小ネタ つゆと洗濯機とそうめん2
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「今日も雨か……」
「降りやまないわね」
「梅雨だな」
「梅雨ね」
「つゆなんだよ……」
「洗濯機は快適?」
「すこぶる快適でごぜえますだ美琴様」
「昨日もその前もそうめんだったんだよ」
「土下座するようなことじゃないでしょ」
「文明開花の火が灯る気持ちです」
「朝も昼も夜もなんだよ」
「大げさよ」
「もう耐えられないかも」
「洗濯物を入れるだけで最適な洗剤の量から洗い方まで選択してくれるラクラク機能、上条さんはもう手離せません」
「それは良かったわ、私も楽しみにしとこ」
「ゴホン、ゴホン」
「誤魔化そうとする……」
「お昼はまたそうめんなのかな……」
「あー、えー、あっ、洗濯機といえば神裂が変なこと言ってたな」
「むっ、神裂?」
「インデックスの友達ですよ?
「ふーん、女の人?」
「なんでわかるんだ!」
「かおり、いくら何でも限度というものがあるんだよ」
「やっぱり、女の人なんだ」
「そ、その神裂が洗濯機に友情を感じるのはおかしなことじゃないですよね?とか」
「……なにそれ」
「わっかんねえよな」
「そうめんに魔術的な意味があったかな」
「ああ、でも道具には愛着が湧くって土御門が言ってたかな」
「土御門?」
「繚乱家政から寮に研修に来てるメイド見習いの子」
「えっ、あっ舞夏のほうか」
「そうだ、まいかなんだよ」
「あれ、土御門のこと知ってるの?」
「その義兄がお隣さんです」
「……マジに義兄がいるの」
「いるんですよ、それも義妹の為なら世界を敵に廻しても構わないシスコンが」
「うあぁ」
「まいかが教えてくれたそうめんレシピ」
「それにしても下の名前で呼ぶのね」
「それは兄妹で区別するためでありまして」
「ふーん」
「決して他意は御座いませんのことよ」
「春巻きの具にするんだよ」
「アンタの女性関係考えるとどうもね……」
「女性関係、ナンだそれ?俺は美琴だけだ!」
「も、もう」
「熱々かも」
「そ、それじゃあ来年のことも構わないわよね」
「それは俺の一存では、美琴の親や俺の両親にも了承して貰わないと。その、親に黙ってなんてできません!」
「そうよね」
「なっ、さすがにOKしてくれないって」
「実は了承済み」
「ぐはっ」
「ブイ!じゃあ、つゆもあるしお昼はそうめんにしましょうか」
「うわーん」