とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

14-12

最終更新:

kinsho_second

- view
だれでも歓迎! 編集
その頃、浜滝、麦野は滝壺の家いた。


「で、何で俺が滝壺の家に居るんだ?」


浜面はほんの少し前に目覚めて、すぐに麦野と滝壺に聞いたのだ。


「私と麦野があそこで話していたら恥ずかしくってなってとりあえず私の家に向かう事にしてここで話し合うことになったの。」
「そういうこと。それで浜面が目覚めてから話すことになって言う訳。」


「そうなんだ。それとなんで俺は縛られているんだ!!」


そう、浜面は目覚めてすぐには分からなかったが、浜面はなぜか麦野と滝壺によって滝壺のベットの上で手と足をベットの柵から伸びている縄で縛られていたのだ。


「はまづらごめん。こうでもしないと多分はまずらが逃げるかもしれないから。」
「そういうこと。だから浜面じっとしてね♪」


「???」


浜面は麦野と滝壺の言っている意味が分からなかった。
だが、それはすぐに分かること事だった。



「はまずら、今からこれをアタマに被せるからじっとしていて。」
「って、それは向こうの上条達の新居で白井が持ってきた学園都市謹製の『嘘発見器』じゃ無いか!!なんで滝壺が持っているんだ!!」


滝壺が持っていたのは向こうの上琴新居で黒子が持ってきていた学園都市謹製の『嘘発見器』だった。


「昨日、みんなとチョコを作っている時にしらいにこれを借りれるか聞いたら別に借りても良いって言うから借りた。」
「なんでこういう時に限って借りてくるんだ!!」
「明日何か起こるんじゃないかなーと思ってしらいから一応借りたつもりだったけど……」


お前は予知能力でもあるのか!!と浜面は思った。
そして浜面は頭は固定していなかったから、『嘘発見器』を被らないように首をがんばって動かし、悪あがきをした。


「はまずら、暴れないで。うまく被せられないから。」
「絶対に被ってたまるか!!(冗談じゃねーぞ!!俺が嘘をつかなかったとしてもどちらかにやられるじゃねーかよ!!)」


普通なら正直な事を言えば助かるはずだが、正直な事を言っても滝壺と麦野のどちらかが傷ついてしまい、絶対に浜面に何かをしてくるに違いないからだ。
また、それは滝壺と麦野も分かっているから浜面を縄で縛ったのだ。
そう、これはどっちに転がっても地獄行きなのだ。
そして少し浜滝の話しに入らなかった麦野が浜面に『嘘発見器』を被らせる為にこう言った。


「浜面、私と麦野の言う事聞かないと、私の能力で消し飛ばしょうか♪」
「…………………………」


麦野がそういうと、浜面は急におとなしくなった。
浜面がおとなしくなった後、滝壺は浜面に『嘘発見器』を被せた。
そして、浜面の地獄な試練が始まるのだった。





 試練が訪れているのは何も浜面だけではない、上琴にも試練が訪れていたのだ。


「……どうしよっか、当麻。軽く黒焦げにしたいんだけど」
「落ち着けって。俺達は引っ越してきたばかりなんだ。家の前で騒ぎを起こすのはまずいだろ?」
「それはそうだけど……。まさか当麻、あの女のこと、かばってるの?」
「いやいやいや! それだけは絶対に無いから!(何で俺達の家の前で待ってるんだよ、五和……)」


 第一三学区の争乱後、上琴新居二号でバレンタインのチョコ(お菓子)交換をしていちゃつこうと思っていた上琴。
 ところが家の前に一mほどの大きな包みの横で待っている五和を発見、幸いにも見つかる事無く隠れることに成功する。
 引っ越して日が浅い上琴なのであまり家の前で騒ぎは起こしたくないので、五和をどうやり過ごそうか悩んでると、当麻があることに気付く。


「そういやあ美琴、さっきのバトルで色んな所が汚れてるな」
「あ……。第四位のバトルが激しかったせいですっかり忘れてたわ。ねえ当麻、当麻はこんな私は嫌?」
「とんでもない! 美琴はどんな美琴でも俺の一番だ!」
「ありがと当麻♪ でも私としてはやっぱりキレイな私を……そうだ!」


