とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part01

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寒い・・・
体が寒い・・・
呼吸が上手く出来なくて、心臓の音が無駄にうるさい
体が全然動かない、無理に動かすとギシギシと軋む
いつから私、上条当麻はこんなにも不幸になったのだろう。

俺はただみんなが笑って過ごせることを
望んでいただけなのに
何も悪いことをしてないのに
なぜ神様はこんなにも意地悪なのだろうか・・・

俺の望みを
たまには叶えてくれたっていいじゃないか

「くっっ」

足が痛い、体全身が軋む
今上条さんは立ち上らないといけないんだよ

行かなきゃいけないんだよ
これれで何もかも終わって迎えに行けるんだよ

やっと迎えに行けるのに・・・
なんで俺はこんなところでぶっ倒れってんだよ

「ゼーゼーッッゼーゼー」

上手く呼吸ができない
地面の埃が俺の息で舞う
右手からドクドクと真っ赤な血が流れているのがわかる

「み・・みッッ美琴・・・」



戦いが終わってやっと廃墟ビルから出るところだった
かなりの痛手は負っていたが壁をつたいながら歩ける程度だった。

ひとり敵を追い夢中に走ったからここがどこかわからない
インデックスや五和たちとも離れてしまった

でもこれで全て終わったんだ
みんなが笑って過ごせるんだ

「ハァーハァー。でも最後の最後で上条さん死亡フラグてすか」

右腕から手にからはしる痛み、出血に我慢しながら
左手を壁につけて歩いていた

「ははは・・もう血がいっぱい出すぎて軽く貧血気味ですよ」

体がフラフラするほんとにヤバいな
インデクッス、五和たちはどこに行ったのだろうか

「でも終わったんだイギリス政教も学園都市もみんな幸せに過ごせるんだ」

自然と笑みがでる
しかしボロボロの体では長い距離は歩けない
目の前が真っ暗・・・いや・・・真っ白になり膝をついてしまった

「めまいか・・・誰か来ないかな、来ないよな・・・来ないですよね」

自分の不幸体質に後悔しながら足に力をいれた
その時だった。
近くで爆破音が聞こえて

「見つっつ・・・見つけたぞ上条当麻・・・お前を道ずれにしてやる」

驚いて後ろを振り向いた
先ほど俺がぶっ飛ばした血だらけの敵がそこにいた

「うぉぉぉおおおおおおおおおお」

雄たけびをあげると周りの空間が歪み、そして爆発音を爆風が襲う

「くっっ」

反射神経的に右手で自分を守ったがかなりの傷を負っていた為
何秒か程反応が遅れってしまった

そして自分の体がこんなにも軽いのかと驚くほどに吹き飛んだ
まわりの物がスローモーションに見え

バッコンンン

自分の頭が思い切りバウンドした
生温かい血液が顔を伝う
そして全身に走る痛みに一瞬呼吸をするの忘れるほどだった

無駄にうるさい心臓の音、自分の呼吸
体が震えるほどに寒い
あまりにも辛くて目をつぶると目の裏側には

【 ムッスとしている御坂美琴がいた 】

「やることやったんだ・・・やっと帰れるんだっっぅくっそおおおおお」

全身に力を入れるも立ち上がれない体が軋む
爆発の影響だろう廃墟ビルがギシギシと音をたてっていた
直観でもうすぐ崩れると感じた、倒れている自分・・・上条当麻は・・・

「くっっみ・・・みッッ美琴・・・」


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