Bout the city (後編) ◆Su10.RK3MU
【002】
先刻、枢木スザクとその主であるユーフェミアと相対しこれを逃した信長と光秀であったが、しかし後を追うことはなかった。
常時ならば、追いつめられるならば苛烈に攻め一気に滅してしまうところだったが、生憎と今はその常時ではない。
どこぞに脅威たる者等が潜んでいるとも限らぬ状況――であれば、あのような手負いの雑兵相手に躍起になるのは愚策だ。
常時ならば、追いつめられるならば苛烈に攻め一気に滅してしまうところだったが、生憎と今はその常時ではない。
どこぞに脅威たる者等が潜んでいるとも限らぬ状況――であれば、あのような手負いの雑兵相手に躍起になるのは愚策だ。
そして信長と光秀は道なりに進路を西へと進め、それからほどなくしてデパートの前へとたどり着いた。
「この地図にはデパートとありますが……」
さてデパートと言われても、信長も光秀もその知識の中にはないものだ。
地図を見間違っていなければこの三叉路の一角に建つ大きな建物は“デパート”のはずだが、二人には皆目得体が知れない。
地図を見間違っていなければこの三叉路の一角に建つ大きな建物は“デパート”のはずだが、二人には皆目得体が知れない。
「…………」
信長は目の前の建物を興味深げに見上げる。
建物の高さはおよそ十階建てくらいだろうか。並の城の天守閣よりかはよっぽど立派だ。それに造りも堅牢に見える。
装飾も周囲の建物に比して華美であり、それはこれがただの建物などではないことを表しているようにも思える。
しかし、城や砦の類ではないことは一目瞭然であった。
目の前にはギヤマン細工であろう透明な大扉が千客万来という風に開かれており、
これが城砦の類だというのならあまりにも無防備だと言えるだろう。
今は夜中であり、この見慣れぬ街の様子に対してもまだ確たるものは抱いていない信長であったが、
しかしこと西洋文化に興味を示しその実践に余念のなかった彼からすればおおよその見当もついてはいた。
建物の高さはおよそ十階建てくらいだろうか。並の城の天守閣よりかはよっぽど立派だ。それに造りも堅牢に見える。
装飾も周囲の建物に比して華美であり、それはこれがただの建物などではないことを表しているようにも思える。
しかし、城や砦の類ではないことは一目瞭然であった。
目の前にはギヤマン細工であろう透明な大扉が千客万来という風に開かれており、
これが城砦の類だというのならあまりにも無防備だと言えるだろう。
今は夜中であり、この見慣れぬ街の様子に対してもまだ確たるものは抱いていない信長であったが、
しかしこと西洋文化に興味を示しその実践に余念のなかった彼からすればおおよその見当もついてはいた。
「光ぅ秀ぇ……」
僅かに開いた口から漏れる瘴気交じりの声に光秀が片膝を地について畏まる。
「余はここに興味が湧いた……貴様は、あやつらの相手をせい。殺してもかまわん」
「は?」
「は?」
一瞬呆けた声を漏らし、そして光秀は“西よりこちらへ近づいてくる気配”に気づくと、「御意」と頭を垂れた。
◆
電波塔より出立し、世紀末後の世界では見られないあれこれに目を奪われるハートを引っ張りながらデパートの近くまで
到達したシグナムであったが、彼女達を出迎えたのは頼もしき仲間や歓迎の笑みなどではやはりなく、
道の真ん中で隠すこともなく剣呑な気配を発する男――明智光秀であった。
到達したシグナムであったが、彼女達を出迎えたのは頼もしき仲間や歓迎の笑みなどではやはりなく、
道の真ん中で隠すこともなく剣呑な気配を発する男――明智光秀であった。
「ハート殿……」
「ええ、キングの仰られた通りどうやら我々とは相容れない者が現れたようですなぁ」
「ええ、キングの仰られた通りどうやら我々とは相容れない者が現れたようですなぁ」
のんびりとした口調で、しかしその所作には一切の油断なく巨漢のハートがシグナムの隣へと並ぶ。
シグナムは刀の柄に手を伸ばすと、鯉口を切り静かに白刃を月の光にさらした。
