第7話『壮絶なるビンゴ大戦』
「お、ようやく戻ってきたか。」
「……」
「……」
お手洗いに行ってから3分後、美琴は上条が待っているほうの部屋に戻って来た。
しかししゃべらない、無言で上条が座ってるソファの前にある別のソファに腰を下ろした。
しかししゃべらない、無言で上条が座ってるソファの前にある別のソファに腰を下ろした。
「?どうした?ここ座れよ。」
そんな美琴を見た上条は自分の隣を指差してそう言った。さっきまでは美琴もそこに座っていたし人1人なら十分座ることができる。
「い、いい!私はこっちのほうが座りやすいしこっちでいいっ!!」
だが美琴は頑なに上条の誘いを断った。まあ両方と全く同じソファなのだが。
美琴がこんな態度をとったのはお手洗いに行っている間に、昨日上条がウソを言って倒れ自分も漏電して医務室に運ばれたところまで思い出したからだ。
(それにしても昨日の私はいろいろととんでもないことしてたみたいね……)
徐々に昨日の出来事を思い出してきた美琴は恥ずかしさからか思わず俯いた。
手を握ったこともそうだが大声でかっこいいと言ってしまったりと予想外の嬉し恥ずかしい展開が続き、上条を直視するだけで顔が紅潮してしまいそうだ。
手を握ったこともそうだが大声でかっこいいと言ってしまったりと予想外の嬉し恥ずかしい展開が続き、上条を直視するだけで顔が紅潮してしまいそうだ。
「じゃあ俺がそっち行くわ。」
「へ?」
「へ?」
俯いている美琴の耳に上条の声が聞こえた。
その声に反応して顔を上げると、もうすでに上条は美琴の隣に座ろうとしていた。
その声に反応して顔を上げると、もうすでに上条は美琴の隣に座ろうとしていた。
「よいしょっと。……座り心地変わらなくないか?向こうと全く同じような…」
そりゃ同じソファなんだから当たり前だ。
「な、ちょっとアンタ……!」
「なんだよ……俺がここに座っちゃダメなのか?」
「………」
「なんだよ……俺がここに座っちゃダメなのか?」
「………」
上条に少し悲しそうに尋ねられた美琴は無言でふるふると首を横に振った。
「ん…隣にいてもいいってことだな?そういやストラップ渡してからのこと何か思い出せたか?」
「あ、うん。アンタにみんなが質問してるとこまで……思い…出した…わよ……」
「あ、うん。アンタにみんなが質問してるとこまで……思い…出した…わよ……」
話している途中で気づいた。
ひょっとしてこれはまずい展開なのではないか、と。
上条のことを『優しい』とか『かっこいい』とか言ってしまっているし、もしかしてそのことについて上条に尋ねられるのではないか、と。
ひょっとしてこれはまずい展開なのではないか、と。
上条のことを『優しい』とか『かっこいい』とか言ってしまっているし、もしかしてそのことについて上条に尋ねられるのではないか、と。
(……ま、まあコイツは鈍感だしさらっと流すわよね…うん、きっとそうに違いない。)
1人でにうなずく美琴。
しかしそんな想いはあっさり打ち砕かれた。
しかしそんな想いはあっさり打ち砕かれた。
「あー質問タイムか、ってことは俺のこと優しいとかかっこいいとか言ったことも思い出したわけだな。」
「ッ!!?」
「ッ!!?」
上条は普通にその話題を出してきた。
『いやー、あれには驚いたよ。』とか言っている上条を美琴は無視して顔が赤くなるのよりも早く、瞬時に顔を横に振った。
『いやー、あれには驚いたよ。』とか言っている上条を美琴は無視して顔が赤くなるのよりも早く、瞬時に顔を横に振った。
「ち、違うわよ!?あ、あ、あれはウソっていうか、アンタがみんなにいじられてるの見て助けてあげようと思ったっていうか、その……」
「え……そうなのか…?」
「え……そうなのか…?」
『かっこいい』や『やさしい』と言われたことがウソだと告げられ、またしても上条は悲しそうな表情をした。
そんな顔をされたらこれ以上否定できない。
そんな顔をされたらこれ以上否定できない。
「え、と、その、ウソじゃない…?かな?あ、でも―――」
