罰ゲームこぼれ話
上条「さて、今回は原作12巻。罰ゲームの話か」
美琴(あ~あ……やっぱ、コイツの意識の中だと『罰ゲーム』扱いなんだ……)
上条「ん? どうした御坂。なんか表情が暗いんだが?」
美琴「……そう?」
上条「おいおい。ちょっとは明るく振る舞えよ。罰ゲームつったって超電磁砲永遠キャッチボール(しかも俺受け専門)じゃなかったし、今思えば、案外楽しめたと思うぜ俺は」
美琴「はへ? そ、そうなの?」
上条「おう。あん時は『罰ゲーム』って括りだったからちょっとビクビクしてたんだけど、振り返ってみると『罰ゲーム』というよりは『二人で遊びに行ってる』って感じだったしな」
美琴「へ、へぇ~? ア、アンタにしては意外な反応ね。んじゃあそろそろ今回のゲストに入ってもらいましょうか!」
上条(あれ? 何で御坂は急に元気になったんだ?)
??「あの……御坂さん? 本当にわたくしでよろしいので……? 原作には出ておりませんし、外伝でも名前がまだないのですが……」
美琴「うん、おけおけ。大丈夫よ。名前はなくても作中だと縦ロールが魅力の娘ってあなただけだから。あと私と趣味が合う同世代の子ってのもそうそう居ないし、私も嬉しいのよ。でも、ちょっとごめんだけど名前の表記は今回はこれでお願いね」」
縦ロ「それは構わないのですが、一応この度のことを女王には報告してから来ましたわ」
美琴「え゛? そうなの? アイツ何て言ってた?」
縦ロ「とっても不機嫌になられて『呼ばれなくて良かったぁ』と仰られました。正直意味はよく分からなかったのですが」
美琴「まあ、アイツが来ないのは別に構わないけど『不機嫌に「呼ばれなくて良かった」』って意味は確かに分からないわね」
??「どうもお久しぶりです。御坂さんと上条さん」
美琴「うげ! 常盤台中学理事長の息子・海原光貴!」
海原「いきなり第一声が『うげ!』というのははしたないですよ御坂さん」
上条「お。久しぶりだな。(で? お前は本物じゃなくて魔術師の方だよな?)」
海原「(でなければ『お久しぶり』ではなく『初めまして』と挨拶しています。それと魔術師の方の名前を出さなかった理由は分かりますよね?)」
上条「(もちろんだ。それとなるほどな)にしても妙な面子だな今回は。何でこの二人なんだ? 本編でまったく登場してないのに」
美琴「あ、うん。佐天さんと初春さんはゲスト担当のスタッフと誠心誠意話し合って除外してもらったんだけど、今回はゲスト選定が難航してるらしくって、代わりに誰か一人でいいから紹介してほしい、って言われちゃったから、この子に来てもらったの。海原さんはよく分かんないけど」
上条(…………スタッフミーティングにいきなり乱入して、ゲスト担当の鼻先をかすめるように一発超電磁砲を撃ってから、もう一発コインを突き付けて殺気漲る眼差しとドスの利いた声で「今回は、佐天さんと初春さんを呼んだらこの世に骨すら残らないわよ」の第一声から始まったアレは、はたして『誠心誠意話し合った』と言っていいものなのだろうか……)
海原「自分はつち……こほん、知人から行ってくるように言われました。彼曰く、友人全員に断固拒否されたらしく、それで自分に話が回ってきたのですが一体どういうことなんでしょう? 彼自身も『行くたくない』と言ってましたが」
縦ロ「断固拒否とはまた凄い話ですね。女王といい、海原様の周りの人といいどうされたのでしょうか」
美琴「なんか問題でもあったっけ? 実は黒子にも断られちゃってるのよね。いつもは頼まなくても付いてきたがるのに」
上条「さあ? そういやインデックスも嫌だって言ってたな。御坂が一緒に居るって分かってるのに行かないなんて珍しいことがあるもんだと思ったよ。あとオティヌスも」
全員「「「「う~ん?」」」」
美琴(あ~あ……やっぱ、コイツの意識の中だと『罰ゲーム』扱いなんだ……)
上条「ん? どうした御坂。なんか表情が暗いんだが?」
美琴「……そう?」
上条「おいおい。ちょっとは明るく振る舞えよ。罰ゲームつったって超電磁砲永遠キャッチボール(しかも俺受け専門)じゃなかったし、今思えば、案外楽しめたと思うぜ俺は」
美琴「はへ? そ、そうなの?」
上条「おう。あん時は『罰ゲーム』って括りだったからちょっとビクビクしてたんだけど、振り返ってみると『罰ゲーム』というよりは『二人で遊びに行ってる』って感じだったしな」
美琴「へ、へぇ~? ア、アンタにしては意外な反応ね。んじゃあそろそろ今回のゲストに入ってもらいましょうか!」
上条(あれ? 何で御坂は急に元気になったんだ?)
??「あの……御坂さん? 本当にわたくしでよろしいので……? 原作には出ておりませんし、外伝でも名前がまだないのですが……」
美琴「うん、おけおけ。大丈夫よ。名前はなくても作中だと縦ロールが魅力の娘ってあなただけだから。あと私と趣味が合う同世代の子ってのもそうそう居ないし、私も嬉しいのよ。でも、ちょっとごめんだけど名前の表記は今回はこれでお願いね」」
縦ロ「それは構わないのですが、一応この度のことを女王には報告してから来ましたわ」
美琴「え゛? そうなの? アイツ何て言ってた?」
縦ロ「とっても不機嫌になられて『呼ばれなくて良かったぁ』と仰られました。正直意味はよく分からなかったのですが」
美琴「まあ、アイツが来ないのは別に構わないけど『不機嫌に「呼ばれなくて良かった」』って意味は確かに分からないわね」
??「どうもお久しぶりです。御坂さんと上条さん」
美琴「うげ! 常盤台中学理事長の息子・海原光貴!」
海原「いきなり第一声が『うげ!』というのははしたないですよ御坂さん」
上条「お。久しぶりだな。(で? お前は本物じゃなくて魔術師の方だよな?)」
海原「(でなければ『お久しぶり』ではなく『初めまして』と挨拶しています。それと魔術師の方の名前を出さなかった理由は分かりますよね?)」
上条「(もちろんだ。それとなるほどな)にしても妙な面子だな今回は。何でこの二人なんだ? 本編でまったく登場してないのに」
美琴「あ、うん。佐天さんと初春さんはゲスト担当のスタッフと誠心誠意話し合って除外してもらったんだけど、今回はゲスト選定が難航してるらしくって、代わりに誰か一人でいいから紹介してほしい、って言われちゃったから、この子に来てもらったの。海原さんはよく分かんないけど」
上条(…………スタッフミーティングにいきなり乱入して、ゲスト担当の鼻先をかすめるように一発超電磁砲を撃ってから、もう一発コインを突き付けて殺気漲る眼差しとドスの利いた声で「今回は、佐天さんと初春さんを呼んだらこの世に骨すら残らないわよ」の第一声から始まったアレは、はたして『誠心誠意話し合った』と言っていいものなのだろうか……)