 上琴の二人にとっては体の汚れなど些細な(?)ことなわけで、それすらも愛を深める材料にしてしまう。
 しかし美琴は女の子、やっぱり体をキレイにしたいと思っているとあるアイディアを当麻に提案する。


「ねえ当麻。私、今から『スパリゾート安泰泉』に行きたい! もちろん混浴よ♪」
「『スパリゾート安泰泉』か……。混浴は着くまで考えるとして、行ってみるか。五和も戻ってる頃には居なくなってるだろうし」


 かくして上琴は『スパリゾート安泰泉』のある第二十二学区へ向かうことにした、五和を放置して。





 こちらはシステムスキャンを終えて第八学区にある自分達のマンションに帰ってる最中のトライアングルカップル。
 その途中、真昼がおもむろにこんなことを言い出す。


「そういえば真夜、何かちょっと汚れすぎじゃねーか? 汗だけなら俺は平気だけどよ……」
「真昼ちゃん真昼ちゃん、その発言はどうかと思うよ……。でも確かに真夜君、砂とかコンクリートが付いてて汚いね」
「ご、ゴメン……。後でちゃんと洗うからもう少しだけ我慢しててね」


 そう、真夜は月夜を助けた時に校舎に激突、婚后に吹き飛ばされ地面を何度もバウンド、結構体の方は汚れていたのだ。
 恋人二人に指摘され、反省しながら自宅へと戻る真夜に赤音がこんな提案を持ちかける。


「だったらさ、『スパリゾート安泰泉』に行かない? 第二二学区なら遠くないし、混浴もあるんだよ」
「マジか! よーっし善は急げだ! 真夜、針路を第二二学区へ変更! 目指すは『スパリゾート安泰泉』だ♪」
「了解。でも真昼さん、赤音さん。混浴にするかどうかは考えさせてくれるかな? 前向きには検討させてもらうから」
「「はーい♪」」


 真夜が混浴を前向きに検討したのは単に二人をガッカリさせたくないという一心で、決して邪な欲望を抱いてるわけではない。
 トライアングルカップルが『スパリゾート安泰泉』で上琴をバッタリ出会うまであと少し。





 同じくシステムスキャンを終えた土白は土御門の部屋へ到着、ただしベランダから入る形で。
 中に入ると留守番をしていた(勝手に)舞夏が出迎えてくれた。


「兄貴に月夜、お帰りだぞー。ちょーっとベランダから入ってくるのはマナーが悪いとは思うけどなー」
「お帰り舞夏。留守番ご苦労さま」
「いやいや、気にすることは無いんだぞー。私もヒマだったからなー。それに兄貴の作ったチョコレートタルトに月夜がどんな反応するか見たいしなー」
「舞夏も心配性にゃー。お前に教えてもらったチョコタルトが不味いわけないぜよ」


 土御門はあくまで『舞夏だけに教えてもらった』ことで突き通そうとするが、世界はそんなに甘くは無い、チョコのように。


「へー、舞夏に教えてもらったチョコレートタルトかー。楽しみになってきたよ♪」
「私だけじゃないんだぞー。何を隠そう、五和協力のもとに完成させた珠玉の一品だからなー」



