夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

ケイネス・エ・(略)&ライダー

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かつてロード・エルメロイとまで称された名うての魔術師、ケイネス・エルメロイ・アーチボルト。
輝かしき名誉に彩られた彼の人生は、四つの裏切りによって幕を閉じた。

第一の裏切りは、ケイネスの生徒であるウェイバー・ベルベット。
小癪な若造はケイネスが聖杯戦争に参加するにあたり用意した、征服王イスカンダルの遺物を掠め取った。
のみならずイスカンダルを召喚してのけ、ケイネスの前におめおめと姿を表した。
師の威光に萎縮するウェイバーを見たときは溜飲が下がったが、召喚されたイスカンダルめに愚弄された屈辱は忘れていない。
そもそも奴らが邪魔をしなければ初戦でセイバーを倒せていたかもしれないのだ。忌々しい。呪いあれ。

第二の裏切りは、ケイネスが召喚したランサー、ディルムッド・オディナ。
ディルムッドは魔術師の駒という分を弁えず、ケイネスの婚約者たるソラウ・ヌァザレ・ソフィアリを籠絡した。
さらには敵であるセイバーと意を通じ、騎士道などという愚にもつかない理想を追い求めケイネスの戦略を根底からご破算にしてくれた。
最終的に自害させたことくらいでは何の慰めにもなりはしない。聖杯の中で永遠に苦しめばいい。呪いあれ。

第三の裏切りは、他ならぬケイネスの婚約者、ソフィア。
ディルムッドに心奪われた彼女は、ケイネスが魔術師として衰えたことを知るや即座に令呪を奪い自らがランサーのマスターたらんとした。
政略結婚の間柄ではあったが、ケイネスは真剣に彼女を愛していたのだ。だが、彼女はそうではなかった。
元凶はディルムッドだとはいえ、ケイネスの慕情は無残に踏み躙られたのだ。
それでも彼女を憎めないのは、やはり愛するが故なのだろう……。

第四の裏切りは、犬にも劣る卑劣漢である魔術師殺し、衛宮切嗣。
そもそもあの男は魔術師が当然備えるべき矜持など欠片も持ち合わせていない。魔術を下賎な機械と同列の手段としか認識しない、唾棄すべき愚昧だ。
何故あのような野良犬風情が、あれほど強力なセイバーを召喚し得たのか?
ランサーなどというハズレくじではなくあのセイバーをケイネスが召喚していれば、聖杯が既にこの手にあることは間違いあるまい。
とにかく……あの粗暴で下品で卑しく無知で不遜で卑劣極まる衛宮切嗣は、ことごとくケイネスの邪魔をした。
ケイネスが苦心して作成した工房は、ビルごと爆破するという野蛮極まる雑な工作で一瞬にして無に帰した。
ケイネスが誇りを掛けて挑んだ直接対決では、銃器や兵器を駆使するという魔術師の風上にも置けぬ痴態を晒した。
ケイネスが矜持と意地を捨てて誓約書に同意した夜、ランサーが自害した後、衛宮切嗣は伏せていた自らの手の者に命じケイネスらを撃った。
ケイネスは死んだ。ソフィアも死んだ。ランサーも死んだがそれはどうでもいい。
全てが衛宮切嗣のせいで狂ったのだ。憎い。八つ裂きにしても生ぬるい。地獄の業火で魂の髄まで焼かれてしまえ。呪いあれ。

そして、アーチボルトの血筋は絶えた。
ただでさえケイネスという家長が討ち死にし、魔術回路も破壊され、魔術の秘技も残せなかったのだ。
この先待っているのは名家の没落というありきたりな運命しかない。どこぞの一族の子を成すために女が担ぎ出されればまだ良い方だろう。

末期の瞬間、ケイネスが願ったのは何か。
愛するソフィアの存命か。
憎き衛宮切嗣の断罪か。
はたまた生家アーチボルト家の存続か。
何にせよ、彼はこう思ったのだ。


――こんなところで死にたくない


そして、彼は二度目の生を得た。



「では今回の私のサーヴァントはお前ということか、ライダー」
「そういうことになる。よろしく頼むよ、マスター」

目覚めたケイネスを出迎えたのは、衛宮切嗣と同じ東洋人の青年だった――少なくとも見かけだけは。
短く刈り込んだ頭髪、引き締まった身体、朗らかな笑顔。
ライダーのサーヴァント、草加雅人。またの名を仮面ライダーカイザ。
それが今回、ケイネスに与えられた新たな手駒。

