とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「あーあ、カミやんは本当に現金な奴ぜよ。美琴ちゃんが応援に来ただけで元気になるなんてにゃー」

 美琴が来たというだけで元気を取り戻した当麻に呆れる土御門だが、情報屋の心配をしていないのは何気に酷い。
 あちらはまあ放っておいても大丈夫だと思った土御門は気絶してしまった初春のことを考え始める。

「ねーちん、さっきの話だと初春ちゃん、ジャッジメントの仕事に向かわなきゃいけないんじゃないかにゃー? 来なくなったらあちらさんも心配するぜよ」
「うっ……! た、確かにその通りですね、不覚でした。私としたことが飾利と一緒に居たいが為にシェリーと同じく短絡的な行動に走るとは」
「言っとくが飾利に最初に当て身食らわせたのはてめぇだからな。それに私は考え無しでも短絡的でも無い。飾利の代わりに対馬を向かわせりゃいいんだよ」

 シェリーが予め考えていたであろうアイディアに納得した神裂はすぐさま対馬に連絡、少し困惑した対馬だが神裂の命令なので受け入れた。
 やることをやり終えた神裂とシェリーがハイタッチしてるのを見て土御門と佐天と絹旗は思った、この2人ヒドイと。

「さて、では私達も移動するとしましょうか。私は野球とサッカーは駄目でしたね。土御門、他にはどのような種目があるのですか?」
「残ってるのはバスケとバレー、両方とも体育館ぜよ。バスケは浜面が居るからバスケをおススメするにゃー」
「じゃあ私もバスケに行くか。ほら神裂、さっさと体育館に行くぞ。それと飾利を私に寄越せ。しばらくは私が抱きかかえるんだからな」
「……まあいいでしょう。ですが10分経過したら交代ですからね」

 こうして神裂とシェリー、気絶中の初春は浜面の居る体育館へと向かうのだがその道中、他の生徒達から注目されていたことは初春バカの2人は全く気付いていない。

「飾利は神裂さん達と超一緒に行ってしまいましたね。私はお兄ちゃんの所がいいと思ったんですけどお兄ちゃん達との関係が超ばれるボロを出しかねないですし……」
「だったら絹旗もバスケを見に行くといいぜよ。浜面が居るから滝壺ちゃんと麦野も居るだろうしな」
「滝壺さんが居るなら私の行く道は超決まりました! というわけで私は体育館に超行きますけど涙子はどうします?」
「う~ん、飾利のことは最愛に任せるからあたしは野球の方に行くね。美琴姉さんに当麻兄さん、それに春上さんも心配だから。

 こうして絹旗は神裂達を追いかけてバスケの練習が行われている体育館、佐天は土御門と一緒の野球場へと向かうのだった。



「えへへっとーまとーまっ♪」
「み、美琴、その、だな、あ、甘えてくれるのはう、嬉しいんだけど……」
「汚れてるから後にしてくれって言うんでしょ? いーのっ。たまにはこうゆう当麻とイチャイチャしたい時だってあるんだから♪」

 堂々といちゃつき始めた上琴、というか当麻に嫉妬し出した野球組だったが美琴が起用に彼らの眼前に雷撃を放ったことで沈黙することに。
 そんな上琴を見て春上は「ラブラブのアツアツなの……」と呟くことしか出来なかった。

「そういえば美琴1人なのか? このパターンだとかざ……初春たちが一緒だと思うんだけど」
「ええ♪ あとはるい……佐天さんとさい……絹旗さんと神裂さんとシェリーさんと春上さん……ご、ゴメンね春上さん。あなたにちゃんと当麻を紹介しないとね」

 ようやく春上の存在を思い出した美琴は当麻から離れ、春上を改めて紹介することにした。

「こちらは春上衿衣さん。とある事件で知り合ったって言ったよね?それがこの子」
「この前の神裂の件でいた子だな。上条当麻だ、よろしくな」
「よろしくなの」

 二人は自己紹介を端的に済ました
 そして春上はある疑問をぶつけた

「なんで上条さんは神裂先生を呼び捨てにするの?」

 春上は上条が神裂を呼び捨てにすることに疑問を持った
 その質問に上条は戸惑った

「……まあ色々とあったんだよ、色々とな」

 色々?と春上は首を傾げ、ハッ!!という顔をすると、

「まさか、御坂さんとの奪い合い……!?」

 昔ならありえるが、今ではありえない事を発言した。
 上条はそれを聞くと、腹をおさえて何かを耐えていた。だがそれも数秒も持たず吹き出してしまった。

「はっはっは!!ヒーヒー……そりゃ違う!!神裂は別に俺となんとも無かったって!!」

 昔の神裂が聞いていたら迷わず『七閃』を放っていただろう。今でもズキッとくるものが有るかも知れないが。

「それに俺は美琴一筋だし、これ以上好きになるヤツなんて生涯いねえよ」
「きゃ♪当麻ったら恥ずかしい!!……でもすごくうれしい♪」
「俺もだよ……美琴」
「……当麻」

 そのまま二人は大人のキスに突入、それを見ていた春上はその衝撃のあまり気絶しそうになり、
 周りにいる男子は例外なく発狂していた。それはもうすごい勢いで。

「ん……美琴、そろそろ戻って練習してくる」
「うん……じゃあ行ってらっしゃいのキスね」

 そして二人は再び口を重ねて、周りの男達は先程以上に発狂したという。



「な、何? 遠くから男子たちの悲痛な叫び声が聞こえてきたよ!」
「野球場の方からみてーだな。怒りと悲しみの入り交ざった嫉妬のベクトルが見えるぜ。こっからでも分かるくらいにでっかいのが」
「上条の様子を見に来た御坂さんが上条といちゃついたとか、もしくは月詠に会いに来た結標先輩が月詠といちゃついたのかも」

