8月17日 真実はロンドンにあり
一年前のある日の事を思い出してしまった美琴は、ひとりで悶絶していた。隣にいたツンツン髪の少年の姿はどこにもいなかった。
ホテルの一室から出て、上条の提案で手をつないで歩こうとしたところまでは覚えている。しかし、美琴が強く手を握り締めたためそれから手を離してしまっていた。
エレベータがあるセンターホールにひとり取り残された美琴。特徴あるその姿を探す。その姿はとても必死だった。朝だったためか、人は余り見ない。
ホールの真ん中にある銅像らしきものの前で待つことにした。すると、後ろから声がした。
ホテルの一室から出て、上条の提案で手をつないで歩こうとしたところまでは覚えている。しかし、美琴が強く手を握り締めたためそれから手を離してしまっていた。
エレベータがあるセンターホールにひとり取り残された美琴。特徴あるその姿を探す。その姿はとても必死だった。朝だったためか、人は余り見ない。
ホールの真ん中にある銅像らしきものの前で待つことにした。すると、後ろから声がした。
「あ!そこにいたのか」
「バカ!バカバカバカバカ!」
「ん?…あ!悪いな。トイレ行ってたんだよ」
「何で勝手に行くのよ!?」
「だってさ、おまえさっきまで自分の世界に入っちまってたからな。そんな状態じゃまともに話が通らないと思いまして…」
「もー!・・・ばかぁ!い、いいい行くわよ?」
「バカ!バカバカバカバカ!」
「ん?…あ!悪いな。トイレ行ってたんだよ」
「何で勝手に行くのよ!?」
「だってさ、おまえさっきまで自分の世界に入っちまってたからな。そんな状態じゃまともに話が通らないと思いまして…」
「もー!・・・ばかぁ!い、いいい行くわよ?」
美琴は自分の世界に入り込んでいたせいで上条がトイレに行ったことも知らずにいた。そのせいで上条に怒ってしまった。自分反省。顔が赤い。
今回は照れじゃなくて恥ずかしいということで。早速エレベータに乗り込み、下のレストランに向かう。エレベータの中では話が思うように出て来ずじまい。
いつものような調子は出てこない。二人はそう思った。美琴は、隣の少年のせいでいつも調子を狂わせられているのだが。
それを悟られないように下條の左手を掴む。右手は、今朝激痛が走ったばっかりであるため左手にした。というのが美琴がこうした理由である。
本心は、下條もとい上条の手にずっと触れていたいから。彼女が日常見せているクールな面はどことやら。今は甘えん坊になってしまっている。
彼女がしっかりした口調で言おうとしても、必ず甘えた声が混じってしまう。しかも、2人きりの時だけ彼女はひとりの女の子に戻る。
そんなこんなで、エレベータはレストランがある階についてドアが開いた。案内板には大きくレストランのある方向を示していた。
レストランについた2人は窓側の席に場所をとって食べ物を取りに行った。朝もバイキング形式であったため自分の食べたい量と種類をチョイスできるあって好評である。
美琴はロールパンにいろいろ載せた皿を持ってきた。それに対して、下條はご飯と和風食材の盛り合わせであった。朝食用だったために朝からこってりしたものはなかった。
二人は向き合って座り、行儀よくご飯を食べる。
今回は照れじゃなくて恥ずかしいということで。早速エレベータに乗り込み、下のレストランに向かう。エレベータの中では話が思うように出て来ずじまい。
いつものような調子は出てこない。二人はそう思った。美琴は、隣の少年のせいでいつも調子を狂わせられているのだが。
それを悟られないように下條の左手を掴む。右手は、今朝激痛が走ったばっかりであるため左手にした。というのが美琴がこうした理由である。
本心は、下條もとい上条の手にずっと触れていたいから。彼女が日常見せているクールな面はどことやら。今は甘えん坊になってしまっている。
彼女がしっかりした口調で言おうとしても、必ず甘えた声が混じってしまう。しかも、2人きりの時だけ彼女はひとりの女の子に戻る。
そんなこんなで、エレベータはレストランがある階についてドアが開いた。案内板には大きくレストランのある方向を示していた。
レストランについた2人は窓側の席に場所をとって食べ物を取りに行った。朝もバイキング形式であったため自分の食べたい量と種類をチョイスできるあって好評である。
美琴はロールパンにいろいろ載せた皿を持ってきた。それに対して、下條はご飯と和風食材の盛り合わせであった。朝食用だったために朝からこってりしたものはなかった。
