56 :名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 19:00:16 ID:5mQubiFc
禁断症状ミハクラ小ネタ
苦手な人はスルー願います
禁断症状ミハクラ小ネタ
苦手な人はスルー願います
絡めた指先にそっと口づける。
不器用な遺伝子が生み出した幼い姿にふさわしい、小さな柔らかい手。
ゼントランの姿の時には、成熟した美貌に相応しい涙滴にも似た形の爪も、今は
丸みが強く、健全なクランらしい半月のツートーンだけが変わらない。
「ミシェル…」
困惑したような呼び掛けに、目だけで笑いを返す。
ふっくりとした手の甲の感触を指先に感じる。
「あんまりじろじろ見られても困る…」
いつもきっぱりとした物言いなのに、どこか歯切れ悪い語尾がいたずら心をくすぐる。
ペドの気は無いはずなんだけどな、などと心の中で呟くに済ませるのは、今のこの
身動きできずにいる宝物の機嫌を損ねないため。
「今だけだ」
クラン、ともう片方捕らえた掌にずらした唇で名をなぞると、彼女の肌に震えが
走ったのが感じられた。
食べたい程に可愛い。
でも、食べたらクランはいなくなってしまう。
ああ、ちくしょう。
ペドフィリアでカニバリストとはますます変態だな、と暴走する情欲に冷や水を
浴びせながら、歯が生え変わる疼きにも似た感覚を宥めようと唇をずらして
クランの右人差し指を軽く舐めあげた。
「ひぁう!」
上ずった声に煽られ、そのまま指先を優しくかじる。
「んっ…ぁ!」
その小さな悲鳴に下腹がずくん、と疼いた。
「あんまり小さいのも考えものだな」
「…ミシェル?」
「丸呑みしたって、足りなさそうだ」
ぽかっ!と額が叩かれ、反射的に目を閉じれば絡めていた指が振りほどかれる。
ずんずんと去っていく足音を聞きながら、ミハエル・ブランは呟いた。
「…宝物は、傷つけられないものだろ」
今日も、結局逃げてしまった。
傷つけたくないという自分の感情のために、結局はクランを傷つけてしまっている。
己の愚を嘲りつつ、彼は温もりの名残を惜しむように、そっと両手を握り締めていた。
不器用な遺伝子が生み出した幼い姿にふさわしい、小さな柔らかい手。
ゼントランの姿の時には、成熟した美貌に相応しい涙滴にも似た形の爪も、今は
丸みが強く、健全なクランらしい半月のツートーンだけが変わらない。
「ミシェル…」
困惑したような呼び掛けに、目だけで笑いを返す。
ふっくりとした手の甲の感触を指先に感じる。
「あんまりじろじろ見られても困る…」
いつもきっぱりとした物言いなのに、どこか歯切れ悪い語尾がいたずら心をくすぐる。
ペドの気は無いはずなんだけどな、などと心の中で呟くに済ませるのは、今のこの
身動きできずにいる宝物の機嫌を損ねないため。
「今だけだ」
クラン、ともう片方捕らえた掌にずらした唇で名をなぞると、彼女の肌に震えが
走ったのが感じられた。
食べたい程に可愛い。
でも、食べたらクランはいなくなってしまう。
ああ、ちくしょう。
ペドフィリアでカニバリストとはますます変態だな、と暴走する情欲に冷や水を
浴びせながら、歯が生え変わる疼きにも似た感覚を宥めようと唇をずらして
クランの右人差し指を軽く舐めあげた。
「ひぁう!」
上ずった声に煽られ、そのまま指先を優しくかじる。
「んっ…ぁ!」
その小さな悲鳴に下腹がずくん、と疼いた。
「あんまり小さいのも考えものだな」
「…ミシェル?」
「丸呑みしたって、足りなさそうだ」
ぽかっ!と額が叩かれ、反射的に目を閉じれば絡めていた指が振りほどかれる。
ずんずんと去っていく足音を聞きながら、ミハエル・ブランは呟いた。
「…宝物は、傷つけられないものだろ」
今日も、結局逃げてしまった。
傷つけたくないという自分の感情のために、結局はクランを傷つけてしまっている。
己の愚を嘲りつつ、彼は温もりの名残を惜しむように、そっと両手を握り締めていた。