とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

Part07-2

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第7話『壮絶なるビンゴ大戦』


 ◇

 こちらは上条のクラスメイトs。
 女の子達は景品に抱きしめてもらえる権利があると聞いてから大盛り上がり。
 ただライバルが多過ぎることはわかっているので若干殺気づいている。
 そんな状況に吹寄は腹を立てていた。

吹寄「抱きしめてもらえる権利なんて……ふざけすぎよあいつら!!」
青ピ「まーまー落ち着くんや、それに見たらわかるけどむかつくことにあの権利をほしがってる女子は結構おるみたいやで。ほら、ここにも。」

 青ピが指差す先にいるのは巫女姿の少女と修道服姿の少女。

姫神「……これは参加するしかないわね…あたなも参加するでしょう?」
インデックス「もちろんなんだよ!ね?ひょうか!」
風斬「うん。でも私は特に欲しいものないしビンゴしたらカードあげるね。」

 いつのまにか上条のクラスメイトの合流してしていたインデックスと風斬。
 姫神と共にやる気満々だ。

吹寄「まさか貴女達あのバカに抱きしめてもらう権利ねらいなの……?」
姫神「……」
インデックス「え、そ、そんなことないんだよ?私はイギリス清教のシスターであってそんな欲望にまみれたような行為を欲するわけ……」

 インデックスはあやしさ全開だ。
 そんなあやしい2人と同じテーブルの席に座っていた雲川が反応した。

雲川「あなた達も権利ねらいなのか、まあ私もだけど。」

 本気か嘘かわからないが雲川は不気味な笑みを浮かべる。
 これにはさすがの吹寄も驚いたようだ。

吹寄「雲川先輩まで!?あんな根性無しのどこがいいのよ……あたしには理解できないわ。」

 上条のクラスメイトs+インデックス&風斬、参加決定。


  ◇

 こちらはアニェーゼ部隊、ちゃんと200人くらい部隊員全員いる。

アンジェレネ「なんか盛り上がってますね、私は何にしようかな……」
ルチア「シスター・アンジェレネ、我々聖職者がこのようなゲームに参加することは許されません。どうしても参加するというならあの野菜の盛り合わせにしておきなさい。ね、シスター・アニェーゼ。」
アニェーゼ「へ?」

 ルチアが隣のアニェーゼに目をやるとアニェーゼは手にばっちりビンゴカードを持っていた。
 それもさっき土御門が『抱きしめてもらう権利』を提案するまでは持っていなかったのに、だ。

ルチア「……シスター・アニェーゼ…それは?」
アニェーゼ「ち、違いますよ!?別に私は抱きしめてもらおうなんて思っちゃいねーですからね!?」

 アニェーゼ=サンクティス、参加決定。

 ◇

 こちらはイギリスの結社予備軍『新たなる光』のメンバー。

レッサー「さーて、ここはもちろん権利狙いでいきますかね。」
ペイロープ「そういや1つ確かめときたいんだけどさ、レッサーって上条当麻のこと好きなの?確か前は『色仕掛けで彼を組織に取り入れる』って言ってたけど。」
レッサー「え?それは内緒ですよ。各自自分で想像してください。」
フロリス「!!?ど、どっちなのよ……それによっては敵が1人減るか増えるかの大事な問題なんだし……」
ランシス「フロリス……完璧に惚れたんだ…」

 『新たなる光』のメンバー、参加決定。


 ◇ ◇ ◇


 と、まあこんな感じで上条や美琴の知らない場所でもいろいろあって結局参加者はほぼ全員ということになった。
 そのためビンゴカードを配るのにかなり時間がかかってしまった。
 だがどれだけ時間が経とうと美琴達のテンションは下がらない。下がるわけがない。

初春「早くビンゴできるといいですね!」

美琴「い、いや別に……」

 美琴もカードを受け取り平然とした様子を見せていたが内心ものすごくどきどきしていた。
 一刻も早くビンゴを始めたい、その気持ちから真ん中の最初から開けるとこをいじりまくっている。これ以上いじるとちぎれそうだ。

土御門「よ~し!それじゃ基本ルールはさっき説明したけど他のルールを説明するぜい!」

 全員にビンゴカードが行き渡ったことを確認した土御門は説明を始めた。
 ちなみに全くルールを知らない人にはルールが書いてある紙を渡しておいてある。
 またビンゴした人は質問タイムの時と同じマイクのスイッチを押すことでビンゴを知らせる仕組みだが、これもすでにみんなの説明してある。