「魔力も……問題ない、昔通りだ。さらに月霊髄液もある……」

自らの身体の検分を終える。どういう奇跡か、衛宮切嗣によって傷つけられた魔術回路は完全に修復されていた。
肉体にも不備はない。車椅子などという屈辱的な装置を使わずとも両の足で立って歩ける。
ケイネスは、ロードと呼ばれた頃の、全盛期の力を取り戻していた。
さらにはケイネスが作成した魔術礼装、月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)まで所持していた。至れり尽くせりとはこのことだ。




「マスターが腕利きの魔術師だとは、俺も運がいい。微力ながら、誠心誠意仕えさせてもらうよ」

ケイネスの魔術の腕を測ったライダーがにこやかに言う。
ライダー自身の強さはおそらくそう秀でたものではない。弱くもないが強くもない、平均的というところだろう。
だが、魔術師として復活したケイネスが潤沢な魔力と魔術で補えば、格上のサーヴァントにも十分に対抗できるはずだ。
今回ソラウはいない。よって魔力負担はすべてケイネスが負うことになるが、そこは大した問題ではない。
そう、問題は……

「誠心誠意、か。ライダー、貴様は人間の魔術師である私に従うことに疑問はないのか?」
「もちろんさ、マスター。俺はサーヴァント……魔術師の駒だ。決してあなたを裏切ることはないし、軽んじもしない」
「その言葉に偽りはないか? 以前の私のサーヴァントは、貴様と同じことを言って私を裏切ったものだ」
「なるほど、そういう経緯があったか。それは不幸な、外れのサーヴァントを引いてしまったな。
 しかし信じてくれ。俺は生前、一度だって嘘をついたことはない。絶対にあなたを裏切ることはないと誓うよ」

笑顔。その笑顔が、信用できない。
どうせこいつも裏切る。あの忠義の騎士を気取ったディルムッドのように。ギアスの裏をかいた衛宮切嗣のように。
ならばどうする。決まっている。躾のなっていない犬には首輪をつけるのだ。
躊躇すれば足元を掬われる。ケイネスは同じ過ちを繰り返す気は毛頭ない。



「令呪を以って命ずる。ライダー、私が死んだときは即座に自害せよ」
「……っ!?」

おもむろに放たれた令呪がライダーを縛る。
その意図は単純。マスターが死んだ瞬間、ライダーも死ぬ。一蓮托生の強制だ。
忠臣ヅラをしていたライダーの表情が歪む。人の良さそうな顔はどこへやら、憤怒と憎悪に塗れている。

「ほう、それが貴様の本当の顔か」
「……何のつもりかな、マスター。貴重な令呪をこんなつまらないことに使うなんて」
「保険だよ、ライダー。本当に私を裏切るつもりがないなら、何の問題もないだろう」
「そういうことを言ってるんじゃない。貴重な令呪を一画無駄に使用して、どういうつもりなのかと聞いているんだ」
「私の魔術を以ってすれば、一画程度ならさほどのハンデでもない。こうすることで私は貴様に全幅の信頼を置けるのだ。安いものだろう」

単独行動スキルを持たないライダーは、ケイネスが死ねばすぐさま後を追うことになる。
これでライダーからの能動的な裏切りは封じられた。ライダーの言うことが真実であれ偽りであれ、これで不確定要素をひとつ潰したことには変わりない。

「……いいだろう、今は納得しよう。だがこれっきりにしてくれ。俺にだって聖杯にかける願いはあるんだ。
 マスターの采配ミスで脱落するなんて結末は、俺にとっても願い下げだからな」
「わかっているとも。私はお前を信用しよう……お前が私を信用するのと、同じ程度にはな」

ライダーからの刺々しい視線を涼風のように受け流し、ケイネスは踵を返した。
手駒の誇りなど考慮に値しない。サーヴァントなど、所詮は魔術師の道具にすぎないのだから。
今宵、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの二度目の聖杯戦争が、始まりを告げる。




【マスター】
 ケイネス・エルメロイ・アーチボルト@Fate/zero
【weapon】
月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)
 魔術礼装。刃や盾など自在に姿を変える流体水銀。生体反応の感知なども可能。
【能力・技能】
 魔術全般。特に降霊術、召喚術、錬金術に秀でる。
【人物背景】
 第四次聖杯戦争に参加した魔術師。魔術協会本部、時計塔においてロード=エルメロイの名で知られるエリート中のエリート。
 風と水の二重属性。降霊術、召喚術、錬金術に通ずる。
 魔術師として非凡だがプライドが高く、魔術師であるがゆえに柔軟性に乏しい。科学にも疎い。
 婚約者ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリと共に聖杯戦争に臨むが、自身のサーヴァントであるランサーとの不和、また「魔術師殺し」衛宮切嗣との相性の悪さによって敗北。
 魔術師としての人生、誇り、婚約者、命、尊厳などあらゆるものを奪われた絶望の果てにセイバーに介錯され、死亡する。
【マスターの願い】
 聖杯戦争をやり直し、今度こそ栄光を手にする。



