国際社会と国際法
1 国際社会の成立
1)主権国家
一定の領域(領土・領海・領空)を支配し、他国から支配・干渉を受けず独立と平等の立場を保つ、国際社会の基本単位である。
2007年現在192ヶ国存在する。
2)ウェストファリア会議
三十年戦争の戦後処理のために開かれた近代初の国際会議。
内容は、各国の独立・領土を承認し、三権国家を構成要員とする。これは国際社会を誕生させる契機となった。
3)国際社会
独立・平等な立場の主権国家を単位とする社会が原則で、このほか国際機構、多国籍企業、NGO等が重要な要素である。
1)主権国家
一定の領域(領土・領海・領空)を支配し、他国から支配・干渉を受けず独立と平等の立場を保つ、国際社会の基本単位である。
2007年現在192ヶ国存在する。
2)ウェストファリア会議
三十年戦争の戦後処理のために開かれた近代初の国際会議。
内容は、各国の独立・領土を承認し、三権国家を構成要員とする。これは国際社会を誕生させる契機となった。
3)国際社会
独立・平等な立場の主権国家を単位とする社会が原則で、このほか国際機構、多国籍企業、NGO等が重要な要素である。
2 国際法の意義
1)国際法
国際社会において秩序を維持し、紛争を解決する基準である。
①国際慣習法(不文法)
国際社会で広く行われている慣習を各国が法として認めているもののことである。
領土不可侵や公海自由の原則などがある。
②条約(成文国際法)
文章による国家間の合意のことで、条約のほか協約・協定・取り決め宣言・議定書などがある。
2)国際法のきっかけ
グロティウス(オランダの法学者)は、自然法の立場から国際社会にも諸国家が従わなければならない国際法があると説いた。
植民地や貿易にもルールがあると主張し、公海自由の原則や植民地共占の原理などを認める。このため国際法の父といわれている。
著書に『戦争と平和論』や『海洋自由論』がある。
3)国際法の基本原則
主権平等、内政不干渉、武力不行使、民族自決、人権保障など
4)国際法の分類
┌ 戦時国際法
┌ 国際公法┤ ┌ 国際慣習法
国際法─┤ └ 平時国際法─┤
└ 国際私法 └ 成文国際法
1)国際法
国際社会において秩序を維持し、紛争を解決する基準である。
①国際慣習法(不文法)
国際社会で広く行われている慣習を各国が法として認めているもののことである。
領土不可侵や公海自由の原則などがある。
②条約(成文国際法)
文章による国家間の合意のことで、条約のほか協約・協定・取り決め宣言・議定書などがある。
2)国際法のきっかけ
グロティウス(オランダの法学者)は、自然法の立場から国際社会にも諸国家が従わなければならない国際法があると説いた。
植民地や貿易にもルールがあると主張し、公海自由の原則や植民地共占の原理などを認める。このため国際法の父といわれている。
著書に『戦争と平和論』や『海洋自由論』がある。
3)国際法の基本原則
主権平等、内政不干渉、武力不行使、民族自決、人権保障など
4)国際法の分類
┌ 戦時国際法
┌ 国際公法┤ ┌ 国際慣習法
国際法─┤ └ 平時国際法─┤
└ 国際私法 └ 成文国際法
国際連合と国際協力
1 国際機構の成立
1)安全保障の形態
勢力均衡の考え方があったが、この考え方では紛争が起こりやすかった。
そのため第二次世界大戦後から安全保障という考え方が起こる。
2)集団安全保障
世界規模の国際機構を組織で、成立は1920年。アメリカ大統領のウィルソンが「平和原則 14条」を提案し、成立した。
カントの『永久平和のために』も思想的影響を与えている。
3)国際連盟(1920~45)
本部はスイスのジュネーブで、常任理事国は英・仏・伊・日で非常任が4ヶ国、
当初の加盟国は42ヶ国で、総会、理事会、事務局などの組織から成った。
しかし、大国の不参加、全会一致制、不十分な制裁措置(経済封鎖のみ)などの問題点があった。ちなみにアメリカは上院で反対される。
モンロー主義(※欧米への不干渉のかわりに自国への不干渉を求めたもの)に基づく孤立外交を展開したからだ。
1)安全保障の形態
勢力均衡の考え方があったが、この考え方では紛争が起こりやすかった。
そのため第二次世界大戦後から安全保障という考え方が起こる。
2)集団安全保障
