とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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kinsho_second

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「さてと……これで荷物は全部か?」
「ああ、らしいな。」

とりあえず一段落した所で一方通行が地図を広げる。

「ンで?俺達の陣地はどこにするンだよ?」
「川の近くなんてどう?」
「いいえ、確かに川の近くだと水の心配は有りませんが、雨が降ってきた場合はかなり危険ですよ?」
「確かに郭の言う通りだな、俺も同意見だ。」

「じゃあこの辺はどうだ?この辺なら島が見渡せるし……いや、それだとこっちが目立って奇襲されるか……」
「いや、今回は奇襲された方が都合がいい。」

いきなり驚くような事を言う土御門に皆が驚く。

「どういう事だよ土御門?」
「まず、敵を一気に減らしたい。その為にこの周りに落とし穴を作ってこっちから攻撃。サバイバルは4時からのスタート、準備するのは十分な時間だけどどうするかにゃー?」

返事はもちろん

「「「「「「「了解!!」」」」」」」


◇◇約一時間後◇◇


「おい、土御門?」「何だにゃーカミやん?」
「何かすげー陣地ができちまった気がするんですが。」
「気のせいじゃねェなァ…」

彼らのいる場所は陣地のある小高い丘の中腹。
幾つもの落とし穴が存在している。ただしそのうちいくつかは地下壕への入口になっておりそのうちの一つの地下壕こそが彼らが今日から4日間、こもる陣地である。

いくつかと言ったのは陣地は3つ準備されているからである。

忍びたる半蔵や郭が「本拠地ってのはダミーとかスペアがあったほうがいいんだ。」と言ったからである。

其の3か所へ入る入口も一見するとおとし穴である。出入りにははしごを使うくらい深い穴である。

「一応どれが入口かうちや半蔵と郭には分かるにゃー。」
「私も分かってるけどー。」
白雪が言う。
なぜ彼女が知っているかと言えば。


1時間前。作業開始時。
「ところでどうやって陣地作るんだ?アクセラは使い物になんねえぞ。今能力使ったら戦闘の時は単なる巨大モヤシだし。」

「チクショォ。否定できねェ。」
「それだったら大丈夫だよー。」

「「「「「「「月夜(白雪)(白雪さん)??」」」」」」」

「木山先生と特訓してできるようになったんだけど氷のドリルってのがあるんだー。ダイヤモンドとか堅い奴は全然ダメだけどここの土は柔らかめだし、水さえたっぷりあれば大丈夫だと思うよー。」

「それでいくか!」「「「「「オゥ!!!」」」」」
「んじゃ、カミやんと浜面クン、そこの巨大バケツ持って海まで水汲みにゃーっ!!」

「「えーっ!?なんで??」」

「そりゃー、女性陣に水汲みさせるなんて言語道断だぜい。そして俺と半蔵は戦闘慣れしてるから陣地設営の指揮をとらないといけないにゃー、それにアクセラはつえ付いてるから無理だぜい。」

「分かったけど…」

「「不幸だ。」」


その後2人が海まで4往復してへばって冒頭のように地面に倒れて会話するころには。

「にゃー。この土御門様からみても完璧な陣地の完成にゃー。」
「この俺半蔵から見ても70点だ。」

「にゃ?残りの30点は?」




「黄泉川先生がいねえ…」
「「「「「「「…ダメだこりゃ。」」」」」」」

陣地設営中の生徒を偵察しているものが。
「皆さんはりきってるのですよー。」
「人力でもやればできるじゃんあの子たち。」
「まあレベルが低いから仕方ないんだろう。」木山がさらりと言ってしまう。
「「それは言っちゃだめ(ですー)(じゃん)!!」」

「今まで見た中では吹寄ちゃん達の所がすごいのですー。」
「確かに。入口を完全に隠ぺいしきってるし。」

「えーっと…最後は上条ちゃん達の所に行くのですー。」


5分後

「ほほー、上条ちゃん達大胆にもよく見える丘に陣取ったのですよー。」
「よほど戦力に自信あるじゃん。」
「確かにあそこなら敵の接近もすぐに発見できるな。自分も見つかりやすいが。」木山が言う。

