LOGE DE FUKASAWA

Habermas, Jürgen

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1929-

西ドイツの哲学者,社会学者。フランクフルト大学,マックス・プランク研究所を経て,再びフランクフルト大学教授。フランクフルト学派の第二世代の旗手と目されており,マルクスの「経済学批判」の精神を受け継ぎながら,後期資本主義という変化した社会状況の下で,実践的な企図をもつ社会理論の構築に努めている。実証主義,解釈学,システム理論などとの対決の中でその批判理論を展開してきているが,議論を貫いているのは初期市民社会の公共性をモデルとする「コミュニケーション的合理性」の基礎づけである。合理化を自然と人間に対する支配と操作の能力の拡大としてのみ捉える「道具的理性」の立場に反対し,支配や強制のないコミュニケーション関係の拡張として捉える「包括的な合理性」の観点から,理性的なコンセンサスに基づく社会関係の樹立を構想している。最近では日常的な発話行為を可能にする超越論的条件の再構成という言語論的アプローチによって,ドグマ的な規範主義や非合理的な基礎づけの可能性を探る一方,ポスト・モダン論との間に「近代」の性格づけをめぐって活発な論争を展開している。主著: Strukturwandel der Öffentlichkeit, 1962(細谷貞雄訳『公共性の構造転換』未来社,1973)。
cf. L'Espace public

20060421 Toshio O. / L'espace, p.10
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