マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

6-390

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
390 :名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 02:30:50 ID:GYN6GvBg
ミシェル帰還を願いすぎて妄想を形にしてみました

舌の肥えた皆さんを感動させるような技量は到底持ち合わせていませんが、
これも文章修行と恥をかきにきました

  • ミシェル×ちっちゃいクラン
  • エロなし
  • クラン両親とか捏造
  • え?マイクロン化して住んでるの?とか捏造
  • 少女マンガというかハーレクインというか・・・
  • ちなみに当方エロパロ初 投 稿 ☆
  • ・・・あーあ 

設定としては
ミシェルおかえりーーー!

怪我も治って無事に退院

このあたりからスタート


392 :share happiness ミハクラ:2009/03/06(金) 02:35:40 ID:GYN6GvBg
「良かったなミシェル!」
目覚めてからずっと付き添ってくれているクランの声が弾んでいる。
血のにじむようなリハビリの末に迎えた退院。
退院できたことは勿論嬉しいが、それよりもミシェルにはこの小さな幼馴染の
咲くような笑顔を再び見れたことのほうが何倍も嬉しかった。

多忙の中この時に駆けつけてくれた戦友たちと別れて、二人がまず足を向けた
のは姉の墓だった。
「きっとジェシカが守ってくれたんだ」
確信するように呟いて、胸の前で手を組んだクランは長い時間熱心に祈りを捧
げていた。


ジェシカの墓前を辞した後、「お前うちに寄ってけ」というクランの誘いに
従ったのは当然の流れだ。
おじさん、おばさん――クランの両親にしてミシェルの亡き両親の戦友でも
ある二人は、ミシェルをずっと実の息子のように可愛がりそして心配して、
入院中も勿論何くれと面倒を見てくれていた。
これまでのお礼と無事な姿を見せるのを兼ねて数年ぶりに訪れた彼を、クランの
両親は飛び切りの笑顔で迎えてくれた。
「無事で本当に良かった・・・!」
と、涙したのは意外にも偉大なゼントランの戦士たるおじさん―クランの父で
あった。
第一線を退いてなお筋骨隆々とした見事な体躯を丸めておいおいと泣く。
誇り高い戦士・ゼントランはかつて文化も愛も知らずにいたのが嘘のように
感情豊かな一面も持っていた。
愛すべき種族。
幼い頃畏敬の念を持って見上げた彼に愛情深く、そして全力で抱きしめられて
正直ミシェルは再び死線をさまよいかけたのだった・・・


「ちちうえは感情表現が派手すぎる」
自分のことは棚に上げて嘯くクランと共にミシェルはクラン家の食卓に着く。
もうついぞ忘れていた家族の食卓だ。
「たくさん食べなさい」
「ミシェルはこれが好きだったろう」
次々差し出されるほかほかと温かな料理たち。こうしてちゃんと顔を合わせる
のは数年ぶりだったから困ると思っていた会話は多少のぎこちなさを残しつつも
充分に弾んだ。

幸せだと思った。

姉が亡くなって、いや、姉と二人きりになって以来数え切れないほど一緒に暮
らそうと言ってくれた人たち。
大人ぶってその申し出を断り背を向け続けた自分はなんと愚かだったのだろう。
だけどその愚かに違いない時期があったからこそ、そしてアルトやルカ、歌姫
たちとの出会いがあったからこそミシェルは今またここに座っていることが出
来るのも事実だった。


「ミシェルはクランの姿が見えなくなると泣いて泣いて仕方なかったのよー」
なんて多分一生言われ続ける台詞を三回も聞く頃には日付が変わっていた。
クランの両親は当然泊まっていけという。
生死不明実質戦死で除隊扱いになっていたのでSMS宿舎に部屋はもうない。
だが元上司のオズマが手頃な住まいを手配してくれた。聞くところによると
クランだけでなく多忙を極めているはずの歌姫たちが率先して部屋を整えて
くれたという。(のちにアルトが「散々こき使われた」と愚痴っていた)
ありがたい話だ。
だけれどここの食卓を囲んだ後に一人で初めての自室に帰るのはあまりにも
寂しい。
なあに、また明日にでもクランについてきてもらえばいい。
今晩はここに厄介になろう、とミシェルは自分でも驚くほど素直に頷いたの
だった。



「で、オレはどこで寝たらいいですかね?」

泣いて笑って酒を浴びるほど飲んで早々にリタイヤした一家の主をよいしょ
よいしょと寝室に放り込んだ女二人はあとかたずけに取り掛かっている。
その背中たちに投げかけた疑問は至極当然であったのだけれど
「え?」
きょとんと振り返ったクランの母は娘と瓜二つの碧の目をぱちくりと瞬かせた。
そしてこともなげに言ってのけた。
「どこって、クランの部屋でしょ?」
「ははうえ!」
「お、おばさん!」
幼馴染の見事なコンビネーションで同時にうろたえる。
しかしながら現役時代、フロンティアにこの人ありと謡われたメルトラン・
エースはいっかな動じなかった。
「だってあなたうちに泊まる時はクランと一緒に寝れないといっつも夜中に
ぐずってたじゃない?」
「いつのはなしだ!」とは地団駄を踏むクランのセリフ。
「…おばさん、俺たちいくつだと思ってます…?」
「えーと、クランが9歳だからー」
「10もサバよまないでっ!」
「あらごめんなさいね。ゼントランってほら、見かけで物事を判断しないから」
…何だか大いに違う気がする。
「まあ、明日ミシェルのお布団干しとくから。もう遅いし今夜はとりあえず
クランの部屋で寝て頂戴」