「にしても木山先生すごいのですよー。白雪ちゃんに氷のドリル教えたって聞いてましたけどあそこまでとはー。」
「素質がすごいだけの事だ。」木山は素っ気ない。
が!
「ん?なんかすごいな。」赤外線などいくつかのセンサーがついた双眼鏡のテストを兼ねて(教師人のみ支給される。生き埋めになった敗者を拾い上げるため)上条たちの所をその双眼鏡で見ていた木山の表情が変わる。
「どこがどうすごいのですかー?」
「まあ見てみろ」木山がそう言って渡した双眼鏡を見た小萌。

◇塹壕やトンネルなど人為的にほったものはどうしても温度などが変わるため赤外線などで見る事が出来てしまう。氷のドリルでほったものはなおさらである。という設定で。

「な、何なんですかあの地下要塞はーっ!?」

どういう事かと言うと。
上条と浜面が頑張って海水を持ってきたおかげで月夜の氷ドリルは絶好調♪

ゆえに
「本格的な地下陣地が3つ。しかもその周りに…50個以上の落とし穴があるのですよーっ!」
「ありえないじゃん!見せてくれじゃん。」そう言って小萌から渡してもらってみた黄泉川。

「……あいつら実戦経験豊富すぎじゃん…。」


サバイバル開始の時刻が訪れ、合図の号砲が響き渡る時。

とある高校の生徒たちの生き残りをかけた壮絶無比な戦いが始まる!!

……といっても設営時間やら何やらで時刻は午後1時。
まずは昼食。

ただし!!
中にはそういった気の緩む時間を狙って強襲をかける輩もいるわけで…

「ギャー!!」
「うがー!?」

「あーれー!!」
「なーんでやねーん!?」

次々と聞こえる落とし穴にはまる声が……

「おお、まだ始まってねえのにここまではまるとは……」
「ハハッ、ここまで来るとおもしれェなァ!!」

「ねえはまづら、まだ始まってないし助けに行って上げたら?」
「んじゃこのツナマヨ食ってから行くか。」

「そうだな」
「よし、そうするか」
「半蔵様、それなら私も御一緒に!!」

そう言うとペロリと食べて浜面と上条と半蔵と郭が一人一人落ちた相手を引き上げてやることに。

「オィ、土御門」
「何ぜよ?」

「さっき青いのの叫び声が聞こえた気がするンだけどよォ、気のせいか?」
「わたしも聞こえた気がする。」

「私もー!!」
「甘いにゃー、青ピがそんなセコい真似はしないぜい?」

その頃上条に落とし穴から・・・・・・・・



青髪ピアスが引き上げられたのは事実だった……。




「おい、まだ始まってねえんだから、さっさと自分の陣地に帰れ」
「カミヤン……ホンマにごめんなさい!!」

「いいっていいって、俺達友達だろ?」
「カミヤン……」

「でも始まったら文句無しだからな。」
「望む所や!!」

そういって青髪ピアスは去っていった……
上条達が戻ると、

「あれ?何でアクセラ寝てるんだよ?」
「バッテリーを取っておくんだと、『ピンチになったら叩き起こせよォ?』だってにゃー」

「まあ確かに取っておいて1日使わなきゃ……」
「かなりの戦闘力になるな…」

「だがしかーし!!俺達は常に油断は出来ないぜい!!殺るときゃ殺れ!!チカラはそれまで温存しておけ!!敵が倒れたら、陣地や同盟グループ、または同盟グループの陣地を吐かせる!!これが手っ取り早い勝利の道ぜよ!!敵はなるべく減らした方がいいからにゃー!!」

実質てきに作戦隊長の土御門に

「「「「「「ラジャー!!」」」」」」

快く返事をした。


ちなみに皆さんジャージです。その為…

「さてと、じゃあ私は忍び装束にでも…」
「ああ、忍び装束ってあれ…おいおい!!こんな所で脱ぐなー!!」

息なり郭が服を脱ぎ出すから皆さん大慌て!!(当たり前か!!)

