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  • ろりしょたばとるろわいある@ うぃき
  • 遥かなるワイミーズハウス(前編)

ろりしょたばとるろわいある@ うぃき

遥かなるワイミーズハウス(前編)

最終更新:2007年12月23日 22:07

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遥かなるワイミーズハウス(前編) ◆sUD0pkyYlo


2人は考える。2人は考え続ける。
この殺し合いのゲームが始まって12時間、急転を続ける事態に振り回されながら、考える。
互いに離れた所に居ながら、同じように考える。

それは思考の断片。決して系統立てて練り上げられた論理や想像ではない。
けれども、考えるための時間は十分にあり、思考の断片はやがて1つの大きな筋道を作り上げていく。

ニアは考える。
(……こういう時、Lならどう考える? メロならどう考え、どういう意見を言うだろうか?)
メロも考える。
(……こういう時、Lならどう考える? ニアならどう考え、どういう意見を言うだろうか?)
そして2人の思考は、同じ方向に向かって集束していく。
まるで2人で相談するかのように、考察を深めていく。

思索を深めるには、それに相応しい場が必要だ。
そして、物理的にそういう『場』が用意できなくても、彼らなら十分に想像力で補うことができる。
ニアが脳内に思い描いたのは、Lの後継者になるべく教育を受けたワイミーズハウス。
メロが脳内に思い描いたのも、Lの後継者になるべく教育を受けたワイミーズハウス。
ニアの想像の中にも、メロがいる。メロの想像の中にも、ニアがいる。
どちらもまだ幼い姿。切磋琢磨していた頃の姿。Lが死ぬ可能性など考えもしなかった頃の姿。
期せずして、2人の思い描く映像が重なる。同じ夢を共有するかのように、互いの姿を幻視する。

互いに想像の中の仮想人格とはいえ、2人居れば議論ができる。異なる視点から考察を深められる。
けれども、仲の悪い2人だけではまとまるものもまとまらない。もう1人、司会役を務める人物が必要になる。
となれば、この場に登場するのは――もちろん、世界最高の探偵にして、彼らの憧れ。彼らの目標。
名探偵『L』、その人である。

        ☆     ☆     ☆

 「では……まずはニア。この時点で、我々はまず何を考えなければならないと思いますか?」

 暖炉の中で、パチパチと火がはぜる。暖かく光に満ちた、幻想のワイミーズハウスの一室。
 椅子の上で膝を抱えたLが、ジグソーパズルをしている幼いニアに問い掛ける。
 ニアは視線を上げることなく、パズルのピースを手にしたまま淡々と答える。

 「……ジェダ=ドーマの人格と性格」
 「そう、その通りです。分からないことは山ほどありますが、まずは彼の『方向性』を見極めねばなりません。
  趣味、嗜好、性格、特徴、目的……これらが分かれば、彼の動きを読むこともできる。裏をかくこともできる」

 Lは落ち着いた様子で言い切る。
 ジェダがいかに強い力を持っていようと、それを動かしているのは人間とそう差のない精神だ。
 それは謎の殺人者『キラ』に対して行ったのと同じアプローチ。Lは続いて視線をもう1人の人物に向ける。

 「では、メロ。あなたは彼の性格をどう見ますか」
 「一言で言えば『自信家』だな。それも誇大妄想にも近い信念を抱く、革命家タイプの人格だ。
  自己顕示欲も強い。用意周到に準備を進める根気強さもあるが、気分屋のような気紛れな側面もある。
  これらは、最初の広間での様子からも簡単に見て取れる。自分の性向を隠す気もない」

 パキリ。一息ついた幼いメロが、面白くもなさそうな表情で板チョコを噛み割る。
 彼の答えに軽く頷いたLは、膝を抱えたまま、指先で1枚の資料を摘み上げる。
 最初の広間でのやり取りの一部始終が記された資料。ジェダと、その部下と、一部の参加者の会話記録。
 もちろん、そんなものを実際に誰かが書いたわけではない。ここはあくまで2人の想像上の仮想空間。
 ニアとメロの記憶の一部を具現化させたレポート資料を弄びながら、Lは言葉を続ける。

 「そう――ジェダは自信家です。そしてどうやら、その自信に見合うだけの能力も持っているようです。
  ああして参加者の前に姿を現す時点で相当なものでしょう。袋叩きにでもされたらどうする気だったのか。
  あの血で出来た巨大な手の暴力や、首輪の爆破の脅しがあれば大丈夫、と踏んだのかもしれませんが……
  それにしても、参加者のことを舐め過ぎです。
  参加者に黒幕の情報を与えていいことなんて1つもありません。慎重を期すなら姿すら見せない方がいい。
  あの場にジェダが登場したのは計算でも何でもなく、本人の性格上抑えきれず、ということなのでしょうね」