シグナムは刀の柄に手を伸ばすと、鯉口を切り静かに白刃を月の光にさらした。
「うふふ……これはこれは、信長公の気まぐれに感謝しなくては」
枯れ木のように細い男が裂け目のような細い口元から気味の悪い笑い声を零す。
手にするのは身の丈ほどの大鎌。その姿はまるで死者の魂を刈り取り冥府へと誘う死神のようだ。
手にするのは身の丈ほどの大鎌。その姿はまるで死者の魂を刈り取り冥府へと誘う死神のようだ。
「貴様、何者だッ!」
シグナムが男に問う――と同時に気を当てる。並みの相手ならばこの気迫にたじろぎ、怖気づくだろう。
だがしかし、目の前の男は柳のように身体を揺らすだけでなんらこたえた様子もない。
だがしかし、目の前の男は柳のように身体を揺らすだけでなんらこたえた様子もない。
「ふふ、……そうでしたね、名乗りがまだでした。お腹が減っていたのでついつい」
男は明智光秀と名乗りを上げる。そして、
「これはこれは、食べ応えがありそうです……ねぇ――ッ!」
一際身体を大きく揺らしたかと思うと、次の瞬間大鎌を脇に構えて地を這うように突進してきた。
「避けてくださいよォ!」
一瞬で目の前まで肉薄してくると、光秀は理不尽なことを口走りつつ瘴気をまとった大鎌を一閃する。
シグナムはこれを後ろに跳び退って避けると、ぬらりと濡れた黒い刃が通り過ぎたその後を見て目を見開いた。
直に触れたわけでもないのに、まるで掘り起こされたかのようにアスファルトが捲れ上がり先が針のように天を突いているのだ。
シグナムはこれを後ろに跳び退って避けると、ぬらりと濡れた黒い刃が通り過ぎたその後を見て目を見開いた。
直に触れたわけでもないのに、まるで掘り起こされたかのようにアスファルトが捲れ上がり先が針のように天を突いているのだ。
「ぅふ♪ お上手……と、おや……?」
にわかに戦慄するシグナムの前でいやらしい笑みを浮かべる光秀だったが、その笑みがいぶかしい表情に変わる。
さて、あの巨漢の姿はどこだろう? つい先ほどまでは女の隣にいたのに……と、そこで気がついて光秀は身を捩った。
さて、あの巨漢の姿はどこだろう? つい先ほどまでは女の隣にいたのに……と、そこで気がついて光秀は身を捩った。
「――――ハァッ!」
月の姿を何かが遮った、と気づいた次の瞬間にハートの巨体が宙より現れ明智の身体を地面へと押し潰す。
いや、シグナムからはそう見えたが、間一髪、寸でのところで光秀はそれを避け難を逃れていた。
いや、シグナムからはそう見えたが、間一髪、寸でのところで光秀はそれを避け難を逃れていた。
「なかなかおもしろいですねぇ」
飛び退った光秀は上ずった声を上げ余裕を見せる。が、しかしそれもここまでだとシグナムは駆け出す。
アスファルトに巨大なクレーターを作ったハートもまた再び宙へと身体を躍らせ追撃に移る。
アスファルトに巨大なクレーターを作ったハートもまた再び宙へと身体を躍らせ追撃に移る。
「はぁ――ッ!」
裂帛の気合と共に袈裟に斬りつける。
今一歩踏み込みが足りなかったのか、シグナムの刀は上半身を逸らした光秀の目の前で空を切った。
だが攻撃はこれで終りではない。次いでハートの巨体は再び襲い掛かる。
これも先と同じく光秀は素早く避けてみせた。だが――
今一歩踏み込みが足りなかったのか、シグナムの刀は上半身を逸らした光秀の目の前で空を切った。
だが攻撃はこれで終りではない。次いでハートの巨体は再び襲い掛かる。
これも先と同じく光秀は素早く避けてみせた。だが――
「ぐ、あぁ……ッ!」
――それを見越して踏み込んだシグナムの追撃が光秀を捉えた。
二度白刃が月光を跳ね返し、鮮血と悲鳴とを濃い藍色の空に撒き散らす。
二度白刃が月光を跳ね返し、鮮血と悲鳴とを濃い藍色の空に撒き散らす。
「ぃぃいい……いったぁああああいいぃぃ……ッ♪」
地面へと降り立ったハートと目線を交わしシグナムは唇の端に笑みを浮かべた。
即興のコンビネーションとしては上出来だ。手応えは充分。これならば――と、しかしなにやら様子がおかしい。