海原「自分はつち……こほん、知人から行ってくるように言われました。彼曰く、友人全員に断固拒否されたらしく、それで自分に話が回ってきたのですが一体どういうことなんでしょう? 彼自身も『行くたくない』と言ってましたが」
縦ロ「断固拒否とはまた凄い話ですね。女王といい、海原様の周りの人といいどうされたのでしょうか」
美琴「なんか問題でもあったっけ? 実は黒子にも断られちゃってるのよね。いつもは頼まなくても付いてきたがるのに」
上条「さあ? そういやインデックスも嫌だって言ってたな。御坂が一緒に居るって分かってるのに行かないなんて珍しいことがあるもんだと思ったよ。あとオティヌスも」
全員「「「「う~ん?」」」」
『そうそう。最近病院に来ている見舞い客の可愛らしい女の子がね、僕が君に連絡を入れると言ったら是非伝えて欲しい事があるとお願いされてしまってね?』
「はあ???」
可愛いって誰のことだろう、と上条は思う。今病院にいるのは、白井黒子か姫神秋沙か。姫神の知り合いだとすると、吹寄整理か小萌先生か、白井の辺りに目をやると御坂美琴辺りが――――。
「――――待て。御坂美琴?」
うん、とカエル顔の医者は適当に頷いて、
「はあ???」
可愛いって誰のことだろう、と上条は思う。今病院にいるのは、白井黒子か姫神秋沙か。姫神の知り合いだとすると、吹寄整理か小萌先生か、白井の辺りに目をやると御坂美琴辺りが――――。
「――――待て。御坂美琴?」
うん、とカエル顔の医者は適当に頷いて、
『良く分かったね。何でも「帰ってきたら大覇星祭の罰ゲームは覚悟しなさい」だってさ?」
上条「あ、ここか。今回は原作12巻エピソードだけど、もしかしたら11巻を少し挟むかもしれない、って言ってたのは」
美琴(こ、コイツの『可愛らしい女の子』って範疇に私入ってたんだ……///)
縦ロ「? どうされました御坂さん。顔が赤いですわよ?」
美琴「へ? あ、ああいや何でもない何でもない!!///」
海原「それにしても上条さんって『可愛らしい女の子』の知り合いが多いんですか? 御坂さんも含めて即座に五人浮かぶとは」(澄ました顔で棒読み)
美琴「…………………………そう言えば……そうね……」
上条「うううううううう海原!? 何か俺に恨みでもあんの!? 御坂の機嫌が急転直下で悪くなったじゃねえか!!」
海原(ええ多少は)
美琴(こ、コイツの『可愛らしい女の子』って範疇に私入ってたんだ……///)
縦ロ「? どうされました御坂さん。顔が赤いですわよ?」
美琴「へ? あ、ああいや何でもない何でもない!!///」
海原「それにしても上条さんって『可愛らしい女の子』の知り合いが多いんですか? 御坂さんも含めて即座に五人浮かぶとは」(澄ました顔で棒読み)
美琴「…………………………そう言えば……そうね……」
上条「うううううううう海原!? 何か俺に恨みでもあんの!? 御坂の機嫌が急転直下で悪くなったじゃねえか!!」
海原(ええ多少は)
上条当麻と御坂美琴は大覇星祭でちょっとした賭けをしていて、それに敗北した彼は美琴の言う事を聞く、という罰ゲームを強いられるはずだったのだ。それをすっぽかした挙げ句、呑気にイタリアへ旅行へ出かけた事が知れたとなれば……。
「待っているのは地獄のみ! より一層帰りたくない! うわ、ちょ、放して放して! そのプロの道具で俺を固定するのはやめてーっ!!」
「待っているのは地獄のみ! より一層帰りたくない! うわ、ちょ、放して放して! そのプロの道具で俺を固定するのはやめてーっ!!」
海原「自分でしたら迷わず、何を差し置いても真っ先に帰りたいと思います」
上条「お前ひょっとしてM? Mなの? こん時の俺はどんな酷い目に遭わされるんだろうとしか思わんかったんだけど?」
美琴「う゛~~~~~~~ん……」
海原「御坂さん? 何を難しい顔をしているのですか?」
美琴「……いや、一度コイツの脳内の私と会ってみたいかな、って。いったいどんなキャラ付けなのよ私、って感じだし」
縦ロ「ですわね。わたくしからしましても上条さんの脳内御坂さんは相当おどろおどろしいようですから」
海原「上条さんはいったい御坂さんの何が不満なのでしょうか」
上条「おいおいみんなして何だよ。それじゃ俺だけ御坂の印象が違うみたいじゃないか」
縦ロ「そうは申されましても、御坂さんは女王と双肩を誇るほど常盤台中学では見本となる存在で尊敬の念と羨望の眼差しを一身に賜っておりますし、御坂さんを慕う在学生も大勢いらっしゃいますよ」
海原「あと、とっつきやすい性格で分け隔てなく誰とでも気さくに接している姿をよく目にしますし、常盤台の誰に聞いても同じ答えが返ってきますね」
美琴「ん~~~。私はそんなつもりないんだけど、そう見えるのかな? てことでアンタの脳内私だけがとっても変なんだけど?」
上条「えー? お前、常盤台に居る時、猫かぶってないかー?」
美琴「えー? 私は私のままよ。ここに居る時も常盤台に居る時もそんなに変えてるつもりないんだけどなぁ」
縦ロ「わたくしと常盤台で接する御坂さんの雰囲気と、今この場での御坂さんの雰囲気に相違はございませんわ」
上条「う、う~ん……そう、なのかなぁ……?」
海原(ひょっとして御坂さんは、あなただけにしか見せない表情があるのでは…? と、口には出しませんがね……)
上条「お前ひょっとしてM? Mなの? こん時の俺はどんな酷い目に遭わされるんだろうとしか思わんかったんだけど?」
美琴「う゛~~~~~~~ん……」
海原「御坂さん? 何を難しい顔をしているのですか?」
美琴「……いや、一度コイツの脳内の私と会ってみたいかな、って。いったいどんなキャラ付けなのよ私、って感じだし」
縦ロ「ですわね。わたくしからしましても上条さんの脳内御坂さんは相当おどろおどろしいようですから」
海原「上条さんはいったい御坂さんの何が不満なのでしょうか」
上条「おいおいみんなして何だよ。それじゃ俺だけ御坂の印象が違うみたいじゃないか」
縦ロ「そうは申されましても、御坂さんは女王と双肩を誇るほど常盤台中学では見本となる存在で尊敬の念と羨望の眼差しを一身に賜っておりますし、御坂さんを慕う在学生も大勢いらっしゃいますよ」
海原「あと、とっつきやすい性格で分け隔てなく誰とでも気さくに接している姿をよく目にしますし、常盤台の誰に聞いても同じ答えが返ってきますね」
美琴「ん~~~。私はそんなつもりないんだけど、そう見えるのかな? てことでアンタの脳内私だけがとっても変なんだけど?」
上条「えー? お前、常盤台に居る時、猫かぶってないかー?」
美琴「えー? 私は私のままよ。ここに居る時も常盤台に居る時もそんなに変えてるつもりないんだけどなぁ」
縦ロ「わたくしと常盤台で接する御坂さんの雰囲気と、今この場での御坂さんの雰囲気に相違はございませんわ」
