とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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恋する者達はチョコを作り終え、物語は翌日の上琴の朝食を食べ終わったの場面から。


「うだー、上条さんも早く美琴たんチョコがの欲しいです!!」
「当麻、午後まで待てないの?」
「すいませんが待てません!!上条さんはそこまで大人じゃありません!!」


はぁ、と美琴はため息をつくと愛しの恋人にそっと(色っぽく)ささやく。


「こういうプレゼントを待ってる時間ってさ、どきどきしない?そのぶん当麻を喜ばせる自信があるから……待っててほしいな……ダメ?」
「……そこまで言われて待たないやつはいないぞ、よっし!!じゃあ上条さん待っちゃうぞ、待ってやるぞコンチキショー!!」


美琴の魅力に負けた上条は何年でも待つ決意を固める。


「それと当麻、そろそろ出掛けないと遅刻するわよ?」
「あっ、いけねっ!!美琴」


そしていつも通り熱い『行ってきますのちゅう』をする。
いつも美琴はキスをすると寄りかかってくるのが可愛くて上条は幸せすぎる。


「んじゃ行ってきまーす!!」
「行ってらっしゃーい!!」
上条は走る、今日はアンハッピーバレンタインになるとも知らずに……



「で、みんなはチョコ作ったのかにゃ?」


とある高校へ登校中、バカップルの男性陣はチョコをどういうときに渡すのか話していた。


「俺はバレンタインの最後に渡すつもりだぜ。」
「俺もだなァ。デートして良いムードになったら渡そうと思うと、最後が一番良いからなァ。」
「俺も上条とアクセラと同じ意見だな。やっぱり最後渡すのが一番良いだろ。」


主人公三人はデートの最後に渡す事に決めていた。
また当麻は朝、美琴に早くチョコが欲しいと言っていたが、やっぱり良いムードの時にもらいたいと思った。


「で、四人はどういう時に渡すんだ?」


「俺は月夜のシステムスキャンとかあるからそんなにデートはできないかも知れないが、そのときになったら考えるつもりだにゃ。」
「俺も土御門と同じだな。ヘタするとシステムスキャンの時間が長引いてデートできないかもしれないから、そのときに考えるしかないな。」


土御門と真夜はいつチョコを渡すかそのときに考える事にしていた。


「俺もデートの最後に渡したいんやけど、黒子はんがジャッチメントの仕事あったりしたらどうしましょうかな。」


青ピはデートの最後に渡したいと思っているが、黒子がジャッチメントの仕事があったらどうしようか考えていた。
だが、青ピの勘はあたっている事はまだ知らない。


「今日、俺は真夜達の相手しなくていいから郭とデートして良いムードの時に渡すか。」


半蔵は良いムードになったら郭に渡す事にしていた。


「みんな大体は決まっているんだにゃ。決まっていないのは俺と真夜ぐらいらしいにゃ。」
「そうだな。まあしょうがないんだけどな。俺たちはシステムスキャンがあるんだからな。」
「俺は月夜の付き添いだけどにゃ。」


土御門と真夜は本当にどう渡すか考えていた。


「そういえばカミやん、お前はこのバレンタインどう切り抜けるつこりだぜよ?」


土御門は少し話を変える為に当麻にこのバレンタインをどう切り抜けるのか聞いてみた。



「切り……抜ける? 何の話だ? 土御門」
「何ってカミやん、寝惚けてるのか? バレンタインはカぐえっ!」


 土御門の言葉を遮ったのは青ピだが、襟首を掴んで引っ張るというのはやり過ぎだが。
 当麻はその頃の記憶も失っているので土御門の言ってることはチンプンカンプンだった。
 咳き込んでる土御門の回復を待った青ピが小声で土御門に注意する。


「あかん! あかんでつっちー! カミやんにとってバレンタインはトラウマ、そのトラウマを自らの意思で封じ込めたんや!」
「なんと! つまり俺はカミやんの心の傷を抉り、思い出させるという友としてあるまじきことをしようとしてたのかにゃー!」
「ボクらとカミやんはデルタフォースや。今年はカミやんに幸せなバレンタインを過ごしてもらおうやないか!」
「よく言ったぜよ青ピ! 決して美琴ちゃんが怖いからじゃないですたい! カップル仲間として俺らもまとめてハッピーバレンタインを過ごすんだぜい!」


