『マケドニア王国』
①建国 昭和17年末
②面積 約1000平方キロメートル
③人口 約6万人(昭和18年末現在)
④歴史
マケドニアは、元々は森林地帯であり、猟師や少数の山民が暮らしているだけでした。
しかし付近一帯が帝國
直轄領となり、更にこの地域が
獣人に与えられた事により、大きな変化が起こります。
多数の獣人が移住し、大規模な開拓が開始されたのです。
『マケドニア王国』の誕生です。
⑤産業
未だ軌道に乗っていませんが、農業と林業です。
ですが口の悪い者達は、『役所』が最大の産業だと陰口を叩いています。
これは『マトモに収入を得ている者は役人だけで、他の者達は彼等の消費を当てにして生活している』という、マケドニアの現実を皮肉ってのことです。
⑥税収
主な収入は帝國からの支給金です。国内からの収入は極僅かに過ぎません。
この支給金は、帝國直轄領で働く獣人達から得た税金から支払われています。これとは別に、建国時にも多額の準備金が帝國より下賜されています。
⑦政治
王政です。建国時の中心人物達が政治を独占しています。
⑧王国軍
常備兵力1500名。総人口の2.5%にも達しています。
この値は世界的に見て非常に高い、はっきり言って『異常』な程の率です。
これだけでも、マケドニアの『特殊性』が理解出来るでしょう。
⑨王国の中の帝國
公的機関として外務省が連絡事務所を設置。帝國軍も補助飛行場を保有し、少数の管理部隊を置いています。
また
帝國大陸鉄道が鉄道を敷設中です。私的機関としては、某商社が事務所(材木・その他の品の買い付け、食料・生活必需品等の売却の斡旋)を設置。
こうして見ると、国の収入から輸出入に至るまで、その全てを帝國に依存していることが分かります。帝國無しでは、明日にでも立ち行かなくなるでしょう。
『国家ごっこ』と揶揄される所以です。
⑩王国と獣人
帝國直轄領には20万以上の獣人が暮らしていますが、彼等はマケドニア王国には所属していません。マケドニアが管理しているのは、あくまで自国内の獣人のみです。
元からダークエルフは一つの組織(国)に所属していたのに対し、獣人はバラバラだったからというのが表向きの理由ですが、本当の理由は別の所にあります。
マケドニアの建国時、帝國は全獣人(帝國直轄領の獣人も含めて)をマケドニアの管理下に置こうとしました。
しかし思いがけない事態が起こります。獣人が『国内のことは全て獣人のみでやる』と通告してきたのです。
帝國は驚愕しました。
下手をすれば、『叛意あり』ととられかねない所業だったからです。
加えて、国家運営の経験が皆無(それどころか恐ろしく人材の乏しい)の獣人達に、小国とはいえ一国を運営出来る筈もありません。
ダークエルフでさえ、かなりの規模の顧問団を要求(これには彼らの政治的な目論見もあります)した位です。
混乱するのは目に見えていました。
当然、帝國は翻意を促しましたが彼等の決意は固く、最終的には帝國が折れることで合意しました。
これ以降、帝國は帝國直轄領の獣人達をマケドニアではなく帝國の直接管理下に置くことを決定したのです。
最終更新:2006年04月29日 20:47