上条「う、う~ん……そう、なのかなぁ……?」
海原(ひょっとして御坂さんは、あなただけにしか見せない表情があるのでは…? と、口には出しませんがね……)
「……んふふ……。罰ゲームなんだから、何でも言う事聞かなくちゃいけないんだからねー……」
何だかとんでもなく幸せそうな笑顔と共に、可愛らしい唇からそんな寝言が飛び出した。
何だかとんでもなく幸せそうな笑顔と共に、可愛らしい唇からそんな寝言が飛び出した。
海原「ぬおー! 御坂さんの可愛らしい寝姿を拝見させていただけたのは至上の眼福ですが、この御坂さんって何なんですかー!? 一体夢の中ではどちら様に向かって宣言してるんですかーっ!!!」
縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。いきなりご自分の髪をグシャグシャグシャーッ!! と掻き毟りながらブリッジされるほど思いっきりのけぞられるとは……」
上条「……いや、『罰ゲーム』って単語が出たんだから明らかに夢の中の俺だろ……?」
美琴「う、うわ恥ずっ!/// 寝言って自分じゃ分からないけど私、こんなこと口走ってたんだ……///」
縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。いきなりご自分の髪をグシャグシャグシャーッ!! と掻き毟りながらブリッジされるほど思いっきりのけぞられるとは……」
上条「……いや、『罰ゲーム』って単語が出たんだから明らかに夢の中の俺だろ……?」
美琴「う、うわ恥ずっ!/// 寝言って自分じゃ分からないけど私、こんなこと口走ってたんだ……///」
――御坂美琴は、本来ならば自分の頭を乗せるべき大きめの枕を両手でギュッと抱き寄せると、
「……まずは何をしてもらおうかなぁー……むにゃ」
「……まずは何をしてもらおうかなぁー……むにゃ」
海原「うおのれえええええええッ!! み、みさ、御坂さん!! 何故そこで枕に向かって頬ずりなんですかーっ!! このふかふか枕は何の代用ですか!!」
縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。頭を抱えられたままゴロンゴロンと床の上で左右に何度も転げ回られて? というかキャラ崩壊してますよ?」
上条「……いや、夢の続きなんだから明らかに夢の中の俺だろ? って、御坂さん!? この様子だと夢の中の俺に抱きついてません!?」
美琴「し、知らないわよ!! 夢のことなんて覚えてるわけないじゃない!!///」
縦ロ「いえ、この映像を見る限りですと間違いなく夢の中の上条さんを抱擁していると思われますわ。しかも胸元辺りに頬ずりしているのではないかと」
美琴「し、ししし、してないですからっ!!! 夢の中でこの馬鹿を抱き締めて胸元辺りで頬ずりしてそしたらこの馬鹿も私を抱き締め返してきて私の耳元で『美琴の望む事なら何でもしてあげるよさぁ言ってごらん』とか優しく囁きかけてそのままあんな事やそんな事までしちゃったりなんかしたりなんて、ぜぜぜ全然ないですからっ!!!///」
上条「やけに具体的だね!? 覚えてないんじゃねーのかよ!」
海原「のおおおおおおおおおおッ!!」
縦ロ「ど、どうされたんです? 海原さん。頭を抱えられたままゴロンゴロンと床の上で左右に何度も転げ回られて? というかキャラ崩壊してますよ?」
上条「……いや、夢の続きなんだから明らかに夢の中の俺だろ? って、御坂さん!? この様子だと夢の中の俺に抱きついてません!?」
美琴「し、知らないわよ!! 夢のことなんて覚えてるわけないじゃない!!///」
縦ロ「いえ、この映像を見る限りですと間違いなく夢の中の上条さんを抱擁していると思われますわ。しかも胸元辺りに頬ずりしているのではないかと」
美琴「し、ししし、してないですからっ!!! 夢の中でこの馬鹿を抱き締めて胸元辺りで頬ずりしてそしたらこの馬鹿も私を抱き締め返してきて私の耳元で『美琴の望む事なら何でもしてあげるよさぁ言ってごらん』とか優しく囁きかけてそのままあんな事やそんな事までしちゃったりなんかしたりなんて、ぜぜぜ全然ないですからっ!!!///」
上条「やけに具体的だね!? 覚えてないんじゃねーのかよ!」
海原「のおおおおおおおおおおッ!!」
上条当麻は窓枠に肘を突き、残暑の厳しさも引いた秋の初めの緩やかな風を浴びつつ、ポツリと呟いた。
「はぁー……出会いが欲しい」
「はぁー……出会いが欲しい」
グシャア!!
縦ロ「あ、あの……? 上条さんを挟むように、右に御坂さん、左に海原さんが立たれて、上条さんのこめかみに正拳突きされたのは何故ですか……? 上条さんの顔が万力っぽく押し潰されたようになっておられるのですが……」
美琴「いえ、どう考えてもこのセリフ、普段のコイツからするとツッコミ待ちのセリフですから適切な行動をとらないと」
海原「まったく……御坂さんとの出会いで充分でしょうに何を贅沢言っているんですか……」
上条「ばっ、にゃにすんれすかーっ!?」
縦ロ「あ、あの……? 上条さんを挟むように、右に御坂さん、左に海原さんが立たれて、上条さんのこめかみに正拳突きされたのは何故ですか……? 上条さんの顔が万力っぽく押し潰されたようになっておられるのですが……」
美琴「いえ、どう考えてもこのセリフ、普段のコイツからするとツッコミ待ちのセリフですから適切な行動をとらないと」
海原「まったく……御坂さんとの出会いで充分でしょうに何を贅沢言っているんですか……」
上条「ばっ、にゃにすんれすかーっ!?」
「一生のお願いだから揉ませて吹寄!!」
美琴「…ほ~う?」
上条「いやいやいや! ここだけ切り取られると何か『そういう意味』にしか聞こえないけど、もっと前から読めばちゃんとした意味があるから落ち着いて話を聞いてって言うかすみません謝りますからコインしまってください」
美琴「うっさい馬鹿! そんなに大きい方がいいんかアンタは、うわあぁ~ん!」
上条「泣きたいのはこっち~! 違うから! 揉ませてって、肩をって意味だから!」
縦ロ「??? あの…お肩を揉むかどうかで、何故お二人が争われますの?」
海原「さ、さぁ…自分に聞かれましても…(性知識の無い方は扱いが難しいですね…)」
上条「いやいやいや! ここだけ切り取られると何か『そういう意味』にしか聞こえないけど、もっと前から読めばちゃんとした意味があるから落ち着いて話を聞いてって言うかすみません謝りますからコインしまってください」
美琴「うっさい馬鹿! そんなに大きい方がいいんかアンタは、うわあぁ~ん!」
上条「泣きたいのはこっち~! 違うから! 揉ませてって、肩をって意味だから!」