世界規模の国際機構を組織で、成立は1920年。アメリカ大統領のウィルソンが「平和原則 14条」を提案し、成立した。
カントの『永久平和のために』も思想的影響を与えている。
3)国際連盟(1920~45)
本部はスイスのジュネーブで、常任理事国は英・仏・伊・日で非常任が4ヶ国、
当初の加盟国は42ヶ国で、総会、理事会、事務局などの組織から成った。
しかし、大国の不参加、全会一致制、不十分な制裁措置(経済封鎖のみ)などの問題点があった。ちなみにアメリカは上院で反対される。
モンロー主義(※欧米への不干渉のかわりに自国への不干渉を求めたもの)に基づく孤立外交を展開したからだ。
2 国際連合とその活動
1)成立過程
大西洋憲章(1941)で、米・ルーズベルトと英・チャーチルで国際連合の構想が示されたのがはじまり。
その後のモスクワ宣言(1943)で、米英中ソの4ヶ国により国際連合の設立が合意される。
ダンバートン・オックス会議(1944)で、前述の4ヶ国により国連憲章草案が作成される。
ヤルタ会談(1945.2)で、米・ルーズベルト、英・チャーチル、ソ・スターリンにより戦後処理とともに
5大国一致の原則や拒否権が確認された。同年6月のサンフランシスコ会議にて国連憲章が採択され、
国際司法裁判規約も同時に採択される。10月24日には正式に国際連合が発足する。
2)目的
世界平和と安全の維持(国連憲章1章1条)のほか、国際協力の推進(1章1条3)などがある。
3)組織
本部はニューヨークで、原加盟は51ヶ国。2008年現在192ヶ国が加盟している。
1)成立過程
大西洋憲章(1941)で、米・ルーズベルトと英・チャーチルで国際連合の構想が示されたのがはじまり。
その後のモスクワ宣言(1943)で、米英中ソの4ヶ国により国際連合の設立が合意される。
ダンバートン・オックス会議(1944)で、前述の4ヶ国により国連憲章草案が作成される。
ヤルタ会談(1945.2)で、米・ルーズベルト、英・チャーチル、ソ・スターリンにより戦後処理とともに
5大国一致の原則や拒否権が確認された。同年6月のサンフランシスコ会議にて国連憲章が採択され、
国際司法裁判規約も同時に採択される。10月24日には正式に国際連合が発足する。
2)目的
世界平和と安全の維持(国連憲章1章1条)のほか、国際協力の推進(1章1条3)などがある。
3)組織
本部はニューヨークで、原加盟は51ヶ国。2008年現在192ヶ国が加盟している。
3 国際連合の組織と役割
1)総会
全加盟国が参加する国連最高機関で、1国1票の投票権を持つ。主権平等に基づく。
一般事項は加盟国の過半数の賛成で成立し、重要事項は加盟国の2/3以上の賛成で成立する。
総会は年1回(毎年9月の第3火曜日からおよそ3ヶ月開かれる)の年次総会や
安保理の要請か加盟国の過半数の要請で開催される特別総会や
安保理9ヶ国の要請か加盟国の過半数の要請で24時間以内に召集される緊急特別総会がある。
※重要事項とは
国際の平和及び安全の維持に関する勧告、安全保障理事会の非常任理事国の選挙、経済社会理事会の理事国の選挙、
信託統治理事会の理事国の選挙、新加盟国の国際連合への加盟の承認、加盟国としての権利及び特権の停止、
加盟国の除名、信託統治制度の運用に関する問題、予算問題
2)安全保障理事会
国際平和と安全維持にかかわる
①組織
常任理事国(米、英、仏、ロ、中の5国)には、重要事項の議決には拒否権の行使が認められている。これを5大国一致の原則という。
非常任理事国は、2年ごとに地域別に10ヶ国が選出される(1年ごとに半数改選)。拒否権は持たない。
②任務と権限
国際平和や安全の維持に責任を負う。そのためほぼ一年中会合が開かれる。
安保理会議には法的拘束力がある。加盟国は安保理の決定に従う義務を持つ。
平和的解決が第一となる。そのため制裁措置は経済封鎖などの非軍事的措置から行われる。
③議決の方法
非重要な手続事項は9ヶ国以上の賛成で可決される。実質事項は重要であるので常任理事国を含む9理事国以上の賛成で可決される。
④拒否権
常任理事国に認められている権利のことで、1ヶ国でも反対があれば実質事項の表決を無効にすることができる。