 小声のはずがテンションが上がって大声になってることに気付かない土御門と青ピ、ついでに当麻達に置いて行かれたことにも気付いていない。


「何なんだ土御門と青ピのやつ……。お前ら、何か知ってるか?」
「てめェのバレンタインのことなンざ知ってるわけねェだろ。まともに学校通ってなかったンだぞ」
「「俺達は学校にすら通ってねぇ」」
「俺は上条達とは高校からだからその前のこととなると分かんないな」


 当麻を含め、バレンタインに何が起こるのか、知らない者達はとても不思議でしょうがなかった。
 しかし後に思い知る、当麻のフラグ体質の業の深さというものを。





 男子達のやや後ろ、バカップルの女性陣、当麻の高校に通う女性達が歩いていた。


「元春との初めてのバレンタイン、そしてシステムスキャン。あー、今年のバレンタインは楽しいことのオンパレードだよ♪」
「はまづら、どんなお菓子くれるのかな? 私のチョコも喜んでくれるといいんだけど……」
「大丈夫ですよ滝壺氏! 浜面氏なら間違いなく喜んでくれます! むしろ私のほうが不安ですよ、はぁ」
「大丈夫。くるわのチョコの方こそはんぞうは大喜び。だから不安に思うことなんて何も無い」


 恋人持ちの女性らしい、乙女チックな悩みと楽しみを抱えている月夜、滝壺、郭。
 それとは対照的なのはチョコを貰う側の真昼と赤音、恋人がいる身としてはどうなのかと思うが。


「システムスキャンをパパッと終らせて早く真夜君のフォンダンショコラ食べたいよー♪」
「俺はチョコフォンデューが待ち遠しいぜ♪ こんな気持ちでバレンタイン迎えるのって初めてだからワクワクするぜ」
(*1) )


 チョコが貰えない真夜に同情する月夜、滝壺、郭だがその同情が無意味なものだとは三人が知る由も無い。
 そこで何かを思い出した真昼が二つのカップケーキを鞄から取り出すと、それを郭へと差し出す。


「これ、真夜からな。郭と服部の分だってよ。お前らには俺たちの訓練に付き合ってもらってるからな。そのお礼だ」
「あ、ありがとうございます……。でも真昼氏、どうして真昼氏が真夜氏の作ったお菓子を私に? しかも半蔵様の分まで」
「男が男に渡したら変な噂立っちまうだろ……。まあ、そんな奴がいたらボコボコにしてっけどな」


 最初は真夜自ら本人達にカップケーキを渡そうとしたが、自分のやろうとしてることの重大さを理解していない彼氏に真昼と赤音は猛反対。
 本人に直接渡さないと誠意が伝わらないとごねた真夜だったが、二人の真剣な表情に押されて断念することに。
 結局、半蔵と郭の分は真昼が、小萌と木山の分は赤音が渡すことで丸く収まることに。


「赤音ちゃんも大変だね。天然の彼氏を持つと」
「もう慣れたけどね~。それも真夜君のいい所でもあるからそんなに気にしてないよ♪ 私も真昼ちゃんも」
「ホントに心が広いよね、二人とも。私なんて元春が舞夏以外の女の子からチョコ貰ったら……考えただけでも元春殴りたくなってきたよ」


 バカップル随一のやきもち焼きの月夜の発言にその場に居た月夜以外の面々はゾッとした。
 そんな空気の中、五人は校門をくぐるのだった。





 一方こちらは常盤台中学、バレンタインということもあって何やらいつも以上に活気付いていた。



(どうしよう、この状態じゃ当麻とのデートがうまくいかないじゃない!!)
「お姉様、大丈夫ですか?さっきから震えていますわよ。」


黒子は美琴がさっきから震えているので、どうしたのか気になった。


「大丈夫よ。ちょっと考え事していただけだから。」
「そうですか。でも、今日はおきよつけましてよ。なんかすごい事になりそうですから。」
「確かにきよつけるわ。(にしてもどうきよつければ良いのか…)」