土御門「えーと、1ビンゴじゃつまらないから2ビンゴにするぜい!後、ビンゴしたカードの奪い合いはほどほどにしてくれよ!」

上条「いやそこは禁止しろよ!ビンゴの意味ねーだろ!!」

 『はははっ!』と、このやり取りに一部から笑いが起きた。
 だが美琴は一切笑っていない。笑っている余裕などなかった。
 両手でビンゴガードを宝物のように持って上条のみを見つめていた。

美琴(ビンゴすればアイツに抱きしめてもらえる……ビンゴさえすれば…ビンゴさえ……)

 なんとしてでも抱きしめてもらいたい。美琴は強く、それは強く願った。
 しかしそんな美琴の想いを上条は知る余地もない。

 そんなこんなでいろんな人の想いが交差する中、ついにビンゴ大会が始まった―――――


土御門「では上やん!記念すべき1つ目を引いてくれい!!」

上条「あいよ!どれ……」

 上条はゴソゴソとでかい箱の中身をかき回しピンポン球くらいの大きさの玉を取り出した。
 そこの書かれている数字を上条が読み上げる。

上条「えーと……16番!!」

 美琴はすぐさま手元のカードに目を移す。
 16番は美琴のビンゴカードには

美琴「………ない……」

 なかったことで美琴のテンションは急降下。他人が見てわかるくらい落ち込んだ。

佐天「ッ!?御坂さん!?落ち込み過ぎじゃないですか!?」

初春(それほど上条さんに抱きしめてもらいたいんですね。)

 美琴はわかりやすかった、だが美琴と同じ反応をしている女の子は会場にたくさんいた。
 続いて2回目、上条が取り出した玉に書かれていた数字は

上条「続いて71番!」

 会場内からは『よっしゃー!』とか『上条もっといい番号ひけー!!』とかいろいろ聞こえてくる。
 そして美琴はというと…

美琴「……ない…」

 またしてもはずれ、上条の手を握ったり素直にストラップを渡せたりと先ほどまでは運がいいほうだったのにビンゴとなってからはなぜか運が悪かった。
 そんな美琴に対し初春、春上、湾内の3人は2つ、固法、婚后が1つカードに書いてある番号をコールされているので気まずい雰囲気になりつつあった。
 さらにその後も美琴のカードの番号がコールされることはなく8回目を迎えた。

美琴「………グスッ…」

佐天「な、泣かないでくださいよ御坂さん!?」

固法「そ、そうよ!今度こそ呼ばれるって!」

 少し……というか結構涙目だった。
 美琴以外のメンバーは全員少なくとも2度は自分のカードの番号を呼ばれているので超かなり気まずい雰囲気が漂ってしまっている。

 そして8回目、上条は勢いよく箱から玉を取り出した。

上条「えーと……68番!」

 美琴のテーブルのメンバーの視線が美琴のカードに集まる。
 とにかく1つ美琴のカードの番号が呼ばれてほしい、全員そう願っていた。
 そして―――

美琴「あ、あった!!」

 8回目にしてついに1つ穴が空いた。普通に考えて1つ目が開くのには遅いが美琴は嬉しかった。
 だが―――――

???「おおおおおおおおおおお!!!!!!!!ビンゴや!!奇跡やぁー!!!!!!!」

美琴「ッ!!?」

上条「ええ!?もう!?」

 なんと最短でのビンゴが出た。舞台上では上条も驚いており、参加者の間ではざわめいている。
 ビンゴの主はというと

上条「また最初が青ピかよ……」

土御門「なんだつまらんにゃー。」

 上条のクラスメイトの1人、青髪ピアスだった。ほしい景品があるようで小躍りしている。

美琴「よかった、男子か……」

 ビンゴしたのが男子だとわかって美琴はほっとした。
 まだ1つしか開いていないが美琴にも例の権利を手に入れられる可能性はある。

 が、忘れてはならない。今この会場内にいるのは猛者中の猛者達、そしてそれぞれのどから手が出るほどほしい景品がある。
 そして土御門が最初に言った『ビンゴカードの奪い合いは程々に』という言葉を。

