小ネタ 匂いフェチっ娘・美琴
上条「ちょっと御坂さん? お願いがあるのですが」
美琴「な、何よ」
上条「もうちょい離れてもらえません? って違う怒るなそう言う意味じゃなねえって!」
美琴「じゃあどういう意味よ!!」
上条「髪の……匂いがその……ゴニョゴニョ」
美琴「え゛? もしかして、におう?」
美琴は前日風呂に入れる事が出来なかったのを思いだし、上条からさささーっと離れた。
上条「違うって。逆だ」
美琴「逆?」
上条「その………………良い匂いだなって……、お前、何かその顔すっげぇ腹立つんだけど」
美琴「べ、別に喜んでなんか無いわよ!!」
上条「あーもう何でそこで怒る??」
軽く電撃を防ぐ。
美琴「ふ、ふんだ。まあこれでも一応女の子なんだから。汗臭い誰かさんと違うのは当たり前でしょ」
上条「おい、ちょっと待て。これでも上条さんは綺麗好きなんだぞ!? そりゃもう、風呂に棲むくらいに……
ほら、臭くないから一度嗅いでみなさい!!」
美琴「わ、わわ。ちょっとこっち向けないでよ、汗臭……くさ……」
美琴はスーっと肺いっぱいに上条の香りを吸い込む。
上条「ん、えっと、何でせう?」
美琴は思わず上条の頭を抱きかかえ、さらに顔をツンツン頭の中に埋めて思いっきり嗅ぐ。
上条当麻のエキスが血液を通して全身に行き渡る感覚を覚え、ゾクリと危ない寒気に襲われる。
美琴「すーはぁーすーーーはぁぁあああ……ふあ……んっ……ふにゃぁ」
上条「って待てコラー!」
間一髪上条も美琴をガシッと押さえる(つまり抱きしめる)ことで電撃を防ぐ。
すると、美琴の体から力が抜け、ほとんど上条にもたれ掛かってしまった。その顔は恍惚とした表情で上条の胸に収まる。
そのまま再び深呼吸をすると、美琴はもはや何だかどうでも良くなってしまった。このまま気持ちを打ち明けてしまおうか。
上条「そ、そんなに凄まじい匂いなのか? 俺って……」
美琴「うん。ほんと、凄い。もう、私ダメかも」
上条「……不幸だ」
もちろん、上条にその言葉は『凄く臭い』という意味で伝わってしまうわけだが。