二人は向き合って座り、行儀よくご飯を食べる。
「あのさ、今日はどうしましょうか?」
「俺は、どうにでもなれって思っていますよ」
「そんじゃ、私のつきあってくれない?」
「あ、いいぞ。ほとんどおまえのことに付き合ってたもんだったし。」
「今日も忙しくなるわよ?覚悟してなさい!?」
「俺は、どうにでもなれって思っていますよ」
「そんじゃ、私のつきあってくれない?」
「あ、いいぞ。ほとんどおまえのことに付き合ってたもんだったし。」
「今日も忙しくなるわよ?覚悟してなさい!?」
下條はそっけなくへいへい。と返事すると、美琴は少し怒った口調で後悔しても知らないんだからね。と小さく言った。そのあと小さく美琴の口が微笑む。
その表情に下條はかわいいと思ってしまった。そんな下條を見て意地悪そうな顔をして、そんな美琴センセーに見とれてる暇があったらさっさといきましょ?と手を引っ張られる。
こういうとき、美琴を抑えることができないのはわかっていた。だから、下條は従う。尻に敷かれる。主導権は美琴にある。異議を唱える暇があったら身体をどうにかしたいくらい。
現在、9:26をロビーの時計は示している。今日は快晴らしい。ずっと、雲ひとつない空が広がっているそうだ。二人は、部屋に戻ると荷物をまとめて、カウンターに行く。
美琴が今回はすべて持ってくれるため、下條は近くのベンチに座る。そして、自分の携帯を取り出してそれを開く。待ち受けは、3月にあった美琴の卒業式の時のものだ。
常盤台の門をバックに美琴が上条と少し距離を置いた形の写真。ただ、その間は二人の手がつないでいる。二人ともなんだか赤くなっているようにも見える。それでも、二人は嬉しそうに笑っている。
上条の携帯の待ち受けのあとに取ったのはかなりいちゃついていたため、自制を働かせてフォルダの中で眠らせておいた。ちなみに、彼の携帯電話にはカエルがついている。美琴から貰ったものだ。
下條もとい小さくなった上条はメールが来ていたことを知る。俺、そんなに携帯電話見ないしな。と思いながら手に持つ機械をいじる。上条の携帯電話に来ていたものは、メール:20件 不在着信:10件。
これくらい、いつもと比べりゃかわいいもんだなと。それにしてもこの数字をみると言いたくなるな。「不幸だ・・・」と。上条は思った。そうこうしているうちに美琴がチェックアウトを済ましてくれたようだ。
その表情に下條はかわいいと思ってしまった。そんな下條を見て意地悪そうな顔をして、そんな美琴センセーに見とれてる暇があったらさっさといきましょ?と手を引っ張られる。
こういうとき、美琴を抑えることができないのはわかっていた。だから、下條は従う。尻に敷かれる。主導権は美琴にある。異議を唱える暇があったら身体をどうにかしたいくらい。
現在、9:26をロビーの時計は示している。今日は快晴らしい。ずっと、雲ひとつない空が広がっているそうだ。二人は、部屋に戻ると荷物をまとめて、カウンターに行く。
美琴が今回はすべて持ってくれるため、下條は近くのベンチに座る。そして、自分の携帯を取り出してそれを開く。待ち受けは、3月にあった美琴の卒業式の時のものだ。
常盤台の門をバックに美琴が上条と少し距離を置いた形の写真。ただ、その間は二人の手がつないでいる。二人ともなんだか赤くなっているようにも見える。それでも、二人は嬉しそうに笑っている。
上条の携帯の待ち受けのあとに取ったのはかなりいちゃついていたため、自制を働かせてフォルダの中で眠らせておいた。ちなみに、彼の携帯電話にはカエルがついている。美琴から貰ったものだ。
下條もとい小さくなった上条はメールが来ていたことを知る。俺、そんなに携帯電話見ないしな。と思いながら手に持つ機械をいじる。上条の携帯電話に来ていたものは、メール:20件 不在着信:10件。
これくらい、いつもと比べりゃかわいいもんだなと。それにしてもこの数字をみると言いたくなるな。「不幸だ・・・」と。上条は思った。そうこうしているうちに美琴がチェックアウトを済ましてくれたようだ。
「アンタが携帯いじってるのって珍しいわね?」
「あ。そうか?たまにはいじりますのよ?てか、おまえからのメールが一番多いんだよ」
「いいじゃない!そんなん減るもんじゃないんだから!何が減るのよ?」
「上条さんの・・・寿命です・・・」
「ば!ば!ばかじゃないの!?アンタ。今、私を怒らせて損をする人だーれだ?」ビリビリッ!