パキン


何かが割れるような音がした。
幻想殺しのような。


だが、間違いなく違う。とその音を聞いた金髪の少年は結論付けた。
結論付けるまでの所要時間0秒。


その音は今自分を下した少女のほうからする。ともネコ男は思った。
そして自分の前にいる義妹の顔がおそらく自分だからわかるであろう位僅かにこわばったのが見えた。


わずかとはいえそこは土御門舞夏である。
かなり上級のめったなことでは顔を変えないメイドの顔が僅かでもこわばるということは。





土御門がが振り返る間もなく氷漬けにされることを意味する。
「もーとーはーるぅううううう!!!!!!!!!!!!!!」
「にゃーっ!!!!!!!!」


悲鳴を上げるくらいの間はあったが。
そして、それだけで済むわけがない。


「ねえ舞夏さん?五和さんがどうしてここに来たのかしら?」
白雪月夜。別名雪女。
普段明るい彼女がこんな静かな声で顔を固定しながら話すというのはつまり。


「んーとだなー………とりあえず月夜落ちつこ」カチン!
優秀なメイドが凍結保存されることを意味する。





その頃、ミサワの買い物をしているキャーリサ、ミサワ、絹旗、レッサーはというと…


「うーん…レッサー、これもミサワに試着させてみてはくれないーか?」
「分かりました…」


今、四人はミサワの服を買うために、第七学区の『Seventh mist』にいた。


「ミサワさん、また服を持って来ましたよ。」
「だから、私はミサワじゃなくてミサカワーストと言ってんだろうが!!」


ミサワは自分の名前はミサカワーストと言っているのにレッサーがミサワと言うので怒っていた。
ちなみに、レッサーが服を持ってくるたんびに何度も同じ事を言っている。


「まぁ、とりあえず服を持ってきたので試着してください。」
「今度ミサカをミサワと言ったらミサカの電撃を放つわよ。」
「別に良いですよ。私は電撃には少し耐性がついているので。」


レッサーは上琴の新居に一回止まり、上琴の寝室に進入した時、美琴に何度も電撃を受けていたため、少し耐性がついていた。


「なら、今ここで電撃を放ちましょうか♪」
「今そんな事をしたら服が焦げるのでやめてください!!後で私に電撃を放っても良いですから!!」
「分かった。」


そういうとミサワはレッサーの持ってきた服を奪い、試着室のカーテンを閉めた。



(何よあのレッサーって子! ミサカのことバカにして! いつかシメて上下関係はっきりさせてやるんだから!)


 レッサーへの報復を誓いながらミサワはキャーリサが選んだ服をギュッと抱き締めていた。
 実はこの行動、試着する前に必ず行っていることなのである。


(お母さん、か……。ミサカが試着する度に褒めてくれるのは嬉しいんだけど、ちょっと恥ずかしいよ……)


 ミサワに『お母さん』と呼ばれるようになり、キャーリサのテンションはいつもよりも上がっており、ミサワが試着する度に大喜びしていたのだ。
 最初は途惑っていたミサワだが、キャーリサの厚意に徐々に慣れ始め、ぎこちないながらも笑顔を返すようになっていた。


(よし! 早く試着してお母さんの喜ぶ顔をもっと見よう!)


 『お母さん』のキャーリサの笑顔の為にミサワは次の試着を始めるのだった。





 更衣室の外ではキャーリサがワクワクしながらミサワの登場を待つ一方で絹旗はソワソワしながら、レッサーはげんなりとしていた。
 レッサーの方は無視して、キャーリサは絹旗がソワソワしている理由に気付くと、


「絹旗お前、上条当麻の所に行きたいんだろ? だったら遠慮はいらん、そのチョコを渡して来い。すまかったな、買い物に付き合わせて」


 絹旗を解放するも同然の言葉を彼女に告げた。
 キャーリサの言葉に反応したのは絹旗ではなく、自分も解放してもらいたいレッサーだった。


「絹旗がオッケーなら私もオッケーですね! ではキャーリサ様、今から上条さんの所に行っぐえっ!」
「誰が行っていーと言った? レッサー。お前はあの子の服を買い終えたらそのまま英国に帰るんだぞ。しかしお前もチョコを作ってたんだよな。……そーだ♪」


 レッサーが当麻の所に向かおうとするとキャーリサは彼女の襟首を掴み阻止すると、レッサーのチョコを取り上げてそれを絹旗に投げ渡す。


「面倒とは思うがレッサーの分も届けてやってくれないか? 渡す前に喰っても構わんぞ。むしろそーしてくれた方が笑い話になりそーだ」
「ならないですからね! ……絹旗、私はここまでのようです。そのチョコを上条さんに渡してください、お願いしますから」
「超任せて下さい! レッサーの想いが超詰まったチョコ、必ずお兄ちゃんに渡しますから! キャーリサさん、今日は超楽しかったです♪ いずれまた」
「おー♪ それまで達者でなー」


 レッサーのチョコを受け取った絹旗はキャーリサとレッサーに頭を下げてから『Seventh mist』を後にした。
 そこに試着を終えたミサワが照れくさそうに現れた。