即興のコンビネーションとしては上出来だ。手応えは充分。これならば――と、しかしなにやら様子がおかしい。
「くっ、くっ、くっ……、痛い。痛いですよ……うふふふふふふ」
シグナムの背中に寒いものが走った。
胸元を斬りつけられ赤い血をだらだらと零す男が発していたのが明らかに悦楽を含む笑い声だったからである。
胸元を斬りつけられ赤い血をだらだらと零す男が発していたのが明らかに悦楽を含む笑い声だったからである。
「なんなんだ貴様……?」
「あはっ、あはっ……あははははははははは!」
「あはっ、あはっ……あははははははははは!」
光秀は答えない。重傷を負っているというのにも関わらず、何が楽しいのか肩を震わせて笑うばかりだ。
あまりの気味の悪さにシグナムとハートの顔が歪み、知らず知らずのうちに身体が竦む。
あまりの気味の悪さにシグナムとハートの顔が歪み、知らず知らずのうちに身体が竦む。
「この焼けるような痛みッ! あはっ♪ いいッ! いいぃ……ッ!」
ぽたり、ぽたり、と音を立てて赤い血の珠がアスファルトの上へと落ちる。
光秀の足元はじっとりと濡れ、瘴気と共に昇り立ち込める血臭が周りを少しずつ覆おうとしていた。
零れ落ちる血は全て光秀のもので、傷を負ったのも光秀だけ。
しかし、その光秀の異常(アブノーマル)が、赤と黒とが混ざった瘴気と共にこの空間を支配しようとしていた。
光秀の足元はじっとりと濡れ、瘴気と共に昇り立ち込める血臭が周りを少しずつ覆おうとしていた。
零れ落ちる血は全て光秀のもので、傷を負ったのも光秀だけ。
しかし、その光秀の異常(アブノーマル)が、赤と黒とが混ざった瘴気と共にこの空間を支配しようとしていた。
「――では、いただきましょう♪」
常軌を逸した笑みにシグナムの意識が麻痺する。それが恐怖だと気づいたのは次の瞬間であった。
【C-2/デパートより西・路上/1日目-黎明】
【従:ハート様@北斗の拳】
[主従]:シン@北斗の拳
[状態]:健康
[装備]:背負い袋(基本支給品)
[方針/行動]
基本方針:キングの野望に付き従う。
1:明智光秀を倒す。
2:C-2のデパートを中心に、物資・情報・人員を集め、正午までに電波塔に戻ってくる。
[主従]:シン@北斗の拳
[状態]:健康
[装備]:背負い袋(基本支給品)
[方針/行動]
基本方針:キングの野望に付き従う。
1:明智光秀を倒す。
2:C-2のデパートを中心に、物資・情報・人員を集め、正午までに電波塔に戻ってくる。
[備考]
※シグナムへの信頼感が上がりました。
※背負い袋の仕組みに気付き、それを“魔法”によるものと判断しました。
※シグナムへの信頼感が上がりました。
※背負い袋の仕組みに気付き、それを“魔法”によるものと判断しました。
【従:シグナム@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[主従]:八神はやて@魔法少女リリカルなのはシリーズ
[状態]:健康
[装備]:童子切安綱@おまもりひまり、単独行動参加者探知機@オリジナル
[方針/行動]
基本方針:主はやてに従う。
1:明智光秀を倒す。
2:C-2のデパートを中心に、物資・情報・人員を集め、正午までに電波塔に戻ってくる。
[主従]:八神はやて@魔法少女リリカルなのはシリーズ
[状態]:健康
[装備]:童子切安綱@おまもりひまり、単独行動参加者探知機@オリジナル
[方針/行動]
基本方針:主はやてに従う。
1:明智光秀を倒す。
2:C-2のデパートを中心に、物資・情報・人員を集め、正午までに電波塔に戻ってくる。
[備考]
※シンへの信頼感が上がりました。
※背負い袋の仕組みに気付き、それを“魔法”によるものと判断しました。
※シンへの信頼感が上がりました。
※背負い袋の仕組みに気付き、それを“魔法”によるものと判断しました。
【従:明智光秀@戦国BASARA】
[主従]:織田信長@戦国BASARA
[状態]:胸に裂傷。
[装備]:小野塚小町の鎌@東方儚月抄、背負い袋(基本支給品、不明支給品x2(飲食物の類ではない))