 Lは一旦言葉を切る。
 ここに居るのはニアとメロの想像上のLで、だからニアやメロが見聞きした情報は全て知っている。
 最初の大広間でのジェダの言動、それがまずは推理の第一歩。そこから、考えられるだけ考える。

 「それから、この殺し合いのために用意した、これほどの仕掛け。
  島を丸ごと1つ用意し、様々な建物を配置し、支給品を用意し、参加者を集め……。
  ジェダがいかに絶大でいかに超常的な力を持っていても、これは容易なことではないはずです。
  相当な時間をかけて準備をしてきたはずで――にも関わらず、あの場で『ご褒美』のルールを追加してしまう。
  分裂した、とても読みにくい人格ですね。この先も彼の『気紛れ』には十分に注意した方がいいでしょう。
  ……そうそう、『ご褒美ルールの即決』と言えば、あのシーンで見逃せない重要な要素がもう1つあります。
  いえ、要素というよりも、『あるべきシーンの欠落』ですかね。2人とも、分かりますか?」
 「それを決める時、ジェダが部下に相談もしなかったこと」
 「ロクな部下が居ないんだろうな。リリスもQBも、どっちもバカにしか見えなかったぞ」

 ニアとメロは揃って即答する。出来の良い生徒たちに、Lは小さく微笑む。
 そう、小太りの少年とのやり取りで『ご褒美』のルールを決めたジェダは、その間、他の誰とも会話していない。
 この殺し合いの根幹を揺るがしかねない追加ルールだというのに、あまりに簡単に即決してしまっている。
 これが意味するところは、つまり……

 「その通りです。ジェダには『参謀役』と呼べるほどの部下が1人もいない。
  いくらトップダウン方式の組織を作っていたとしても、普通ああいう時には一言くらい相談するものです。
  実際に殺害数をカウントし、実際に『ご褒美』を届けに行くのは部下なんですからね。
  しかしその一言の相談すら無かったというのは、つまり彼が部下には何も期待していないということ。
  部下の判断や知性には一切何も期待せず、文字通りロボットか機械のように見なしているということ。
  ジェダの最大の弱みは、ズバリ、『組織力』です。
  子供丸出しのリリスと、頭数は多くとも知性には欠けている様子だったQBたち。
  おそらく、彼の使える部下はこれだけです。より優れた部下がいたなら、あの場で出てこないはずがない。
  ……ま、自信家のジェダは、そのことを弱点だとすら思っていないでしょうけれども」
 「逆に、自覚も無いから対策を取ろうとも思わないんだろうな。
  その気になれば、参加者を集めたのと同じ要領で、既に機能している組織を持ってくることも出来たはずだ。
  そう、俺が力を求めてマフィアに潜りこんだように」
 「私が合衆国を動かし、SPKという捜査組織を手に入れたように。二代目Lが日本警察を牛耳ったように。
  その点、ジェダにはそういう発想すら無い。
  自分自身の絶大な力だけでなんとでもなる、と考えている節がある……」

 デスノートで遠隔殺人を行うキラが厄介だったのは、警察組織の内部情報を得ている様子があったからだ。
 信奉者を増やし、マスコミを動かし、『第二のキラ』や『Xキラ』のような協力者を増やしていったからだ。
 夜神月=2代目Lがキラである、という仮説が厄介だったのも、日本警察が優秀な組織であったから。
 組織を利用する才覚。それが、キラという犯罪者が難敵となった理由の1つであった。
 しかし、今の敵であるジェダの場合、それが無い。
 本人が持つ力はキラよりも強大で、多彩で、圧倒的なものかもしれないが……ジェダ本人しか、いない。

 「組織については、これくらいでいいでしょう。続いては――『ご褒美』についてのリリスの説明。
  これについても無視できないポイントがあります。分かりますか?」
 「……自分の首輪に向かって『ご褒美を頂戴!』と言うとQBが届けにくる、という下り。
  ここで問題になるのは、何故『首輪に向かって言えば』主催者サイドに伝わるのか、ということ」
 「要するに盗聴器が仕込まれてるってわけだな。こうあっさり手の内をバラすあたり、相当自信があるんだろう。
  だが――さっきの考察と合わせて考えれば、あまり怖くはない」

 辿り着いたのは同じ結論。首輪に盗聴器がある、という推測。
 しかし、ここで初めて2人の反応が分かれる。
 ニアが浮かべたのは、憂鬱な表情。メロが浮かべたのは、不敵で攻撃的な笑み。
 メロはパキリ、と板チョコを噛み割りながら立ち上がると、床に蹲るニアを見下ろす。

