《ファイナルファンタジー(Final Fantasy)》
ドラゴンクエストと並ぶスクウェア・エニックス(以前はスクウェア)製の日本を代表するRPGゲーム。
普通「FF」と略される(他の略称もあるが、基本的にはゲーム名もアルファベットで「Final Fantasy」と表記されているためその頭文字をとるほうが一般的)。
当時ファミコン環境で苦戦していたスクウェアが「これが売れなかったら解散しよう」という意味で名づけて売り出したら結構売れたので、そのまま続編が作られるようになったのは有名な話。同社の名作RPGである「サガ」シリーズの原点のように言われるが、確かにFF2のシステムに近いものの基本的に別物である。
日本で最初にRPGの存在を大きく知らしめたドラクエ(DRAGON QUEST=DQ)シリーズとの比較がよく話題になり、日本製RPGの二大金字塔のように語られることも多い(有名なRPGにはウィザードリィシリーズもあるが、ゲームを直接知らない人すらDQとFFの名を知っていることからも知名度は雲泥の差と言わざるを得ない)。
DQとの大きな違いは、「主人公=プレイヤー自身」の視点でゲームを見せるドラクエシリーズに対して、FFシリーズはドラマ性が高く、主人公の存在を第三者視点で見せているという点である。感覚として、(ストーリーという点においては)映画を見ている感覚に近い。
またシステム的にも、RPGにつきもののレベル制を無くしてみたり、戦闘のターン制を無くしてみたり(アクティヴタイムバトルシステム。FFシリーズの戦闘において基本要素となっている)、オンラインゲームになったり、映画のようなムービーを取り入れたりとシリーズを通してチャレンジ精神旺盛。
こんなあたりも、ゲームシステムにあまり手を加えないドラクエシリーズとよく比較される。
現在はそのドラクエシリーズを作っていたエニックスと合併しているが、こうした違いからもうまく住み分けはできているものと思われる。
FF(とサガ)シリーズはBGMのよさにも定評があり、特にFF4のBGMはファン評価が高い。
どれくらい高いかというと小学校の音楽の教科書に載る程である。
ポプ
AC13収録の「Battle XIII」(ロープレバトル)や「Dance to Blue」(スパニッシュバラード)を手がけた伊藤賢治(イトケン)も初期FFシリーズに関わったサウンドプロデューサーの一人であるが、のちに伊藤はサガシリーズの中心的なサウンドプロデューサーとなった(※注)。なので、植松伸夫が中核をなすFFシリーズと、イトケンが中心となるサガシリーズのサウンドでは
NAOKIと
TAKAくらい音楽の方向性に差があると言っていい(ちょっとかじった人間でも、意外とそのあたり知らない人も多い)。
熱帯の
ジョブはFF3と5のジョブチェンジシステムによく似ている。
職名も被るものが多くプレイするとニヤリとすることだろう。
(補注)
イトケンは2001年にフリーのサウンドライターとなったが、その翌年から開発がスタートした「ロマンシング サ・ガ ミンストレルソング(ミンサガ)」でもBGMを担当している。
なお、スパニッシュバラードの歌唱を担当した岸川恭子は、ミンサガの対ミニオンバトルBGM「熱情の律動(リズム)」でも歌唱を担当していたほか、「シャドウハーツII」でも組んで仕事をしていた。
最終更新:2009年07月25日 22:17