじゃ、お先に」
そう言って、客は慌てて走り去って行ってしまった。
「なんだったんだ?」
「お客様、お待たせしました」
「あ、はい」
こっちも来たので、御代を払って美琴たちの元に戻ることにした。
途中、自分の飲み物を土御門に奪われるまでその客の事を思い出そうとしたが、さっぱり忘れてしまうのであった。
一方、逃げた方は……
「はぁ、はぁ、はぁ…もしバレたらまた殴られんのか? 俺って」
最後に考えていたことはそれだった。
「はまづら、そんなに息を切らしてどうしたの? 」
「超遅いですよ浜面、それに言っている意味が超不明です」
そう声をかけてきたのは、自分に飲み物かって来いと命令した絹旗と、心配をしている滝壷だ。
「わかんなくていいぞ、それに……いや、なんでもない」
「「?」」
頭を傾げる二人、まあ、今はそれでいいかと浜面は思う。
説明するのもめんどくさいしな。
「はぁ、はぁ、はぁ…もしバレたらまた殴られんのか? 俺って」
最後に考えていたことはそれだった。
「はまづら、そんなに息を切らしてどうしたの? 」
「超遅いですよ浜面、それに言っている意味が超不明です」
そう声をかけてきたのは、自分に飲み物かって来いと命令した絹旗と、心配をしている滝壷だ。
「わかんなくていいぞ、それに……いや、なんでもない」
「「?」」
頭を傾げる二人、まあ、今はそれでいいかと浜面は思う。
説明するのもめんどくさいしな。
□ □ □
そしてグループの面々は……
「で? なんで私はあなた達と一緒に行動しないといけないわけ?」
「知らず知らずにこうなってたんだにゃー」
「………………」
不満大有りの結標に、のんびりとしている土御門。
目を閉じ、二人の声にイライラしている一方通行。そして……
「プールっていいねー、ってミサカはミサカは大はしゃぎっ!」
バシャシャシャシャ、とバタ足で一方通行に水をかける打ち止め。
「あら? ずいぶんと懐かれてるのね……ほんとにロリコンだったのね」
「まあ、それは否定できないんじゃないかにゃー」
さらにイライラし始める一方通行。
「それに……さっきから、結標も小さな男の子が近くを通るたびに目で追ってるみたいだけどにゃー」
ぶっ!と飲んでいたスポーツドリンクを噴出す結標。
「ちょ、あ、ああああああなたに言われたくないわよっ! さっきの昼食中に妹にあーんってねだってる、どっか頭が湧いてる奴に言われたくないわよっ!!!」
そして叫ぶ。
「まあ、俺様は自分がそうしたいから、そうしてるだけだからにゃー……否定はしないぜい?」
不敵に笑う土御門。
「…………」
呆れて物も言えなくなる結標。
すると……打ち止めよりも少し大きい少年が打ち止めの近くにやって来て……
「君……名前はなんていうの?」
ナンパし始めた。
{ちょ、これはすごく面白い展開じゃない?}
結標は土御門に近寄り、耳打ちする。
{そうだにゃー、一方通行はどういう反応をするのか楽しみぜよ}
そして、二人で一方通行を見る……が姿が見当たらない。
{{どこいった……あのロリコンモヤシ}}
見当たらないので打ち止めに視線を戻すと……
ガクガク、プルプル、と怯えているナンパ少年がプールで泣いていた。
「「予想通りの行動(だにゃー)」」
「知らず知らずにこうなってたんだにゃー」
「………………」
不満大有りの結標に、のんびりとしている土御門。
目を閉じ、二人の声にイライラしている一方通行。そして……
「プールっていいねー、ってミサカはミサカは大はしゃぎっ!」
バシャシャシャシャ、とバタ足で一方通行に水をかける打ち止め。
「あら? ずいぶんと懐かれてるのね……ほんとにロリコンだったのね」
「まあ、それは否定できないんじゃないかにゃー」
さらにイライラし始める一方通行。
「それに……さっきから、結標も小さな男の子が近くを通るたびに目で追ってるみたいだけどにゃー」
ぶっ!と飲んでいたスポーツドリンクを噴出す結標。
「ちょ、あ、ああああああなたに言われたくないわよっ! さっきの昼食中に妹にあーんってねだってる、どっか頭が湧いてる奴に言われたくないわよっ!!!」
そして叫ぶ。
「まあ、俺様は自分がそうしたいから、そうしてるだけだからにゃー……否定はしないぜい?」
不敵に笑う土御門。
「…………」
呆れて物も言えなくなる結標。
すると……打ち止めよりも少し大きい少年が打ち止めの近くにやって来て……