美琴は本当に今日をどう切り抜けて良いのか分からなかった。





その頃、柵川中学校にいる初春、佐天はと言うと…


「飾利、今日は楽しみだね。」
「そうですね。で、学校が終わったらどういう風に行きますか?」


「う~ん、まず最愛と合流してからお兄ちゃんとお姉ちゃんに渡してそれから建宮に渡しましょう。」
「そうしましょう。その後、私は別々に動いて良いですか?」


「どうして?」
「だって火織お姉ちゃんとシェリーさんに渡さないといけませんから。」


「あ、そうか。そういえばヴィリアンさんはどう渡すの?」
「…………………………………………………………………………あ。」


初春はヴィリアンにそう渡すか考えていなかった。


「もしかして、どう渡すのか考えてなかった?」
「………………コクリ。」


「じゃあ、どう渡すの?だってヴィリアンさんはイギリスにいるんでしょうどう渡すの?」
「ど、どうしましょう…」


初春はヴィリアンにどうやってバレンタイン中にチョコを渡せば良いのかまったく持って検討ついていなかった。





その頃ヴィリアンも初春にどう渡せば良いのかと同じことを考えていた。


「すっかり飾利に渡す方法を考えていなかった…どうしましょう?」


ヴィリアンもチョコを初春に送ることを忘れてどうしようか考えていた。


「こうなったら私が学園都市に行くしかありませんね。」


という事でヴィリアンは学園都市に行くつもりは無かったのだが、仕方なく学園都市に向かうのだった。



だが、


「ヴィリアン様!!お止め下さい!!」
「騎士団長!!」


だが、独り言を騎士団長に聞かれてしまいあえなく捕まってしまった。


「ヴィリアン様……ただでさえキャーリサ様が出掛けているといらっしゃるのに貴方まで出掛けたらどうなんです?」
「そうですが…」
「チョコレートの話をしていましたが、飾利様にチョコレートを渡す気ですか?」
「……うっ」
「それにあの傭兵のごろつきがバレンタインまでには帰ってきてくるらしいですが……夫の帰りを待つのが妻の務めなのでは?」
「つ、妻!?」
「しょうがないのでメッセージカードを書いて下さい、私が届けますから」
「本当ですか!?」
「ええ、必ずバレンタインまでにはお届けしますよ?」





 その頃、佐天に絹旗からのメールが入り、それは初春にとって渡りに船のものだった。


「ウソッ! 飾利、ラッキーだよ! レッサーが学園都市に来るんだって!」
「ホントですか? だったらレッサーさんに頼んでヴィリアン姉さまに渡してもらえば大丈夫ですね♪」
「良かったね飾利」
「はいっ(でもレッサーさんがどうしてまた? ……まあ、いいかな)」


 裏モードの初春ならレッサーが学園都市に来る目的について深く考えているのだが、そうではないのでラッキーだと思うことにした。
 彼女はおろか当麻達も驚くことになる、レッサーが第二王女キャーリサを連れて学園都市にやってくることに。


「ほらそこの二人とも。HR始めますよ」
「「はーい、神裂先生」」


 そこに現れたのは神裂で、初春との関係がバレて以来、開き直って初春のクラスの副担任に。
 本当なら担任になりたかったのだがそれはさすがにやり過ぎだと初春に窘められて今の地位にいる。
 とはいえ担任がすべきことを殆ど行っているので副担任とは名ばかりなわけだが。


「ああそれと初春さん。今日の放課後、楽しみにしてて下さいね」


 呼び方はそのままなれど、接し方が普段通りの神裂に、初春は恥ずかしさで顔を真っ赤にさせていた。
 それを見て佐天は思う、飾利も飾利で不幸なのかも、と。





 こちらはインデックスとステイルの勤める教会、そこにインデックスとステイル、学校が終るまで暇な打ち止めと絹旗がいた。


(どうする? どうすればいい? インデックスにチョコをそれとなく催促するか? それとも僕がインデックスにチョコを渡すか?)
「ねーねーあの人ずーっとウンウン唸って悩んでるけどどうしたのかなってミサカはミサカは不思議に思ってみたり」
「きっと叶う見込みの超低いことでも考えているんでしょう。インデックスさん相手ならやることは超決まりきってるというのに」