「ご!ごめんなさいです、神様、仏様、御坂様ぁー。」
「・・・ぷっ!冗談に決まってるじゃん!私の演技が素晴らしかったってことね。そんじゃ、いきましょ?」
「あぁ!たのむぞ!美琴っ!」
「あ。そうか?たまにはいじりますのよ?てか、おまえからのメールが一番多いんだよ」
「いいじゃない!そんなん減るもんじゃないんだから!何が減るのよ?」
「上条さんの・・・寿命です・・・」
「ば!ば!ばかじゃないの!?アンタ。今、私を怒らせて損をする人だーれだ?」ビリビリッ!
「ご!ごめんなさいです、神様、仏様、御坂様ぁー。」
「・・・ぷっ!冗談に決まってるじゃん!私の演技が素晴らしかったってことね。そんじゃ、いきましょ?」
「あぁ!たのむぞ!美琴っ!」
ホテルを出た二人は、いつもの公園にいる。そろそろ引退を控えた自動販売機がある公園に。二人はベンチに座っている。ひとりは女子高生。ひとりは小学生。きょうだい仲良く座っているように。
二人は何もアイディアが思いつかないままこの場所に来てしまったらしい。昨日の時点でいろいろなことをやってしまったためにこの状態に至る。しかし、下條は口を大きく開けた。何かひらめいたようだ。
二人は何もアイディアが思いつかないままこの場所に来てしまったらしい。昨日の時点でいろいろなことをやってしまったためにこの状態に至る。しかし、下條は口を大きく開けた。何かひらめいたようだ。
「あ・・・あのぅ・・・一回電話してきてもよろしいでしょうか・・・」
「どこに?べつにいいけど」
「うちの修繕頼むの忘れてたからさ。安いところ知ってるし。そこに」
「それは私が昨日アンタが寝てるうちに電話しといたからいいのよ」
「そうか。ならいいんだ。でも、なんかうるさいから出てもいいか?」
「どこに?べつにいいけど」
「うちの修繕頼むの忘れてたからさ。安いところ知ってるし。そこに」
「それは私が昨日アンタが寝てるうちに電話しといたからいいのよ」
「そうか。ならいいんだ。でも、なんかうるさいから出てもいいか?」
下條は電話を耳に当てながら美琴と距離をおいた。なるべく美琴に聞かれないようなところに。
「もしもし?土御門か?どうしたんだ?」
『おーっす!かみやーん。最近、おまえのところにフラグの神様の呪いがかかったんじゃないかにゃーと思ってよ。』
「なんだそりゃ?」
『おまえ、かみやんだけどかみやんじゃないな。もしかして、小さくなったとか。身体とか』
「え?おれのからだ?小さくなっちまったが何で知ってるんだよ。お前が!」
『そんな電話口で怒鳴るんじゃないぜぃ?手短に言うから、それも一回きりだからな。』
「分かった。」
『ただ、小さくなったかみやんが見られないなんてとても残念だがしょうがないな。』
「おめぇは何なんつぅこといってるんだよ。」
『かみやん。お前はステイルから箱をもらわなかったか?』
「ああ。」
『その中に入っているのは何だったか覚えているかにゃー?』
「たしか、十字架と幾何学模様の書かれた円盤だったような…」
『それはな、一つのトラップなんだぜ?』
「なんだよそりゃ。分けわかんねーよ。」
『それは”第7 人目の天使の橋(Michael's Bridge)”というものだ。それはな、魔術を遠隔操作できる手段なんだぜぃ。ただ、勝手には消滅しない。』
「そうなのか。俺はどうすりゃいいんだよ。」
『ただ、一つ方法があるんだが。俺を信用するなら聞いてくれ。俺は裏切り者だ。わかってるな?』
『おーっす!かみやーん。最近、おまえのところにフラグの神様の呪いがかかったんじゃないかにゃーと思ってよ。』
「なんだそりゃ?」
『おまえ、かみやんだけどかみやんじゃないな。もしかして、小さくなったとか。身体とか』
「え?おれのからだ?小さくなっちまったが何で知ってるんだよ。お前が!」
『そんな電話口で怒鳴るんじゃないぜぃ?手短に言うから、それも一回きりだからな。』
「分かった。」
『ただ、小さくなったかみやんが見られないなんてとても残念だがしょうがないな。』
「おめぇは何なんつぅこといってるんだよ。」