「ほんとか!?ウソじゃないのか……ありがとな御坂!」
「ほんとか!?ウソじゃないのか……ありがとな御坂!」
美琴の言葉を最後まで聞かないで上条は光り輝かんばかりの笑顔を美琴に見せた。
(………こ、こんなの反則じゃない…)
上条のものすごい笑顔に美琴はノックアウト、ポーっと上条の笑顔に見惚れていた。
だが当然いつまでもものすごい笑顔なわけはなく、普通よりも嬉しそうな表情に戻した後上条は美琴に尋ねる。
だが当然いつまでもものすごい笑顔なわけはなく、普通よりも嬉しそうな表情に戻した後上条は美琴に尋ねる。
「んで続き思い出せるか?」
「え、と、あ、うん。次に……ビンゴがあったのよね。」
「え、と、あ、うん。次に……ビンゴがあったのよね。」
見惚れていた所に声をかけられたため、少し動揺した様子を見せながらも美琴は続きを思い出し始める―――――
◇ ◆ ◇ ◆ ◇
佐天「御坂さん本当にすみませんでした……」
漏電して倒れたため医務室に運ばれてから30分後、会場内の自分たちの席に戻ってきた美琴は友人達に謝られていた。
友人sが何を謝っているのか、というと上条を悪く言ったことだ。
それによって美琴がひどく傷ついたと思い、友人達は医務室からずっと謝り続けている。
友人sが何を謝っているのか、というと上条を悪く言ったことだ。
それによって美琴がひどく傷ついたと思い、友人達は医務室からずっと謝り続けている。
美琴「もういいって!医務室でもあれだけ謝ってもらったんだし。それより黒子はまだ戻ってこないみたいね。」
美琴はこれ以上謝られても困るので強引に話を変えた。
そうして変わった話題に食いついたのは婚后。
そうして変わった話題に食いついたのは婚后。
婚后「そういえば遅いですわね。寮監様がついているので何も問題はないと思いはしますけど。」
1番に食いついたにもかかわらず婚后は正直どうでもいい、というかんじで答えた。
しかし美琴はまだ黒子に漏電に巻き込んでしまったことを謝っていない。
そのため1度医務室へ戻ろうかと考えたときだった。
しかし美琴はまだ黒子に漏電に巻き込んでしまったことを謝っていない。
そのため1度医務室へ戻ろうかと考えたときだった。
土御門「ちょっとみんなこっちに注目するぜよ!!」
金髪グラサンの司会者土御門が舞台上に現れ、マイクを使って会場全体に叫んだ。
土御門「全体的に盛り上がってきたところで1つゲームをしたいと思うんだにゃー!」
会場がざわつく中、美琴と同じく医務室から生還した上条が舞台袖から運んできたのは1つの箱。
結構大きめの箱を持って舞台中央にたどり着いた上条が
結構大きめの箱を持って舞台中央にたどり着いた上条が
上条「それではここで大ビンゴ大会を始めたいと思いまーす。」
おおー!!とやる気満々の人と別にどーでもいいわと言う人、ビンゴって何?とまず知らない人と反応はだいたいその3つだ。
この反応を見て上条の隣の土御門はにやにやしている。
ちなみに最初はビンゴのような運に頼るゲームではなく実力で景品をゲットするゲームにする予定だったが、メンバーがメンバーだけに下手したら死人がでる、ということでビンゴになった。
この反応を見て上条の隣の土御門はにやにやしている。
ちなみに最初はビンゴのような運に頼るゲームではなく実力で景品をゲットするゲームにする予定だったが、メンバーがメンバーだけに下手したら死人がでる、ということでビンゴになった。
土御門「ビンゴと言えばもちろん景品だが……今回はエリザード様の協力の元かなり豪華な景品を用意しているぜい!」
そういうと今度は舞台袖からメイドの格好をした人によって数々の景品が運ばれてきた。
美琴「景品か……って何あれ!?」
佐天「うわっ!すっごい豪華じゃないですか!!!」
土御門の言う通り普通のビンゴでは考えられないくらい高価な品まで並んでいる。
テレビやゲームなどは当たり前、車まであるのだ。
それを見た会場はさらにヒートアップ。
その一部では……
