とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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匿名ユーザー

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では、科学と魔術の最強で最凶で最恐の人たちが動いてる間に、
バカップル達の『スパリゾート安泰泉』をご覧にいただこう。

「……あぁ……いい湯だ」
「んん!!カップル限定の混浴だなんて、サービスきいてるわよねー!!」
「全くだ。さっきみたいな変態共が入ってこないし……何より美琴のきれいな体は野郎には見られないってわけだ!!」
「そうそう、当麻の裸で堕ちる女の子が入ってこないなんてサイコー!!」
「俺堕ちるとかどうかはわからないけど……ただ今上条さんは美琴を抱きしめてキスがしたい」
「どうぞ、私は当麻がするなら今ここで大人の階段だって上れるわよ?」
「それは俺が責任とれるようになってからだっていったろ?」
「冗談よ冗談!!じゃあ早速…………キスして……」
「わかりました美琴姫……それじゃあ……」

※ただいま、絵的にやばいことになっております。
二股野郎の方はこちらよりかなり絵的にやばいため、カットさせていただきます。


数分後。協会では
「おそかったなアクセラレータ。」
「うっせェ、壁の上走れるネコとはちげェんだよ。」

誰がネコだテメエ!?と突っかかる土御門を無視してアクセラレータは続ける。
「ってェのは冗談で、行き倒れを一人拾ってきたンだよ。」

「イッコーが冗談!?天変地異の前触れだにゃーっ!!!」
「いろンな意味でテメェぶっ殺す!!!」

やれやれまたかとあきれるステイルはじめネセサリウスの面々だが、アクセラの後ろからゆらりと現れた人影を見て凍りつく。
「「「「「「「フィアンマ!!!!!?????」」」」」」」

「ぬァーにィ!?俺が連れてきた行き倒れがフィアンマだとォ!!??どォいうことか説明しやがれ土御門ォ!!!!」
「それはこっちのセリフだーっ!!」

偶然とはかくも恐ろしきものなり。

そんな感じの面々ではあるがそこはプロ。
ばか騒ぎをしている二人を含め全員が0.1秒で戦闘態勢に入る。(初春は極東の聖人が0.001秒で外に連れて行った。)



そしてフィアンマが動く。
ネセサリウスは身構える。



そして。





バタッ



「「「「「「「…え?」」」」」」」
「腹…減った。」
「あー、そういやコイツ、さっき腹からホラ貝のような音出してたなァ。」

「そういえば、空港の貨幣を変えるところに送った偵察隊から何の連絡もなかったなあ。だからてっきりもうしばらくしてくると思ったんだが。」
「そういえばそうだなステイル。ってことはコイツ……」

「……日本円に関しては無一文だ……」床で伸びているフィアンマが息も絶え絶えに言う。
「「「「「「ですよねー。」」」」」」

ステイルは思った。
ああ、アイツ(上条)が来てからネセサリウスが緩んできたとは思ってたがまさか神の右席もか…と。
「ンーと、平和なのはいいけどよォ。こいつに何か食わせねェとまずいんじゃねェか?」
「にゃー、これじゃ事情聴取する前に餓死するぜい。」

完全に平和口調になった土御門が言う。

ただし、土御門にかぎり平和は長く続かない。
フィアンマに食事を取らせるためにネセサリウスの面々が彼を食堂へと運んだ時。

土御門の周りの空気の温度が「本当に」下がった。
この殺気を発している人間が誰かなのは言うまでもあるまい。土御門は後ろを振り向く気になれなかった。
「おはよう♪元春♪」

土御門が協会からいなくなってしまったのは言うまでもない。


そして科学と魔術の最強は食堂にいた。

「……冗談抜きで腹ン中空っぽじゃねェのかァ?」
「うるさい、俺様の頭を突くな!!頭が痛い!!」
「アー、このトウガラシ重症だなァ。さっさとナンカ食わせねェとヤバイぞ」