…彼女のアタマの中ではミシェルはどうやらしばらくここに滞在予定になって
いるらしかった。


***********


「そのー…何だな」
「…ああ」

一言で言うならいたたまれない。
それ以外の何物でもない。

先程からクランはベッドの上でヒュドラのぬいぐるみを抱えて座りこみミシェルも
また彼女の勉強机の椅子に腰を下ろした姿勢のまま微動だにできないでいた。
小一時間この調子だ。
いつものふざけた会話どころか顔を合わすのもままならない。
ちらりと眺めた先のクランはぬいぐるみに顔を埋めるようにして伏し目がちに
なっている。
尖った耳の先がしょんぼりと少し下がっているのを目にしてミシェルは慌てて
視線を逸らせた。

一瞬でもかわいいと思ったら負けだ。
何に負けるってオノレの欲求に。

所在なく室内を見渡す。
数年ぶりに足を踏み入れた彼女の部屋は子供っぽさは抜けたがいわゆる乙女ちっく。
マイクロン化した外見年令にはふさわしかったけれど。
本棚にはさすがに理系の大学生らしく専門書が並んでいたが、部屋のあちらこちら
にはぬいぐるみも並び、今は閉めきっているカーテンはベッドカバーをはじめと
したリネン類と合わせたパステルカラーのチェック。もちろんレースのカーテン付き。
そしてミシェルが肘をついている、使いこまれて木目が美しい勉強机の上には
ローズトピアリーまであった。
「…これ」
ミシェルが何気なく手に取ったのは不自然に伏せられていた写真立て。
彼のしなやかな指がそのナチュラルウッドのフレームに掛かった瞬間、クランが
とんでもない悲鳴をあげた。
「うああっ!見るなあ!」
勢いよく飛び掛かってくる彼女を慣性でひょいとよける。
「馬鹿!貴様それを離せ!」

先程までのしおらしい姿は何処へやらポカポカと背中を殴られながら手にして
しまったそれを見て、ミシェルは柄にもなく頬を赤らめた。

小綺麗な顔が笑っている。

肩越しにわずかに見える背景は覚えのあるフォルモの一角、あのころ好んで着ていた
そのジャケットはそういえばクランに選んでもらったものだと、彼女は今も当時も
気づいていただろうか?

フレームにかっきりと収まっていたのは他でもない、ミシェル自身であった。

片眉を跳ね上げた、造作ばかりは整った顔は鼻っ柱をへし折ってやりたいほど生意気だ。
だけどその眼差しときたらもう・・・!
ミシェルは絶句する。過去の自分にだ。
胸焼けしそうなくらい甘い、甘い甘いその眼差しの先にクランが居たのは間違いない。

「・・・・なんてこった・・・」
呆れたため息は客観的に突きつけられた事実に対するものだったのだが
「おおおおお前だって似たようなものではないかぁあ!」
見事に誤解して声をひっくり返すクランの言葉に、彼は自分が一度死んでいたことを
思い出した。
世の中には『遺品』という単語がある。
「・・・・・ヘルメット。見たのか?」
「は、恥ずかしいやつめ・・・!」
ミシェルは今度こそ顔から火を噴きそうになった。
あちゃーと机に突っ伏した彼から写真立てを必死の思いで取り返したクランは
それを両手で大事に胸に抱えてプイ、と背を向けた。

「そっそもそも何ゆえあの写真なのだ!?もっとこう映りのいいものとか大きい
私とか・・・」
「クラン」
「大体お前というヤツは・・・!」
「なあ、クラン?」
「ミ・・・」

「『あの時』のオレの言葉、ちゃんと聞こえたか?」


勢いよく振り返った彼女の周りを青い艶やかな髪が流線を描いて彩った。
美しいな。
純粋にそう思う。見開かれた碧の瞳も、いっそう上気した頬も、彼女が隠して
いた、けれどとっくの昔から気づいていた自分への想いも。
こみ上げる感情を抑えきれない。

「愛してるよ」

歌うように、囁くように。
もう一度はっきりと彼女に伝える。
いや一度ではなく、彼女を愛しいと思うその感情のままに、何度も何度でも
伝えたい。
「・・・おまえというやつは・・・」
ああ綺麗な瞳からぽろぽろと涙が零れ落ちてゆく。

泣かせたくないという気持ちと、我侭勝手なこの幸福な光景をいつまでも見て
いたいという真反対の感情をせめぎ合せてミシェルは彼女を掬い上げるように
抱きしめた。
「みしぇるう・・・」
立ったまま抱きしめられた彼女の顔はいつもと違ってミシェルの髪に埋まって
いる。くすんくすんと鼓膜を揺さぶる嗚咽。
頬を押し当てた幼い胸は記憶のものよりもずっと柔らかく、甘い香りがした。
早鐘のように鳴る鼓動と、ワンピース越しに感じる体温を共に肌で受け止めて
ミシェルはうっとりと目を閉じた。

ああ、自分はこれを感じるために還ってきたのだ。

生きている。
唐突に湧き上がった生の実感に突き動かされて、下から口付ける。
ぽってりとした小さな口唇を啄ばんで角度を変えてまた重ねる。食べてしまう
かのように感触を味わってそっと吸い付いた。
ちゅ・・・とかすかな音を立てて離れる刹那、睫毛が触れるほどの距離で見つめあう。
とろりと潤んだその両目に自分を映しこんで甘えるように見上げると、細く
しなやかな両腕がブロンドの頭をかきいだいた。
頭のてっぺんに押し当てられる柔らかい感触。
見なくても分かる、桜色に色づいた口唇がそっと吐息で綴った。



おかえり、と。


(了)

クランの両親の呼び方は小説版を参考にしました

ぴろぴろ先輩の帰還をメガネの底から祈ってます!
期待してるんだぜ!劇場版・・・!

以上、スレ汚し失礼しました
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