 「ニア、お前ならこう言うだろう。『僅かなりとも情報が漏れる危険があるなら、慎重を期すべきだ』と。
  だが違う。さっきの考察を思い出せ。
  『ジェダにはロクな部下がいない。ロクな組織力がない』。
  盗聴って行為は、実は盗聴器を仕掛けただけでは全然足りない。
  盗聴器から得た膨大な生データを分析しなけりゃ使い物にならない、むしろそっちの方が大変な作業だ。
  総参加者数86名。これをリアルタイムで24時間監視するには、交代要員も含めて何人の人間が必要になる?
  いや、人数だけ居たってダメだ。ただ漠然と聞いているだけでは、その深い意味までは理解できない。
  あのQBが100体居たって、ロクな仕事は出来ないだろう。
  警察か何かを徴用して専門家チームを組まない限り、有効な盗聴などできやしない」
 「しかし、それでは『ご褒美を頂戴!』という発言も聞き落としたりするのでは?」
 「現代の諜報組織による盗聴でも、特定の単語をコンピューターで拾い上げるような処置がされている。
  俺はそれに近いシステムが組まれていると見た。
  いくつかの『キーワード』が用意されていて、それを口にしたらジェダに報告が行く、とかいった具合にな。
  1つは確実に『ご褒美を頂戴』。『盗聴』という単語もキーワードになっているかもしれない。
  怪しいところでは、『島から逃げ出す』、『ジェダをぶっ飛ばす』、『首輪を外す』といった、このあたりもか。
  逆に言ってしまえば――それらの『地雷』を踏まない限り、まず安全だと見ていい」
 「しかし、もしも気付かず『地雷』を踏んでしまったらどうするのです? 首輪を爆破されてしまうのでは?」
 「あの広間で示されていた、首輪爆破の条件を思い出せ。
  挙げられた条件は、『外に逃げ出す』『禁止区域に侵入する』『強引に外そうとする』、の3つだ。
  そこに『主催者への反抗』は入ってない。あの大広間での『見せしめ』が例外中の例外なんだ。
  反抗者が出ることは、容易に想定できたはずだ。それをいちいち爆破していたら『ゲーム』は破綻する。
  それに、ジェダ=ドーマは自信家だ。
  余裕たっぷりな態度を見せつけることに喜びを覚えるタイプの人格だ。
  ああいう奴は、安っぽく見られることを何よりも嫌う。臆病な小物と見られることを何よりも嫌う。
  爆破は脅しに留めて、ギリギリまで使用は躊躇うだろう――そこを、突く」

 メロは考える。幻想上のニアに反論しながら、考える。
 盗聴器があったところで、それを拾う側に十分な分析能力が無ければ宝の持ち腐れ。
 86人の動向を同時に追うなど、ジェダの部下の能力を考えれば明らかに処理能力オーバーだ。
 参加者数が減ってくれば危険は増してくるが、まだ今のところは大丈夫のはず。
 それに筆談など試みたところで、『魔法』等を使えば、水晶球などで遠くから覗き見ることも可能なのだ。
 万全の対策が打て無いなら、ジェダに情報を与えないことよりも、早くジェダに迫ることを優先するべきだ。
 仮にヘマしてジェダに警戒されたとしても、爆破は文字通り最後の手段。そう安易には使われまい。
 ジェダが余裕ぶっている間に出し抜ける余地は、十分ある。

 以上が、メロの結論。慎重より迅速を優先するメロの思考法。
 対して、ニアは――。
 真っ白なジグソーパズルを床の上で弄りながら、彼はメロの顔を見上げる。

 「なるほど、メロならそう言うでしょうね。『情報が漏れる危険よりも速度を重視すべきだ』と。
  しかしそれは違います。組織力の話よりも前の考察を思い出して下さい。
  『ジェダは自信家で、その自信に見合うだけの能力も持っている』
  今の私たちにとって、ジェダの能力は未知数です。あまりに分からないことが多過ぎる。
  もしかしたら、ジェダには可能なのかもしれない。
  QBたちを使わずとも、全員の盗聴器の音声を同時に聞き分け分析することが可能なのかもしれない。
  私だって、それが録画映像なら、モニタを並べて十数の動画を同時に分析・検討できるわけですし……。
  そんなわけで、重要な情報については、ジェダに一片だってくれてやるわけには行きません。
  必要ならば筆談をし、策を練り、確実に進んでいかねばなりません」
 「しかし、監視の方法が盗聴だけで無かったならどうするんだ?
  少なくとも、主催者側は『誰が誰を殺したのか』は分かるんだ。声だけではその判断は難しい。
  盗聴に加えて、『プラスアルファ』の『何か』があるのは確実だろうに」
 「それはそうですが、しかし現時点で情報の無い監視手段を恐れてもキリがありません。
  ひとまず、盗聴に対しては完璧な対策を期す。
  もしもそれでも防げぬような事態が起きたら、そのことを材料に次の推理が組み立てられます。
  とりあえず、首輪の現物を調べることができれば、もう少し詳しいことも分かるでしょう」
 「遅いな。そのやり方では、あまりに遅い。
  大体、首輪を手に入れたところで、俺たちの手に負えない技術が使われている可能性は高い。
  常識で測れない数々の異能の存在、お前も見ているはずだ」
 「そうですね。調べても無駄かもしれません。でも、調べもせずに諦めるのはそれこそ本末転倒です。
  時間がかかっても、確実に手の届くところから調べを進めるべきです」