「ど、どうかな、お、お母さん……」
「うむ、よく似合ってるぞ。さすがは私の見立てだなー♪」
「(自分で選んだ服を自画自賛するなんてさすがキャーリサ様、自信が服を着て歩い)ゲフッ! な、何するんですか!」


 キャーリサに対して失礼なことを考えていたレッサーを蹴り飛ばしたのはキャーリサではなくミサワだった。


「何かミサカの勘がお母さんに対してよからぬことを考えていたからつい……」
(くうっ、何て勘の鋭い人なんでしょう! この先、油断できない相手ですね)
「まー、レッサーが何を考えていたかは後で聞くとして。最後はお前が自分で服を選んでみよーか。私もお前のセンスを知りたいからな」
「う、うん、分かった。あ、あのねお母さん、ミサカは……ううん、何でもない。待っててね、すぐ選ぶから」


 ミサワはキャーリサの言動に思うところがあったのだが、この雰囲気に水を差すことはしたくないので言うのを止めた。
 服を吟味して、選び終わったミサワが試着室に入るのを見送ったキャーリサは溜め息を吐いた後で考え込む。


(うーむ、どーも『番外固体(ミサカ=ワースト)』と呼ぶのは抵抗があるなー。コードネームみたいで気に入らんし。……あの子のちゃんとした名前、考えんとな)


 ミサワの母親代わりを満喫しているキャーリサ、彼女の楽しい悩みが尽きることは無いようである。





 一方、土御門はバレンタインだというのに月夜からの激しくも冷たいお説教を受けている最中だった。



「いつも上条君のこといろいろ言ってるけど、元春も人のこと言えないね。」
「……いや、カミやんとは違うと思うんだぜい……」


「何か言った?土御門君」
「なんでもございません!!」
ぼそっと呟いた一言で窮地に立たされている土御門。
いや、窮地に立たされているというよりは首から下を氷漬けにされて床に立たされていると言ったほうが正解か?


「とりあえず舞夏も出してやってほしいんだにゃー。」
実は上条ほどでないにしろ、土御門も義妹のこととなると地雷を踏んでしまう。


「…ほう、土御門君はこの状態でもシスコンを貫くと。良い根性だねえ。」
「つっ、月夜サン?なんでこの状態で笑ってるのかにゃー?て言うか手に持ってるの氷の剣じゃないかにゃー??」


男は彼女の自制を期待してそう指摘する。
が、
「そうだけど?」
「にゃーっ!!やめてーっ!!!この状態じゃよけられないし、何か形がまがまがしいにゃーっ!!」


そうなのである。どうもいつも彼女が作る氷の剣と形が違う。


「まあね。なんか魔術かなんか知らないけど、連禁う打つかなんかの難しい本(本当はラノベ)に乗ってたのを参考にしたんだー。」
「…それってもしかして……。」


土御門は知っている。
その槍はかつて神の子イエスが十字架の上で死んだとき、死亡を確認するために脇腹に刺されたという伝説の……
「ロンギヌスの槍っていうらしいけど。」
「にゃーっ!!!!!!!!!」


成人崩しの比ではないであろう魔術的意味を持つ槍。「所有するものに世界を制する力を与える」といわれる槍。
氷でできたとは言っても少しはそっちの意味をもつかもしれない。
土御門は恐れた。


自分の彼女を。


そして二度と起こらせまいと誓い、この状況をいかに打破したものかを人生で一番頭を使って考えるのだった。



そして土御門はひらめいた。この状況で一番の選択肢を。


「この土御門元春、決める時には決める男ぜよ、さあ月夜、殺すなら月夜のキスを……最後のアッツイキスをッッッ!!」
「な!?元春!?……そのセリフは反則だよー……」


バタリ、月夜は倒れ、土御門兄弟の縛っていた氷は割れた。
月夜は土御門の嘘偽りのない言葉に弱いのだ。
氷が割れたのは月夜の集中力が切れてからである。


「にゃー……終わった。長い戦いだったぜい……」


月夜も気絶していて義妹も気絶している。…………義妹?


