とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「めんこー、とうま達のチームプレーの記憶、終わったんだよ。とはいってもとりあえずはなんだけど」
「そうですか、ありがとうございますインデックスさん。前半23分で同点、上出来といってもいいでしょう」

 インデックスの報告を聞いた心理掌握、前半の半分で同点という事態に満足していた。
 というのも正直な話、インデックスの記憶完了までは上条チームにリードを許していると踏んでいたからである。
 心理掌握は他のチームメイトも招集すると、

「皆さん、インデックスさんの方が準備を終えました。ここからは思いっきりプレーして下さって構いません。特に五和さんはもっと伸び伸びとプレーなさって下さい」
「分かりました任せて下さい!(オフェンスでもディフェンスでも活躍し、そんな私の勇姿に惚れた当麻さんが……いや~ん♪)」
「それから絹旗さんはディフェンスよりもオフェンスに力を入れてくださって大丈夫です。五和さん、ステイルさん、結標さん、削板さんで充分に対処出来ますので」

 様子見のプレーを解除、数名に指示を送る以外は自由にプレーするようにチームメイトに伝えた(五和には違う意味で不安を覚えたが)。
 そして各々が所定のポジションに付く前にインデックスが麦野に頼みごとをする。

「しずり待って。しずりには白い人のマークに付いて欲しいんだよ。そのピカピカしてる腕を使って」
「あぁ? 冗談でしょ? 私はこれからずーっと浜面をピッタリねっとりマークすんだよ。それをよりにもよって第一位って」
「これはしずりにしか出来ない大事な大事なことなの。今の白い人を抑えられるのはしずりだけなんだよ。言わばしずりはこの試合のキーマンだね」
「(第一位を抑えられるのは私だけ……私にしか出来ないこと……私が試合のキーマン、か。いいねぇ♪)オッケー任せなさい」

 インデックスは麦野から協力を得られたことに安心すると同時に、絹旗に言われたとおりに言ったらあっさり通ったことにほんの少しだけ驚いていた。
 ちなみに当初、閃光のアーム使用を禁じられていた麦野だがそれでは試合にならないと木山に直談判して出力を抑えてという条件付きで許可を得たという裏話があったりする。
 そして【歩く教会】チームボールで試合再開、早速絹旗がボールを掴んで全力でボールをゴール目掛けて投げた。

「ぬおりゃアあああああああああああああっ!!」
「絹旗ちゃん甘いよ!」

 しかし白雪が6枚の雪の翼を前面に出し、絹旗のシュートを受け止める。
 絹旗のシュートに押されながらも、途中で浜面と服部を吹っ飛ばしたものの見事に受け切ってみせた。
 白雪がボールを自分のやや前方に蹴り上げ、体を少し傾けるのを見たインデックスが心理掌握の念話を介してステイルと結標に指示を送る。

《つきよの翼のシュートが来るよ! ステイルにあわき、お願い!》
「当然っ! 灰は灰に――― ―――塵は塵に―――」

 炎剣を出したステイルが追加呪文の詠唱するのを聞いた土御門は、白雪の動きに合わせるかのようなステイルの行動に疑問を抱く。
 しかしすぐさまその意味を理解すると大慌てでベンチから白雪に大声で指示を出すも、

「月夜撃つなっ! 今すぐそこから離れるんだ!」
「も、元春? 何で急にって嘘っ!」
「―――吸血殺しの紅十字!!―――」

 一度動き出した雪の翼を白雪が止められるはずも無かった。
 そして結標の【座標移動】で白雪の前に飛んで来たステイルの二本の炎剣と、白雪の雪の翼がぶつかり合う。

 ステイルの炎剣で白雪の雪の翼が相殺。
 それによって翼を失った白雪はそのまま空中に投げ出された。

「つっ、月夜ーーぉ!!」
「うわっ!危ないなぁ、もう!」

 ベンチから土御門が心配して叫ぶが、白雪何とか空中で着地姿勢をとり見事に着地成功。
 しかし、ボールは奪われてしまいそのボールは結標のもとへ。

「それじゃあ行くわよ………五和!」
「はい、承りました!」

 一瞬で結標の足元にあったボールは消え去り最前線にいた五和の足元へ。
 いきなりのカウンターに上がっていたディフェンス陣は誰も反応出来なかった。

「さあ、コレで3点目です!ソレッ!」
「そうはさせるか!フンヌッ!」

 ゴールギリギリを狙ってきた五和のシュートを何とかして弾く東原。
 しかしその弾かれたボールを今度はエツァリが拾い、再びシュート体勢に入る。

「決めさせてもらいますよ………それっ!」
「だからさせねぇよ!!」

 今度は逆サイドを狙ってきたエツァリのシュートを今度は気合いで外に飛ばす東原。
 そんな絶体絶命のピンチを止めたおかげか、まるで東原を応援するかの様に大歓声が会場を包み込んだ。

「ナイスセーブだ、東原ぁ!」
「イテテッ、上条!まだ今日は一球も止めてねーんだ。こんぐらいで誉めんな」
「調子のってンじゃねェよ、三下がァ」
「………久々に見たな、一方通行のツンデレ」
「あァン!?誰がツンデレだァ、野原クンよォ?」

 ギャーギャー騒いでいる中、その一方で心理掌握達は再び作戦会議をしていた。

「あのGKの人………ついさっき見た時と動きが違うんだよ!」
「おそらく彼の能力【技術盗賊】が関係してるんでしょう」
「確か………一度見た技を覚える能力、でしたっけ?」
「まさか止められるとは………不覚です」
「でもずっと動いてなかったから体力が有り余ってるだけなんだよ!ずっと攻めれば倒せるんだよ!」
「インデックスさんの言うとおりです。どんどん攻めていきましょう」

 心理掌握の言葉に一同は賛成、すぐに次のプレーの準備に入る。
 そして運命のスローインが始まった。
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