「半蔵様、大丈夫ですよ。ジャージの下に着てましたから、うん、制服よりジャージよりこっちの方がしっくりくる!!」
「そうか……?それじゃあ俺もジャケットにするかな」

半蔵はバックからいつもの服を取り出し、半蔵の部屋(余裕が会ったから月夜が色々と部屋を分けた)に入り、数分後スキルウト時代の勝負服を着た半蔵登場

「んー何かこっちの方が落ち着くな~」
「そうか?なら俺も着替えてくるか…」

「カミヤン、ここは俺達の戦闘服、馴染みの学生服で行こうぜい!!」
「待て!!確かに俺はよく制服着たときに色々と巻き込まれるが戦闘服と言うわけでは!?」

「いいからいいから!!」
「それじゃあ私も!!」

そんなこんなで皆さんお馴染みの格好に(滝壺は元からジャージな為に着替えてくる必要無し)。
一方通行は寝ている為面白がっている土御門がいつもの白いのに着替えさせた。
さて、準備は整った!!いつでも来い!!

気が引き締まった所で時間も余裕なので、作戦会議をすることにした。


「で、作戦はどーすんだ?」


ここは地下壕。本来なら明かりもないはずなのだが土御門がどうやってか持ちこんだ小型投光器のおかげで壕内は結構明るい。
そとに光が漏れないよう工夫されているため安心してのんびりとする事ができる。

と、いうわけで。

上条たちは現在コーヒーなんか(浜面か誰かがこれまたどうやってか持ちこんだ)を飲みながらのんびりとコーヒーブレイクならぬ作戦会議をしている。

ただ。

「まー、青ピがひっかかった後落とし穴増やしたからよっぽどの事がない限り2日目まで出ていかなくてもいいんじゃないかにゃー。」
「そうそう、勝手に引っ掛かったのを取り調べてそいつの本陣ぶっ潰せばいいじゃん。」
「無駄な体力の消耗は避けるべきだ。」

土御門の発言に実践豊富な上条や半蔵、浜面が相槌を打つだけ。

白雪と滝壺、郭はと言うと少し離れたところで。

「半蔵さまを振り向かせるにはどうやったらいいのでしょう?」

「どうやるんだろ?私の場合いつの間にかって感じだったし。滝壺さんはどう?」
「うーん、私の場合も…まあはまづらの必死さと言うか…いつの間にか…ねぇ。」
「まぁ大体そういうもんよね恋って。」
「そうだよねー。ツンデレで片思いって美琴さんくらいじゃない?」

「美琴さんって上条氏の彼女の?」郭がびっくりするのも無理はない・・。

女子は完全に恋バナに熱中。
男子の方も
「まあここでのんびりしてればOkだろ?」「そう言う事だぜいカミやん。」
作戦らしくない作戦が決定した。

と同時に。
「「「「ギャーッ!!!」」」」


「…早速誰か引っ掛かったな。」
「面倒だし夕食の片づけ(水を流せないのでこの時だけ外に出る)の時にでも拾い上げればいいにゃー。」
「だな♪」

「とりあえず見るだけ見てくるわ。」そう言って上条は監視台(目から上だけ出して周囲を見ることのできる施設。戦車のキューポラのようなもの。)へ。

「…平和だなあ」と浜面が言えば
「にゃー。」と土御門が相槌を打ち
「郭も襲ってこねえし」と半蔵がまとめると見せかけて……









「これで黄泉川先生がいればゴギュ!!!!」郭が投げた白雪特性氷のオブジェ(地下壕内のインテリアだそうな)を喰らって吹っ飛ばされる。

「にゃーっ!!月夜の作ったオブジェを壊すにゃーっ!!!!!」
「まあまあ落ち着いて元春。」
この光景が最終日まで幾度となく繰り返される事を、彼らはまだ知らない。

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