 青ピはビンゴの確認のため舞台前にやってきて土御門にカードを見せる。
 どうやら間違いや不正はないらしく土御門はOKをだした。

土御門「はい、それじゃ1つ選んでくれだにゃー。」

青ピ「よっしゃっ!それじゃあボクの欲しい景品はごほぅぅううううううう!!」

上条「ええ!?ごぼう!?」

 その時青ピに誰も触っていないにもかかわらずすごい勢いで後方へ吹っ飛んだ。
 そして1回、2回とバウンドしてうつぶせで止まり動かなくなった。
 こんなことができるのは1人……いや結構いるが今回は魔術が原因。

アニェーゼ「カードって……奪うのありなんですよね……?」

 そう、アネェーゼの『蓮の杖(ロータスワンド)』だ。
 彼女は『蓮の杖』を片手にニヤリと笑みを浮かべた。
 つまりアネェーゼの計画は誰かビンゴした人を『蓮の杖』で攻撃し倒れたところでカードを奪うというものだった。

 だがその策略とは裏腹に青ピが吹っ飛んだ勢いで彼の手にあったビンゴカードは宙を舞っていた。

 このチャンスを逃す一同ではない。

一同「渡すかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 迷わず一斉に飛びかかった。
 早かったのは聖人である神裂、アックア、レベル5の一方通行、軍覇、元神の右席のヴェント、騎士派の長騎士団長、まさにオールスターだ。

 だが他の面々も負けてはいない。
 天草式十字清教、インデックス、ステイル、シェリー、絹旗、麦野、海原などなども続く。


        こうしてパーティ会場は戦場と化した。


 だが美琴はあまりに急な出来事であったのに加え、戦闘能力がほぼない友人たちを非難させなければならなかったのでカードの奪い合いに参戦できていなかった。
 同じテーブルにいたメンバーと共に会場の端っこの安全地帯に急いで非難する。

佐天「な、何がどーなってんの!!?」

湾内「……み、みなさん武器とか持ってるんですけど…」

 急な大戦争に美琴の友人sは驚き、戸惑っている。
 しかし幾多の戦場を経験してきた美琴には余裕があり、何がどうなっているのか状況判断をするため会場を見回す。

美琴(うわっすご…これ止めるべき?でも止められる雰囲気じゃないし……ん)

 みんなの殺気は尋常ではなく、たった1枚のビンゴしたカードを求めて戦争が起こっている中、美琴の目は1人の少年を捕えた。

美琴「アイツ……!」

 上条だ、さっきまで舞台上にいたのになぜ下にいるのかは知らないが急に全員の攻撃が上条に集中しだした。
 美琴たちが上条に行った集中砲火よりも凶悪な攻撃だ。

美琴(ちょっと!いくらアイツでも危ないんじゃない!?た、助けないと!!)

 そう考えた時、美琴はすでに上条の元へ走り出していた。


 ◇ ◇ ◇


上条「おいぃぃいいい!!土御門お前これどーすんだよ!!」

 上条は舞台上で叫んでいた。
 今会場内では国の軍隊と戦えるような人々による争いが起こっているのだが、その原因を作ったのは間違いなく土御門のせいだ。
 彼が『カードの奪い合いはほどほどに』、などと言ってしまったからこんな戦争が起ったのだ。

 怒鳴る上条に対し土御門は冷静に考えるそぶりを見せたあと上条の両肩を持ってこう言った。

土御門「………上やん、こういうときの対処方法は1つぜよ? い っ て こ い 」

上条「は?―――」

 次の瞬間上条の目の前に広がっているたのは安全な舞台上からの景色ではなく戦場と化していた会場内だった。
 つまり上条は舞台上から土御門に容赦なくつき落とされたわけだ。

 ちなみに、会場全体と能力を全く使えない人には魔術による防御壁が張られているので安全だ。
 とってつけたよう設定だが気にしないでほしい。

上条「………ビンゴってこういうゲームだっけ…」

 何もできずただ呆然とする上条、そんな彼の元に何がどうなってかはわからないがひらひらと1枚のカードが降って来た。

上条「ん?……これはまさか…」

 上条の顔がサーっと青くなる。
 と、まだ完全に青くなっていないにも関わらず上条めがけてビーム的なものが飛んで来た。

上条「ぎゃああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 間一髪、上条は右手を前に出しそのビームをかき消した。
 攻撃の正体はレベル5の1人、麦野沈利の『原子崩し』だ。