 ニアは考える。幻想上のメロに反論しながら考える。
 慌てて走ってコケてしまっては元も子もない。自分たち以外にジェダに対抗できる頭脳はいないのだ。
 盗聴されている、と分かっているのだから、盗聴器からは一切の情報を与えてはならない。全て遮断する。
 その上で、ニアの動きがバレている様子があれば、そこから『他の監視方法』について新たな考察ができる。
 そうして1つ1つ足場を固めていけば、やがて確実にジェダの喉元に食いつくこともできるはず――。
 まずは首輪の確保。首輪の機能と構造の分析。
 勝負を賭けるのは、その後でも遅くない。

 以上が、ニアの結論。拙速より巧遅を良しとするニアの思考法。
 幻想の中のワイミーズハウスの一室の中、立ち上がったニアはメロと向かい合う。
 物理的に距離があっても、互いに相手の思考の大筋は理解できる。取りそうな行動は予測できる。
 だからこそ、言う。自分の方こそがより正しい道を進んでいると信じて、舌鋒鋭く斬りつける。

 「ニア、お前はきっと、安全な拠点を探してそこに篭り、じっくりと情報を集めようとするんだろうな。
  首輪を調べ、首輪の分解を図り、確実かつ安全な勝利を目指そうとするんだろうな。
  だが本当にそんな悠長にしている時間はあるのか? それで本当に間に合うのか?
  俺たちに与えられた時間は、無限じゃないんだ」
 「メロ、あなたはきっと、積極的に動き回るのでしょうね。
  自分から策を仕掛け、主催者側を揺さぶり、危険な地雷原を突っ走ろうとするのでしょう。
  けれど、本当にそんなことが可能なのですか? 果たしてそれで、生き残れるのですか?
  私たちが持っている戦闘力は、貧弱極まりないんですから」

 石橋の上を丹念に叩いて渡る性格のニア。壊れたつり橋でも走って渡ろうとするメロ。
 ニアのやり方では、間に合わなくなるかもしれない。
 メロのやり方では、早々に命を落とすかもしれない。
 どちらも一長一短。Lが持っていた絶妙のバランス感覚は、彼らにはない。しかし、だからこそ。
 黙って見守るLの視線に気付いた2人は、僅かに譲歩する。
 Lの存在を思い出したことで、少しだけ冷静になる。

 「……まあ、私も少し軌道修正が必要かもしれません。
  『組織力』に劣るジェダに対抗するには、やはり『組織』で対抗するべきでしょう。
  目先の情報を集めるより、『使える』人間を集めること。使える人数を増やすこと。
  『ジェバンニたち』のような優秀な手駒を手にする必要があります。
  それもできれば複数。その分、こちらも多少の譲歩が必要かもしれません」
 「……確かに、俺も多少の軌道修正が必要なのかもしれない。
  と言っても、今はそう多くの人間は要らない。足を引っ張るヌルい集団なら要らない。
  必要とあれば身軽に別行動が取れる奴。犯罪行為や殺人などといった、俺のやり方にも反発しない奴。
  そういう、いわば『マットのような仲間』が必要だ。
  使える仲間が1人増えるだけで、やれることの幅は大きく広がってくる」
 「……ま、そういうことです。ニアもメロも、自分に足りないものは分かったようですね」

 ひとまずの結論を得た2人に、Lは軽く声をかける。
 そんな彼が指先で摘み上げていたのは……腕時計。その短針は、『6』の数字を指そうとしている。

 「ところで2人とも、妄想はここらで終わりのようですよ。もうすぐ最初の放送の時間です。
  情報と思考の整理には役立ったようですが、いい加減、正気に返った方がいいと思いますけどね。
  今は夢の中でしか会えない身ですけど、これでも2人には期待してるんですから」

 Lの溜息と共に、ワイミーズハウスの幻影が遠ざかる。暖かな暖炉の前の部屋が遠ざかる。
 2人はそして現実に帰る。
 まるで本当に3人で相談しあったかのような充実した時間から、問題山積みの現実へと帰還する。
 ニアはタワーの展望室へ。メロは学校のプールサイドへ。
 あえて別れの言葉は口にせず、2人はそれぞれに、覚醒した。

        ☆     ☆     ☆

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