縦ロ「??? あの…お肩を揉むかどうかで、何故お二人が争われますの?」
海原「さ、さぁ…自分に聞かれましても…(性知識の無い方は扱いが難しいですね…)」
「いたいたいたクソいやがったわねアンタ!!」
縦ロ「一つ分からない事があるのですが、『クソ』とは如何なる意味なのでしょうか?」
美琴「……え゛?」
縦ロ「いえ、確かお通じのスラングでそのような言葉があったと記憶しておりますが、御坂さんがそのような品性に欠ける事を仰るとは思えませんし……もしかしたら同音異義で別の意味があるのではと思いまして」
美琴「えっ!? あー、うん……そ、そうねー…」
上条「ほ~ら、やっぱり猫かぶってんじゃねーか」
美琴「そ、そんなんじゃないわよ!」
海原(…やはり彼にしか見せない表情があるようですね……口には出しませんが…)
美琴「……え゛?」
縦ロ「いえ、確かお通じのスラングでそのような言葉があったと記憶しておりますが、御坂さんがそのような品性に欠ける事を仰るとは思えませんし……もしかしたら同音異義で別の意味があるのではと思いまして」
美琴「えっ!? あー、うん……そ、そうねー…」
上条「ほ~ら、やっぱり猫かぶってんじゃねーか」
美琴「そ、そんなんじゃないわよ!」
海原(…やはり彼にしか見せない表情があるようですね……口には出しませんが…)
「これは、まあ、あれだな――――不幸だー」
「人の顔見るなりその反応は何なのよ!!」
「人の顔見るなりその反応は何なのよ!!」
縦ロ「上条さん……つかぬことをお聞きしますが……」
上条「ん? 何だ? おずおずして聞いてくるって」
縦ロ「ひょっとして上条さんは御坂さんの事をあまりお気に召されていない、とかなのでしょうか?」
美琴「!!!!!!!!!?!」
上条「んにゃ。そんなことはねーよ。それだったらつるんだりしたいとも思わんからな。 ただ、エンカウント時にはいつも電撃の槍を頂戴するから、これから己が身に降りかかるであろうことを先に言っておこう、ってだけだ」
美琴(ほっ……)
海原(チッ……)
上条「それに、こんなセリフは御坂じゃないと言えんぜ。普通、女の子じゃなくても、他の誰にだってこんなこと言ったら逆に俺の方が嫌われるだろ? けど御坂なら悪ふざけとか単なる憎まれ口の挨拶とかでしか受け取らないからさ。まあ、そんだけ接しやすい相手ってことだな」
美琴「はへ!?」
海原「くっ……」
縦ロ「上条さん? 今の貴方のセリフは先ほど仰られました『御坂さんは常盤台に居る時と上条さんと居る時とで態度が違う』というのを否定しているのでは?」
上条「あ゛」
上条「ん? 何だ? おずおずして聞いてくるって」
縦ロ「ひょっとして上条さんは御坂さんの事をあまりお気に召されていない、とかなのでしょうか?」
美琴「!!!!!!!!!?!」
上条「んにゃ。そんなことはねーよ。それだったらつるんだりしたいとも思わんからな。 ただ、エンカウント時にはいつも電撃の槍を頂戴するから、これから己が身に降りかかるであろうことを先に言っておこう、ってだけだ」
美琴(ほっ……)
海原(チッ……)
上条「それに、こんなセリフは御坂じゃないと言えんぜ。普通、女の子じゃなくても、他の誰にだってこんなこと言ったら逆に俺の方が嫌われるだろ? けど御坂なら悪ふざけとか単なる憎まれ口の挨拶とかでしか受け取らないからさ。まあ、そんだけ接しやすい相手ってことだな」
美琴「はへ!?」
海原「くっ……」
縦ロ「上条さん? 今の貴方のセリフは先ほど仰られました『御坂さんは常盤台に居る時と上条さんと居る時とで態度が違う』というのを否定しているのでは?」
上条「あ゛」
「で、なんか用事でもあんのかお前? 手短にな。できれば歩きながらな。いっそもう帰っていいか?」
「ただでさえムカつく対応により拍車がかかってるわね……つっか、今のアンタにそんな大それたクチを聞くだけの権利があるとでも思ってんのかしらー?」
「あん?」
「ただでさえムカつく対応により拍車がかかってるわね……つっか、今のアンタにそんな大それたクチを聞くだけの権利があるとでも思ってんのかしらー?」
「あん?」
「罰ゲームよん♪」
罰ゲーム、というのは九月十九日から七日間にわたって、繰り広げられた、学園都市総出の大規模体育祭『大覇星祭』で上条と美琴の間で取り決めを行った『賭け』にまつわるものだ。簡単に言って、順位の低かった方が相手の言う事を聞く、という内容である。
美琴「いったいアンタこの日何があったの? いくらなんでもこの対応は酷過ぎるわよ」
縦ロ「ですわね。別段、御坂さんには何の落ち度もないはずなのですが。ましてや、この日は、これが初顔合わせなんですよね?」
上条「まあそうだけどさ。つってもこん時の御坂は全然気にしてねーじゃん。むしろお前が俺を気使え」
美琴「はぁ? 何で私がアンタに気を使わなきゃいけないのよ。そもそもいつもアンタの方が私にまったく気を使ったことないじゃない」
上条「おいおい、お前が気を使わなきゃならんほどのタマか? 年上を年上とも思わんその態度。お前こそ、人生の先輩である俺に気を使え」
美琴「言ってくれるじゃない。そっくりそのまま返すわよ。年上なら年上らしく、人生の後輩を暖かく包み込んであげなさいよ」
縦ロ「つまり、お二人はお互いに気を使う必要がないほど親密な関係ってことですね?」
美琴「はぅっ!!!///」
上条「う゛……否定できん……って、どうした海原? 何で俺たちに背を向けてうずくまってるんだ?」
海原「……いえ……何も……」(……危うく、仮面が剥がれるところでした……)
縦ロ「ですわね。別段、御坂さんには何の落ち度もないはずなのですが。ましてや、この日は、これが初顔合わせなんですよね?」
上条「まあそうだけどさ。つってもこん時の御坂は全然気にしてねーじゃん。むしろお前が俺を気使え」
美琴「はぁ? 何で私がアンタに気を使わなきゃいけないのよ。そもそもいつもアンタの方が私にまったく気を使ったことないじゃない」
上条「おいおい、お前が気を使わなきゃならんほどのタマか? 年上を年上とも思わんその態度。お前こそ、人生の先輩である俺に気を使え」
美琴「言ってくれるじゃない。そっくりそのまま返すわよ。年上なら年上らしく、人生の後輩を暖かく包み込んであげなさいよ」
縦ロ「つまり、お二人はお互いに気を使う必要がないほど親密な関係ってことですね?」
美琴「はぅっ!!!///」
上条「う゛……否定できん……って、どうした海原? 何で俺たちに背を向けてうずくまってるんだ?」
海原「……いえ……何も……」(……危うく、仮面が剥がれるところでした……)
――――御坂美琴の『罰ゲーム』発言は正統なる手順に従って放たれたものだったのだが、
「あれ? それってまだ有効だったっけ?」