テレビやゲームなどは当たり前、車まであるのだ。
それを見た会場はさらにヒートアップ。
その一部では……
◇ ◇ ◇
ステイル「ビンゴ?僕はそんなことには興味がないよ……」
ローラ「でもステイル?あんなに大量にタバコがありけりのよ?」
ローラ「でもステイル?あんなに大量にタバコがありけりのよ?」
ローラの言葉を聞いたステイルは舞台上を見ると……確かにある、大量のタバコが。
その大量のタバコの横の商品名には『タバコ500カートン!!』と書いてある。ちょっと量がおかしい。
その大量のタバコの横の商品名には『タバコ500カートン!!』と書いてある。ちょっと量がおかしい。
ステイル「さて……少し本気をだそうか。」
ローラ「結局参加したるのね……」
ローラ「結局参加したるのね……」
ステイル=マグヌス、参加決定。
◇
佐天「これは盛り上がってきたね~♪」
初春「私はあのパフェ食べ放題券を狙いますよ!!」
固法「私はどうしようかな……あ、御坂さんは何にするの?」
美琴「私ですか?私は…………」
婚后「あのぬいぐるみ御坂さんの携帯ストラップと同じですわね。あれがほしいんですの?」
美琴「…………え?」
湾&浮((ゲコ太なんですね……))
初春「私はあのパフェ食べ放題券を狙いますよ!!」
固法「私はどうしようかな……あ、御坂さんは何にするの?」
美琴「私ですか?私は…………」
婚后「あのぬいぐるみ御坂さんの携帯ストラップと同じですわね。あれがほしいんですの?」
美琴「…………え?」
湾&浮((ゲコ太なんですね……))
そんな美琴達の会話をこっそりと聞いている人物がいた。
その人物とは……
その人物とは……
海原「………御坂さんがほしいのあのぬいぐるみですか…」
海原光貴(エツァリ)だ。
美琴たちが座っている席のすぐ近くの席にショチトル、トリチリと共に座っていた。
また美琴の近くの席にいるのに海原が中々話しかけに行けないのは、未だ体調が万全ではないショチトリとトリチリも一緒にこのパーティに参加しているためだ。
美琴たちが座っている席のすぐ近くの席にショチトル、トリチリと共に座っていた。
また美琴の近くの席にいるのに海原が中々話しかけに行けないのは、未だ体調が万全ではないショチトリとトリチリも一緒にこのパーティに参加しているためだ。
だがここで海原に名案が浮かんだ。
自分があのぬいぐるみをゲットして後から美琴にプレゼントすればかなりの好印象を抱いてもらえると。
自分があのぬいぐるみをゲットして後から美琴にプレゼントすればかなりの好印象を抱いてもらえると。
海原「……これに参加しない手はないですね。」
ショチトル「エツァリ?1人で何ぶつぶつ言ってんの?」
トリチリ「多分ろくなこと考えてないぞ。」
ショチトル「エツァリ?1人で何ぶつぶつ言ってんの?」
トリチリ「多分ろくなこと考えてないぞ。」
海原光貴(エツァリ)、参加決定。
◇
また別の場所では……
打ち「私はぬいぐるみがほしいかなー!……あなたは参加しないの?ってミサカはミサカは興味津々に尋ねてみたり!」
一方「興味ねェ。」
一方「興味ねェ。」
はしゃぐ打ち止めに対し本当に興味がない一方通行はコーヒー片手にめんどくさそうに返事をする。
すると逆に打ち止めの目が輝いた。
すると逆に打ち止めの目が輝いた。
打ち「じゃああなたも参加してあのぬいぐるみゲットするのを手伝って!ってミサカはミサカは可愛くあなたにお願いしてみる!」
一方「あァ!?なンで俺が!?」
芳川「いいじゃないの一方通行。どうせ欲しい物なんてないんでしょ?だったら協力してやりなさいよ。」
一方「あァ!?なンで俺が!?」
芳川「いいじゃないの一方通行。どうせ欲しい物なんてないんでしょ?だったら協力してやりなさいよ。」
ここで芳川による説得、さらにこちらをジーっと見つめてくる打ち止めを見た後一方通行は少し考え
一方「……しゃーねェやってやるかァ。」
打ち「ほんとに!?やったぁ!!ってミサカはミサカは嬉しさを全身で表現してみたり!!」