[方針/行動]
基本方針:栄華を極めた信長に謀反を起こし、共に地獄へ行く。
1:目の前のご馳走をいただく。
[主従]:織田信長@戦国BASARA
[状態]:胸に裂傷。
[装備]:小野塚小町の鎌@東方儚月抄、背負い袋(基本支給品、不明支給品x2(飲食物の類ではない))
[方針/行動]
基本方針:栄華を極めた信長に謀反を起こし、共に地獄へ行く。
1:目の前のご馳走をいただく。
【003】
扉を潜りデパートの中へと入った信長の目の前に広がるのは金銀財宝――そう言えるものであった。
磨き上げられた宝石や金銀で作られた繊細な細工などがところ狭しとギヤマンの箱の中に並べられている。
粒の揃った真珠の首飾りや細やかな意匠の施された金の指輪。細やかな宝石が盤面に散りばめられた時計など。
信長の知っているものもあれば知らないものまで、そして共通してるはどれも高価なものばかりだろうこと。
ここは宝物庫なのか? と、しかしそれならばやはりこの建物は無防備すぎるだろう。
やはり、この建物は商店か――と、信長は己の推測が正鵠を得ていたと頷いた。
磨き上げられた宝石や金銀で作られた繊細な細工などがところ狭しとギヤマンの箱の中に並べられている。
粒の揃った真珠の首飾りや細やかな意匠の施された金の指輪。細やかな宝石が盤面に散りばめられた時計など。
信長の知っているものもあれば知らないものまで、そして共通してるはどれも高価なものばかりだろうこと。
ここは宝物庫なのか? と、しかしそれならばやはりこの建物は無防備すぎるだろう。
やはり、この建物は商店か――と、信長は己の推測が正鵠を得ていたと頷いた。
店内は一目では見渡せぬほど広く、また明かりもついてないことから不確かだが、奥の方には織物が並んでいるのも見える。
さてしかし、信長はかようなものにはさして興味はない。
戦場で徒に着飾る必要はないし、財宝も持ち帰らなければ用をなさない。今必要なのは武器と、食料である。
おそらくはそれらもこのデパートやらにはあるのではないか。それが信長がデパートへと立ち寄ることにした理由であった。
さてしかし、信長はかようなものにはさして興味はない。
戦場で徒に着飾る必要はないし、財宝も持ち帰らなければ用をなさない。今必要なのは武器と、食料である。
おそらくはそれらもこのデパートやらにはあるのではないか。それが信長がデパートへと立ち寄ることにした理由であった。
外から目算した限りではこの建物は十階ほどの造りのはず。
目的とするものはどこにあるのか。まずは上へ上るための階段を探そうとし、そこで信長は何かに気づいて入り口へと振り返った。
目的とするものはどこにあるのか。まずは上へ上るための階段を探そうとし、そこで信長は何かに気づいて入り口へと振り返った。
「………………むぅ」
何者かが近づいてくる音がする。先ほど光秀に対処を任せた者等とはまた別口だ。
このデパートの価値を知っている者なのだろうか。そうであるならば、こう早々に人が集まってくるのも理解できるが。
このデパートの価値を知っている者なのだろうか。そうであるならば、こう早々に人が集まってくるのも理解できるが。
「是非もなし」
獣が鼻を鳴らすような、それでいて遥かに重く大きく響き続ける音。そしてあまりにも明るく輝く双眸。
こちらへと真っ直ぐに道を邁進してくるそれを見て、信長はスパタ(剣)を鞘から抜いた。
こちらへと真っ直ぐに道を邁進してくるそれを見て、信長はスパタ(剣)を鞘から抜いた。
◆
キャンプ場から西へと車を走らせ道なりに山を降りてゆけば街はすぐだ。道は綺麗に整備されており時間はかからない。
セラスがハンドルを握る高級外車はものの数分で目的地であるデパートの前へとやってきた。
セラスがハンドルを握る高級外車はものの数分で目的地であるデパートの前へとやってきた。
「ま、……また“サムライ”ッ!?」
車のヘッドライトがデパートの正面を照らし出した時、そこに浮かび上がった人影を見てセラスはうめき声をあげた。
