第13話

すきま風を蹴って


~前回までのあらすじ~

シェマる(動詞)
1.悪い方向に空気を読まないこと(例:シェマってんじゃねぇぞ)
2.ネタキャラ扱いする またはされること(例:あの人シェマられてるよね)

~船着場~

ナイジ「おはようございます ヒューリさん
    今日は バイジャバ行きの船に乗ることに なりました」
ヒューリ「・・・な なんだ・・・ 目の下にクマができてるぞ・・・」

ナイジ「いや・・・ ちょっと ね・・・ はは・・・」
ヒューリ「まぁ バイジャバなら到着まで結構かかるから
     船室で寝ればいいさ ほら 切符だよ
     珍しく他に2人乗客がいるけど ちゃんと挨拶しろよ」
ナイジ「誰だろ・・・なんかイヤな予感がするけど・・・」

~1番港~

モルグ「はっはっはっはー!!!」
ナイジ「やっぱりこいつか・・・」
モルグ「コイツとはなんだコイツとはぁ!」

ナイジ「最近思うんだけどあんた出番多すぎだろ・・・」
モルグ「出番ってなんだ!
    何か触れてはいけないことに触れてはいないかいYOU!」

ナイジ「で・・・なんだよ 今回は・・・バイジャバに用なんてあんの?」
モルグ「・・・ん?」くるっ
ナイジ「いや あんただよアンタ 何後ろ向いてんだよ 誰もいねーよ」
モルグ「ナイスツッコミ その功績をたたえてお答えしよう
    花だ」
ナイジ「また花かよ!!」

モルグ「花のあるところ モルグあり・・・
    500年前から言われてることだよ」
ナイジ「聞いた事ねぇ」
モルグ「すまん 400年前だった」
ナイジ「聞いてねぇ」

モルグ「いやぁ あの氷河近辺 バイジャバもそうなんだけど
    氷花っていう すごくきれいな花っぽい氷?があってね」
ナイジ「聞く限りそれは氷なんじゃないのか・・・」
モルグ「まぁ細かいことは気にするな 若いんだから」
ナイジ「(この野郎・・・)」

デーボ「おーい ナイジ あとそこの人 もうすぐ出航するぞー」
ナイジ「あ はーい! ほらみろ 注意されたじゃねぇか」
モルグ「そこの人行きマース!」

~船室~

ナイジ「あ あれがヒューリさんの言ってた乗客かな・・・」
???「・・・」


ナイジ「どうも こんにちは・・・」
???「・・・」パラパラ・・・

ナイジ「(・・・本読んでるぞ・・・)
    あの その帽子シディララマの学士帽ですよね」
???「そうよ なにか文句でもあるの?」

ナイジ「い いや そういうわけではなくてですね・・・
    (や やりづらいなぁ・・・)」
モルグ「ほじほじ」

ナイジ「あの オレ ナイジっていいます その よろしくお願いします」
???「私はアンタのお世話なんかしないわよ なに言ってんの?」

ナイジ「あの ほら 同じ船なんで 一応挨拶を・・・」
???「あら そう なら初めからそう言う事ね マイヤよ」
ナイジ「ど どうも・・・(やりづれぇ・・・)」

マイヤ「で そっちのアンタはなんていう名前なのよ」
モルグ「・・・ん?」くるっ
マイヤ「アンタよアンタ そこのうすら汚いおっさん 殴るわよ」
ナイジ「(やっぱそう言うよな・・・)」

モルグ「ナイスツッコミ その功績をたたえてお答えしよう
    花だ」
ナイジ「いや おっさん 質問が違うから なに同じこと2回言ってんだよ」
モルグ「うぃ」

モルグ「モルグと申しますぜよ」
マイヤ「モルグ? 気味の悪い名前ね」
モルグ「よく言われます」
ナイジ「よく言われるのか・・・」

マイヤ「まあいいわ 私は到着まで研究をしてるから
    邪魔しないで頂戴」
ナイジ「は・・・はぁ・・・」

ブゥッ!!

モルグ「おっと 失礼 こいてしまいました だはははは!!!」

ヒュッ グサッ!