「一人で勝手に水に流してんじゃないわよアンタ!! とにかく本当に何でも聞いてもらうんだから! はん、今の今まで利子とかつけずに待ってた美琴さんに感謝しなさいってのよ!!」
「あれ? それってまだ有効だったっけ?」
「一人で勝手に水に流してんじゃないわよアンタ!! とにかく本当に何でも聞いてもらうんだから! はん、今の今まで利子とかつけずに待ってた美琴さんに感謝しなさいってのよ!!」
上条「うん。なんだろ? こう見ると妙に御坂が微笑ましいなあ。こん時は昼間のことがあってちょっとうんざりしてたから少し鬱陶しい感じがしてたんだけど、今見ると可愛い妹がキャイキャイ言ってるみたい」
美琴「……なんかむかつく褒められ方ね……」
海原「それにしても上条さん、よく常盤台相手に『学校対抗の勝負』の賭けをできましたね。五本指以外の学校の生徒でしたら勇気を通り越して明らかに『無謀』でしかないと思いますよ」
上条「う゛……ま、まあそうなんだけどさ……俺も後から何て無謀な賭けを持ちかけたんだと思ったよ」
縦ロ「え? 『上条さんから』持ちかけたんですか?」
上条「まあな」
縦ロ「あの……それでしたらここまでの一連の上条さんの態度は酷くありません? 言い出された上条さんが率先して逃げようとしているように感じるのですが……」
上条「……やっぱ俺の方が悪いのかね? 最近、どうも避けようとしていた俺を非難されっ放しなんだよな」
美琴「言い出しっぺが逃げようとするのは詐欺だしね。潔くないように映っても仕方ないじゃない?」
上条「でもさー…御坂の事だからきっと無理難題を言ってくるんじゃないかって思うと、多少は逃げ腰にもならないか? 『何でも』って約束だしな。もし仮に『私とキスしなさい!』とか言われたら、上条さんどうしたらいいのよ」
美琴「んなっ!!? そっそそ、そんな事言う訳ないでしょ馬鹿じゃないのっ!!?///」
上条「……いや、勿論冗談ですよ…?」
海原「……とてつもない勢いで帰りたくなってきました」
美琴「……なんかむかつく褒められ方ね……」
海原「それにしても上条さん、よく常盤台相手に『学校対抗の勝負』の賭けをできましたね。五本指以外の学校の生徒でしたら勇気を通り越して明らかに『無謀』でしかないと思いますよ」
上条「う゛……ま、まあそうなんだけどさ……俺も後から何て無謀な賭けを持ちかけたんだと思ったよ」
縦ロ「え? 『上条さんから』持ちかけたんですか?」
上条「まあな」
縦ロ「あの……それでしたらここまでの一連の上条さんの態度は酷くありません? 言い出された上条さんが率先して逃げようとしているように感じるのですが……」
上条「……やっぱ俺の方が悪いのかね? 最近、どうも避けようとしていた俺を非難されっ放しなんだよな」
美琴「言い出しっぺが逃げようとするのは詐欺だしね。潔くないように映っても仕方ないじゃない?」
上条「でもさー…御坂の事だからきっと無理難題を言ってくるんじゃないかって思うと、多少は逃げ腰にもならないか? 『何でも』って約束だしな。もし仮に『私とキスしなさい!』とか言われたら、上条さんどうしたらいいのよ」
美琴「んなっ!!? そっそそ、そんな事言う訳ないでしょ馬鹿じゃないのっ!!?///」
上条「……いや、勿論冗談ですよ…?」
海原「……とてつもない勢いで帰りたくなってきました」
「そーよねー。アンタみたいな凡人じゃできる事なんて、た・か・が、知れてるもんねぇ? あら大丈夫よ、アンタと違ってとっても素晴らしい美琴さんはその辺もしっかり考慮してるから。馬鹿にできない事を頼むつもりはないし、凡人は凡人らしくヒーヒー頑張ったらー?」
上条「ほらもう、嫌な予感がビンビンするじゃないですかー」
美琴「な、何よ! 実際はそんな大それた事は要求しなかったでしょ!?」
縦ロ「では御坂さんと口付けはなされませんでしたの?」
美琴「ひゃえっ!!?///」
上条「あの、だからさっきのは冗談でしてね…?」
海原「自分、帰ってもよろしいですか? 割と本気で」
美琴「な、何よ! 実際はそんな大それた事は要求しなかったでしょ!?」
縦ロ「では御坂さんと口付けはなされませんでしたの?」
美琴「ひゃえっ!!?///」
上条「あの、だからさっきのは冗談でしてね…?」
海原「自分、帰ってもよろしいですか? 割と本気で」
「よろしい!! ならばこの愛玩奴隷上条当麻に何なりと申し付けるがよい!!」
美琴「今考えると凄いこと言ってるわねアンタ」
上条「うん。ここ往来の場だもんな。これを目撃した周りには『女王様に媚び諂う執事』という風に映っただろうね」
縦ロ「いえ。残念ですけど上条さんを『執事』と思われた方は皆無かと思われます」
上条「へ?」
海原「まあ確かに『執事』とは上流階級に勤める人に仕える方のみに許される高貴な職業ですからね。この場合もある意味間違いではないかもしれませんが、『愛玩奴隷』と言った時点で『執事』じゃなくてドMで『下僕』か『家来』を連想される人が大多数だったのではないでしょうか」
上条「あれ? 執事ってそんなに高尚なお仕事だったの? 俺はてっきりコスプレで女性受けする役としか思ってなかったんだけど? 知り合いにメイドさんをコスプレとしか見てない奴がいるから、執事もそうかと」
美琴「……この辺りは常盤台と普通校の常識の違いなのかしら……」
上条「うわ! なんだかとっても馬鹿にされた気分!?」
縦ロ「はい? 御坂さんは素で仰っておられますけど?」
上条「うん。ここ往来の場だもんな。これを目撃した周りには『女王様に媚び諂う執事』という風に映っただろうね」
縦ロ「いえ。残念ですけど上条さんを『執事』と思われた方は皆無かと思われます」
上条「へ?」
海原「まあ確かに『執事』とは上流階級に勤める人に仕える方のみに許される高貴な職業ですからね。この場合もある意味間違いではないかもしれませんが、『愛玩奴隷』と言った時点で『執事』じゃなくてドMで『下僕』か『家来』を連想される人が大多数だったのではないでしょうか」
上条「あれ? 執事ってそんなに高尚なお仕事だったの? 俺はてっきりコスプレで女性受けする役としか思ってなかったんだけど? 知り合いにメイドさんをコスプレとしか見てない奴がいるから、執事もそうかと」
美琴「……この辺りは常盤台と普通校の常識の違いなのかしら……」
上条「うわ! なんだかとっても馬鹿にされた気分!?」
縦ロ「はい? 御坂さんは素で仰っておられますけど?」
「ちょ、馬鹿!! アンタ色々とノリが良すぎるしスカートの下から思い切り扇ぐな!!」
縦ロ「まぁ。そんなにお暑かったのですか?」
上条「いや…そういう訳じゃないんだけど…」
美琴「てか改めて見ると、これ思いっきりセクハラよね!?」
