とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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「では、今回の優勝を祝して……」
「「「「「乾杯ー!!!」」」」」

 吹寄の合図で全員がグラス(言うまでもなく中身はジュース)を持ち上げて乾杯をした。
 しかし、その乾杯の時に揺れたグラスからこぼれたジュースが上条の頭にかかった。

「……不幸だ」
「と、当麻大丈夫だって!きっといい事あるからさ!」
「いや、美琴がいるだけで俺は幸せだぞ」
「当麻………」

 開始10秒ほどで早速いちゃつき始める上琴。
 周囲の人たちは、もう勝手にやってくれと言わんばかりに離れていった。

「みんなー、どんどん作るからどんどん食べてね」
「なあ~、なんで優勝に貢献した真夜が調理とか雑用やってんだよ~」
「真昼さん、そんな事言わないでよ。俺が好きでやってんだしさ。……はい、大好きな麻婆豆腐」
「ん、サンキューな。……ウチの味付けより辛くないな」
「………それは、あんだけ辛かったら殆どの人が食べられないよ」
「……アレがうまいのに」

 実は超辛党の真昼はこの麻婆豆腐の辛さが物足りないらしく、不満げに愚痴をもらしはじめた。
 それを見ていた真夜は仕方ないなと言わんばかりに豆板醤を真昼に渡した。

「……自分のとるぶんの所にいれてよ」
「やっぱり気が利くなー。そういう所、好きだぜ」

 そういう笑顔が俺も好きだよ、と言い残して真夜はまた調理場に戻っていった。

――――――――――

 一方、別の場所では白雪と茜川が仲良そうに話していた。
 当然、話の内容は今日の試合の事だった。


「赤音ちゃん、体の方はもう大丈夫?」
「うん♪ 来てくれた先生の腕が良かったからね~。心配してくれてありがとね月夜ちゃん」
「良かった、安心したよ。けどお互い、決勝ではあまり活躍出来なかったね。赤音ちゃんの場合は前半しか出場してなかったこともあるけど私は……」
「しょうがないんじゃないかな~。月夜ちゃんは徹底的に抑え込まれてたもん。でも決勝ゴールのアシスト、見事だったよ♪」

 白雪と茜川、親友同士の会話は実に楽しそうではあるのだが食べている料理がかなり変わったものだった。
 BLTサンドを食べているのは白雪だが挟まれているベーコン、レタス、トマトから冷気が発していて見るからに冷たそうなもの。
 片や茜川はミートドリアを食べているがあまりの熱さにミートドリアが激しくボコボコと音を立てているもの。
 両極端な料理を白雪と茜川が美味しそうに食べているのを周囲のクラスメートは信じられないといった風な視線を送っていた。

「月夜ちゃんが食べてるBLTサンドって土御門君の妹さんのお手製?」
「うん。舞夏のこうゆう気配りはさすがメイドって感じだよ。そうゆう赤音ちゃんのミートドリアは井ノ原くんが作ったんだよね?」
「もっちろん♪ 真優しくて気配りも完璧、でも時には怒ってくれる。私も真昼ちゃんも真夜君が恋人でホント幸せ~♪」
「はいはいごちそうさま。でも料理を作ってくれる男の子が恋人ってちょっと羨ましいよ。私も元春に料理作ってもらおうかな~」

 会話に華を咲かせつつ白雪と茜川は次の料理のリクエストを考えていた。

――――――――――

「いやー、一時はどうなるかと思ったが何とか2人でも回るもんだなー。なかなか出来るなー、えっと」
「井ノ原真夜だよ、土御門さん」
「そっかー、お前が例の双子の弟かー。よろしくな真夜ー」

 調理場で慌しくも会話をしながら料理を作る余裕を見せているのは舞夏と真夜、時折来るリクエストにもきちんと対応出来ている。
 本来ならあと2人調理場で料理を作っているはずなのだが、

「建宮のおっさんと神裂さんって人、料理作るどころじゃ無かったね。2人がどんな料理を作るのか楽しみだったのになぁ」
「私も同感だが無いものねだりしても始まらないんだぞー。それに今となってはあの2人が復活してもかえって邪魔だからなー、正直言って」

 舞夏の言葉を少し酷いと感じながらも真夜は今のリズムを崩したくは無かったので同意見だったりする。
 そして2人は楽しげに料理を作り続ける、皆にパーティーを愉しんでもらう為に手伝ってもらうことを断る雰囲気を出し続けて。
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