一方「うォ!?おい、飛びついてくンな!コーヒーがこぼれるだろうがァ!後、芳川ァ!てめェも参加しやがれ!!」
芳川「えー……しょうがないわね…」
打ち「ほんとに!?やったぁ!!ってミサカはミサカは嬉しさを全身で表現してみたり!!」
一方「うォ!?おい、飛びついてくンな!コーヒーがこぼれるだろうがァ!後、芳川ァ!てめェも参加しやがれ!!」
芳川「えー……しょうがないわね…」
一方通行、打ち止め、芳川、参加決定。
◇
こちらのテーブルは先生s
黄泉川「お~!ちゃんと景品に酒があって安心したじゃん!女王様わかってるじゃん!!」
小萌「黄泉川センセーはお酒狙いなのですか?なら私はタバコ狙いでいくのですよ!」
鉄装「ええっと私は……ゲーセン無料券とかにしとこうかな…あ、親船先生はどうするんですか?」
親船「やっぱり化粧品かしらね、結構高価な物みたいだし。」
小萌「黄泉川センセーはお酒狙いなのですか?なら私はタバコ狙いでいくのですよ!」
鉄装「ええっと私は……ゲーセン無料券とかにしとこうかな…あ、親船先生はどうするんですか?」
親船「やっぱり化粧品かしらね、結構高価な物みたいだし。」
寮監は医務室の黒子の側にいるため不在だがわいわいと騒ぐ女性教師達、そんな彼女達に対し同じテーブルで会話に入れず1人静かに座っている男性教師が1人。
災呉(……やはり筋トレセットか…)
黄泉川、小萌、鉄装、親船、災呉、参加決定。
◇
こちらのテーブルでは…
ヴェント「ビンゴだぁ?なんで私がそんなことやらなきゃなんねぇんだよ。そろそろ帰ってもいいか?」
ワシリーサ「まま!いいじゃないの!何か面白い景品もあるみたいだし!」
サーシャ「第1の質問ですがワシリーサ、あのガム1年分などどいうふざけた景品はいったい誰がほしがるのでしょうか。」
ワシリーサ「まま!いいじゃないの!何か面白い景品もあるみたいだし!」
サーシャ「第1の質問ですがワシリーサ、あのガム1年分などどいうふざけた景品はいったい誰がほしがるのでしょうか。」
それを聞いたヴェントは舞台上を見る。
ヴェント(無駄にすげえ量だなおい、いらねーだろあんなに……ん?あれは……)
ヴェントは大量のガムの横のあるものを見つけた。
そのあるものとはピアス、しかもかなりレアなもののようだ。
そのあるものとはピアス、しかもかなりレアなもののようだ。
ヴェント「………カードってどこでもらえるんだ?」
サーシャ「第2の質問ですがまさか参加するのですか?」
サーシャ「第2の質問ですがまさか参加するのですか?」
前方のヴェント、参加決定。
◇
さらに別のテーブルでは……
軍覇「お~い原谷、モツ鍋なんとか!お前らはビンゴやるのか?」
原谷「ええ、僕は参加しますよ。」
横須賀「おい!いいかげん名前で呼べやぁ!!……ん?お前はカード持ってるけどやんのか?」
原谷「ええ、僕は参加しますよ。」
横須賀「おい!いいかげん名前で呼べやぁ!!……ん?お前はカード持ってるけどやんのか?」
横須賀と原谷が軍覇の手を見るとしっかりとカードが握られていた。
『握られていた』、ということで当然カードはグシャっとなってしまっている。
『握られていた』、ということで当然カードはグシャっとなってしまっている。
原谷「……なんか…参加するなんて以外ですね。」
軍覇「参加するのは当たり前だろ!!お前たちあれを見ろ!!」
軍覇「参加するのは当たり前だろ!!お前たちあれを見ろ!!」
そう言って軍覇が指差した場所には
横須賀「……なんで特攻服が景品にあるんだよ…」
軍覇「これは参加するしかないだろ!!ビンゴなんて根性でなんとかなる!!」
軍覇「これは参加するしかないだろ!!ビンゴなんて根性でなんとかなる!!」
削板軍覇、原谷、横須賀、参加決定。
◇
こちらは浜面グループ、今日は浜面、半蔵、滝壺、麦野、絹旗、フレメア、郭がパーティに参加している。
麦野「浜面ァ、お前ビンゴしたら速攻でカードを私によこせ。」
浜面「えええ!?なんでだよ!俺だってほしいものあんだけど!?」
