あれから10時間余りの時間をかけて飛行機はイタリアの飛行場に着陸した。
「着いたな」
「そうね」
「そうね」
空港を出てタクシーを利用した俺達を出迎えたのが巨大な建造物だった。
「なんだここ?」
「ここはサン・ピエトロ大聖堂。カトリックの総本山でもある場所よ」
「ここはサン・ピエトロ大聖堂。カトリックの総本山でもある場所よ」
大聖堂の中へ入った俺達はその後も芸術品の一つ一つに感心させられた。
近くのシスティーナ礼拝堂ではミケランジェロ作の”最後の審判”を穴が空くほど眺めていた。
結局その日は疲れてたこともあり、近くのホテルに入って休むことにした。
で、今ホテルのフロントにいるのだが…
近くのシスティーナ礼拝堂ではミケランジェロ作の”最後の審判”を穴が空くほど眺めていた。
結局その日は疲れてたこともあり、近くのホテルに入って休むことにした。
で、今ホテルのフロントにいるのだが…
「御坂さん」
「なによ」
「一つつかぬことをお聞きしてもよろしいでしょうか」
「質問は一個までよ」
「なんで俺達同じ部屋に泊まることになってんだよ!」
「べ、別にいいじゃない。減るもんじゃないし」
「すり減るから!俺の精神が。やっぱ倫理的にマズイだろ、同じ部屋に年頃の男女ってのは」
「ふーん。でもアンタ中学生には手を出さないんでしょ?」
「当たり前だ。お前を襲ったら焼肉になっちまうしな。猛獣になんか手を出せるか。」
「なによ」
「一つつかぬことをお聞きしてもよろしいでしょうか」
「質問は一個までよ」
「なんで俺達同じ部屋に泊まることになってんだよ!」
「べ、別にいいじゃない。減るもんじゃないし」
「すり減るから!俺の精神が。やっぱ倫理的にマズイだろ、同じ部屋に年頃の男女ってのは」
「ふーん。でもアンタ中学生には手を出さないんでしょ?」
「当たり前だ。お前を襲ったら焼肉になっちまうしな。猛獣になんか手を出せるか。」
ちなみに上条の寮では上条が頑として譲らなかったので美琴はベッドで、上条は風呂場で寝た。
とりあえず黙って対黒子のために開発した蹴りをアイツに放った。
とりあえず黙って対黒子のために開発した蹴りをアイツに放った。
「ごばぁぁぁぁ!」
ゴキッという洒落にならない音とともにアイツは地に伏した。
これはやりすぎたかなという気もしたので、アイツの頭を膝に乗せてみた。
世間一般で言う”膝枕”である。
やってみてから気づいたがこれは相当恥ずかしかった。
あの時は必死すぎてそのことに気付けなかったのだろう。
本当に良かったと思う。もし気づいてたならアイツはとどめの電撃を受けて今頃天国にいたことだろう。
これはやりすぎたかなという気もしたので、アイツの頭を膝に乗せてみた。
世間一般で言う”膝枕”である。
やってみてから気づいたがこれは相当恥ずかしかった。
あの時は必死すぎてそのことに気付けなかったのだろう。
本当に良かったと思う。もし気づいてたならアイツはとどめの電撃を受けて今頃天国にいたことだろう。
(全く…人様がここまでやってるというのに…いい加減気づきなさいよね)
「バカ当麻…」
そんなわけで夜も更けていき、旅行の1日目が終わった。
旅行2日目、ホテルの食堂にて
「今日はどこを回るんだ?」
「トレヴィの泉を見た後、アカデミア美術館のダビデ像を見て、夜はナポリに行くわよ」
「ナポリって何かあんのか?」
「アンタ、知らないの?世界三大夜景のひとつじゃない」
「へー。あとふたつって何なんだ?」
「香港と函館」
「楽しみだな。上条さんワクワクしてきましたよ」
「トレヴィの泉を見た後、アカデミア美術館のダビデ像を見て、夜はナポリに行くわよ」