上条「どうせ下に短パン穿いてんだろ」
美琴「気分の問題よ気分の! 公衆の面前でスカートがめくれたらどうしてくれた訳!?」
上条「『おっ、ラッキー! …って何だよ、短パン穿いてんのかよ。損した』…って感じかな」
美琴「周りの反応じゃなくて私に対してどうしてくれたのかって言うか『損した』って何じゃいゴルァアアア!!!」
海原「………自分の場合は『得した』と思うでしょうけども(ぼそっ)」
上条「いや…そういう訳じゃないんだけど…」
美琴「てか改めて見ると、これ思いっきりセクハラよね!?」
上条「どうせ下に短パン穿いてんだろ」
美琴「気分の問題よ気分の! 公衆の面前でスカートがめくれたらどうしてくれた訳!?」
上条「『おっ、ラッキー! …って何だよ、短パン穿いてんのかよ。損した』…って感じかな」
美琴「周りの反応じゃなくて私に対してどうしてくれたのかって言うか『損した』って何じゃいゴルァアアア!!!」
海原「………自分の場合は『得した』と思うでしょうけども(ぼそっ)」
「な、なんという潔い直球従属姿勢……。しかしその役目は本来わたくしだけのものだッ!!」
美琴「それはそれでどうなのよ…」
縦ロ「わたくしは白井さんのお気持ち、とても良く分かりますわ」
美琴「えっ!!?」
縦ロ「わたくしも女王に身も心も捧げておりますから」
美琴「ああ、なるほど…」
上条「えっ? ちょっと待ってくれよ。その女王って人が誰かは知らないけど、同じ常盤台生なら当然女子だよな? しかも白井の気持ちが分かるって事は…縦ロールのお嬢様も百合というヤツなので?」
海原「いえ。その方の場合は恋愛感情ではなく、どちらかと言えば忠誠心のような物でしょう」
美琴「ううぅ…黒子が私をどう見てるのか改めて言われると、背筋がゾッとするわね……悪い子じゃないんだけど…」
縦ロ「白井さんではご不満なのですか?」
美琴「不満とかそれ以前に、私にそっちの趣味はありませんよ」
縦ロ「ああ。そう言われれば、御坂さんには気になる殿方がおられるのでしたわね」
海原「っ!!!」
美琴「ぶっ!!!///」
上条「あー…度々出てくる、御坂の好きな人か。けど、この手の話題になると毎回誰かに話をはぐらかされるんだよな~」
美琴「そそそそんな事ないけどっ!!?」
海原「そうですとも! そんな事はありません! それよりも昨日の夜、何を食べたか覚えていますか!?」
上条「…今まさに話を逸らされた気がするんだけど……」
縦ロ「わたくしは白井さんのお気持ち、とても良く分かりますわ」
美琴「えっ!!?」
縦ロ「わたくしも女王に身も心も捧げておりますから」
美琴「ああ、なるほど…」
上条「えっ? ちょっと待ってくれよ。その女王って人が誰かは知らないけど、同じ常盤台生なら当然女子だよな? しかも白井の気持ちが分かるって事は…縦ロールのお嬢様も百合というヤツなので?」
海原「いえ。その方の場合は恋愛感情ではなく、どちらかと言えば忠誠心のような物でしょう」
美琴「ううぅ…黒子が私をどう見てるのか改めて言われると、背筋がゾッとするわね……悪い子じゃないんだけど…」
縦ロ「白井さんではご不満なのですか?」
美琴「不満とかそれ以前に、私にそっちの趣味はありませんよ」
縦ロ「ああ。そう言われれば、御坂さんには気になる殿方がおられるのでしたわね」
海原「っ!!!」
美琴「ぶっ!!!///」
上条「あー…度々出てくる、御坂の好きな人か。けど、この手の話題になると毎回誰かに話をはぐらかされるんだよな~」
美琴「そそそそんな事ないけどっ!!?」
海原「そうですとも! そんな事はありません! それよりも昨日の夜、何を食べたか覚えていますか!?」
上条「…今まさに話を逸らされた気がするんだけど……」
「何の儀式だこれ私はどこぞのカルト教団の教祖様かーっ!!」
上条「御坂教か」
美琴「止めてよ! 何かシャレにならなそうだから!」
海原「入信いたします!」
??「わたくしもですの!」
美琴「ほらー! いきなりシャレになってないじゃないの!」
上条「ちなみに十字教が十字架を首にぶら下げるのと同じように、御坂教はゲコ太の首飾りをするのが決まりです」
美琴「えっ!!? そ、それはちょっと…いいかも…」
縦ロ「あぁ……わたくしはどうすれば良いのでしょう…ゲコ太の首飾りは大変魅力的ですが、しかし女王を裏切る訳には参りませんし……」
上条「新しい宗教法人を立ち上げて5秒で入信者が3人(内一人は予定)か。すげーな御坂教」
美琴「止めてよ! 何かシャレにならなそうだから!」
海原「入信いたします!」
??「わたくしもですの!」
美琴「ほらー! いきなりシャレになってないじゃないの!」
上条「ちなみに十字教が十字架を首にぶら下げるのと同じように、御坂教はゲコ太の首飾りをするのが決まりです」
美琴「えっ!!? そ、それはちょっと…いいかも…」
縦ロ「あぁ……わたくしはどうすれば良いのでしょう…ゲコ太の首飾りは大変魅力的ですが、しかし女王を裏切る訳には参りませんし……」
上条「新しい宗教法人を立ち上げて5秒で入信者が3人(内一人は予定)か。すげーな御坂教」
待ち合わせの時間は午後一時だった。
「すでに一時三〇分ってどういう事なのよーっ!!」
――――
「やーすみませんでしたーっ!!」
「すでに一時三〇分ってどういう事なのよーっ!!」
――――
「やーすみませんでしたーっ!!」
縦ロ「上条さん。約束は守らなければなりませんよ?」
上条「いやー…俺にも色々と事情がありましてですね……」
美琴「何よ事情って。この時はそんな事言わなかったじゃない」
上条「だって下手に言い訳すると余計に怒るじゃん」
美琴「怒んないわよっ!」
上条「…こんな風に」
美琴「怒ってないっつってんでsy―――……こほん。怒りませんから、理由を仰ってみなさいな」
上条「え、何その口調。変なモンでも食った?」
美琴「ア~ン~タ~ねぇっ!!! 人がせっかく―――」
海原「自分達はいつまでこの漫才を見なければならないのでしょうか」
縦ロ「これが世に言う…お漫才という物ですか! わたくし生まれて初めて拝見いたしましたわ!」
海原「……それは何よりです…」
上条「いやー…俺にも色々と事情がありましてですね……」
美琴「何よ事情って。この時はそんな事言わなかったじゃない」
上条「だって下手に言い訳すると余計に怒るじゃん」
美琴「怒んないわよっ!」
上条「…こんな風に」
美琴「怒ってないっつってんでsy―――……こほん。怒りませんから、理由を仰ってみなさいな」
上条「え、何その口調。変なモンでも食った?」
美琴「ア~ン~タ~ねぇっ!!! 人がせっかく―――」
海原「自分達はいつまでこの漫才を見なければならないのでしょうか」
縦ロ「これが世に言う…お漫才という物ですか! わたくし生まれて初めて拝見いたしましたわ!」