浜面「えええ!?なんでだよ!俺だってほしいものあんだけど!?」
浜面は麦野の横暴な発言に一応抵抗の意思は見せた、だがその抵抗が意味がないことはわかりきっている。
麦野「浜面……私のシャケ弁1年分がどうなってもいいって言うのかしら?」
浜面「イイエイイマセン……」
浜面「イイエイイマセン……」
浜面には麦野の笑顔が逆に怖かった。
半蔵「ドンマイだ浜面。」
郭「ええ、ドンマイですね。」
フレメア「どんまい、どんまい!」
滝壺「……グー…」
浜面「……慰められてる気がしねぇ………滝壺は寝てるし……」
絹旗「ていうかこれ超明らかに特定の人物を狙った景品が用意されてますよね。さて、私は1年間映画無料券を超狙いましょう。」
郭「ええ、ドンマイですね。」
フレメア「どんまい、どんまい!」
滝壺「……グー…」
浜面「……慰められてる気がしねぇ………滝壺は寝てるし……」
絹旗「ていうかこれ超明らかに特定の人物を狙った景品が用意されてますよね。さて、私は1年間映画無料券を超狙いましょう。」
浜面仕上グループ、参加決定。
◇
こちらは……
騎士団長「キャーリサ様は参加しないんですか?」
キャーリサ「そんなもん参加するわけないし。だいたい景品っていってもほしいものなんか………え」
騎士団長「?どうしました……あ」
キャーリサ「そんなもん参加するわけないし。だいたい景品っていってもほしいものなんか………え」
騎士団長「?どうしました……あ」
キャーリサが言葉につまったことで騎士団長が舞台上を見てみると……
キャーリサ「な、なんで私の『カーテナ・セカンド』の欠片が景品になってるし!!?」
なんで、と言われたらそりゃエリザードの仕業に決まっている。
しかも舞台上には魔術バリア的なものが発動しており、勝手に舞台下の人は上がれないようになっているのでビンゴでしか取り戻す方法はない。
しかも舞台上には魔術バリア的なものが発動しており、勝手に舞台下の人は上がれないようになっているのでビンゴでしか取り戻す方法はない。
キャーリサ「……騎士団長、命令だし。私と共に欠片を取り戻すのを手伝え。」
騎士団長「…かしこまりました。」
騎士団長「…かしこまりました。」
キャーリサ、騎士団長、参加決定。
◇
またこちらでは……
ヴィリアン「わぁ……あの本いいですね……私も参加しようかな…」
アックア「…………」
アックア「…………」
後方のアックア、ヴィリアン、参加決定。
◇ ◇ ◇
美琴が知らないところで続々と参加者が決定する中、舞台上でも動きがあった。
土御門「それと……これは女子限定なんだが素晴らしいプレゼントがあるぜい!」
上条「?なんだそれ、俺は聞いてないぞ。」
土御門の隣では上条が首を傾げていた。
どうやら本当に知らないらしい。
どうやら本当に知らないらしい。
女子限定、もちろん美琴も該当するわけで少し気になる。
当然第一候補はゲコ太のぬいぐるみだが、もしもっといいものであれば気が変わるかもしれない。
当然第一候補はゲコ太のぬいぐるみだが、もしもっといいものであれば気が変わるかもしれない。
美琴「でもなんで女子限定なんだろ。」
固法「化粧品とかじゃないかしら?」
婚后「確かにその可能性はありますわね、まあ素晴らしいと言うのだから余程のものなのでしょうが。」
がやがやとより一層騒がしくなった会場内、そんな会場内に再び土御門の声が響き渡る。
土御門「まーまーみんなしっかり聞くんだにゃー!なんと……」
土御門はいったん言葉をきり、にやにやと会場を見渡す。
そして……
そして……
土御門「1人限定で上条当麻に抱きしめてもらえる権利がもらえるんだにゃー!!」
美琴「え」
会場全体は今までの騒がしさが嘘のように静まり返った。静まり返りすぎて怖い。
この様子を見た上条はみんながしらけたのだと思い焦っていた。
この様子を見た上条はみんながしらけたのだと思い焦っていた。
上条「おい土御門……この空気どうすんだ「あのーすいませんでございますよ」よ……?」
静寂の中上条の言葉を遮ったのはオルソラ。
舞台前まで歩いて行き満面の笑みで土御門に問いかける。
舞台前まで歩いて行き満面の笑みで土御門に問いかける。
オルソラ「それは本当でございますね?」
土御門「もちろん冗談じゃないぜよ?」
オルソラ「そうでございますか……では私も参加するのでございますよ。」
上条「な!?オルソラなんで!?」
オルソラの台詞に動揺する上条。鈍感な彼にはなぜこのタイミングでオルソラが参加すると言ったのかわからなかった。
そしてオルソラのこの発言をきっかけに上条に気がある女子たちは本気になった。
そしてオルソラのこの発言をきっかけに上条に気がある女子たちは本気になった。
◇ ◇ ◇
そして土御門に尋ねた後、オルソラは……
オルソラ「シェリーさん?もちろん協力してくれるのでございますよね?」
シェリー「あ?私にだってほしいものくらい……」
オルソラ「し・て・く・だ・さ・い・ま・す・よ・ね?」
シェリー「……わかったよ。だからその笑顔止めろ、怖い。」
シェリー「あ?私にだってほしいものくらい……」
オルソラ「し・て・く・だ・さ・い・ま・す・よ・ね?」
シェリー「……わかったよ。だからその笑顔止めろ、怖い。」
このときのオルソラの迫力はすごかったらしい。
オルソラ=アクィナス、シェリー=クロムウェル、参加決定。
◇
場面は再び美琴達、土御門が提案したとんでも景品のせいで大盛り上がりだ。
特に初春と佐天が。
特に初春と佐天が。
初春「御坂さん御坂さん!!大チャンスじゃないですか!!ぬいぐるみなんて狙ってる場合じゃないですよ!」
美琴「ぅえ!?な、何言ってるのよ!別に抱きしめてほしくなんか……ないん…だから……」
美琴「ぅえ!?な、何言ってるのよ!別に抱きしめてほしくなんか……ないん…だから……」
美琴は想像してしまった、上条に抱きしめられている自分の姿を。
上条のたくましい腕が自分の背中に回され、距離がゼロになる場面をだ。
わかりやすく真っ赤になった。
上条のたくましい腕が自分の背中に回され、距離がゼロになる場面をだ。
わかりやすく真っ赤になった。
佐天「私たちも協力しますよ!!ね!初春!」
初春「もちろんですよ!早くにビンゴしたら御坂さんに差し上げます!!是非とも抱きしめられちゃってください!!」
春上「私ももちろん協力するのー。」
固法「へぇ~御坂さん上条さんに抱きしめられたいんだ、じゃ私も協力するわ!」
婚后「まあ……協力してあげないこともないですわ。」
泡&湾「「御坂様!!私たちも協力します!!!」」
美琴「………別に…そんなの…いいって……」
初春「もちろんですよ!早くにビンゴしたら御坂さんに差し上げます!!是非とも抱きしめられちゃってください!!」
春上「私ももちろん協力するのー。」
固法「へぇ~御坂さん上条さんに抱きしめられたいんだ、じゃ私も協力するわ!」
婚后「まあ……協力してあげないこともないですわ。」
泡&湾「「御坂様!!私たちも協力します!!!」」
美琴「………別に…そんなの…いいって……」
訂正、全員盛り上がっていた。
美琴は何か言い返そうとしたが最早無駄である。
抱きしめてもらいたいということが完全にばれた。
美琴は何か言い返そうとしたが最早無駄である。
抱きしめてもらいたいということが完全にばれた。
御坂美琴+友人s、参加決定。
◇
こちらは『妹達(シスターズ)』のテーブル、同じ顔の少女4人が何やら真剣な様子で話し合っていた。
御坂妹「これは……喧嘩せずに協力するべきでしょう、とミサカはあの方に抱きしめられたいあまり協力を要請します。」
10039号「全面的に同意です、とミサカは意気揚々に要請に応じます。」
13577号「そうですね、誰か1人が抱きしめられた場合我々全員が抱きしめられたことになるので問題ないでしょう、とミサカはわくわくしながら提案に賛同します。」
19090号「では早速ビンゴカードを貰ってきましょう、とミサカは人前で抱きしめられる事が恥ずかしいのを隠しつつ提案します。」