一方通行が注文するとすぐに教会にいる修道女から『しばしお待ちをー!!』と返事が返ってきた。
さっきからこのトウガラシの腹がうるさくてしょうがない。それに一方通行が重症と言ったのも冗談ではない。
このトウガラシはわざわざ音速の何倍かで飛んできたらしく、かなりの頭痛がするらしい。
まあ何かを食わせればすぐに直ると思うが。
そこでお手洗いからようをたしてきたキャーリサがやってきて、率直に聞いてきた。

「フィアンマ、お前の残したメモはどーゆー意味なの?」
「……黙れ、いい加減その赤い服のセンスはやめたほうがいいと思うが?目がチカチカする」
「お前だけには言われたくないの、で?どーゆー意味なの?」
「だから黙れ、シロモヤシ何とかしろ」
「何で俺に話を振るンだよ!!自分で何とかしやがれェ!!」

そこにタイミングがいい所に、ご飯がやっと来た。


 フィアンマは悩んでいた、修道女が渋々とはいえ作ってくれた料理を心から噛み締めるように食べながら。

(まさかここにネセサリウスの腕利きの連中が揃ってるとはな。それに英国第二王女に騎士団長、か)

 元とはいえ神の右席で右方の座にいたフィアンマ、ここに居る面子相手でもやってやれないことは無いと思っていた。
 しかし自分もタダではすまない上に空腹の身、行き倒れた自分を救ってくれた相手に恩を仇で返すような真似は当麻のライバルとして出来ないのだ。

(それにさっき俺様を運ばせてやったあのシロモヤシ、あの男は未知数だ。だが問題は)

 フィアンマが様子見をした理由のもう一つは科学側の人間の一方通行だが、彼が気になっていたのは見た目全く無害の初春だった。
 ちなみに初春は神裂とシェリーにまるでフィアンマを見たら妊娠するぞとでも言いたげな表情で、彼女の視界からフィアンマを殆ど隠していた。

(極東の聖人とゴーレム使いがあそこまで執心するということは何かあるはずだ。俺様も用心しないと)
「はじめまして、えっとフィアンマさんでいいんですよね。私、ネセサリウスのサポートをさせてもらってます初春飾利です。よろしくお願いします」

 自分が考え込んでる間に初春が向かいの席に座って声をかけてきたことに驚いたのはフィアンマだけでなく、キャーリサと騎士団長以外の面々だった。
 特に神裂とシェリーはすぐさま初春を連れ戻そうとしたが、騎士団長に止められ事の成り行きを見守ることに。

「ほぅ、科学側の人間が魔術側の人間のサポートとは酔狂なことだ。それに俺様に対する恐怖で震えながらも顔色と声色を変えずに接するとは中々見所があるな」
「ありがとうございます。フィアンマさんこそ警戒しなくても大丈夫ですよ。私はここに居る誰よりも弱く、無力ですから。それにあなたをどうこうする力もありません」
「自分をそのように言える人間を警戒するなというのは難しいがまあいいだろう。それで? 俺様に何を望む?」

 フィアンマを前にして恐怖で体が震えながらも、気丈に振舞う初春を見てキャーリサはヴィリアンが何となく彼女を気に入った理由が分かったような気がした。
 神裂とシェリーは初春の頑張りに感動し、残る面々も初春に対する評価を度合いは違えど上げていた。
 そんな周りの評価など知らずに初春はフィアンマが驚くような提案を持ちかける。

「フィアンマさんが来日した理由を話してくれますか? 内容次第では私達も力になれるかも知れませんから」



 こちらは『スパリゾート安泰泉』、トライアングルカップルは真夜を中心にカオス状態になっていた。

「だから自分で洗えるから! 真昼さんも赤音さんも湯舟に浸かって休んでてよ!」
「ダメだぞ真夜♪ 俺はお前のねーちゃん、あ、何かこの呼び方懐かしーな。まあ、そんなことはさておいてだ、お前の姉として体を洗ってやりたいんだよ♪」
「全然平気だから! 真昼さんの厚意はその……嬉しいけどさ、ここでは恥ずかしいんだよ! 上条達だって居るんだよ!」
「あっちはあっちでいちゃついってっから見てねーって♪ つーわけで赤音、真夜の動きを封じろ」