人影は独特のサムライヘアースタイルに着物を身につけ襤褸のようなマントを羽織っており、片手には剣も携えられている。
どうするべきか? セラスはアクセルを踏む足を緩めながら考える。
戦闘を仕掛けるのも仕掛けられるのもどちらもまずい。こちら側は非戦闘員を二人も抱えているのだ。
相手は見るからに強敵だろう雰囲気を醸し出している。先に出会ったサムライと同等と計算してもセラスの手には到底負えない。
ここは撤退するしかない。ではどうすればそれが穏便に叶えられるだろうか。
相手の出方を窺おうとし、セラスは集中してサムライを両目の中に捉える。そして、その瞬間セラスの中で何かに火がついた。
人影は独特のサムライヘアースタイルに着物を身につけ襤褸のようなマントを羽織っており、片手には剣も携えられている。
どうするべきか? セラスはアクセルを踏む足を緩めながら考える。
戦闘を仕掛けるのも仕掛けられるのもどちらもまずい。こちら側は非戦闘員を二人も抱えているのだ。
相手は見るからに強敵だろう雰囲気を醸し出している。先に出会ったサムライと同等と計算してもセラスの手には到底負えない。
ここは撤退するしかない。ではどうすればそれが穏便に叶えられるだろうか。
相手の出方を窺おうとし、セラスは集中してサムライを両目の中に捉える。そして、その瞬間セラスの中で何かに火がついた。
「――きゃっ!?」
「何かに捕まっていてくださいッ!」
「何かに捕まっていてくださいッ!」
車が獰猛なエンジン音を響かせ急加速する。
後部座席からセラスに銃剣を押し当てていた奏の悲鳴が聞こえたが、セラスはそれに取り合うことなくアクセルへと力を込めた。
血走った双眸は目の前のサムライ――織田信長へ、彼の暗黒を湛える瞳へと釘づけられている。
後部座席からセラスに銃剣を押し当てていた奏の悲鳴が聞こえたが、セラスはそれに取り合うことなくアクセルへと力を込めた。
血走った双眸は目の前のサムライ――織田信長へ、彼の暗黒を湛える瞳へと釘づけられている。
セラスの身体の中でなにかがざわつき、堪えようのない衝動を突き上げていた。
彼女の中に流れる吸血鬼の血が、人間より作りかえられた怪物としての本性が目の前のサムライの危険さを見抜いたのだ。
例えハンドルを切って逃げ出したとしても、こちらが車で相手が徒歩だとしても、とても逃げられる相手ではないと。
“アレ”は最早ただの人間ではない。
あのアンデルセン神父と同種の化物――いや、それ以上の“なにか”であり、マスターと等しい魔性であり“敵”であると。
彼女の中に流れる吸血鬼の血が、人間より作りかえられた怪物としての本性が目の前のサムライの危険さを見抜いたのだ。
例えハンドルを切って逃げ出したとしても、こちらが車で相手が徒歩だとしても、とても逃げられる相手ではないと。
“アレ”は最早ただの人間ではない。
あのアンデルセン神父と同種の化物――いや、それ以上の“なにか”であり、マスターと等しい魔性であり“敵”であると。
「う、あ、あ、あああああああああああああああああッ……!!!」
絶叫し、“逃避”する。
出遭ったが最後、引き返しても逃げられないのだとすれば“逃げ込む場所(生還の可能性)”はそこにしかなかった。
出遭ったが最後、引き返しても逃げられないのだとすれば“逃げ込む場所(生還の可能性)”はそこにしかなかった。
要人警護用にチューンされた高級車がそのスペックの最高速度で織田信長の目の前へと飛び込む。
つまり、――特攻(一か八か)である。
◆
「なんだ今の音は?」
闇夜を劈く雷鳴のような音にインテグラは月の浮かぶ空を見上げた。
同じく彼女と同行する5人の男女が空を見上げ、立ち並ぶビルの中を木霊する音に耳をそばだてる。
同じく彼女と同行する5人の男女が空を見上げ、立ち並ぶビルの中を木霊する音に耳をそばだてる。
「どうやら近くで何かが破壊されたようだが……」
ハクオロの言うとおり聞こえてきた音からは明らかに破壊を伴うものだということが伺いしれた。