『かみやん。お前はステイルから箱をもらわなかったか?』
「ああ。」
『その中に入っているのは何だったか覚えているかにゃー?』
「たしか、十字架と幾何学模様の書かれた円盤だったような…」
『それはな、一つのトラップなんだぜ?』
「なんだよそりゃ。分けわかんねーよ。」
『それは”第7 人目の天使の橋(Michael's Bridge)”というものだ。それはな、魔術を遠隔操作できる手段なんだぜぃ。ただ、勝手には消滅しない。』
「そうなのか。俺はどうすりゃいいんだよ。」
『ただ、一つ方法があるんだが。俺を信用するなら聞いてくれ。俺は裏切り者だ。わかってるな?』
土御門がまじめな口調で話し始めた。これはよほど重要なことらしい。下條は自分がもとの姿に戻れるのならばと思い、その話に耳を傾ける。
しかし、上条が聞いたものは恐ろしいものだった。上条は冷や汗を垂らす。言葉を失った。その様子が伝わったのか土御門はいつものバカ口調に戻っていた。
しかし、上条が聞いたものは恐ろしいものだった。上条は冷や汗を垂らす。言葉を失った。その様子が伝わったのか土御門はいつものバカ口調に戻っていた。
『そんじゃ、かみやん!俺はイギリスから当分戻れそうにないからせいぜい頑張るんだにゃー!』
電話が切れた。上条は数秒何も言えなかった。しかし、それは美琴には言うことができないのでいつも通りふるまおうと。急いで美琴のもとへ戻る。
美琴は誰かに電話をかけていたようであった。たまにこちらを見て何かのサインを発しているようだ。それが何かを知るために近づく。だが、美琴は手で待っててという。
数分後彼女の電話は終わった。それから一言。
美琴は誰かに電話をかけていたようであった。たまにこちらを見て何かのサインを発しているようだ。それが何かを知るために近づく。だが、美琴は手で待っててという。
数分後彼女の電話は終わった。それから一言。
「これからもどりましょ?アンタん家にさ」
「いいぞ。んで、ゴロゴロしてもいいしな」
「アンタの家にマンガとかあったけ?」
「多少なりあるぞ?それがどうした?というより、おまえの忘れものだけどな。ほとんど」
「そうだっけ?でも、あんたと家で二人きりのほうが気が楽だわ」
「いいぞ。んで、ゴロゴロしてもいいしな」
「アンタの家にマンガとかあったけ?」
「多少なりあるぞ?それがどうした?というより、おまえの忘れものだけどな。ほとんど」
「そうだっけ?でも、あんたと家で二人きりのほうが気が楽だわ」
いつもの公園から出ると車の量が多い道路に出る。二人は炎天下の中歩いている。すると、白い髪に長袖のTシャツに白いパンツの少年と生き物のようなアホ毛が生えた少女に出会う。
少年は右手で少女の手をつないで、もうひとつの手でビニール袋を提げている。そちらも美琴たちに気付いたようだ。少年はなにかとめんどくさがっているようで、シカトを続けようとした。
だが、その作戦はきれいに敗れた。隣の小学生くらいの少女に。
少年は右手で少女の手をつないで、もうひとつの手でビニール袋を提げている。そちらも美琴たちに気付いたようだ。少年はなにかとめんどくさがっているようで、シカトを続けようとした。
だが、その作戦はきれいに敗れた。隣の小学生くらいの少女に。
「あ!お姉さまだ!ってミサカはミサカは指をさしてみるー」
「あンなァ・・・(面倒くせェ)」
「あれ?打ち止め(ラストオーダー)?隣は一方通行(アクセラレータ)じゃない?どうしたの二人で」
「この人がどうしてもっていうからミサカはミサカはこの人とデートしてるの。お姉さまもお隣のツンツンと何をしてるの?とミサカはミサカはさりげなく話を振ってみる!」
「ふーん。って、デート?アンタこの状況でどこがデートなのよ!ったく!私はこいつのお守りをしてるだけよ」
「にしても嬉しそうに歩いてるよな。お前。」
「うっさいわねー!ここでビリビリ食らわせようか?」
「つーかうっせェンだよ。おめェらァ!コーヒーが不味くなンだろォ。ン?」
「お!一方通行!やっと俺にきづいt」グシャッ!
