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風前の灯火

紅蓮隊も街に名が知られるようになった頃、軍から依頼が舞い込む。
試作兵器のテストの為に付近の集落に周知、及び避難誘導をしろとの事。
「これでは周知というより説得でござるよ…」
村に着いて愚痴る。
「きっとわかってくれますよ、局長。」
「だと良いでござるが…」

テスト1ヶ月前
説明会場

「はぁ⁈周年祭をやめて避難しろだぁ?ふざけるな!」
「新兵器のテストなんざ後でもできるだろうが!」
村人は皆、怒りに満ちていた。
「皆さま、落ち着いて聞いてほしいでござる。これは」
「祭りの為にどれだけ時間を掛けたか、お前達にわかるのか!」
「それは、分かるでござる。さぞ、手間をかけたでしょう。しかし、こちらもモンスターに常に怯えている訳にはいかないのでござる。」
「ハンターがいるから問題ないだろう!」
「ハンターに頼り切りではいつかは限界が来ましょう。そうなる前に今回の兵器を実用化する必要が」
「紅蓮隊さんよぉ!見損なったよ!」
「くっ…」
「局長、ここは住民の意見を上層部に伝えてみましょう。」
「そうでござるな…わかりました!皆さまの意見は上層部に伝えるでござる!その上でまた説明会を開きます!」
頼朝は上層部に掛け合うが聞き入れてはもらえなかった…

テスト1週間前

「さあ、軍のやつらはどうだ?答えを聞かせてもらおうか」
「きちんと意見は伝えたでござる、しかし上層部は頑なでござった…申し訳ないでござる…」
「おたくら、きちんと伝えたのか⁈しっかりしろよ!」
「……」
沈黙が場を包む。
「自分達は直接説明したでござる。祭が大事なのも伝え、住民は皆反対していると。しかし上層部は成果が早く欲しいと譲らんかったでござる…」
「…帰ってくれ」
「…テストは1週間後。拙者達が避難誘導にあたるでござる。」
「祭りが楽しみじゃよ」

テスト当日

村は大騒ぎになっていた。
祭の最中に突然砲撃を食らったのだ。
「皆さん早く避難を!ここは危険でござる!」
「軍の奴ら、俺たちをなんだと思ってんだ!」
頼朝は避難誘導にあたる最中、違和感を感じていた。
(…おかしい、ダミーのターゲットではなく、あからさまにここを狙っている…)
(…まさか、軍の狙いはこの村?…いや、拙者たちもか⁈)
頼朝の読みは当たっていた。紅蓮隊も隊士の多くが砲撃によって落命した。村人はほぼ全滅していた。
(確かにこの村は依然からギルドに反抗的ではあったが…しかし、これでは侵略でござるよ…!)
「誰か!生き残りはおらんか!」
「…ううっ…」
「大丈夫でござるか!」
「局長…はやく…退避しましょう…」
「うむ。さあ、行こう。」
生き残りは5名、住民はギルド軍に殲滅されていた。
誰一人も助ける事が出来なかったのだ。

村のはずれ

「局長…これからどうするのです?」
「故郷に帰るでござる。長旅になろうがな。」
「お供しますよ。局長。」
「行こう。再起を計るでござる。」
頼朝以下紅蓮隊残党はユクモ村へ向かった。
消えかけた火は消えず、復讐の業火と化す。
頼朝は決意した。
ギルド軍に反抗する。

最終更新:2018年06月28日 14:27