【クラス】
 ライダー
【真名】
 草加雅人@仮面ライダー555
【パラメーター】
 筋力:C+ 耐久:C 敏捷:D 魔力:D 幸運:E 宝具:C
【属性】
秩序・悪
【クラススキル】
騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。
対魔力:C
 魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。
【保有スキル】
オルフェノクの記号:B
 人為的にオルフェノクの因子を埋め込まれた人間。ライダーギアの欠陥を無効化する。
魔力放出(毒):B
 武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。いわば魔力によるジェット噴射。
 ライダーギアを用いて変身するライダーはどれもフォトンブラッドというエネルギーで駆動し、ツールを利用して繰り出す攻撃に強力な毒性を帯びる。
 ただしカイザギアは内蔵するフォトンブラッドがさほど潤沢ではないため、必殺技使用の都度エネルギーのチャージを必要とする。
反骨の相:C+
 一つの場所に留まらず、また、一つの主君を抱かぬ気性。自らは王の器ではなく、また、自らの王を見つける事ができない流浪の星。同ランクまでのカリスマを無効化する。
 生前のライダーは秘めた本心を他人に悟らせなかったため、自らのマスターといえどもこのスキルを認識することは出来ない。
【宝具】
『九一三式装甲鉄騎(カイザギア)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:自分
 悪の秘密結社スマートブレインによって開発された、強化戦士「仮面ライダーカイザ」への変身ツール。常時発動型の宝具。
 カイザギアは進化した人類「オルフェノク」の使用を前提としており、人間でも使用できないことはないが変身解除後に灰化・死亡するという欠陥がある。
 そのため「呪われたベルト」として次々と持ち主を変えたいわくつきのギア。
 本来なら変身するにはカイザフォンをギアに差し込む動作が必要であるが、サーヴァントとなった草加は魔力を纏うだけでタイムラグのない変身が可能。
『九一三式甲獣鉄騎(サイドバッシャー)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1-30 最大捕捉:30人
 カイザ専用として開発されたサイドカー型ヴァリアブルビークル。
 通常時は何の変哲もないサイドカーだが、戦闘時には二足歩行のバトルモードに変形する。
 右腕にフォトンブラッドバルカン、左腕に六連装ミサイル砲を装備している。ハサミ状の右腕や両足を駆使した格闘戦も可能。
『九一三式音速鉄騎(ジェットスライガー)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:5-30 最大捕捉:30人
 スマートブレイン製のライダーに割り当てられる超高速アタッキングビークル。ライダーギアに「3821」をコードを入力することで呼び出す。
 一見ただの大型バイクだが、最高時速1300km、ホイールを360°回転させることで瞬時に水平移動や局地旋回が可能。
 さらには空中・水中での活動もこなし、サイドバッシャーと同種のバルカンとミサイルを搭載するモンスターマシンである。
 ライダーの宝具は全体的に純機械製であるため神秘性は薄いが、巨体と神速を活かした突進攻撃は幻獣・神獣のそれにすら引けをとらない。


【weapon】
 カイザフォン 携帯電話としても使用できるレーザー銃。本来は変身の起点となる道具だが、サーヴァントとなった草加は魔力を纏うことで瞬時に変身できるためその用途はない。
 カイザショット デジタルカメラ型パンチングユニット。拳に装着することで必殺技「グランインパクト」を発動する。
 カイザポインター デジタル双眼鏡。右足に装着することで必殺技「ゴルドスマッシュ」を発動する。
 カイザブレイガン レーザーガンとレーザーブレードをX字に複合した銃剣。銃口から放ったエネルギーネットで敵を拘束し、必殺技「カイザスラッシュ」を発動する。
【人物背景】
 仮面ライダーカイザに変身し、オルフェノクと戦う青年。普段は好青年だが、実は卑屈で自己中心的な性格の持ち主。
 過去に自身と仲間が襲撃された経緯から、オルフェノクに激しい憎悪を抱く。
 幼少の頃をともに過ごした園田真理に偏執的な愛情を抱き、彼女と距離の近い青年・乾巧を何度も謀殺しようとさえした。
 純粋な人間であるが体内にオルフェノクの因子を埋め込まれているためライダーギアの使用が可能。
 オルフェノクとの戦闘に備えて鍛えていたためか、判断力・運動能力に優れ、話術による人心掌握も得意とする。
 物語終盤、オルフェノクとして生きることを決意した木場勇治によって殺害される。その決断を固めさせた一因は、皮肉にも草加自身のそれまでの行いだった。
【サーヴァントの願い】
 二度目の生とオルフェノクの根絶。木場勇治は絶対に殺す。乾巧もついでに殺す。

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