麦野「チッ!失敗したか!!次はぶ ち 抜 く 」

上条「え、当てる気!?」

 当たれば当然ビンゴカードも消し飛ぶがなぜかそんなことはおかまいなしのように第2、3陣の攻撃が上条を狙う。
 すると今度は白い弾丸的なものが飛んで来た。

上条「ななな!?なんだなんだ?何が飛んで来たんだ!?」

軍覇「根性だぁぁぁぁぁあああああ!!レベル5の7人目削板軍覇、参上!!」

 削板軍覇だ。上条は軍覇の存在を知らないので特攻服姿に唖然としていた。
 そんな上条に白い特攻服が近づいてきた。

軍覇「さあそのカードを渡せ……っうお!!」

 上条からカードを受け取ろうと手を伸ばした軍覇に凶悪なハンマーが勢いよく振り下ろされた。
 軍覇はそれを間一髪で交わし臨戦態勢に入る。

軍覇「後ろから狙うとはなんて根性のないやつだ!!お前何者だ!!!」

ヴェント「名乗る暇なんかねぇよ白いの!邪魔するってんならテメェから消すぞ!!」

軍覇「ほう!いい根性だ!!相手になってやろう!!!」

 ここでまさかの削板軍覇VS前方のヴェントが勃発、そろそろシャレにならない。
 ヴェントはハンマーを振り回し、軍覇は素手でわけのわからない能力を使い応戦している。

上条「こーれはまーずいんじゃねーの。」

 上条は半分現実逃避していた。
 だがそんな時間は長く続かない。

海原「そうですね……じゃあカードを渡してください、それで全て解決しますから。」

上条「な……海原…ッ!?」

 いつのまにか上条の横には海原(エツァリ)が立っていた。
 手には『トラウィスカルパンテクウトリの槍』のレプリカが握られており攻撃態勢に入っている。

上条「おおおおおおお!!?」

 間一髪、上条は海原の攻撃をよけた。

上条「痛って……」

 ……と、思われたがよけきれてはいなかった、手の甲の皮膚が少しはがされ血がにじむ。
 上条は海原が2撃目の攻撃に移る前に再び走り出す。

上条「海原のやつ本気かよ!!つーかなんで俺の帰還記念パーティでこんな目の遭わなきゃなんねーんでせうか!??」

 上条は最もな意見を叫ぶがそんなことは無駄である。
 カードを狙う者が次々と上条に襲いかかる。

インデックス「とうま!そのカードを渡すんだよ!!」

アックア「渡すのである!!」

一方「とっとと渡さねェかァ!!」

ステイル「渡せ上条!!」

絹旗「超渡しなさい!」

建宮「早く渡すのよな上条!!」

アニェーゼ「渡しやがりなさい!!」

結標「渡したほうがいいわよ!!」

 みんな本気だった。
 テーブルやイスや浜面や横須賀は吹っ飛び、粉々になったテーブルなどの破片がそこらじゅうに散乱している。(注:浜面と横須賀はコナゴナになっていません)
 それに科学サイドの人が多くいるというのに普通に魔術を使っている。だがそんなこと誰も気に留めていなかった。
 さらにあまりに激しい攻撃のため上条の制服は破れ、靴は脱げてしまった。
 だがそれでも上条は逃げる、止まらずに会場内を駆け回る。

上条「うっおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」

 カードを手に入れようとする人々も必死だが上条も必死だ、そりゃ何たって命がかかってるんだもの。
 次々とやってくる攻撃をかわし、かき消し、あることに気づいた。

上条「あ、これカード手放せばいいじゃん。」

 もっと早く気づけと言いたくなる、上条は速攻でカードをそこらへんに放り投げた。
 が、不幸のせいなのか知らないが

上条「はあぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!??!?なんでだよ!!!!」

 上条への攻撃が一切止まなかった。
 さらに再び麦野の『原子崩し』が上条を襲う。

上条「もうやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」

 恐怖のあまり、思わず側にあった何かにしがみつくように飛びついた。

上条「はっ、はっ、もう、無理、逃げれな……あれ?何?どうしたの?」

 なぜか今の今まで大騒ぎしていた会場内がかなり静かになっている。上条を追っていた人々も止まっていた。
 不信に思ったので息を整えながらぐるりと辺りを見渡すと、誰もが上条のほうを見ていた。一部からは先ほどとは別の殺気が感じられる。

