マクロスFRONTIERでエロパロ まとめwiki

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匿名ユーザー

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564 名無しさん@ピンキー sage 2008/05/26(月) 22:57:53 ID:4IyXT/Ai
108だが、ひさかたぶりに投下。7話の後のアルト×シェリル。
ちなみに8話は今夜放映組なんで、本編とはいろいろ違ってても許してくれ。



かたかたかた…
と、PCのパネルを操作する。
放課後の教室は、もう薄暗く、アルト一人残して誰もいない。
「ちっ」
モニターに映し出されるのは、フロンティア内の有名ジュエリーショップのHP。
数々の輝きが、アルトの視線に次々と流れていく。

わかっているさ…

いま自分の行おうとしていることが、どれだけ無意味なことに過ぎないとわかっていても、アルトはクリックをやめられない。
先の初陣から一週間がたとうとしていた。
フロンティアに無事帰還したアルトを待っていたのは、新統合軍から派遣された研究員達。バジュラの母艦内を唯一肉眼で目の当たりにしたアルトは、細密な報告をただちに要求された。
なにせアルトの機体に蓄積されていたデータは、機体もろとも木っ端微塵にされたのだ。
彼の生還は、彼が今回犯した命令違反行為を不問にするほどの功績に値したようだ。
アルトがやっと開放されたのは昨日のことであり、登校した学園では、欠席した分の課題レポートがすかさず彼を追い立ててくれた。


「では、ここでシェリルノームさんの会見を…」
PCに別窓で開いていたTV放送に、彼女の姿が映る。
アルトの指の動きが止まる。
「シェリル…」
フロンティアのすべての報道番組は非常事態宣言の日から、ギャラクシー関連とバジュラの特番を連日のように組んでいた。その中で、シェリルノームの名は、否応なくこのニュースの中心にあった。
彼女の故郷を突然襲った悲劇。故郷に戻れなくなった歌姫。
マスコミは彼女にひっきりなしにコメントを求め、番組の中の彼女は冷静に彼女の役割を果たしていた。
その右耳にちらちらと映る小さなイヤリング…
アルトは無意識に唇を噛んだ。

なぜ、俺はあの時…

一瞬の判断さえあれば…あの時、イヤリングをつかんでコクピットから脱出も可能だったはずだ。
「くっ」
あれは彼女にとって、この世でただひとつきりの母親の形見の品だ。
わかっている。
このフロンティア中を探したって、たとえ同じものを探し得たとして、それが代わりになるはずもないことを…
ルカの命を救ったこと、バジュラ母艦の貴重な情報を得たこと、仲間は乱暴に肩を叩き、アルトの栄誉を称えたが、…必ず持ち帰ると彼女に誓った己の言葉が重くのしかかる…


ふいに、覚えのある甘い香りがただよう。
次の瞬間、背後から両目を塞がれ、アルトは息を飲んだ。
「…………シェリル?」
「あら、わかっちゃった?」
優しい声だった。
アルトは首を乱暴に振り、銀河の妖精からの拘束から逃れるように、立ち上がった。
「おまえ、どこからっ!!」
PCには、彼女の記者会見の映像が繰り返し流れている。
「ちゃんと正門からきたわよ」
にっこり微笑みながら、シェリルは、変装用のサングラスをはずす。
「やっぱり広いわね、この学校。さすがフロンティアでもトップレベルなだけあるわね」
「だから…どうしてここに…」
忙しいはずじゃないのか、と言葉を続けるより早くシェリルの言葉が遮った。
「アルトの顔を見にきたの」
ついっと、アルトを見上げてくる。
「なかなか連絡とれないし、電話もこないし、こっちから出向いたほうが早いかな、って思って、…あら?」
シェリルの視線がつけっぱなしのモニターに向かう。
慌てて、手を伸ばして、遮ろうとしたが、間に合わなかった。
「なぁに、柄にもないサイト見ているのね?」
「こ、これは…」
駄目だ、いいこじつけが思い浮かばない。
突然現れた当の本人に、アルトは半分パニックに陥っていた。
「ごめん、シェリルっ!!」
結局、頭を思いっきり下げるしかなかった。
謝ればすむ問題ではないことを承知で、でも謝るしかなかった。
「俺…おまえのイヤリング…」
「私の言った通りでしょ?」
返ってきた言葉は柔らかな響き。
アルトが恐る恐る視線を上げると、はにかんだようなシェリルの瞳が飛び込んできた。
「私のママのもたらす幸運は、百発百中なんだから」
「シェリル…」
「アルトをちゃんと無事に帰らせてくれた。凄いでしょ?」
シェリルはアルトに歩み寄る。
また鼻腔につく甘い香り。
反射的にアルトの脊髄を走らせるなにかがあった。


忘れもしない部室のロッカールーム。
狭い空間に密着した肌。バイブモードの携帯が、アルトのスラックスのポケットで震えだした途端、耳元に漏れた喘ぎ…
あまりにも生々しく、熱を帯びたその声が、あっさりアルトの脳裏に細密なまでに蘇る。



正直、あんなに「女」と密着したのは初めてだった。ランカともバルキリーのコクピットで似たようなことがあったが、彼女は「女の子」だ。


「アルト?」
そんな無防備すぎる顔なんか見せないでくれ。
知らず知らずに頬が火照ってくるのを隠したくて、俺は椅子にかけてあった鞄をとる。
とにかくこいつから、いまは離れなければ、そう頭の片隅でキンキン警報が鳴り響いている。
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