海原「……それは何よりです…」
「かれこれ一時間もボケーッと突っ立たされたさらし者の気持ちがアンタに分かる? 待ってる途中で変な男どもに声かけられるし、いちいち雷撃の槍で丁寧に追い払うのもとっても面倒臭かったのよー?」
縦ロ「まぁ! 世に言うおナンパですの!? わたくし一度見てみたいですわ!」
美琴「そんなにいいモンじゃないですよ…? というか、多分、貴女でしたら一人で街を歩くだけで思う存分気が済むまでおナンパを拝見できると思います」
縦ロ「そうですの? でしたら今度、女王にお願いしてみようかしら」
美琴「いやいやいやいやアイツにお願いしてまでなら止めた方がいいから! あなたのためにも、そのナンパしてきた奴らのためにも!!」
上条「にしても、『丁寧』に追う払う…ねぇ…?」
美琴「何か文句ある?」
上条「いいえ。メッソウモゴザイマセン」
海原「…御坂さんは、よく街中で変な男に声を掛けられるのですか?」
美琴「う、うん。まぁ、ナンパはよくされるわね…(その中の一人にアンタが入ってるってのは…言わない方がいいかしら)」
海原「まぁ、自分としてはとてつもなく不本意と言いますか、むしろ腸が煮えくり返るような思いではありますが…しかし御坂さんの魅力ならば、ナンパされるのも仕方ないのかも知れませんね」
縦ロ「ふふっ、そうですわね。わたくしがもしも男性でしたら、思わずおナンパをしてしまうかも知れません」
上条「ま、確かに御坂は可愛いもんな」
美琴「ちょ、ちょっと止めてよ! 何か恥ずかしいから―――…………って!!! 何アンタまでサラッと『可愛い』とか言ってのよおおおおおおっ!!!///」
美琴「そんなにいいモンじゃないですよ…? というか、多分、貴女でしたら一人で街を歩くだけで思う存分気が済むまでおナンパを拝見できると思います」
縦ロ「そうですの? でしたら今度、女王にお願いしてみようかしら」
美琴「いやいやいやいやアイツにお願いしてまでなら止めた方がいいから! あなたのためにも、そのナンパしてきた奴らのためにも!!」
上条「にしても、『丁寧』に追う払う…ねぇ…?」
美琴「何か文句ある?」
上条「いいえ。メッソウモゴザイマセン」
海原「…御坂さんは、よく街中で変な男に声を掛けられるのですか?」
美琴「う、うん。まぁ、ナンパはよくされるわね…(その中の一人にアンタが入ってるってのは…言わない方がいいかしら)」
海原「まぁ、自分としてはとてつもなく不本意と言いますか、むしろ腸が煮えくり返るような思いではありますが…しかし御坂さんの魅力ならば、ナンパされるのも仕方ないのかも知れませんね」
縦ロ「ふふっ、そうですわね。わたくしがもしも男性でしたら、思わずおナンパをしてしまうかも知れません」
上条「ま、確かに御坂は可愛いもんな」
美琴「ちょ、ちょっと止めてよ! 何か恥ずかしいから―――…………って!!! 何アンタまでサラッと『可愛い』とか言ってのよおおおおおおっ!!!///」
「って、あれ? 待ち合わせの時間って一時だったよな」
「……アンタ、まさかそれすらスルーしてたとかっていう話じゃないでしょうね」
「そうじゃなくて。 一時間前から待ってたって事は、お前って待ち合わせの三〇分も前からここにいたの?」
「……アンタ、まさかそれすらスルーしてたとかっていう話じゃないでしょうね」
「そうじゃなくて。 一時間前から待ってたって事は、お前って待ち合わせの三〇分も前からここにいたの?」
縦ロ「あら? そう言われればそうですわね…」
美琴「い、いいいいや違いますよっ!!? べべべ、別にコイツとの約束が楽しみすぎて早めに来ちゃったとか、そういう訳じゃないですからっ!!!///」
縦ロ「え…? では何故―――」
海原「御坂さんは几帳面なのです。待ち合わせ場所に遅刻すると相手に失礼だと考えたのでしょう。少々早めに到着して、相手を待つ事にしたのです。ええ、それ以外の理由はありませんとも!」
上条「…何で海原が解説するんだ? しかもそんなに必死に」
美琴「い、いいいいや違いますよっ!!? べべべ、別にコイツとの約束が楽しみすぎて早めに来ちゃったとか、そういう訳じゃないですからっ!!!///」
縦ロ「え…? では何故―――」
海原「御坂さんは几帳面なのです。待ち合わせ場所に遅刻すると相手に失礼だと考えたのでしょう。少々早めに到着して、相手を待つ事にしたのです。ええ、それ以外の理由はありませんとも!」
上条「…何で海原が解説するんだ? しかもそんなに必死に」
「違っ……ば、馬鹿ね。大雑把に言ってるだけで、別にきっちり六〇分前からここにいた訳じゃないわよ。な、何で勝負に勝った私がアンタを待つ側に回らなくちゃならないの? 勝手に変な想像膨らましてニヤニヤしないでほしいわね」
上条「ちなみに変な想像って、俺がどんな想像してると思ってたん?」
美琴「は、はぁっ!!? そ、そそ、そんなの…も…もう忘れちゃったわよ!///」
上条「いや、でも―――」
海原「上条さん。御坂さんはお忘れになったと仰っているのですから、追求するのは如何なものでしょうか」
上条(…何かさっきから、妙に海原が邪魔してくるなぁ……何でだ?)
縦ロ(先程から御坂さんが妙に赤面していらっしゃいますが……何故なのでしょう?)
美琴「は、はぁっ!!? そ、そそ、そんなの…も…もう忘れちゃったわよ!///」
上条「いや、でも―――」
海原「上条さん。御坂さんはお忘れになったと仰っているのですから、追求するのは如何なものでしょうか」
上条(…何かさっきから、妙に海原が邪魔してくるなぁ……何でだ?)
縦ロ(先程から御坂さんが妙に赤面していらっしゃいますが……何故なのでしょう?)
「……そんなに罰ゲームで俺が苦しむ姿を見るのが楽しみだったのか」
海原「……貴方が貴方であって、非常にホッとしました」
上条「何その、安心したけど哀れむような複雑な目つきは。つーか今の言葉、インデックスにもよく言われるんだけど。『とうまはとうまだから仕方ない』って」
美琴「うん。私もアンタはアンタだって心から思うわよ」
上条「どういう意味なんだよ…」
縦ロ「上条さん! それはそうと、御坂さんは人が苦しむ姿を見て喜ぶような方ではありませんわよ!」
上条「あー…常盤台のお嬢様には分からないかも知れないけど、世の中には色々な趣味の人がいるのですよ」
美琴「特殊な性癖を持ってるみたいに言うな! そもそも、そんな趣味も持ってないし!」
??「わたくしでしたら! お姉様に罵られて足蹴にされても一向に構いませんの~っ!!!」
上条「……な? 色々な趣味の人がいるだろ?」
縦ロ「は、はぁ…」
美琴「いや…あの変態を例に出されても…ていうかアンタも早く帰りなさい!」ゲシゲシ!
