美国織莉子

魔法少女おりこ☆マギカに登場する魔法少女の一人。
作者に「ラスボスっぽい主人公」と言われているとおり、同作の主人公とラスボスの二つのポジションを兼任している。
同じ外伝作品であるかずみ☆マギカの主人公・かずみに比べ主人公らしくない。
1巻の活躍はほぼ杏子に取られており、主人公(笑)扱いされてしまっている。
加えて、主人公なのに1巻の表紙にいない、2巻の表紙でもセンターをまどかとほむらに取られキリカと共に後ろにいるなど、主人公としてどうなのだろうか?
もっとも本作作者が明確に主人公と証言しているモノのタイトルにキャラクターの名前が使われていても、そのキャラが主人公ではないケースなんていくらでもあるので、注意は必要。

内面を見るに心優しい少女ではあるようだが、第一巻の時点では目的の為には手段を選ばない性格ととれる。
父は政治家の美国久臣で、母は早くに亡くしている。
物語冒頭でキュゥべえと契約し、魔法少女になる。
私服では髪型をポニーテ-ルに、そして巨乳であり、スタイルは結構良いほうである。
幼女姿はそのまま幼女化させたような容姿だが、とてつもなく可愛い。
自分の父親を尊敬している。また裕福な家庭であるような描写がある。
制服姿の彼女を見た見滝原中学校の生徒が「お嬢様学校の白女」と言っているが、正確な学校名は不明。
初期案では虫を見るような目をするという無茶なことが書いてあったらしい。


魔法少女としての織莉子

魔法少女服は純白のショールの付いた帽子を被り、白い衣装を身にまとっており、銀の髪も合わせて真っ白である。
ソウルジェムの色は白(作者曰く、パールっぽい光沢)、シンボルマークは楕円、変身後の位置は胸元。
武器は浮遊する宝石のようなもの。
同時に未来を見通す能力を持ち、契約直後に魔法を使いワルプルギスの夜の襲来を受けた見滝原の惨状と、そこで誕生する誰にも倒せない存在を知る。
それが解き放たれることを阻止するために、キュゥべえにゆまのことを告げる一方親友であるキリカとともに「誰にも倒せない存在」となりうる魔法少女を探し出すため「魔法少女狩り」を行うようになる。
また、何より彼女の存在を印象付けているのは、その身にまとった圧倒的なプレッシャーであろう。
初対面時、最ベテランの魔法少女である巴マミをも怯ませたその迫力は、まさに「ラスボス」の称号に相応しいと言える。

友好関係

唯一友人と呼べる存在は、自身を「政治家の娘」ではなく個人として見てくれたキリカであり、彼女に対して「貴方が居なければ自分はとっくに壊れていた」と発言し、最終決戦にて魔女化して抜け殻となったキリカの亡骸を庇うといった行動を見れば一目瞭然である。
キリカの方も織莉子を病的に愛しており、二人の絆が見て取れる。
普段は紅茶を嗜む優雅な生活を送っており、キリカが織莉子に懐くように彼女もまたキリカに依存している。

織莉子の願い

彼女が魔法少女になった時に叶えた夢は、「自分が生きる意味を知りたい」というもの。
織莉子の父親である久臣は政治家であり、周囲の人々から尊敬される存在であった。
織莉子は名士の娘として何不自由なく育てられたが、あるとき父親に経費改ざんなどの不正疑惑が持ち上がり、それを苦にしてか父親は自殺してしまう。
それまで優等生で通っていた織莉子だったが、汚職の疑惑がかかっていた父を、自殺という形で亡くして以来世間から冷ややかな目で見られるようになる。
そうした経緯から自分は織莉子という個人ではなく、久臣議員の娘としてしか見られていなかったということに気付き、彼女は自身のアイデンティティを喪失してしまった。

そこへ現れたキュゥべえと契約し、未来を見通す魔法少女となった彼女は、やがて世界が「誰にも倒せない存在」により滅ぼされるのを予知しそれの誕生を阻止することを自分の生きる目的とすることに決めたのだった。

最後は魔女化しキリカの死体を杏子の攻撃から庇い致命傷を負った織莉子は、「私の世界を守るため」と、一連の事件の動機を語った末、ほむらによってソウルジェムを撃ち抜かれる。
これで魔法少女狩り事件にようやく決着がついたと思われたのだが、死の間際に最後の一撃をまどかに放ち絶命させた。
結果的にまどかを救えなかったほむらは再び時間遡行を行うがその行為を織莉子は「違う道に逃げ続けている」と評している。

数十名もの行方不明者を出した見滝原中学校の無人の校内で織莉子は再びキリカと出会う。
織莉子は善意とは言えど、奪った命の罪悪感に悩んでいたが、明るい笑顔を浮かべるキリカに手を差し伸べられ、その手を取って歩いていった。
どんな形であれ、一度失われた「私の世界」を取り戻すことができたのは、彼女にとっても救いとなったのであろう。

最悪の魔女の出現阻止のため、彼女が取った方法は魔法少女の虐殺である。
死を迎える瞬間と思われる場面で、彼女もそれを悔やんでいたものの結果的に彼女の行動は、やがて来る災いから世界を救うことになった。
杏子達によって倒されるべきラスボスであると同時に織莉子もまた世界を思い救うために行動した紛れもない「主人公」であったと言えよう。

その一方で、彼女が真に望んでいた「生きる意味」はこの世界の未来に殉じる事ではなく、
唯一の理解者であり『友人』であるキリカと共にある未来だったのではないか……とも取れる描写もあり、「彼女もまた他の魔法少女たち(そして多くの魔女たち)同様、真に望む物は手に入れていない」という評価もある。

関連項目
バケツさん

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最終更新:2012年12月27日 16:57
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