冷戦中はロシアとアメリカの発動回数が多かったが、冷戦後は発動回数が各国とも大幅に減った。
拒否権の発動によって安保理が麻痺した場合には、総会で「平和のための結集会議」が開かれることがある。
総会の2/3以上の賛成で軍事行動を含む集団的措置の勧告ができる。会期外の場合は緊急特別総会の
開催・決議が可能になる。
3)国際司法裁判所
1899年のハーグ平和会議ののちに、ハーグ条約に基づいて常設仲裁裁判所が創設された。
ただ、当時は裁判官の名簿作成のみで、裁判所の建物そのものは無かった。
第一次世界大戦後、国際連盟によって常設国際司法裁判所が創設された。
これは初の本格的な国際裁判所であった。第二次世界大戦後に、国際司法裁判所と名称変更され、
現在に至る。オランダのハーグに置かれており、裁判官の任期は9年で、定員は15名(3年ごとに5名改選)。
裁判は一審制であり、任務は裁判と勧告的意見の提供である。
裁判は当事国の同意が無いと裁判が行われない。判決は法的拘束力を持つからだ。
判決に従わない場合、安保理による強制措置がとられる。裁判の対象は国家のみで、
個人間の争いは受け付けていない。個人用には国際刑事裁判所(ICC)が設立された。
国の人の国際犯罪を裁き、同様の犯罪が繰り返されることを防止することが目的である。
ただし、その国が国際刑事裁判所設立条約(ローマ条約)に批准していなければ訴追・処罰することはできない。
4)事務局
国連の運営に関する一切の事務を担当する。構成は事務総長と専門職以外の職員約2500人。
事務総長は、事務局の最高責任者で、安保理の勧告によって総会で任命される。任期は5年で、
現在は8代目の潘基文パンギムンである。安保理に勧告する権限を持っている。
5)経済社会理事会
専門機関と連携し、調査・報告を行う。54理事国で任期は3年(毎年18ヶ国ずつ総会で改選)。
主なものとしては…
(執筆中)
6)国会の抱える問題
①財政問題
国連予算の分担金は1/3は各国の国民総所得(GNI)を基準に、2/3は自発的拠出金を基準にし、総会で3年ごとにその割合が決定される。
2年以上滞納した場合、投票権が剥奪されるが、それ以上の制裁規定は無い。最近では財政難で予算を払えなくなる国が増えている。
アメリカは「小さな国連」を求め、拠出金や予算分担割合の削減を要求し、一部を滞納している。
そもそも財政圧迫の原因は多い職員数とPKO出費の増加である。PKO予算は国連予算とは別枠であるが、
冷戦後、PKOの出動回数が増えるとともに経費も増えている。
②安保理改革問題
1945年の国連創設時には51ヶ国しかなかったが、現在は192ヶ国が加盟しており、アジア・アフリカなどの
第三世界諸国が加盟国の2/3を占めるようになった。敗戦国の日本やドイツの経済成長によって国際政治への
発言力が強まった(じっさい国連予算の分担率は上から順に米、日、独である)。
そのため日本・ドイツ・インド・ブラジルのG4は、拒否権の廃止、理事国の拡大を主張、実現の際には
旧敵国事項が削除される予定であった。しかし、アメリカや中国、韓国やイタリアの反対により
廃案となってしまった。ちなみに非常任理事国地域の構成はアジア2、アフリカ3、ラテンアメリカ2、東欧1、西欧その他2で、
常任理事国も加えるとアジア3、アフリカ3、ラテンアメリカ2、東欧2、西欧その他5であるから
アジア・アフリカ地域の発言力は小さいといえる。
1)総会
全加盟国が参加する国連最高機関で、1国1票の投票権を持つ。主権平等に基づく。
一般事項は加盟国の過半数の賛成で成立し、重要事項は加盟国の2/3以上の賛成で成立する。
総会は年1回(毎年9月の第3火曜日からおよそ3ヶ月開かれる)の年次総会や
安保理の要請か加盟国の過半数の要請で開催される特別総会や
安保理9ヶ国の要請か加盟国の過半数の要請で24時間以内に召集される緊急特別総会がある。
※重要事項とは
国際の平和及び安全の維持に関する勧告、安全保障理事会の非常任理事国の選挙、経済社会理事会の理事国の選挙、
信託統治理事会の理事国の選挙、新加盟国の国際連合への加盟の承認、加盟国としての権利及び特権の停止、
加盟国の除名、信託統治制度の運用に関する問題、予算問題
2)安全保障理事会
国際平和と安全維持にかかわる
①組織