??「あぁ! お姉様! いいですわ! ああああああああああ!!」
海原(御坂さんに罵られたり足蹴にされたり…ですか………ゴクリ)
上条「何その、安心したけど哀れむような複雑な目つきは。つーか今の言葉、インデックスにもよく言われるんだけど。『とうまはとうまだから仕方ない』って」
美琴「うん。私もアンタはアンタだって心から思うわよ」
上条「どういう意味なんだよ…」
縦ロ「上条さん! それはそうと、御坂さんは人が苦しむ姿を見て喜ぶような方ではありませんわよ!」
上条「あー…常盤台のお嬢様には分からないかも知れないけど、世の中には色々な趣味の人がいるのですよ」
美琴「特殊な性癖を持ってるみたいに言うな! そもそも、そんな趣味も持ってないし!」
??「わたくしでしたら! お姉様に罵られて足蹴にされても一向に構いませんの~っ!!!」
上条「……な? 色々な趣味の人がいるだろ?」
縦ロ「は、はぁ…」
美琴「いや…あの変態を例に出されても…ていうかアンタも早く帰りなさい!」ゲシゲシ!
??「あぁ! お姉様! いいですわ! ああああああああああ!!」
海原(御坂さんに罵られたり足蹴にされたり…ですか………ゴクリ)
「……お前、まさか何にも考えてなかったんじゃ」
上条「ノープランで呼び出すなよな。罰ゲームのご利用は計画的にって聞くだろ?」
美琴「知らないわよ! そんな消費者金融のキャッチコピーみたいなの! そもそもアンタは私に口答えできる立場じゃないんだから、黙って私の言う事を聞けばいいの!」
上条「だったらその『言う事』とやらを決めとけっての!」
美琴「じゃあ何よ! 『私とキスしなさい』とか言ったらアンタはした訳!?」
海原「ちょちょちょお待ちください御坂さん! 売り言葉に買い言葉で、とんでもない事を仰ってますよ!? と言うかその言葉、御坂さんご自身が否定したじゃないですか!」
美琴「………へ?」
縦ロ「いえですから、今しがた御坂さんが口付けについての発言を…」
美琴「っっっ!!!!!///」
海原(…今、気付いたようですね……ご自分で言った言葉の意味に……)
美琴「知らないわよ! そんな消費者金融のキャッチコピーみたいなの! そもそもアンタは私に口答えできる立場じゃないんだから、黙って私の言う事を聞けばいいの!」
上条「だったらその『言う事』とやらを決めとけっての!」
美琴「じゃあ何よ! 『私とキスしなさい』とか言ったらアンタはした訳!?」
海原「ちょちょちょお待ちください御坂さん! 売り言葉に買い言葉で、とんでもない事を仰ってますよ!? と言うかその言葉、御坂さんご自身が否定したじゃないですか!」
美琴「………へ?」
縦ロ「いえですから、今しがた御坂さんが口付けについての発言を…」
美琴「っっっ!!!!!///」
海原(…今、気付いたようですね……ご自分で言った言葉の意味に……)
「黙ってついて来なさいっつってんのよ! それが最初の罰ゲーム!!」
「最初!? 罰ゲームって一つじゃねーの!?」
「最初!? 罰ゲームって一つじゃねーの!?」
上条「つまり何度もキスしろ、と。そういう訳でせうか?」
美琴「………………ぷしゅー…///」
縦ロ「大変ですわ! 御坂さんから謎の煙が!」
海原「はああああぁぁぁぁぁぁ……」
縦ロ「そして海原さんは深い溜息を!」
上条「あの~…だから冗談ですよ?」
美琴「………………ぷしゅー…///」
縦ロ「大変ですわ! 御坂さんから謎の煙が!」
海原「はああああぁぁぁぁぁぁ……」
縦ロ「そして海原さんは深い溜息を!」
上条「あの~…だから冗談ですよ?」
上条「あん? 今回ここまでなの? 意外に進まなかったな」
美琴(う、うわー……じ、次回が本番ってこと!?/// ひ、引っ張るんだ!?///)
上条「この続きで俺と御坂が出る所って事は…アレか。あのペアk」
美琴「わーっ、わーっ、わーっ!!! い、い、言わなくていいから! ネタバレになるし!///」
上条「…ネタバレも何も、アニメでもやった所だぞ?」
美琴「そ、それにホラ! まだ次回の台本も手元に無いし―――」
縦ロ「あっそうでした。わたくし、次回予告の台本預かってるんでした」
美琴「あるんかいっ!!!///」
縦ロ「では読みあげますわね」
海原「はいどうぞ」
縦ロ「こほん。――――ここは上条当麻と御坂美琴の二人ともに関わった人たちが誰も居ない世界。そこに存在していたのは、二人ともに関わっていながら何も知らない海原光貴のみ。これは、海原光貴の心を挫く物語――――って、何ですのこれ?」
上条「うわ。どこかで聞いたような予告でちょっと鬱」
海原「え? え? 罰ゲームですよね? 上条さんが受ける罰ゲームですよね? この予告ですと何だか自分が罰ゲームを受けるような気分なんですけど? 」
上条「その予告だと、海原さん何万回も殺されちゃいますぜ」
海原「そんなゴールド・エクスペリエンス・レクイエムじゃあるまいし!」
美琴「確かに罰ゲームを受けるのはコイツであって海原さんじゃないわよね。何でこんな予告なの?」
上条「言い回しはさておき、確かに妙だよな? はて?」
全員「「「「うう~~~~~~~~ん?」」」」
美琴(う、うわー……じ、次回が本番ってこと!?/// ひ、引っ張るんだ!?///)
上条「この続きで俺と御坂が出る所って事は…アレか。あのペアk」
美琴「わーっ、わーっ、わーっ!!! い、い、言わなくていいから! ネタバレになるし!///」
上条「…ネタバレも何も、アニメでもやった所だぞ?」
美琴「そ、それにホラ! まだ次回の台本も手元に無いし―――」
縦ロ「あっそうでした。わたくし、次回予告の台本預かってるんでした」
美琴「あるんかいっ!!!///」
縦ロ「では読みあげますわね」
海原「はいどうぞ」
縦ロ「こほん。――――ここは上条当麻と御坂美琴の二人ともに関わった人たちが誰も居ない世界。そこに存在していたのは、二人ともに関わっていながら何も知らない海原光貴のみ。これは、海原光貴の心を挫く物語――――って、何ですのこれ?」
上条「うわ。どこかで聞いたような予告でちょっと鬱」
海原「え? え? 罰ゲームですよね? 上条さんが受ける罰ゲームですよね? この予告ですと何だか自分が罰ゲームを受けるような気分なんですけど? 」
上条「その予告だと、海原さん何万回も殺されちゃいますぜ」
海原「そんなゴールド・エクスペリエンス・レクイエムじゃあるまいし!」
美琴「確かに罰ゲームを受けるのはコイツであって海原さんじゃないわよね。何でこんな予告なの?」
上条「言い回しはさておき、確かに妙だよな? はて?」
全員「「「「うう~~~~~~~~ん?」」」」