いのちのたま(ポケモン)

登録日:2025/07/26 Sat 22:02:34
更新日:2025/08/01 Fri 12:19:08
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wiki籠りは 命が 少し削られた!


持たせると 攻撃するたびに HPが 少し 減ってしまうが 技の威力が あがる。
アイテム欄での説明(ポケモンSVより引用)


「いのちのたま」とは、第四世代から登場した対戦用アイテム。
英語圏での表記は“Life Orb”。
攻撃力を上げる代わりに自らのHPを代償にするというピーキーなアイテムである。

紫色の宝玉の形をしており、中に黄色の輪が浮かんでいる。

概要

持たせると、技の威力が1.3倍になる。ただし、攻撃後に自分のHPが最大HPの1/10減る。

「いのちのたま」は、ポケモンバトルにおいて強力な火力補助アイテムとして知られるどうぐである。
どんな技でも火力を上げるという自由度の高いリターンと体力が減るというリスクを併せ持っている。
「攻撃は最大の防御」という言葉を体現するどうぐ。

他の火力上昇系どうぐは効果範囲が狭いか、1.5倍という高い上昇率だが技を一つしか出せなくなる制限もつくどうぐなので、戦略の自由度を維持したまま火力アップできるこの道具は対戦勢の間で重宝されている。

中でもゲッコウガエースバーンといった変幻自在組は「いのちのたま」の臨機応変な火力上昇と相性が良く非常に多く使われた。
なお、技を外した場合はHP減少効果は発生しない。


効果の詳細・特徴

  • 対象となる技
    • 物理技・特殊技のいずれでも有効。
      変化技には効果なしだが、HP減少の効果も発生しない。
  • 火力上昇
    • 技の最終ダメージが1.3倍に上昇。
    • ただし、ダメージ固定技(「りゅうのいかり」や「ちきゅうなげ」等)はその限りではないが、HP減少は受ける。
  • HP減少
    • 攻撃成功時に最大HPの1/10を失う。小数点以下は切り捨てだが、必ず1は食らう。
      故に間違ってもヌケニンに持たせてはいけない。
    • 技を外したり守られたりした場合は減らない。
  • 持ち物がバレる
    • 「いのちのたま」の効果が発動した際には「〇〇は 命が 少し削られた!」というテキストが出る。
      つまり、対戦相手には持ち物がおみとおしというデメリットがある。

バグみたいな仕様

特性が『マジックガード』のポケモンに持たせると、
HP減少を無効化するが1.3倍効果は残るというノーリスクな火力強化アイテムとして機能する。

また、特性が『ちからずく』のポケモンに持たせた場合、『ちからずく』の対象になる技を使ったときに限り、
上記同様にHP減少が無効化され、1.3倍効果(ちからずく自体の効果でも1.3倍になるので実質1.69倍)のみ残る。
追加効果の発生率が0%になる点は変わらない。

これについては「バグでは?」という声もあったが、近年ではNPCの相手トレーナーも『ちからずく』のポケモンに「いのちのたま」を持たせているので、公式公認の仕様と相成っている。


他の火力上昇アイテムとの比較

特定のタイプの技の威力を1.2倍にするどうぐ。デメリットはない。
上昇幅が低く、効果範囲も1タイプ限定と狭い分リスクのないどうぐ。

対人戦で専用技などの強力な1技のみ(例:ウーラオスの「あんこくきょうだ」)で戦うのならばこだわり系を持たせれば済む話であり、先制技等も使う汎用的な技範囲ならばリスクを取ってでも「いのちのたま」が使われる事が多い。

基本的には旅パ用アイテムだが、役割論理のように原則火力強化アイテムしか採用しないパーティや、「同じタイプの複数の技を1匹で使い分ける」などの運用が必要なポケモンを使う場合には、プレートやタイプどうぐにお呼びがかかることはある。