「なななななな何でもないのよ!あはは!あははは!(あんまり私のしごと増やさないでよ。)」
「――ッ!(いてぇ!おまえいきなりなんだよ。こいつならいいだろうがよ。)」
「ところで、おめェの連れてるそのガキはなンだァ?」
「なんだか、あの人に似ているねってミサカはミサカは生まれ持った素晴らしい洞察力を見せつけてみる」
「そォだなァ。こいつァ顔からしてむかつく顔してンしなァ」
「だーかーら!この子はね、うちの親戚なの。んで、今あずかってるところよ。しかも、下條真登って名前だから、あ・・・あアイツとは関係ないんだからね!!」
「そうかァ。ンまァ、どォでもいいよなァ。それじゃ、俺たちァ行くからよォ。あの三下に会ったらぶっ殺すとでも言っといてくれェ!」
(その三下がここにいるんですが。)
「それじゃ、さよなら!打ち止め!」
「ばいばーい!ってミサカはミサカは精いっぱい手を振って別れを惜しんでみる」
「あンなァ・・・(面倒くせェ)」
「あれ?打ち止め(ラストオーダー)?隣は一方通行(アクセラレータ)じゃない?どうしたの二人で」
「この人がどうしてもっていうからミサカはミサカはこの人とデートしてるの。お姉さまもお隣のツンツンと何をしてるの?とミサカはミサカはさりげなく話を振ってみる!」
「ふーん。って、デート?アンタこの状況でどこがデートなのよ!ったく!私はこいつのお守りをしてるだけよ」
「にしても嬉しそうに歩いてるよな。お前。」
「うっさいわねー!ここでビリビリ食らわせようか?」
「つーかうっせェンだよ。おめェらァ!コーヒーが不味くなンだろォ。ン?」
「お!一方通行!やっと俺にきづいt」グシャッ!
「なななななな何でもないのよ!あはは!あははは!(あんまり私のしごと増やさないでよ。)」
「――ッ!(いてぇ!おまえいきなりなんだよ。こいつならいいだろうがよ。)」
「ところで、おめェの連れてるそのガキはなンだァ?」
「なんだか、あの人に似ているねってミサカはミサカは生まれ持った素晴らしい洞察力を見せつけてみる」
「そォだなァ。こいつァ顔からしてむかつく顔してンしなァ」
「だーかーら!この子はね、うちの親戚なの。んで、今あずかってるところよ。しかも、下條真登って名前だから、あ・・・あアイツとは関係ないんだからね!!」
「そうかァ。ンまァ、どォでもいいよなァ。それじゃ、俺たちァ行くからよォ。あの三下に会ったらぶっ殺すとでも言っといてくれェ!」
(その三下がここにいるんですが。)
「それじゃ、さよなら!打ち止め!」
「ばいばーい!ってミサカはミサカは精いっぱい手を振って別れを惜しんでみる」
愉快なロリコンとその対象はどこかへ去っていき、二人の間にはうるさいものがなくなった。
「静かになったな。」
「そうね・・・」
「今日はゆっくり帰りましょ?とーま?」
「おいおい!おまえ特別ルール破ったろ。今!!」
「え?いいじゃない!別にアンタが死ぬわけないんだから。」
「そりゃ、そうだけど・・・」
「そんじゃ、いいじゃない。なんか文句ある?私のルールなんだから私が破っても問題ないわよ」
「そういう問題じゃねえ!!」
「そうね・・・」
「今日はゆっくり帰りましょ?とーま?」
「おいおい!おまえ特別ルール破ったろ。今!!」
「え?いいじゃない!別にアンタが死ぬわけないんだから。」
「そりゃ、そうだけど・・・」
「そんじゃ、いいじゃない。なんか文句ある?私のルールなんだから私が破っても問題ないわよ」
「そういう問題じゃねえ!!」
二人は、他愛のない話で盛り上がりながら、それぞれをからかいながら帰って行った。2日目の午前中の話・・・。
現在の上条と美琴の関係に至るまでに多くのエピソードがあった。学園都市に噂が流れてしまったこともあるくらい二人の伝説は残っている。そのくらい知名度は高い。
2年前のあるときまではただの中学生と高校生だった二人。今では、周りが引いてしまうほどの熱々ぷりをかましているバカップル。正式に付き合ってから半年以上。