常任理事国(米、英、仏、ロ、中の5国)には、重要事項の議決には拒否権の行使が認められている。これを5大国一致の原則という。
非常任理事国は、2年ごとに地域別に10ヶ国が選出される(1年ごとに半数改選)。拒否権は持たない。
②任務と権限
国際平和や安全の維持に責任を負う。そのためほぼ一年中会合が開かれる。
安保理会議には法的拘束力がある。加盟国は安保理の決定に従う義務を持つ。
平和的解決が第一となる。そのため制裁措置は経済封鎖などの非軍事的措置から行われる。
③議決の方法
非重要な手続事項は9ヶ国以上の賛成で可決される。実質事項は重要であるので常任理事国を含む9理事国以上の賛成で可決される。
④拒否権
常任理事国に認められている権利のことで、1ヶ国でも反対があれば実質事項の表決を無効にすることができる。
冷戦中はロシアとアメリカの発動回数が多かったが、冷戦後は発動回数が各国とも大幅に減った。
拒否権の発動によって安保理が麻痺した場合には、総会で「平和のための結集会議」が開かれることがある。
総会の2/3以上の賛成で軍事行動を含む集団的措置の勧告ができる。会期外の場合は緊急特別総会の
開催・決議が可能になる。
3)国際司法裁判所
1899年のハーグ平和会議ののちに、ハーグ条約に基づいて常設仲裁裁判所が創設された。
ただ、当時は裁判官の名簿作成のみで、裁判所の建物そのものは無かった。
第一次世界大戦後、国際連盟によって常設国際司法裁判所が創設された。
これは初の本格的な国際裁判所であった。第二次世界大戦後に、国際司法裁判所と名称変更され、
現在に至る。オランダのハーグに置かれており、裁判官の任期は9年で、定員は15名(3年ごとに5名改選)。
裁判は一審制であり、任務は裁判と勧告的意見の提供である。
裁判は当事国の同意が無いと裁判が行われない。判決は法的拘束力を持つからだ。
判決に従わない場合、安保理による強制措置がとられる。裁判の対象は国家のみで、
個人間の争いは受け付けていない。個人用には国際刑事裁判所(ICC)が設立された。
国の人の国際犯罪を裁き、同様の犯罪が繰り返されることを防止することが目的である。
ただし、その国が国際刑事裁判所設立条約(ローマ条約)に批准していなければ訴追・処罰することはできない。
4)事務局
国連の運営に関する一切の事務を担当する。構成は事務総長と専門職以外の職員約2500人。
事務総長は、事務局の最高責任者で、安保理の勧告によって総会で任命される。任期は5年で、
現在は8代目の潘基文パンギムンである。安保理に勧告する権限を持っている。
5)経済社会理事会
専門機関と連携し、調査・報告を行う。54理事国で任期は3年(毎年18ヶ国ずつ総会で改選)。
主なものとしては…
(執筆中)
6)国会の抱える問題
①財政問題
国連予算の分担金は1/3は各国の国民総所得(GNI)を基準に、2/3は自発的拠出金を基準にし、総会で3年ごとにその割合が決定される。
2年以上滞納した場合、投票権が剥奪されるが、それ以上の制裁規定は無い。最近では財政難で予算を払えなくなる国が増えている。
アメリカは「小さな国連」を求め、拠出金や予算分担割合の削減を要求し、一部を滞納している。
そもそも財政圧迫の原因は多い職員数とPKO出費の増加である。PKO予算は国連予算とは別枠であるが、
冷戦後、PKOの出動回数が増えるとともに経費も増えている。
②安保理改革問題
1945年の国連創設時には51ヶ国しかなかったが、現在は192ヶ国が加盟しており、アジア・アフリカなどの
第三世界諸国が加盟国の2/3を占めるようになった。敗戦国の日本やドイツの経済成長によって国際政治への
発言力が強まった(じっさい国連予算の分担率は上から順に米、日、独である)。
そのため日本・ドイツ・インド・ブラジルのG4は、拒否権の廃止、理事国の拡大を主張、実現の際には
旧敵国事項が削除される予定であった。しかし、アメリカや中国、韓国やイタリアの反対により
廃案となってしまった。ちなみに非常任理事国地域の構成はアジア2、アフリカ3、ラテンアメリカ2、東欧1、西欧その他2で、
常任理事国も加えるとアジア3、アフリカ3、ラテンアメリカ2、東欧2、西欧その他5であるから
アジア・アフリカ地域の発言力は小さいといえる。