  • たつじんのおび
技が効果抜群だった際に技の威力を1.2倍にするどうぐ。
発動条件が限られている上に上昇幅も低いが、こちらもデメリットはない。

鈍足高耐久かつ抜群を取れる範囲が広い場合など、「汎用性が高い代わりにHPを削る」という「いのちのたま」のデメリットよりも「条件は限定されてもHPを削らない」という「たつじんのおび」のメリットのほうが大きくなるポケモンからお呼びがかかることがある。

プレート系よりは汎用性が高めであるため、持ち物被りが発生しそうな際にも代替品として候補になる。

技を一つしか出せなくなる代わりに攻撃力を1.5倍にするどうぐたち。

こだわり系にありがちな立ち回りとして、せっかく高火力を押し付けても相手に受け出し交代され対面不利を作るという状況がある。
この時取れる行動は自分も交代するか、相性不利でもゴリ押すかの二択だが、「いのちのたま」なら相手に合わせて使う技を変えられるので、メインウェポンとサブウェポンのタイプ補完に優れたポケモンであれば「いのちのたま」の方が向いていると言える。

また、「いのちのたま」の利点として変化技も使えるという物があり、「つるぎのまい」などで能力を上昇してから攻撃するという芸当は技が限られるこだわり系にはできない戦法である。

  • ちからのハチマキ/ものしりメガネ
それぞれ物理技/特殊技の威力を1.1倍にするどうぐたち。

デメリットなしで物理技/特殊技を全て強化できるが、上昇幅は低い。
「いのちのたま」、「こだわりハチマキ」or「こだわりメガネ」、「たつじんのおび」いずれの制約にも不都合が生じた場合に使われる。


持たせたいポケモンたち

毎ターン最大HPの1/10を減らすというデメリットから、少しでも被ダメを減らしたい鈍足高耐久なポケモンに持たすのは勧められない。

「いのちのたま」と相性がいいのは高速アタッカー、とりわけ低耐久のポケモンだろう。
それ以外のケースでは耐久が高めのポケモンでも積みアタッカーであれば使われることがあるほか、素の火力が低いポケモンを可能な限り強化する目的でも使われることがある。

早い話、相手から殴られる前に殴ってなるべく大ダメージを与え、あわよくば1、2体落とすという立ち回りが前提である。
反撃を受けて落ちたとしても、相手のパーティを半壊に追い込めればそれで十分なのだ。

ゲッコウガやパオジアンなどの優秀なタイプ範囲と先制技を打ち分けたいという願いにも応えてくれるのはありがたい。
ミミッキュのようにHPが減っても『ばけのかわ』で防げるという優秀なポケモンもいる。

また、上記にあるように『ちからずく』のポケモンはデメリットを無効化してメリットのみを享受できるため、これらのポケモンに持たせるのも鉄板と言える。

前述の通り「物理・特殊の区分無く一律で技を強化出来る」点も地味ながら重要なポイント。
これにより二刀流/両刀型のポケモンにも有用である。二刀流型が最近落ち目なのは置いといて
原則として火力上昇アイテムのみが採用される役割論理においては、「こだわりハチマキ」「こだわりメガネ」と並ぶ「三種の神器」として重宝される。

ただし、ここまで述べたように、火力上昇倍率がこだわりアイテムより低めである点や、HPが減る点などが割とデメリットとして大きいため、(ヤケモンに限らずだが)具体的な仮想敵などを考慮した上で持たせたい。


ダイマックス

剣盾ダイマックスにおいて、ポケモンの種類に全く関係なく、かつ能動的にダイマックス技の威力を伸ばせるアイテムで強化倍率が一番高いのはこの「いのちのたま」。

これよりも強化倍率が高いこだわり系アイテムはダイマックス中だと効果を発揮しなくなるためである。


余談

他の玉系アイテムの採用率が控えめなので対戦勢からは単に「珠」と略されることが多い。

なお、劇場映画『アルセウス 超克の時空へ』でアルセウスが作り出したのは「命の宝玉である。


追記修正はHPを削っても良い方にお願いします。

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最終更新:2025年08月01日 12:19