美琴は上条の言葉によって、自分の生き方を変えた。考え方も変わった。――俺の前では、ほんとの自分さらけ出してもいいんだからな?――という言葉で。
全てその言葉に救われてきた。あのバカは人の心の中に土足で入ってきて光を差し込んできた。だから、あのバカの心の奥深くの闇に光を照らそうとした。
美琴は少しずつ自分が本気で想うことになったのは中学2年の終わりごろ。上条当麻という人間を探しにだけ街中を散策したりすることも多くなっていた。
黒子とも一戦交えたこともあった。その時はあのバカと言われる上条がいきなり間に入ってきた。そして、怒られた。それに逆ギレしたら、目の前で言われた。いろんなことを。
――お前が、こんなことで傷つくのは嫌なんだ――と。――そんなことで喧嘩すんじゃねえよ――と。美琴の文句は俺が受け付けるから。好きにしろ!白井!――と。
その時は白井も自分が冷めていくのをわかったのかすぐに手を引いた。そして、走ってその場から去っていった。上条は少々申し訳なく思っていた、心のよりどころを消してしまったのかと。
美琴は泣いていた。泣きながら上条の胸に飛び込んできた。自分でも強烈だと思う能力をコントロールできなくなっている。だから自分を止めてくれる人に頼りたかった。目の前の無能力者(レベル0)に。
その大馬鹿が自分を救った。本人は何も自覚していない。それが怖いところだが。でも、その夜は上条に抱かれて、その胸に頭をうずめて泣きまくった。顔がぐしゃぐしゃになってしまうくらい。
いつも隣にいてくれた後輩を傷つけてしまったこと、彼女が本当に自分を心から愛してくれていたこと、これから彼女とどのように接すればわからなくなってしまったこと、全てが分からなくなったから。
美琴は、本当の弱い自分を知ってくれた上条当麻という人間に、全てを受け入れてくれるこの人に、友達以上の関係になりたいと心から想う。彼の全てが知りたいと思い始めた。
2年前のあるときまではただの中学生と高校生だった二人。今では、周りが引いてしまうほどの熱々ぷりをかましているバカップル。正式に付き合ってから半年以上。
美琴は上条の言葉によって、自分の生き方を変えた。考え方も変わった。――俺の前では、ほんとの自分さらけ出してもいいんだからな?――という言葉で。
全てその言葉に救われてきた。あのバカは人の心の中に土足で入ってきて光を差し込んできた。だから、あのバカの心の奥深くの闇に光を照らそうとした。
美琴は少しずつ自分が本気で想うことになったのは中学2年の終わりごろ。上条当麻という人間を探しにだけ街中を散策したりすることも多くなっていた。
黒子とも一戦交えたこともあった。その時はあのバカと言われる上条がいきなり間に入ってきた。そして、怒られた。それに逆ギレしたら、目の前で言われた。いろんなことを。
――お前が、こんなことで傷つくのは嫌なんだ――と。――そんなことで喧嘩すんじゃねえよ――と。美琴の文句は俺が受け付けるから。好きにしろ!白井!――と。
その時は白井も自分が冷めていくのをわかったのかすぐに手を引いた。そして、走ってその場から去っていった。上条は少々申し訳なく思っていた、心のよりどころを消してしまったのかと。
美琴は泣いていた。泣きながら上条の胸に飛び込んできた。自分でも強烈だと思う能力をコントロールできなくなっている。だから自分を止めてくれる人に頼りたかった。目の前の無能力者(レベル0)に。
その大馬鹿が自分を救った。本人は何も自覚していない。それが怖いところだが。でも、その夜は上条に抱かれて、その胸に頭をうずめて泣きまくった。顔がぐしゃぐしゃになってしまうくらい。
いつも隣にいてくれた後輩を傷つけてしまったこと、彼女が本当に自分を心から愛してくれていたこと、これから彼女とどのように接すればわからなくなってしまったこと、全てが分からなくなったから。
美琴は、本当の弱い自分を知ってくれた上条当麻という人間に、全てを受け入れてくれるこの人に、友達以上の関係になりたいと心から想う。彼の全てが知りたいと思い始めた。