「ナポリって何かあんのか?」
「アンタ、知らないの?世界三大夜景のひとつじゃない」
「へー。あとふたつって何なんだ?」
「香港と函館」
「楽しみだな。上条さんワクワクしてきましたよ」
夕方、ナポリ道中―
ナポリ付近に道を歩く1組の男女がいる。よく見てみると何やら女性のほうが男性を慰めているようだ。
「ア、アンタ大丈夫…?」
「大丈夫なわけねーだろ!写真を撮ろうと思ったらカメラが急に故障するわ、財布をすられるわ、
スリと間違えられて警察に逮捕されるわで、上条さんのライフはもうゼロです。不幸だ…」
「ま、まぁ無罪って信じてもらえたわけだし…ね」
「それまでにだいたい5時間は取調室におっさん2人とカンヅメだったけどな…」
「ったく、仕方ないわねー。なら、この美琴センセーがそんな上条君を元気にしてあげよう!」
「は?どうやって?」
「こ…こうやってよ!」ギュッ
「大丈夫なわけねーだろ!写真を撮ろうと思ったらカメラが急に故障するわ、財布をすられるわ、
スリと間違えられて警察に逮捕されるわで、上条さんのライフはもうゼロです。不幸だ…」
「ま、まぁ無罪って信じてもらえたわけだし…ね」
「それまでにだいたい5時間は取調室におっさん2人とカンヅメだったけどな…」
「ったく、仕方ないわねー。なら、この美琴センセーがそんな上条君を元気にしてあげよう!」
「は?どうやって?」
「こ…こうやってよ!」ギュッ
御坂のやつ何を思ったか、いきなり腕に抱きついてきた。
「うおっ!////」
「…////」
「…////」
(YABAI!何か慎ましいものが腕にー!!!しかもなんか甘い匂いが)
(って何考えてんだ俺はー!!相手は中学生、相手は中学生…)
(って何考えてんだ俺はー!!相手は中学生、相手は中学生…)
「み、みみ御坂さん?離してくれると上条さん的には嬉しいんですが…」
(せっかくのチャンスを棒に振ってたまるか!いいわね御坂美琴、ここでアイツを意識させてやるんだから!)
「えっ?ダメ…かな?」ウワメヅカイ
「あ、いや、だめじゃないぞ////」
「じゃあこのままでもいいわね♪」
「あ、いや、だめじゃないぞ////」
「じゃあこのままでもいいわね♪」
(少しは意識してくれてるかしら?)
(やべえ、御坂がかわいい…、さっき落ちかけたぞ。保ってくれよ俺の理性、お前はやればできる子だ!)
(やべえ、御坂がかわいい…、さっき落ちかけたぞ。保ってくれよ俺の理性、お前はやればできる子だ!)
「うおおお!スッゲー綺麗だな」
「わあああ!綺麗ね」
「さっきのカメラがあればなー…今ほど自分の不幸が恨めしいと思ったことはないぞ」
「…なあ、御坂」
「何よ?」
「ありがとな。旅行に誘ってくれて」
「どうしたのよ、藪から棒に」
「いやいや、御坂さんには感謝だよ。おかげで良い思い出ができたよ。この夜景もそうだけど、腕組みのほうも////」
「べべべ、別にいいわよ。////それにこの程度で満足してんじゃないわよ。もっと思い出つくるんだから////」
「わあああ!綺麗ね」
「さっきのカメラがあればなー…今ほど自分の不幸が恨めしいと思ったことはないぞ」
「…なあ、御坂」
「何よ?」
「ありがとな。旅行に誘ってくれて」
「どうしたのよ、藪から棒に」
「いやいや、御坂さんには感謝だよ。おかげで良い思い出ができたよ。この夜景もそうだけど、腕組みのほうも////」
「べべべ、別にいいわよ。////それにこの程度で満足してんじゃないわよ。もっと思い出つくるんだから////」
その後、二人は言葉を発さずただ恋人のように寄り添いながら夜景を眺めていた。