モルグ「イビャアアアアアアア!!!」

ナイジ「は・・・羽ペンが刺さったぞ・・・」


ナイジ「んぁ~ あ・・・ ガッツリ寝たな・・・
    ・・・ さみっ!」
デーボ「おーい!到着だー! 下船の準備をしてくれよ!
    外はさみーぞー!」

ナイジ「お そうそう ツェーテさんに作ってもらったんだった
    寒冷地用のコート」バサッ

ナイジ「おお あったけぇー ほら チモックもこの毛布かぶって」
チモック「きー♪」

~バイジャバ~

ナイジ「さ さみぃ!!!!! なんだコレ!
    1日で移動できる距離の温度差じゃねぇぞ!!」
マイヤ「それが 地上に落ちた月の石 寒石の力よ
    アンタもブリーダーならそれくらい知っときなさい」

ナイジ「・・・マイヤさんはそのカッコウで寒くないんですか?」
マイヤ「ちゃんとコートを羽織ってるでしょ!」

モルグ「体脂肪があるから大丈夫でしょ マムーみたいに
    ぽゃっひゃっひゃっひゃ!!!」

ヒュッ グサッ!

モルグ「ウギャオオオオオイ!!!」

ナイジ「じょ・・・定規が刺さったぞ・・・」


プランドス「・・・」

ナイジ「あ! プランドス!
    アイツの花の工芸品ってたしか結構な値段したなぁ」
マイヤ「加工に使う薬品が高価なのと 高い技術が必要だからで
    アイツの花自体に大した価値はないわ」
ナイジ「ゆ 夢の無いこと言いますね・・・」

モルグ「キャッホー!ムーンウォークだぁ~!」ツィーツィー
シンム「ムッシャムッシャ!」ツィーツィー


ナイジ「ん・・・? あれって レプサウラじゃないですか?」
マイヤ「それがどうかしたの」
ナイジ「レプサウラって寒いのが苦手なんじゃないんですか?」
マイヤ「体の中に熱エネルギーをためる器官があるのよ
    そこから発熱してるから寒冷地でも生息できるワケ
    そんなことも知らないの?」
ナイジ「な・・・ なるほど・・・」

モルグ「ちょっと!助けてぇ! 噛み付かれてるんですけど!」
クルホン1「プキー!」ガブガブ
クルホン2「モキー!」ガジガジ


ナイジ「そういえば マイヤさんはどうしてバイジャバに?」
マイヤ「研究材料の収集よ そういうアンタはなにしにきたのよ」

ナイジ「エルナさ・・・ 前任のブリーダーから この土地で
    巨大なサーカルカを見た っていう情報があって
    その実態調査です」
マイヤ「・・・ そう なら 目的は同じかもね」
ナイジ「! 知ってるんですか 巨大なサーカルカのこと」

マイヤ「はあー 巨大なサーカルカ?
    それはサーテンバインのことを言ってるのかしら?」
ナイジ「サーテン・・・ テンバイン どこかで聞いたことが・・・
    あ! マッカムが持ち帰った・・・」
マイヤ「サーテンバイン 氷の巨人 ここバイジャバの塔のヌシ・・・」
ナイジ「・・・ それが・・・ ここに・・・」

マイヤ「そうよ ま せいぜい働いてもらうわ」
ナイジ「が がんばろう チモック オレ 顔しかみてないけど・・・」
チモック「キーッ!」

モルグ「おーい!ションベンは凍らなかったぞ!大発見だ!!」

ヒュッ グサッ!

モルグ「ウギャアアアアアアス!!!」

ナイジ「あ 氷柱でもいいんだ・・・」


マイヤ「さ 着いたわよ」

サーテンバイン「・・・」

ナイジ「に 仁王立ちしてますね」
マイヤ「侵入者を感知したら襲ってくるわ
    ま お手並み拝見と行きましょ」

ナイジ「チモック・・・!いくぞ!」
チモック「キュ!」

モルグ「ヘイ! ヘイユー! 私のことを忘れていないかい!?」
ナイジ「おっさんは下がってていいぞ というか 下がっててくれ」
モルグ「ダァーーーイ!!! 私もアレから日々修行を重ね
    10%くらい強くなったのだ!!なぁシンム!!」
シンム「ムッシュル!シュワッ!」

ナイジ「おっさんの一割って ペタルオニオンの皮より薄いんじゃねぇの」
モルグ「ッカアアアアア!! なんだその例えは! ならば見せてくれるわ!!
    1ヶ月にも及ぶモーディさんの所で修行した・・・
    工芸品の仕分け作業の成果を!!」ダッ!!
シンム「シャッシャッシャッシャ!!」
ナイジ「あ おい! そんなんで敵うワケ・・・」