 実際、上琴はいちゃついてはいるが横目で時々、こちらを窺っていることは気付いていない真昼。
 真昼に言われた赤音は「ラジャー♪」と返事をした後で真夜の背中に自分の胸(87のD)を当てる形で抱きしめる。
 これにより真夜は完全に抵抗出来なくなり、頭もパニック状態に陥る。

「ああああああああ赤音さんっ! む、胸がっ! 胸が当たってるからっ!」
「知ってるよ~♪ でも真夜君が嬉しい反応してくれるからついついやっちゃうんだよ♪ さあ、大人しく体を洗わせなさい!」
「わわわわわ分かったから! 俺の体を洗って気が済むならそれでいいから! 頼むから胸を押し当てるの止めて!」
「分かったよ♪ では! 真夜君の許可が下りたことだし綺麗に洗ってあげるからね♪ 真昼ちゃん、頑張ろうね!」
「おうっ!」

 それから真夜は真昼と赤音になすがままに体や髪を洗われる、あくまでもの凄く普通に(3人はバカップルの中で一番清い関係なので)。
 とはいえ真夜は真昼と赤音の裸に心を奪われ、真昼と赤音も普段お世話になりっ放しの真夜にお礼をしてると思うと妙にドキドキしていた。
 泡だらけの真夜、その泡だらけの真夜と戯れてる(第三者視点で)真昼と赤音を見ていた上琴、正しくは美琴がアクションを起こす。


「ねえ当麻、私たちも背中流しっこしな~い♪」
ん?上条は思った。そして彼女の顔と来る途中飲んでいたものを思い出して絶句する。
(アルコール風味って書いてたけどあれホントのアルコールじゃねえか!!!)

「わかった!わかったから美琴!風呂からあがるときはタオルか何かで前隠してだな……ってわざとらしくつまずいて抱きついてくるな!!いや、マジで!!!!!!!」
真夜の場合は背中に抱きつかれた。
しかし上条の場合。

美琴は酔っぱらってるわけで。
しかも上条が湯船に背中を当てて使っている状態なので。
美琴サンが抱きつくところは限られてるわけで。
「ふにゅ?なんか当麻顔赤いよあとなんか……」
「わーっ!!それ以上言うな言わないでっ!!これは単なる熱膨張だっ!!!!」
「にゅー、何でそこだけ~?」
美琴さん相当酔っぱらっています。間違いなく明日になったら忘れてます。
この場合、素面でこんな状態の上条さんが言うセリフはただ一つ。
「ある意味不幸だーっ!!!」

その後出てきた上条たちを見たフィアンマが「俺様のライバルでありながら公衆の場でイチャイチャとは!!!」と言って町を破壊するとはしらずに。



そしてそのフィアンマというと、

「待てェ!!このくクソトウガラシィ!!」
「……うっとうしい」

フィアンマはあの後『そんなのメチャクチャじゃないですか!!』と言われ、自分でも自覚はしてるつもりなのだがやれやれという仕草をすると、
教会の天井を青空に変えて(天井に人や重要な霊装は幸いにも地下だったので無事)脱出した。
その余波で聖人含め全員吹き飛ばされたが、シロモヤシ……一方通行は無事だった。
まあ目的は脱出だったのでたいして気にしなかったが、一方通行はそうでもないらしく、追いかけてきたのだ。

「今から上条当麻のところに行く。シロモヤシは帰って芽でも出していろ」
「この期に及んでまだンな事言うンですかァ!?トウガラシ、テメェはスクラップ確定だァ!!」
「やってみろセロリっ娘」

カッチーン、今のはかなり来た。自分は確かに男か女かわからない体型はしているが男だ。
それをセロリっ娘だァ?ここで一方通行は本気という黒い力を飛び出させる。
これは決してセロリッ娘で切れたわけではない。単に好きなときに出せるようになっただけだ。
そのことにフィアンマは驚いたがびっくり仰天というわけでは無い。ほうほうほう……そんな感じだった。

「今日はラッキーデーだな。まさか最強の右腕がこんな所にもあったとは……」
「うっせェ、さっさと死ンどけ」

科学の右腕と魔術右腕が交差するとき、未知なる右腕が参戦する。

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