 ここで上条は気がついた、今自分が抱きついているモノがただのモノではないことを。
 上条は目線をその抱きしめているものに移す。

上条「…………これはまさか……?」

 目に映ったモノは茶色っぽい髪、どうやら頭のてっぺんのようだ。
 上条はそのままゆっくりと抱きしめてる手を離した、すると現れたのは―――

上条「み、御坂………」

 顔を真っ赤に染めた美琴だった。
 つまり上条は30秒ほどに渡って美琴を自分の胸に押しつけ思いっきり抱きしめていたのだ。

土御門「おおっー!?これは常盤台の超電磁砲こと御坂美琴ちゃんが『上条当麻に抱きしめてもらえる権利』獲得だにゃー!」

 舞台上で1人暢気に実況する土御門。
 だが上条はそれどころではなかった。

上条「御坂!!ごめん!その、わざとじゃねーんだって!!」

美琴「………」

 上条はパニクりながら必死で謝っているが美琴は無言、微動だにしなかった。
 否、動いていないようで動いていた、というか何やら震えている。

上条「だ、大丈夫か!?」

 上条は地味にショックだった、そんなに抱きしめられたことが嫌だったのかと思ったからだ。
 すると美琴は少し電気を発したかと思うと

上条「ま、まさか……」

美琴「ふにゃー。」

上条「漏電はやめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」

 ものの見事に漏電した美琴、上条の右手はなんとか間に合い周囲に被害がでることは防いだ。
 さらに本日2度目の気絶により美琴は倒れかけたので上条がしっかりと受け止めることにも成功した。

 しかし不幸なことにその様子はまたしても上条が美琴を抱きしめているように見えたため火に油を注いだこととなり、女子陣はものすごい殺気を放ちながら上条に近づいて来た。

上条「え……ちょっと待てなんでせうかそのオーラは!お願いだから落ち着いてください!!土御門、お前からもなんか言ってくれ!!」

 先陣を切って近づいてきたのは主に戦闘能力は高い面々。下手したら死ぬ。
 上条は殺気を当てられ盛大にビビり、舞台上から愉快そうに眺めている土御門に助けを求めた。

土御門「しょーがないにゃー。んじゃ新しい景品を出すぜよ。でも同じものってのはつまらないし……」

 土御門はうーん、と数秒考えた後パッと閃いたようで

土御門「じゃ、キスでいいかにゃー?」

 上条に近づいていっていた女子陣が止まった。

土御門「だからビンゴした人には上条当麻から頬にキスしてもらえる権利が与えられるってわけですたい。」

 「おおおー!!!!!」、と会場内の女子陣から大歓声が巻き起こった。
 上条をフルボッコにしようとしていた女子陣も納得したようで、頬を紅く染めながら自分の席へと引き上げていった。

上条「た、助かった……?助かったぞぼぉう!??」

 全然助かっていなかった。
 上条は後頭部にドロップキックをくらい吹っ飛んでいた。

黒子「全くこの類人猿ときたら油断も隙もありませんわね……この場で抹殺しておいたほうがお姉様のためになるのでは、と考えましたが今はお姉様の介抱を優先しなければいけませんのでこれにて失礼いたしますわ。」

 上条を蹴った犯人は医務室から生還した黒子、相変わらず容赦なかった。
 そして上条が吹っ飛んだ際に離れた美琴は黒子にガッチリキャッチされ、黒子のテレポートによりどこかへと運ばれた。

上条「…ふ、不幸だ……」

 ぼろぼろになった上条は倒れたままそう呟いた。
 そんな上条に真っ赤なドレスの女性が近寄って来た。

キャーリサ「んー……おー!まだ王冠は無事じゃないか!!よかったな、お前まだ国際指名手配されずにすむぞ!この調子で大事にするがいいし。」

 そしてキャーリサは去って行った。
 『わざわざ王冠の確認のために俺を見に来たのか!』と、上条は言いたかったが体力的に無理だった。
 それにしてもこんな状態になったというのに頭の上の王冠は無事なのだから奇跡としか言いようがない。

 そんなわけでまだまだビンゴ大会は終わらない、次回も続く!!


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