何か近辺で戦闘行為が行われているのかもしれない。と、すでにそれぞれの従者は主を守る構えを見せている。
ウォルターは主であるインテグラの傍に寄り、ハクオロの従者であるトウカはすでに刀を抜いていた。
そして幼き吸血鬼レミリアの瀟洒なメイドである咲夜も刀の柄に手をかけ辺りへと警戒の視線を走らせている。
何か近辺で戦闘行為が行われているのかもしれない。と、すでにそれぞれの従者は主を守る構えを見せている。
ウォルターは主であるインテグラの傍に寄り、ハクオロの従者であるトウカはすでに刀を抜いていた。
そして幼き吸血鬼レミリアの瀟洒なメイドである咲夜も刀の柄に手をかけ辺りへと警戒の視線を走らせている。
「音は我々が向かっているデパートの方角から聞こえてきたように思いますが、いかがしましょうか?」
インテグラの従者であるウォルターが自らの主と、その他の二人の主へと問いかける。
破壊音のした方へと向かえば何かしらの危険があると予測されるからだ。
この6人の集団は決して非力ではないが、
仮に化物のようなものが出てきたとして拮抗できるかというと、素直に首肯できるほど強力とは言い難い。
特にウォルターの立場からすれば、本来の獲物を持たず、この中で一番非力であろう主を守って戦うのは難がある。
破壊音のした方へと向かえば何かしらの危険があると予測されるからだ。
この6人の集団は決して非力ではないが、
仮に化物のようなものが出てきたとして拮抗できるかというと、素直に首肯できるほど強力とは言い難い。
特にウォルターの立場からすれば、本来の獲物を持たず、この中で一番非力であろう主を守って戦うのは難がある。
「だれかを斥候に立てるという手もあるが」
「ならば某が」
「ならば某が」
まずは偵察を出すかとインテグラが提案し、間を置かずにトウカがそれに手を上げた。
彼女の実力なら十全なのだろうか主であるハクオロから異論が出る様子もない。
ならばここは一度、彼女を偵察に出して様子見を――とはいかなかった。
彼女の実力なら十全なのだろうか主であるハクオロから異論が出る様子もない。
ならばここは一度、彼女を偵察に出して様子見を――とはいかなかった。
「あの~……」
メイドの咲夜がインテグラとハクオロに申し訳なさそうな顔を向ける。
そう、この集団の主導権を握るのは、なんでもかんでもをその稚気で赴くままに決めてしまうのは“彼女”だ。
そう、この集団の主導権を握るのは、なんでもかんでもをその稚気で赴くままに決めてしまうのは“彼女”だ。
「お嬢様はもうあちらに」
皆の視線が向かうその先には、デパートへと続く道の先を行くレミリアの背中でかわいい蝙蝠の羽が揺れていた。
【C-2/デパート前/1日目-黎明】
【従:セラス・ヴィクトリア@HELLSING】
[主従]:アーカード@HELLSING
[状態]:????
[装備]:背負い袋(基本支給品)、グラーフアイゼン@魔法少女リリカルなのは(残カートリッジx6)
ウィルソン・フィリップス上院議員の車@ジョジョの奇妙な冒険
[方針/行動]
基本方針:マスターに従う……が、当面は奏に従う。
0:????
[主従]:アーカード@HELLSING
[状態]:????
[装備]:背負い袋(基本支給品)、グラーフアイゼン@魔法少女リリカルなのは(残カートリッジx6)
ウィルソン・フィリップス上院議員の車@ジョジョの奇妙な冒険
[方針/行動]
基本方針:マスターに従う……が、当面は奏に従う。
0:????
【主:涼月奏@まよチキ!】
[主従]:近衛スバル
[状態]:????
[装備]:拡声器@現実、ニンニクの首飾り@現実
[方針/目的]
基本方針:スバルを生還させて見せる
0:????
1:スバルに腕の立つ主人をつける(現在はアーカードが最有力候補)。自分の命は捨てる覚悟。
2:場合によっては自分をアーカードに吸血鬼にしてもらって、スバルと共に生還する。
[主従]:近衛スバル
[状態]:????
[装備]:拡声器@現実、ニンニクの首飾り@現実
[方針/目的]
基本方針:スバルを生還させて見せる
0:????
