とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

17-64

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
「ここは通さないぞ、御坂妹!」
「当麻さんとの1対1………とミサカは抑えきれない興奮を露わに―――」
「うわっ!超考えてる事が麦野と一緒です!」
「「失敬な!(とミサカは怒りを露わにします)」」

 御坂妹の発言に絹旗が失言、それが麦野と御坂妹を怒らせた。
 しかしその怒った隙に上条は御坂妹からボールを頂き、一方通行は麦野のマークを振り切り前線へと上がる。

「いくぜェ……上条ォ!」
「一方通行………いくぞ!」

 そういいながらパスを回しつつあがってくる上条と一方通行。
 ある種の最強コンビたるこの2人。
 彼らをそう簡単に止められるものはそういない。
 ―――そう、彼らを除いて。

「一瞬の隙をついて抜き去るとはなかなかな根性だ………いいぞ、相手になってやる!!」
「ふふふ、白モヤシさん………当麻さんとコンビを組んでいいのはこの私だけです!」
「誰が好き好ンでこンな三下と組まなきゃいけねェんだァ!!」
「俺だって好き好んで一方通行と組みたくはねーよ!どうせ組むなら美琴がいい!!」

 上条たちの前に立ちふさがる削板と五和。
 自分こそ上条のベストパートナーと信じて疑わない五和にとって、この上条の発言は怒らせるものだった。

「ふふふ、当麻さん………私のこのプレーで目を覚まさせて上げます!」
「ふふん、上条さんのめは覚めてるし、頭の中は美琴一色だ!」
「いや、少しはサッカーの事考えろォ……」
「惚れた女の事をずっと考えているなんて………何たる根性だ………」
「おい、それ根性関係ねェぞォ」

 愛の為に戦う馬鹿×2と根性の為に戦う馬鹿。
 こんなのに挟み込まれた一方通行はもはや不憫としか言えなかった。

「いくぞ、一方通行!美琴への愛の為に!!」
「あ、あァ……(何て答えりゃいいンだ?)」

 その言葉と同時に上条は一方通行にパスを送る。
 パスを貰った一方通行は前を見ると一気に迫ってきた削板との1対1になっていた。(五和は上条にマーク中)

「ハッ、レベル5の一番下っ端が俺とやり合おうってかァ? 出直して来い三下の中の三下ァ!」
「小せぇ、小せぇなぁ第一位。数字の上での序列なんかを気にしてるなんて根性足りてねぇ証拠だ。そんな数字の差、根性で埋まんだよ!」

 言葉では強がってる一方通行だが、削板を前になかなか抜くことが出来ずにいた。
 サッカー経験があまりない一方通行にフェイントは使えず、高速で左右に振っても付いて来れる削板を振り切れないのだ。

(正面突破は難しい、かといって他の奴らへのパスは間違いなくコイツにカットされる。となるとあとはコッチしかねェか)
「ぬっ!」

 一方通行が取った策はボールを宙へと上げる、つまり上から削板を振り切るというものだった。
 宙へと上げられたボールに一瞬気を取られた隙に一方通行は脚力のベクトル変換で空高く舞い上がりシュートを撃とうとする。

「コイツで同て」
「気を抜きすぎじゃない? 一方通行」
「む、結標ェ!」

 一方通行のシュートは【座標移動】で彼よりも速く、そして高く宙に躍り出た結標にボールをキープされて阻まれてしまう。
 結標は冷静に下を見渡した後でショチトルにパスを出すと自分は【座標移動】で颯爽とグラウンドに降り立った、鼻血の跡が残ってて今ひとつ決まらないが。

「ナイスだ淡希! このチャンス、無駄には」
「そうはいくか!」

 ドリブルで攻め上がろうとしたショチトルからボールを奪ったのはスライディングタックルを決めた浜面。
 そしてそのまま服部と一緒に攻め上がる浜面の前に立ちはだかったのはエツァリだった。
 浜面と服部のコンビネーションプレーを知ってる者からすればエツァリに止められる道理は無いのだが、

《エツァリ、しあげと地味な人の言葉に惑わされないで。地味な人の指にだけ注意を払って。それが2人の本当の狙いだから》
「浜面こっちだ!」

 完全記憶能力で一通りの上条チームのプレーの癖を記憶したインデックスが居るのでその道理は覆される。
 エツァリは浜面にパスを求める服部の右指を注視、一瞬だけ人差し指が前を向いていたのを見て確信し、

「(パスではなく浜面さんがそのままドリブルということなのでしょう。だったら)ボールの奪うのは容易いですね、自分ならば」
「「何っ!!」」

 パスコースを塞がずにドリブルしている浜面から華麗にボールを奪ったエツァリ、浜面と服部の驚きを無視して前線へと大きくボールを蹴り上げる。
 そのボールを拾ったのは絹旗で、PAの外からボールを【窒素装甲】でボールを殴りつけてシュートを放った。

「じょ、冗談じゃねぇよ! あんなシュートくらったら命がいくつあっても足りやしねぇ!」
「あーもう野原君邪魔! 私がやるから離れて! ワアアアアアッ!」

 先ほど絹旗のシュートでぶっ飛ばされた野原には絹旗に対する恐怖が刻み込まれて臆してしまっている。
 代わりに絹旗のシュートの防いだのはまたしても茜川の横からの衝撃波だが、

「ゴホッゴホッ!(強めの衝撃波を間をあまり空けずに撃っちゃったからな~、喉が限界かも……)」
「茜川さん!」
「だ、大丈夫。それより吹寄さんはゆ、紫木君にパスを!」

 追加点を二度に渡って防いだ茜川の払った代償は大きかった。
 そんな茜川を心配したのはこぼれ球をキープした吹寄で、茜川に言われるままに情報屋へとボールを繋げる。
 吹寄にいい所を見せたい情報屋がドリブルで攻め上がるとインデックスが進路を阻む。
ウィキ募集バナー