 昨日からずーっと悩みに悩んでいた問題が今にもなって解決していないステイルは、神裂とシェリーが帰ってから独学でインデックスに渡すチョコを作ったのだ。
 もちろんそのことをステイルは誰にも説明していないが、打ち止めのように小さな子や当麻のように鈍い人間以外には丸分かりだったりする。


「ねーねーステイルー。『喰わせ殺し』でバレンタインフェアってのやってるんだよ! 今日はぜーんぶチョコ尽くしでこれは是非行かないとダメなんだよ!」


 そこにステイルにとってのヒロイン、インデックスが無邪気な笑顔で入ってきた。
 インデックスからもたらされた情報を聞いたステイルは勇気を出してインデックスを誘う。


「よし! じゃあ僕も一緒に行ってあげるよ! お金なら気にしなくてもいい! インデックス、君が満足するまで食べてくれ! なんなら閉店まで居てもいい!」





そんなこんなで時間は進み、レッサーとキャーリサが第23学区の空港に着いていた。


「やっと着きましたね。さて、あの人を探しに行くよーね。」
「あの~キャーリサ様、一応聞きたいのですけど一体何をしに学園都市に来たのですか?」


「ちょ、ちょっと会いたい人がいてな。その人に渡したい物があってーな。」
「それって上条さんじゃないですよね?」


「な、なぜ分かったのーね!?」
「なんとなく分かってましたから。それに、渡したいものってバレンタインチョコなんじゃないんですか?」


「そうだとしたらなんなーの?」
「上条さんは一応高校生なので午前中は学校に居ますので午前中は会えませんよ。」


「そうなのか?」
「だから、午前中は協会に行きませんか?午前中はそこにいて、午後になったら上条さんに会いませんか?」


「分かったーの。」


という事でレッサーとキャーリサは協会に向かった。





その頃、上条は授業中なのだがにクラスメイトと小萌先生の視線で死にそうだ。冗談抜きでマジで包丁で刺されている感覚である。
それは何故か?答えは簡単で、机の横にある、サンタクロースがかついでいるような袋が原因である。
この袋には学校じゅうの女子から257個のチョコ(青髪ピアスが数えた)が入っているのである。
まず校門の前で一斉に女子からチョコを貰い、次にげた箱から何で入っていたんだ?と思うくらいのチョコが流れ出てきた。
それから先生方から大きな袋を十袋(先生方から強引に)貰い、机に教科書を入れようとしたらまたその中にもチョコが入っていて、次の瞬間チョコを渡そうとする女子に囲まれた。
上条はこれは何の嫌がらせだ……と泣きながら呟いたが、珍しく土御門と青髪ピアスが泣きながら同情してくれた。
そして後ろの白モヤシもげっそりしている。彼も上条程ではないがチョコを75個(これも青髪ピアスが数えた)をもらっていた。
一方通行は学園都市最強だし、成績も顔もいい。これが一方通行がチョコをもらった理由だ。
だがババァから貰ってもなァ……と呟いたらクラスメイトが襲ってきた。まあ一方通行が簡単に蹴散らしたが……。
主人公二人は呟く。


「「不幸だ(ァ)………」」


と。



だが、不幸なのは上条、アクセラだけじゃなかった。
それはこの授業が終わった次の休み時間のことだった。


「カミやんとアクセラ、さすがにこんなに貰ったら俺達も嫌ぜよ。」
「そうやで。これは俺達もこんなに貰ったら困るしな。」


「「不幸だ(ァ)………」」



最初はこんな話をしていたが!!


「あのーすみません。土御門さんはここに居ますか?」


上条のクラスに女子がやって来たのだ。


「にゃ?土御門は俺だけど、一体何のようだぜよ?」
「こ、これを受け取ってください!!」


その女子が持っていたものはどう見てもバレンタインチョコの入っているであろう箱であった。


「「「「「「「「「「「「ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」」」


クラスに居たみんなが驚いていた。


「えっとこれは俺あてのバレンタインチョコかにゃ?」
「はい!!」


「じゃあ、貰っておくにゃ。」


土御門はとりあえず貰って置く事にした。
そして、その女子が教室から出た直後、大半の男性陣からの殺気とものすごい黒いオーラが出ていた月夜がいた。





 その頃の教会、今現在いるのは絹旗と打ち止めのみである。


「二人とも行っちゃったねってミサカはミサカは留守番押し付けられたことに呆れつつもステイルの頑張りに同情を禁じ得なかったり」
「同情なんて超無用です。ステイルさんにとってはああすることが超幸せなんですから」


