とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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 第一五学区学区の繁華街、姫神の存在を感じ取る特訓中の浜面と半蔵だが三十分経過しても彼女を見つけられずにいた。
 浜面は正直な話、半蔵も一緒ということもあり10分あれば姫神の姿を見つけることが出来ると思っていたがそれがいかに甘い考えだったかと痛感していた。

「おいあいつ、ホントにどこいんだ!?」

 浜面は姫神が一向に見つからないことに叫んだ

「黒い髪が見えたと思って、近づいて捕まえてみると人形だからな。どうなってやがんだ」

 半蔵も訳がわからないという感じになっていた
 そこで浜面の携帯が唐突に鳴り出した
 相手は姫神だった

「なんだ?俺達をバカにしにかけたのか?」
『それも。面白そうだけど。ある意味重要な事を。伝えるつもりでかけた』
「なんだよ、重要な事って」
『君達は。かれこれ30回以上は私に触れている。こっちが。ひやひやする』
「まじかよ!?どんだけ影が薄いんだお前は!?」

 浜面はもう驚くを越して関心しそうになっていた

『そのうえ。浜面には胸を揉まれた』
「!!!???どうすんだ、俺!?滝壺に会わせる顔がねぇ!」
『……というのは。嘘。ということでがんばって私を。探して』
「嘘かよ!?っておい!きりやがった……」

 姫神との会話は単に疲れるだけだったと浜面は後悔するのだった

「なんだった、あいつ?」
「俺達はあいつに何度も触れてるらしい。」
「……マジか」
「さぁ、気を取り直して姫神を探すぞ」
「……おお」

 二人は気を取り直したが、すごく疲れきった顔で姫神の探索を続けるのだった



「どうですか? インデックスさん。変化は見られましたか?」
「ううん、大丈夫。発動した形跡も他の術者が術式を解除した後で組み直した跡も見られないんだよ。特に変化は無いね」
「これで巡回は全て終了。シェリーさんの構築した術式のトラップが作動した様子も目立った変化も無し。お疲れ様ですインデックスさん。さすがの完全記憶能力ですね♪」
「かざり、できれば言葉よりも何か食べさせて欲しいんだよ……。ちょっとお腹が空いてきたし」

 第七学区の外れ、誰も寄り付きそうに無い雰囲気を醸し出している路地裏で話し込んでいるのはインデックスと初春。
 彼女達二人、正確には二人では無いが夏に始まる魔術師達との私的な戦争の為の巡回をしていたのだ。
 とはいえあくまで初春のジャッジメントの巡回と合わせて行なっているので怪しまれてはいない。

「超だらしないですよインデックス。この程度でお腹が空くだなんて燃費が超悪いにも程があります」
「そ、そうはいっても今日はステイルが食事当番だから一緒じゃないし巡回前に1ホールしかショートケーキ食べてないから……」
「……巡回始めたのって一時間前ですよ」
「さいあいは分かってないかも。私のお腹は常に食事を欲して止まないの! というわけでかざりには何か奢ってもらうんだよ!」

 インデックスと初春の付き添いというよりボディーガードとして一緒に行動を共にしている絹旗、インデックスの胃袋にただただ呆れるばかり。
 呆れられているインデックスが初春に謝礼を求めたが、当の本人はもう一人の同行者と話し込んでいる最中だった。

「今日はありがとうございました対馬さん。シェリーさんの代わりに付いて来てもらって」
「いいのよ気にしなくて。初春、貴女も私達の大切な仲間なんだから。ところで今日シェリーさんは?」
「シェリーさんならGWの間に開かれる個展の打ち合わせで第九学区です」

 ちなみにシェリー、彗星の如く現れた新進気鋭の彫刻家として第九学区では少し噂になっていたりする。
 しかし第九学区は実力至上主義、シェリーが認められて個展を開けたのは彼女の並大抵じゃない努力があったればこそだ。

「でもシェリーさん、最後まで駄々こねてたわよね……。貴女に付いて行くって」
「あはは……」
「かーざーりーっ! そんなことはいいから早く私に何か食べさせて欲しいんだよ!」

 インデックスの大声でようやく彼女の存在に気付いた感じの初春と対馬、自分達もお腹が空いてきた気分に。

「そうですね。じゃあ第一七七支部に行きましょう。確か牛乳プリンがあったはずです」
「おおっ、固法先輩お手製の超珠玉の一品ですね! バストアップ効果が超期待できると噂の!」
「噂って……それ言ってるのって最愛さんと涙子さんだけじゃないですか。インデックスさんには量が足りないかもしれませんけど……あれ?」

 念のため、インデックスに数量のことを伝えようとした初春だったがいつの間にかインデックスは前にいた、対馬と一緒に。

「かざりもさいあいも急ぐんだよ! 牛乳プリンが私達を待ってるんだよ!」
「わ、私は別にバストが大きくなるかもって期待してるわけじゃないわよ! ただ、絹旗が珠玉の一品って言うからその……」
「だ、大丈夫ですよ二人とも。一個も無いということはありませんから。牛乳プリンは逃げたりしません」
(インデックスはともかく対馬さんまで……。二人の気持ち、超痛いほど分かります!)

 バストアップという言葉に釣られてテンションを上げたインデックスと対馬に初春は少し驚き、絹旗はそんな二人に共感していた。
 急かす二人に追いついた初春はインデックスに、

「インデックスさん、今後も今日のような巡回を手伝ってもらえますか? とはいっても白井さんがお休みの時だけなんですけど」
「分かったんだよ。これで私もとうま達にニート扱いされないし、かざりはちゃんとお礼してくれるからむしろ歓迎するべきかも」

 今日のような巡回を依頼すると、インデックスにも思う所があるらしく快く受け入れてくれた。
 現金なインデックスに三人は呆れながらも実に彼女らしいと思いながら、第一七七支部へと向かうのだった。



 その頃の友愛高校食堂、仕事中の建宮に神裂と佐天が飲み物を催促していた。

「建宮、あたしにヤシの実サイダー奢って」
「建宮、私にも。」
「女教皇も佐天もひどいのよ!
 今、財布の中には諭吉一枚しかいないのよ!」

 実は建宮、また新たなゲテモノメイド服を買い込んだために金欠であった。

「建宮の金欠など知ったことではありません。
 諭吉が一枚いるならそれを崩せばいいだけです。
 それに金欠の理由もどうせ新しいゲテモノメイド服を買ったとかそんな理由なのでしょう?」
「!!!女教皇、なぜそのことを!!」
「まさか本当にそうだったとは…
 佐天、どうしますか?」
「とりあえず飾利に連絡を…」
「待って!いや、待ってください!
 奢ります!奢りますから!
 どうか、飾利姫だけには言わないでください!」

 佐天と神裂は泣きながら懇願する建宮がさすがにかわいそうと思い、初春に報告するのはやめることにした。
 しかし、今回建宮が購入したゲテモノメイド服が更なる波乱を巻き起こすことになるが、それはまた別の話
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