1:スバルに腕の立つ主人をつける(現在はアーカードが最有力候補)。自分の命は捨てる覚悟。
2:場合によっては自分をアーカードに吸血鬼にしてもらって、スバルと共に生還する。
【従:近衛スバル@まよチキ!】
[主従]:涼月奏
[状態]:????
[装備]:トンプソン・コンテンダー@Fate/Zero、起源弾×10、通常弾×10、
銃剣(バヨネット)@HELLSING、背負い袋(基本支給品)
[方針/目的]
基本方針:お嬢様を帰還させる
0:????
1:奏に腕の立つ従者をつける(現在はセラスが最有力候補)。自分の命は捨てる覚悟。
[主従]:涼月奏
[状態]:????
[装備]:トンプソン・コンテンダー@Fate/Zero、起源弾×10、通常弾×10、
銃剣(バヨネット)@HELLSING、背負い袋(基本支給品)
[方針/目的]
基本方針:お嬢様を帰還させる
0:????
1:奏に腕の立つ従者をつける(現在はセラスが最有力候補)。自分の命は捨てる覚悟。
[セラス、涼月奏、近衛スバル共通方針/備考]
1:キャンプ場から病院までを時計回りに移動しながら、インテグラ&ウォルターを探し出し合流する。
2:危険人物に遭遇した時は、逃走>撃退or捕縛>拡声器で助けを呼ぶ、の優先順位に従って行動する。
1:キャンプ場から病院までを時計回りに移動しながら、インテグラ&ウォルターを探し出し合流する。
2:危険人物に遭遇した時は、逃走>撃退or捕縛>拡声器で助けを呼ぶ、の優先順位に従って行動する。
【主:織田信長@戦国BASARA】
[主従]:明智光秀@戦国BASARA
[状態]:????、左足甲に軽度の刺し傷
[装備]:キュプリオトの剣@Fate/Zero、無毀なる湖光@Fate/Zero
[方針/行動]
基本方針:八雲紫を含む全ての敵の抹殺。
0:????
1:デパートの中を探索し、武器や食料を得る。
2:B-2の市場に向かい食料を確保する。
[主従]:明智光秀@戦国BASARA
[状態]:????、左足甲に軽度の刺し傷
[装備]:キュプリオトの剣@Fate/Zero、無毀なる湖光@Fate/Zero
[方針/行動]
基本方針:八雲紫を含む全ての敵の抹殺。
0:????
1:デパートの中を探索し、武器や食料を得る。
2:B-2の市場に向かい食料を確保する。
【C-2/デパートより北・路上/1日目-黎明】
【主:レミリア・スカーレット@東方儚月抄】
[主従]:十六夜咲夜@東方儚月抄
[状態]:健康
[装備]:風見幽香の日傘@東方儚月抄
[方針/行動]
基本方針:八雲紫の言うことは聞かない。現状を楽しむ。
1:デパートに向かう。
[主従]:十六夜咲夜@東方儚月抄
[状態]:健康
[装備]:風見幽香の日傘@東方儚月抄
[方針/行動]
基本方針:八雲紫の言うことは聞かない。現状を楽しむ。
1:デパートに向かう。
【従:十六夜咲夜@東方儚月抄】
[主従]:レミリア・スカーレット@東方儚月抄
[状態]:健康
[装備]:黒龍@戦国BASARA、背負い袋(基本支給品)、不明支給品x2
茶葉とティーセット(一式)@現地調達、輸血用血液パック(多数)@現地調達
[方針/行動]
基本方針:レミリアお嬢様に従う。
1:レミリアお嬢様に従う。
[主従]:レミリア・スカーレット@東方儚月抄
[状態]:健康
[装備]:黒龍@戦国BASARA、背負い袋(基本支給品)、不明支給品x2
茶葉とティーセット(一式)@現地調達、輸血用血液パック(多数)@現地調達
[方針/行動]
基本方針:レミリアお嬢様に従う。
1:レミリアお嬢様に従う。
【主:インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング@HELLSING】
[主従]:ウォルター・C・ドルネーズ@HELLSING
[状態]:健康
[装備]:ワルサーPPK@現実(弾数x6)、ワルサーPPKのマガジン(.380ACP弾x6発入り)x6
[方針/行動]
基本方針:状況(バトルロワイアル)の打破。屋敷へと帰還する。
1:レミリア組、ハクオロ組と同行しながら、殺し合いを停滞させるために動く。
2:アーカード、セラスとの合流。