 結局インデックスはステイルの誘いを承諾、意気揚々と『喰わせ殺し』へと出かけ教会の留守を絹旗と打ち止めに任せたのだ。
 かといって盗むような物はここには無いし、出かけたくなったら出かけても構わないとステイルに言われているのだが。


「ん? 何だ絹旗とチビだけか。禁書目録とステイルは?」
「二人なら『喰わせ殺し』でデート……っぽいものの超真っ最中です。というかシェリーさん、起きるの超遅いですよ」


 そこに現れたのはここの教会の寄宿舎に住んでいるシェリーで、両手で大きな包みを抱えている。
 シェリーが起きてきたのは午前11時で、これには絹旗だけでなく打ち止めも呆れ気味だが彼女はそんなことは気にしない。


「ふーん。じゃあ私も出かけるから後は頼んだよ」
「どこ行くのってミサカはミサカは興味津々で尋ねてみたり!」
「とりあえず近くの喫茶店でブランチ摂って、そこから飾利の学校だ。早くあの子にこの傑作を堪能してもらいたいからね♪」
「飾利の学校ですか? だったら私と超一緒に行きませんか? 私もそちらに超用がありますし」
「悪いな、私は飾利に早く会いたいんだよ。だからこれくらいに出かけるのがベストなのさ。じゃあまたな」


 こうしてシェリーも出かけてしまったが、最後に『じゃあまたな』と言ったのは彼女の変化の現われなのかもしれない。
 再び二人っきりになった絹旗と打ち止めが暇を持て余しているとあの二人が教会の扉を開けて入ってきた。


「ほー、ここが学園都市でのネセサリウスの活動拠点か。そこそこ広いし内装もしっかりしてて悪くない。逃走ルートがいくつも用意されてるよーだな。うむ、いー場所だ」
「あ、あのキャーリサ様。そうゆう単語を学園都市であまり使われない方が」
「別にいーだろ、これくらい。まったくレッサー、お前は気にしすぎだってーの。それとも私のやることに何か文句でもあるのか?」
「いえ、文句などこれっぽっちもありません!」


 教会に現れたキャーリサとレッサー、ここに来るまでこのようなやり取りの繰り返しで二人の人間関係もほぼ固まりつつあった。


「まったく……おや? 誰かと思ったらクリスマスパーティの時にいた三人のチビっ子メイドの一人と小さい花嫁じゃないか。久しぶりだなー、元気してたかー?」


 キャーリサに声を掛けられた絹旗と打ち止め、絶対にここに来るはずの無い人間の登場に目が点になってしまうことに。



数秒後、絹旗と打ち止めは今状況を把握した。
そして、絹旗はキャーリサに聴いた。


「えっと…なんでキャーリサさんが学園都市に超いるんですか?」
「それは、ある人にちょっと渡したいものがあってーね、学園都市に来たのよー。」


キャーリサはレッサーには学園都市に来た理由を知られたが、一応他の人には秘密にしておくつもりでいた。


「はぁ…、誰に超渡すのかすぐに分かってしまった自分が超嫌になりました。」


だが、絹旗はキャーリサが来た理由がすぐに分かったのでため息がついた。


「な、何故あなたは誰に渡すのか分かったーの!?」


キャーリサはレッサーの時と同様に何故すぐにばれた事に気になっていた。


「それって答えなければ超いけませんか?」
「逆にどうして答えられないのー?」


(どうしてってって『あの人は超旗男だからですよ』って超言える分けないじゃないですか!!)


絹旗はどう答えて良いのか分からなかった。


「キャーリサ様、その答えは私でも答えられませんのでそこまでにしてくれませんか。」


レッサーは絹旗を見ていてかわいそうと思ったので話を終わらせる事にした。


「そうなのーか?じゃあその話はここまでとして、レッサーちょっと協会の案内してくれないーか?」
「分かりました。」


と言うとレッサーはキャーリサに協会の案内をしに行った。
また、絹旗はレッサーが絹旗達の方を向いた時に『超助かりました!!』とアイコンタクトでレッサーに言った。
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