番外「へーみんな抱きしめてもらえる権利ねらいなんだ。」
10039号「全面的に同意です、とミサカは意気揚々に要請に応じます。」
13577号「そうですね、誰か1人が抱きしめられた場合我々全員が抱きしめられたことになるので問題ないでしょう、とミサカはわくわくしながら提案に賛同します。」
19090号「では早速ビンゴカードを貰ってきましょう、とミサカは人前で抱きしめられる事が恥ずかしいのを隠しつつ提案します。」
番外「へーみんな抱きしめてもらえる権利ねらいなんだ。」
カードをもらいに行こうと19090号が立ち上がりかけたところに番外個体登場、彼女は4人の『妹達』に何か用があるようで空いているイスに座った。
それを見た19090号も座り直す。
それを見た19090号も座り直す。
御坂妹「そんなの当たり前でしょう。お姉様や他の方達に差をつけるとしたら今がチャンスですからね、とミサカは意気込みます。」
番外「まあせいぜい頑張って。ていうかカードは配られるみたいだよ。ほら。」
番外「まあせいぜい頑張って。ていうかカードは配られるみたいだよ。ほら。」
番外個体の指差す方向を4人の妹達が見るとスタッフがビンゴ参加者達にせっせとカードを配っている。
19090号はそれを知らずにカードを取りに行こうとしたことを恥ずかしく思ったのか顔を少し赤くした。
19090号はそれを知らずにカードを取りに行こうとしたことを恥ずかしく思ったのか顔を少し赤くした。
19090号「……ほ、本当ですね…そういえば番外個体は何を狙うんですか?とミサカは自分のミスをごまかすため話題を変えます。」
番外「え?、ミサカも例の権利狙いだよ?」
4人「「「「!!??!??」」」」
番外「え?、ミサカも例の権利狙いだよ?」
4人「「「「!!??!??」」」」
番外個体の衝撃発言に4人は激しく反応する。
13577号「な、なんでですか!?とミサカは番外個体の衝撃発言に驚きを隠しきれません。」
番外「なんでってさーこの会場にはかなり多くの人が上条当麻に抱きしめてもらいたがってるんでしょ?」
10039号「まあ……そうですね、とミサカは番外個体の発言を理解します。」
番外「でしょ!?だからミサカが抱きしめてもらったらその人達の悔しがる顔が見れるわけ☆」
19090号「……そんな理由ですか?ま、負けませんよ!とミサカはあの人を取られたくないあまり気合いを入れます。」
番外「なんでってさーこの会場にはかなり多くの人が上条当麻に抱きしめてもらいたがってるんでしょ?」
10039号「まあ……そうですね、とミサカは番外個体の発言を理解します。」
番外「でしょ!?だからミサカが抱きしめてもらったらその人達の悔しがる顔が見れるわけ☆」
19090号「……そんな理由ですか?ま、負けませんよ!とミサカはあの人を取られたくないあまり気合いを入れます。」
妹達(シスターズ)、参加決定。
◇
こちらは天草式メンバー達、テンションの上がりっぷりがハンパない。
建宮「こ、これはビッグチャンスなのよな五和!!」
牛深「ああ、このチャンスを逃す手はないな!!」
牛深「ああ、このチャンスを逃す手はないな!!」
協力する気満々だ。しかし当の五和は余り乗り気ではなかった。
五和「で、でも流石に人前で抱きしめられるのは恥ずかしいというか……」
顔を真っ赤にする五和、そんな彼女に野母崎はため息をついた。
野母崎「そんな格好(大精霊チラメイド)しといて今更恥ずかしいってのは無しだろ……」
うっ、と五和は言葉に詰まる。まあ野母崎の言うことは正論だ。
浦上「私たちがビンゴしたら譲ってあげるから!」
香焼「問題は女教皇様っすよね。」
諫早「確かに……運いいからなぁ……」
対馬「本当にみんなやる気満々ね、まあ今回は私も協力するけどさ。」
香焼「問題は女教皇様っすよね。」
諫早「確かに……運いいからなぁ……」
対馬「本当にみんなやる気満々ね、まあ今回は私も協力するけどさ。」
天草式十字凄教、参加決定。