[主従]:ウォルター・C・ドルネーズ@HELLSING
[状態]:健康
[装備]:ワルサーPPK@現実(弾数x6)、ワルサーPPKのマガジン(.380ACP弾x6発入り)x6
[方針/行動]
基本方針:状況(バトルロワイアル)の打破。屋敷へと帰還する。
1:レミリア組、ハクオロ組と同行しながら、殺し合いを停滞させるために動く。
2:アーカード、セラスとの合流。
[備考]
※参加時期は、北アイルランド地方都市ベイドリックでアンデルセンと対決した後。(1巻)
※参加時期は、北アイルランド地方都市ベイドリックでアンデルセンと対決した後。(1巻)
【従:ウォルター・C・ドルネーズ@HELLSING】
[主従]:インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング@HELLSING
[状態]:健康
[装備]:アゾット剣@Fate/Zero、背負い袋(基本支給品)、通信用人形(青リボン)@東方儚月抄
茶葉とティーセット(一式)@現地調達、輸血用血液パック(多数)@現地調達、不明支給品x1
[方針/行動]
基本方針:インテグラお嬢様に従う。
1:インテグラを警護し続ける。
[主従]:インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング@HELLSING
[状態]:健康
[装備]:アゾット剣@Fate/Zero、背負い袋(基本支給品)、通信用人形(青リボン)@東方儚月抄
茶葉とティーセット(一式)@現地調達、輸血用血液パック(多数)@現地調達、不明支給品x1
[方針/行動]
基本方針:インテグラお嬢様に従う。
1:インテグラを警護し続ける。
[備考]
※参加時期は、北アイルランド地方都市ベイドリックでアンデルセンと対決した後。(1巻)
※参加時期は、北アイルランド地方都市ベイドリックでアンデルセンと対決した後。(1巻)
【主:ハクオロ@うたわれるもの】
[主従]:トウカ@うたわれるもの
[状態]:健康
[装備]:通信用人形(赤リボン)@東方儚月抄
[方針/行動]
基本方針:他の参加者と協力して八雲紫を討伐し、島から脱出する。基本的に参加者は殺めるつもりは無い。
1:レミリア組、インテグラ組と同行しながら、殺し合いを停滞させるために動く。
[主従]:トウカ@うたわれるもの
[状態]:健康
[装備]:通信用人形(赤リボン)@東方儚月抄
[方針/行動]
基本方針:他の参加者と協力して八雲紫を討伐し、島から脱出する。基本的に参加者は殺めるつもりは無い。
1:レミリア組、インテグラ組と同行しながら、殺し合いを停滞させるために動く。
[備考]
※参加時期は、アニメ20話『初陣』直前。その為、まだ自分の正体(ウィツァルネミテア)には気付いていません。
※参加時期は、アニメ20話『初陣』直前。その為、まだ自分の正体(ウィツァルネミテア)には気付いていません。
【従:トウカ@うたわれるもの】
[主従]:ハクオロ@うたわれるもの
[状態]:健康
[装備]:六爪@戦国BASARA
背負い袋(基本支給品)、大量のパンツ@そらのおとしもの、洋酒(木箱入り)@北斗の拳
[方針/行動]
基本方針:ハクオロを守りながら他の参加者と協力して八雲紫を討伐し、島から脱出する。
基本的に参加者は殺めるつもりは無い。
1:周囲に気を配り、ハクオロを守る
[主従]:ハクオロ@うたわれるもの
[状態]:健康
[装備]:六爪@戦国BASARA
背負い袋(基本支給品)、大量のパンツ@そらのおとしもの、洋酒(木箱入り)@北斗の拳
[方針/行動]
基本方針:ハクオロを守りながら他の参加者と協力して八雲紫を討伐し、島から脱出する。
基本的に参加者は殺めるつもりは無い。
1:周囲に気を配り、ハクオロを守る
[備考]
※参加時期はハクオロと同じく、アニメ20話『初陣』直前。その為、まだハクオロの正体(ウィツァルネミテア)は知りません。
※参加時期はハクオロと同じく、アニメ20話『初陣』直前。その為、まだハクオロの正体(ウィツァルネミテア)は知りません。
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