サーテンバイン「ピッ・・・ キュイン・・・」


モルグ「オラオラオラオラオラオラオラオラぁああ!!」ダダダダッ

サーテンバイン「ギ」ピッ・・・

ピキュンッ・・・

ナイジ「!早いッッ!!!」


モルグ「・・・・・・・・・・・・」

マイヤ「・・・汚い氷像ね」
ナイジ「し 死んだんじゃないか アレ・・・
    シンム!危ないから下がってろ!」
シンム「ムシュ・・・」もそもそ

マイヤ「どうする? 攻撃範囲に入らなければ襲ってこないけど
    出直すのもアリよ?」
ナイジ「たしかに・・・ あのスピードでこの威力・・・
    けど 今のオレとチモックなら・・・!」
チモック「キュ!」

ナイジ「・・・あぁ! いくぜ!」
チモック「キュー!!!」

サーテンバイン「ギ ギー ギギー!!」バキバキバキッ

ナイジ「チモック! ソウルファイア!!」
チモック「キューイ!」カッ!

ボォーーーアゥ!!

サーテンバイン「ギィー・・・」シュウウウ・・・

パキ・・・パキパキパキ・・・

ナイジ「! 溶けた氷が一瞬で・・・!」
サーテンバイン「ギッ」ピッ・・・
ナイジ「チモックっ 右だっ!」
チモック「キキッ!」サッ

ピキュンッ キシャアアアアアアアアアアァァァ・・・・

マイヤ「へぇ やるわね・・・ これはひょっとすると・・・
    しかし汚い氷像ね・・・」

バキッ

マイヤ「あ・・・」
モルグ「・・・・・・」
マイヤ「くっつけとけばなんとかなるでしょ 多分」

サーテンバイン「ギギギ」

ナイジ「(生半可な小技だと 氷を溶かすだけで一杯一杯か・・・
    なら あの技を使うしかない・・・!)」

サーテンバイン「ギィー!!」グォッ

ズギャアッ!!

ナイジ「っ! (けど まずはコイツの動きを止めないと・・・!
    それに動きを止めた上で攻撃も封じる・・・)」

サーテンバイン「ギギギッ」ピッ

ナイジ「チモック!避けろっ!」
チモック「ウキュッ!」バッ

ピキュンッ キシャアアァアアアアパキパキ・・・

ナイジ「そうだ!チモック!!
    サーテンバインの足元にウォーターガンを撃てっっ!!」
チモック「キュッ!」バシュ!

ダパァン!!!
パキパキパキパキ・・・

サーテンバイン「ギッ!!!ギギィッ」ピキュウウウ・・・

ナイジ「(よし!凍った!!)次に顔めがけてウォーターガン!!」
チモック「キュキュウウ!!」カッ

ダパァン!!
パキパキパキ・・・

サーテンバイン「・・・グギ・・・ ギ・・・」ガガガ・・・ギッ

ナイジ「これで冷凍光線は出せない! チモック!こっちだ!!」バッ
チモック「ウキュ!」ヒュン

マイヤ「なるほどね・・・」

ナイジ「チモック!いいか!次の一発で決めるぞ!
    ガッツ全開だ!!」
チモック「キュウウウウウウ!!!」ヒュオオオオ

マイヤ「(でも この寒い土地で その技を
    100%の威力で出せるかしら?)」

サーテンバイン「ギ ギギッ ギギッ」バキ バキッ

ナイジ「まだだァー!! 限界までタメて 限界までひきつけるっっ!!」
チモック「キーーーーィ!」

ゴオオオオオオオッ・・・!!

サーテンバイン「ギッ! ギィーーー」バキッガリッ

バキッ! バキッ!

サーテンバイン「ギギイイイイイ!!!」グオッ!!

ナイジ「っっいまだあああァアアアアアアアッッ!!!!!
    フレイムカノンッッッッッッ!!!!!!!!!!」
チモック「キュキュウウウウウウウウウ!!!!!」


サーテンバイン「ギッ・・・」


ナイジ「・・・ぃっけぇええええええええええええ!!!!」
チモック「キュアアアアアアアアアア!!!」

ゴオオオオオオオッッ

サーテンバイン「ギッ ギィッ ギイイイイイ・・・・!!!!」

サーテンバイン「ギッ・・・」

ドオオオオオオオオオオオオオオオシャアアアアァアア

ォォォォォォォォオオオオオ・・・

サーテンバイン「・・・ギ」グラッ

グシャアアアァアアア・・・ドオオオン・・・!!

