【元ネタ】史実
【CLASS】ルーラー
【マスター】
【真名】洪秀全
【性別】男性
【身長・体重】178cm・69kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷C 魔力C 幸運D 宝具C
【クラス別スキル】
対魔力:A
セイバー級の対魔力を保有するが、教会の秘蹟には対応しない……と本人は思い込んでいる。
真名看破:E-
ルーラーとして召喚されると、直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる……筈だが、
キリスト教を曲解し、その辺の雑草を『天賜の糧(マナ)』と誤認する彼の真名看破の精度は非常に低い。
神明裁決:B
ルーラーとしての最高特権。
聖杯戦争に参加した全サーヴァントに一回令呪を行使することができる。
他のサーヴァント用の令呪を転用することは不可。
【固有スキル】
信仰の加護(独):A+
信仰による肉体・精神の強化。
『聖書』の学習経験がなかったルーラーはキリスト教を独自に解釈した拝上帝教の布教を行った。
キリスト教に加えて伝統的・土着的な価値観や思想をミックスしているため、
通常の『信仰の加護』とは異なった効果を発揮する。
ルーラーの場合は特に精神の絶対性が強調され、『自身は天父の次子にして
代行者である』と信じて疑わない、
精神的なスーパーアーマー能力となっており、時としてその精神が肉体にまで影響を与えるが、
疲労や傷病といった肉体的負担の蓄積を無効化するまでには至らない。
狂信のカリスマ:A-
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
またルーラーと信仰を同じくする者たちに対しては絶大な効果を発揮する。
但しデメリットとしてその者たちのファンブルの確率も高まる。
ルーラーのカリスマは統率者ではなく煽動者としての性質が色濃く、
拝上帝会や太平天国の名の下に多くの信徒を集めたが、人材の管理能力の欠如から組織の内紛を招いた。
【宝具】
『天父天兄天王破邪剣<夢>(てんふてんけいてんのうはじゃのけん・ゆめのごとく)』
ランク:C 種別:対霊・対魔宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人
ルーラーが夢の中で老人、自身の父である天父から授かったとされ、
天兄と称される男性の手助けを受けて妖魔を斬る際に使用した破邪の剣。
神たる天父から授けられたこの剣は霊的・魔的存在に対して絶大な攻撃力を誇る。
ルーラー自身はこれを
洗礼詠唱と同様の“神の教え”を基盤とする浄化と捉えているが、
生前に洗礼を認められなかったルーラー独自の教義はもはや教会の魔術基盤とは異なる。
その正体はルーラーの夢……即ち、心象風景そのものが剣の形を取った概念結晶武装。
ルーラー自身の心象風景における教義・法則を外界に押し付けることで霊体・魔性特攻を得るため、
理屈の上では洗礼詠唱よりも当人の主張や思い込みによって現実に影響を与える
皇帝特権や
自己暗示に近い。
『拝上帝会(はいじょうていかい)』>『原道救世・太平天國(げんどうきゅうせい・たいへいてんごく)』
ランク:E~A+ 種別: 結界宝具 レンジ:1~90 最大捕捉:1~???人
「拝上帝会」ランク:E~A
キリスト教の影響を受けたルーラーが設立した民間宗教組織に由来する宝具。
「拝上帝会」は貧しい飢民を吸収して勢力を拡大し、キリスト教の神を唯一神として
土地の有力者の拠り所である土地神を初めとする偶像の破壊に努めたという。
宝具としてはルーラーの周囲に概念結界となって展開される。
結界内に存在するものに“神の教え”の元、神性や信仰、またそれに基づいた既得権益に対する特攻効果を付与する。
また、ルーラーの扇動により支持者を集め、戦勝を重ねることでこの宝具の効果は更に拡大する。
「原道救世・太平天國」ランク:A+
ルーラーが「人は神の前に皆平等である」という理想を掲げ、地上の天国として建国した国家に由来する宝具。
概念結界が拡張されたものであり、新たな効果に加えて、対国宝具規模のレンジを有する。
ルーラー自身を神の代行者たる天王として、その他の者達の能力を平等になるように
スキルや宝具のランクやパラメーターをルーラー以下のものへランクダウンさせる。
また、自陣営の存在に対して既に成立している束縛や隷属といった概念を無効化する。
非常に強力な宝具である反面、宝具の発動にはルーラーに賛同する支持者を必要とし、
戦勝を重ねなければ人心は離れ、宝具の維持が困難となる。
【解説】
19世紀の清にて太平天国の乱を引き起こした宗教家にして革命家。
彼は広東省の農家で誕生し、長じては役人を目指して科挙を受験し続けたが落第を繰り返していた。
度重なる不合格のショックから病に伏せていた際に、自分が気品漂う老人から破邪の剣を授かり、
また中年男性に手助けされて妖を斬る奇妙な夢を見る。
病から回復した後にプロテスタントの勧誘パンフレットである「勧世良言」を読んだ彼は、
夢の中の老人をヤハウェ、中年男性をキリストだと直感。
自身がヤハウェの息子にしてキリストの弟だと豪語し、キリスト教を独自解釈した拝上帝教の布教を開始した。
拝上帝会は当時の不安定だった清にて支持を集め、貧困層を中心とした数万人規模の大組織に成長した。
清王朝に対する軍事蜂起によって太平天国を建国し、指導者である洪秀全は自らを天王と称した。
暫くは破竹の勢いで戦勝を続けていた太平天国軍であったが、次第に組織内の内輪揉めや
諸外国の支援を受けた清の軍隊の影響を受けて劣勢に立たされ、獲得した領土を次々に奪い返されていく。
国内が食糧不足に陥る状況に対して、洪秀全は雑草を甜露(マナ)と称して食べ続けた末に病死を遂げ、
太平天国も程なく敗戦により崩壊。
太平天国の乱は2000万人以上もの死者を生んだ、史上最大規模の反乱となった。
最終更新:2025年10月08日 22:44