「君……名前はなんていうの?」
ナンパし始めた。
{ちょ、これはすごく面白い展開じゃない?}
結標は土御門に近寄り、耳打ちする。
{そうだにゃー、一方通行はどういう反応をするのか楽しみぜよ}
そして、二人で一方通行を見る……が姿が見当たらない。
{{どこいった……あのロリコンモヤシ}}
見当たらないので打ち止めに視線を戻すと……
ガクガク、プルプル、と怯えているナンパ少年がプールで泣いていた。
「「予想通りの行動(だにゃー)」」
実は少々誤解が生じるかもしれないので説明しておこう。
少年がナンパし始め、結標と土御門が打ち止めから目を逸らした瞬間……
バッと一方通行は打ち止めをすくい上げ、肩車して少年に尋ねた。
「ガキ……ナンパするのはいいけどよォ、一生テメェの命張って守る覚悟があるなら交際を認めてやる」
「ハァ? なに言ってんのアンタ?」
「ハァ……、どうしようもねェ、ヤロォだなァおい」
「つーか、アンタだれよ? その子のお兄さんかなんか? 恋人ってわけじゃなさそうだし、つか恋人だったら引くわ」
ギャハハハと笑う少年。次の瞬間、一方通行はその少年の近くに音も無く移動し、耳元で……
{恋人じゃねェ、保護者だァ……あと言っとくがよォ、好き奴でもねェのに口説くたァ舐めた真似してるじゃねェの……次そんな事してるとこ見たら解体してやっからよォ……覚悟しとけェ、いいなァ?}
ピッっと最後にプールの飛沫を飛ばし、少年の頬を薄く切り裂き、脅す。
そうして水の上を静かに駆けて場を退散するのであった。
バッと一方通行は打ち止めをすくい上げ、肩車して少年に尋ねた。
「ガキ……ナンパするのはいいけどよォ、一生テメェの命張って守る覚悟があるなら交際を認めてやる」
「ハァ? なに言ってんのアンタ?」
「ハァ……、どうしようもねェ、ヤロォだなァおい」
「つーか、アンタだれよ? その子のお兄さんかなんか? 恋人ってわけじゃなさそうだし、つか恋人だったら引くわ」
ギャハハハと笑う少年。次の瞬間、一方通行はその少年の近くに音も無く移動し、耳元で……
{恋人じゃねェ、保護者だァ……あと言っとくがよォ、好き奴でもねェのに口説くたァ舐めた真似してるじゃねェの……次そんな事してるとこ見たら解体してやっからよォ……覚悟しとけェ、いいなァ?}
ピッっと最後にプールの飛沫を飛ばし、少年の頬を薄く切り裂き、脅す。
そうして水の上を静かに駆けて場を退散するのであった。
そして、残されたのは一生ナンパのできない身体になった少年と土御門と結標。
「あのロリコンが去って、シスコン猫語男と二人きりって最悪の展開じゃないかしら」
「こっちはショタコン露出女と一緒なんてにゃー、もう少し恥じらいを持って欲しいぜよ」
「ちょっ! 今日来てたメンバーの中では結構露出少ないわよっ!」
「いつもがいつもだからにゃー」ガクガク
首を絞められガクガクと揺すられる土御門。
あ、すこし結標の胸が当たってるにゃー、幸せ? うーん、微妙なんだにゃー
別の思考をしている土御門だが結標は気付かない。
「まあ、それ以上言うなら大恥かかせてやるから覚悟しておきなさい」
「まったく、わかったぜよ」
少しだけ離れた結標に、あれ? すこし残念な自分がいるにゃーと思う土御門だった。
「あのロリコンが去って、シスコン猫語男と二人きりって最悪の展開じゃないかしら」
「こっちはショタコン露出女と一緒なんてにゃー、もう少し恥じらいを持って欲しいぜよ」
「ちょっ! 今日来てたメンバーの中では結構露出少ないわよっ!」
「いつもがいつもだからにゃー」ガクガク
首を絞められガクガクと揺すられる土御門。
あ、すこし結標の胸が当たってるにゃー、幸せ? うーん、微妙なんだにゃー
別の思考をしている土御門だが結標は気付かない。
「まあ、それ以上言うなら大恥かかせてやるから覚悟しておきなさい」
「まったく、わかったぜよ」
少しだけ離れた結標に、あれ? すこし残念な自分がいるにゃーと思う土御門だった。
それから、上条が飲み物を買いに行っているのを見て土御門は
「ちょっと、トイレ行ってくるにゃー」
と言って去ってしまい。
「私も白井さんでも探そうかしら?」
と結標もプールサイドから腰を上げてどこかに向うのであった。
「ちょっと、トイレ行ってくるにゃー」
と言って去ってしまい。
「私も白井さんでも探そうかしら?」
と結標もプールサイドから腰を上げてどこかに向うのであった。