 こちらはサッカー組、元気というか余裕のある月夜、井ノ原ツインズが先ほどの発狂元について話し合っていた。
 ちなみに東原は月夜の必殺シュートの相手で、他のメンバーは井ノ原ツインズのパスワークの練習に付き合わされてグロッキー状態で休憩中。

「じゃあ俺と真昼さんはちょっと出かけてくるね。大丈夫、練習が終わる前にはこっちも切り上げて帰って来るから」
「人混みの中でパスの練習、だよね。大丈夫?」
「平気平気♪ 俺と真夜のコンビネーションを強化すんのに言っちゃあ何だがクラスの奴らじゃ役不足だからな。通行人に迷惑かけねーから心配すんなよ」

 真昼の言う通り、井ノ原ツインズの双子ならではというより恋人としての強い絆の以心伝心のコンビネーションに誰一人としてボールを奪えないのだ。
 ならばもっと難易度の高い人混みの中でのパス回しで更に上を目指すということで、井ノ原ツインズは外へと出かけることに。

「じゃあ後のことは宜しくね、白雪さん。なんたって俺たちのキャプテンなんだからさ」
「任せてよ! キャプテンのこの私が責任持って……えーーーーっ! ま、待ってよ井ノ原くん! いきなりキャプテンって言われてもって二人とも居ないよ!」

 自主練習に出かけた井ノ原ツインズ、というか真夜にキャプテンに任命された月夜は最初は困惑するが持ち前のノリの良さですぐに受け入れた。
 サッカー組のキャプテンになった月夜は今まで以上に頑張ることを誓うのだった。



 所代わって体育館、土御門に勧められてバスケ組の見学に来た神裂、初春(気絶中)、シェリー、遅れて合流した絹旗。

「あれ? 浜面達が超ボロボロに敗けてますね。相手は郭さんのチームですが服部が居るのに敗けたとは超意外です」
「何だ浜面の奴なっさけねーな。仮にも私を倒したくせに」
「シェリー、戦闘とスポーツを一緒にしないで下さい。それに3on3で敗けた様子、もしかしたら原因も」
「確かにそれも1つの要因。けどはまづら達が10分間のゲームでトリプルスコアで敗北したゲインははまづら達のチームにある」

 神裂達が一番最初に目にしたのは嬉しそうに喜び合う郭のチーム、床に突っ伏してうな垂れる浜面、半蔵、姫神、そして35対11というスコアだった。

「ほら見ろ! 俺が言ったじゃねーかよ! 姫神の影が薄すぎて俺達まで気付かねーって!」
「確かに俺もあそこまでとは……。敵に全く気取られないのは良かったんだが俺達まで少し意識を外しただけで見失うレベルってのはなぁ」
「二人ともひどい。キャプテンの私を。そこまで悪く言うなんて。浜面くんと服部くんには。もっと私のことを感じて欲しい。ポッ♪」
「ポッ♪ じゃねーっ! そんなボケかます暇があるなら少しは存在感をゲフッ! な、殴ることねーじゃねーかーっ!」

 浜面と姫神の喧嘩の仲裁をしながらも半蔵はチーム力自体はどこよりも高いと考え、今後の課題として【試合中の姫神の存在を常に感じ取る】ことに定めた。
 ちなみに青ピは今も当たりの強化特訓を災誤相手に繰り広げており、もう1人の名無し(仮)は1人寂しくシュート練習をしている所である。
 揉めている浜面達を少し放置することに決めた滝壺は、絹旗が私服ではなく柵川中学の制服に身を包んでいることに気が付いた。

「きぬはた。どうしたの?その制服」
「あ、滝壺さんにはまだ説明してませんでしたね。今日から柵川中学に超転入することになりました♪」
「そうだったの。きぬはたが中学校に通う……ふぅん」

 滝壺は絹旗の転入のことでなにか考えているようだった
 そうこうしているうちに気絶していた初春が目を覚ました

「う~ん、ここは? は!? はやく支部にいかないと!」
「ここは体育館です。大丈夫ですよ飾利。支部には対馬を向かわせましたから」
「そうだ飾利。心配するなよ」

 神裂とシェリーは初春を落ち着かせようとした
 だが、そうはいかなかった

「なに言ってるんですか、二人とも!?そこに正座してください!だいたいですね―――――

 15分後

 ―――――二人とも対馬さんにちゃんと謝ってくださいよ!わかりましたか!」
「「……はい……」」

 二人は初春の説教にたじたじになっていた
 何度か反論しようとしたが初春の気迫に押されてしまった
 ちなみに土御門が言ったとおり近くに麦野がいたが、麦野はそんな初春を見て少し恐怖していた

「ういはる。もう十分反省している思う」
「そうですよ飾利。二人とも超反省してるじゃないですか、たぶん」

 滝壺と絹旗は初春をなだめた
 初春は二人の言葉を聴き仕方ないですね、と言った

「わかりました。今後はこのようなことがないようにしてくださいね。じゃあ気を取り直して見学しましょう」

 初春のお許しにより見学を続行する事になった



 一方、バレー組では吹寄と茜川によ二球同時スパイク(効果不明)を受け続ける野原がいた
 野原は能力を使って受け止めていたがそろそろ限界が来ていた
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