ナイジ「はぁ! はぁ・・・! みたか・・・! この野郎!」
チモック「キュゥ キュウ・・・」

マイヤ「・・・これは・・・ 思ってた以上だわ・・・
    もしかすると このブリーダーなら・・・」
モルグ「はぁっ!・・・ん おや 私は一体・・・
    あれ なんか 腕の向きがおかしい気が・・・」
マイヤ「気のせいよ」

ナイジ「やったぞー!チモックー!」
チモック「キュー!」
マイヤ「さて じゃあ 早速」

サーテンバイン「・・・」

ガキッ ガチャ・・・ バキッ

マイヤ「ん いい感じにとれたわ」
ナイジ「うぇ! それ目玉っすか!」
マイヤ「これは超高純度のイダル・・・ しかも寒石の力をうんと吸収したね
    この手のモンスターからしか取れないのよ」
ナイジ「ってことは コイツは・・・ 死・・・」

サーテンバイン「ギッ」ギシギシ

ナイジ「んでねぇ!なんだコイツ!!」
チモック「キュー!!」

マイヤ「自己再生能力よ ほっとけばそのうちまた動き回るようになるわ
    とるものとったからさっさと帰るわよ いいかげん寒いのよね ココ」
ナイジ「(結局寒いのか・・・)」

モルグ「氷花見れなかったじょ・・・」
シンム「むしゅうっ・・・」


~ファーム~

ナイジ「あぁー! 疲れたー!!やっぱファームはいいなぁー!」
チモック「キュー!」

マイヤ「あら おかえり」

ナイジ「ドッヒャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」

ナイジ「なばっ な なななななな なんでアンタがいるんすかぁ!!!」
マイヤ「あら 手紙を出しておいたはずだけど」

ナイジ「手紙ぃっ!!?」ばっ ガコンッ

ナイジ「あ・・・ こ これは・・・ ええと
    私 マイヤと申しますー
    これからアナタのファームにお邪魔するわ・・・
    お茶を用意して待っていなさい・・・
    私が助手になることを 断るような真似したらー
    許さないわよ・・・ ・・・え・・・ え・・・ え・・・」

マイヤ「文面そのままよ お茶はガマンしてあげるけど
    今日からここで助手として住まわせてもらうわ」

ナイジ「なんじゃそらああああああああ!!!
    リトバさああん!! ちょっとおおおお!!!」
リトバ「な なんですか・・・!」

ナイジ「なんで断ってくれないのー!?」
リトバ「えぇっ! 何でアタシが・・・ それに この人 なんだか怖・・・」
マイヤ「・・・」ゴゴゴゴゴ
リトバ「う・・・ 折角 助手になってくださるっていうのに
    シツレイジャナイデスカー」
ナイジ「り リトバさあああん!!」

フラセール「まぁ ナイジの気持ちはよくわかる
      急にやってきて助手にしろなんて
      オレもさすがに横暴だと思うぜ お嬢ちゃん」
ナイジ「フラセールさん! あんたなら言ってくれると思ってたよ!」

フラセール「というわけだ 今回の所はお引取り・・・」
マイヤ「・・・」ゴゴゴゴゴ
フラセール「いただくのはすこしだけ気が引けるので
      マズハハナシアイカラ・・・」
ナイジ「フラセールさああああん!!」

ナイジ「ティッキ! ティッキはどこだぁー!」
リトバ「・・・あの そこの木の上に・・・」
ティッキ「な 何でバラすのー!? 私だって知らないよぉー!!」

ナイジ「は! そうだ! こんなとき・・・ 一番頼りになるのは・・・」
エルナ「ただいま戻りました あれ? お客さん?」
ナイジ「エルナさぁあああん!!」がばっ
エルナ「え! え!? な どうしたの急に!」

ナイジ「そう!急に!このひとが急におしかけてきて
    助手になるっていうんれすぅー」
マイヤ「マイヤと申しますわ」

エルナ「へぇ! さすがはナイジね! いいじゃない!
    皆がこれまでどおり助手として働けるなら 大歓迎よ!」
ナイジ「こぁっ・・・」

マイヤ「話が分かるわ じゃあ そういうことだから よろしくお願いしますわ
    私は新しいアイテムの研究を主にやらせてもらおうかしら」
エルナ「はい! これから皆でファームを盛り上げていきましょう!」

ナイジ「・・・」
フラセール「ナイジ!おいこら! 返事しろ!
      ナイジーーーーー!!!!!!」
最終更新:2011年10月16日 17:06
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。