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着火
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匿名ユーザー
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着火 04/05/10
屋外で焚き火の為に火を熾す時、張り切る奴が居る。
そういう奴はマッチかライタを用意して、まず捻った新聞紙に火を付け、小枝に移し、ようやく薪に火を移す。薪に火が付くと今度は組み方に拘る。何処で習ったのか知らないがそれは資源の無駄というものだ。
手前のじいさんの田舎の風呂は薪を燃やして沸かす方式で、そこに従兄弟が集うと火を起こすのは子供の仕事と称する遊びであったが、確かに短時間で着火させるには最も合理的であるように見える。ただしそれは小枝や新聞紙などを無制限に使える場合に限る。
本当のサバイバル技術としては、小枝を拾い集めるのは薪のついでとして可能でも、毎回紙という貴重な資源を使うことはしない。枯葉があるなら、また枯れた苔があるならそれを利用すればよいが、実は燃えにくい生木へ直接着火させる技があるのだ。これは殆ど燃やすものが無い場所で生木だけがある場合、また小枝を集めるのが面倒な場合、時間のない場合、少し格好付けてみたい場合、この技が有効だ。
まず、屋外で火を熾す以上はキャンプだかアウトドアだかサバイバルの真っ最中と想定し、当然の如く刃物を携行していることを前提に、その刃物で生木の表面を薄く削るのだ。鰹節ほど削らなくともよいが、例えば鉋をかける時、力を入れ過ぎて刃が深い角度で進入してしまい、薄く削り取ることに失敗してくるくる丸まった屑が本体から生えている状態になることがあるだろう。「杮(こけら)」と呼ばれるものだ。何度も失敗すると幾つもくるくるが溜まってゆく。これを携行している刃物で意図的に再現する。
あとはそのくるくるに火を付け、消えないようゆっくり角度を調整しながらくるくるから本体に燃え移すだけでよい。そこには小枝も捻った新聞紙も必要ない。大きい生木を一本だけ燃やすならばこの方法で充分だ。
この一本を燃やしたなら他に薪を集める必要がないが重くて動かせないという木に着火する又は立ち木をそのまま燃やす際の技術に有効な手段なのだが、その技術は通常の焚き火でも通用するのであって、つまり捻った新聞紙とはお子さまの技術に過ぎない。いい大人が刃物を扱えず軍手を嵌めたまま火を熾そうして、マッチの次に軍手を燃やすことはお子さまを通り越して軽蔑に値するわけだ。
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