「にゃーん!!カミやんのピンチ!!カミやんがあれを忘れているんだとしたらヤバイぜよ!!」


土御門は去年に続く、あのアンハッピーバレンタインを思い出し、ドアを蹴破って急いで上条家にむかった。





その頃、初春、佐天はあの後、初春が目を覚まし、初春は神裂、シェリーからチョコをもらった。
そしてその後、神裂、シェリーとは離れ、初春、佐天は一回自分達の家に帰り、また集合していた。


「とりあえずどうしましょうか?」
「そうね、まず最愛に会わないとね。」
「じゃあ、私が電話しますね。」


初春は自分のケータイを取り出し、絹旗に電話を掛けるのだった。


「もしもし最愛さん、今どこに居ますか?」
『今ですか?ちょっと前にキャーリサさん達と一緒に超居たから『seventh mist』の入り口前に超居ますが?』


初春は絹旗が言った言葉に聞き捨てならない言葉を聞いた気がしたと思っていた。


「最愛さん、今キャーリサさん達と一緒に居たって言いませんでしたか?」


そして、初春の言葉に佐天も気になって、初春の電話に近づいた。


『え、言いましたけどそれが超どうしたのですか?』
「「それがどうしたのですかじゃないでしょ!!」」


初春と佐天は周りの人が『何事だ!?』っていうくらいの大声で電話に向かって言った。


『いきなり大声で超言わないでください!!って、もしかして飾利は超知らなかったのですか?てっきり神裂達が知っていて、飾利に言っていると超思ったのですけど。』
「知りませんでしたよ!!とりあえずその話は会ったときに聞きますから、『seventh mist』の入り口で待っててください。」
『超分かりました。』


というと、初春は電話を切り、すぐに絹旗が居る『seventh mist』に向かった。



 それから数分後、初春と佐天と合流した絹旗は『Seventh mist』から離れ、上琴新居二号に向かうように促す。
 実はこれ、レッサーからある頼まれごとをしていたからに他ならない。


―お願いです絹旗! 初春さんとキャーリサ様を会わせない様にして下さい! キャーリサ様に初春さんとヴィリアン様との関係がバレたらヴィリアン様に怒られますから!


 絹旗はどうして初春とヴィリアンの関係がバレるのがまずいのか良く分かっていなかったが、レッサーの頼みなので黙って聞くことにした。
 上琴新居二号に向かう途中、絹旗は初春と佐天に第一三学区であったことを出来るだけ簡潔に説明した。
 そのことに純粋に驚くのは佐天、キャーリサ来日の目的が気になっていたのは初春だった。


「……なんか当麻兄さんもアクセラさんも浜面さんも大変なんだね。でもみんな無事で良かった良かった♪ ね、飾利」
「そうですね、皆さんが無事なら何も言うことはありません♪(キャーリサさんは騎士派の皆さんと英国の方で事に当たってると思ってたのに……)」
「飾利? 超大丈夫ですか? 何だか超考え込んでた様な気がしたんですけど」
「そ、そうですか? 大丈夫ですよ、私は。でもどうしてキャーリサさんが日本に来たんでしょうね? 最愛さんは何か知ってます?」


 まさかそのことを聞かれるとは思っていなかった絹旗だったが、キャーリサのチョコが義理だと後で判明したので話してもいいと思い、素直に話そうとした。
 しかしそれは初春バカの二人の女性、神裂とシェリーに阻止されることとなる。


「飾利、こんな所にいましたか。実はとても大事な用事があるのを忘れてまして、こうして貴女を探していたんですよ♪」
「か、火織お姉ちゃんっ、そ、その、人前で抱きつくのは、や、止めて下さ~~~~いっ!」
「神裂、後10秒で交代だからな。それより飾利、私達のチョコはどうした?」
「ちょ、チョコですか? それなら家に帰ってそのままですけど?」


 自分達のチョコが初春の部屋にあることを知った神裂とシェリーは、初春を抱きかかえたまま、彼女の寮へと向かうことに。
 初春は知らない、この後で神裂とシェリーに『どっちのチョコが初春への思いが強いのか』というかなり困った審査を頼まれることなど。
 取り残された絹旗と佐天は彼女達を追いかけようとしたが、あの空間はどうにも慣れないので初春を見捨てる(?)形で上琴新居二号へと向かうのだった。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー