血染め の ユフィ ◆YwLV7iJ2fw
C‐3西部、市街地の外れの平地で響いていた騎士の歓喜の嗚咽は、たっぷり十五分程続いてようやく収まった。
敬愛する主君に背中を抱かれていた枢木スザクの姿は、ナイトオブゼロと呼ばれ恐れられた騎士の面影など全く感じさせず、寧ろ、歳相応どころかそれよりも幼い、
どこにでもいそうなただの少年のようにしか見えず、そんな彼の初めて見せた姿と、この状況そのものに困惑しながらも、
ユーフェミア・リ・ブリタニアは何も訊かず、ただずっとスザクを優しく抱きしめ、「大丈夫だから」と繰り返し声をかけていた。
満点の月の光に照らされる彼女のその姿は、さながら完成された一つの芸術のように、慈悲と母性に溢れて輝いているように見えた。
敬愛する主君に背中を抱かれていた枢木スザクの姿は、ナイトオブゼロと呼ばれ恐れられた騎士の面影など全く感じさせず、寧ろ、歳相応どころかそれよりも幼い、
どこにでもいそうなただの少年のようにしか見えず、そんな彼の初めて見せた姿と、この状況そのものに困惑しながらも、
ユーフェミア・リ・ブリタニアは何も訊かず、ただずっとスザクを優しく抱きしめ、「大丈夫だから」と繰り返し声をかけていた。
満点の月の光に照らされる彼女のその姿は、さながら完成された一つの芸術のように、慈悲と母性に溢れて輝いているように見えた。
「……申し訳ありません、ユーフェミア様。みっともない所を――」
「ユフィ」
「え?」
「今ここにいるのは私とあなただけなんだから、そんな呼び方はしないで、スザク」
「…うん。ごめん、ユフィ」
「いいのよ、スザク。こんな状況じゃ仕方ないものね。でも、私の知らないスザクの一面を見れたのは、ちょっと嬉しかったかも」
「ユフィ」
「え?」
「今ここにいるのは私とあなただけなんだから、そんな呼び方はしないで、スザク」
「…うん。ごめん、ユフィ」
「いいのよ、スザク。こんな状況じゃ仕方ないものね。でも、私の知らないスザクの一面を見れたのは、ちょっと嬉しかったかも」
ふふっと小さく微笑みながら言われたユーフェミアの言葉に、スザクもつられて表情を綻ばせる。
ブラックリベリオン以降は殆ど見せる事のなかった表情を自分が自然と作っていた事に、スザクはただ純粋に幸せを感じていた。
悲しみ、怒り、裏切り、嘘を吐き、戦い、戦い、また戦い―――ユーフェミアを失ってからのスザクの一年近い時間は、ほとんどそんな感じに過ぎていた。
どれだけ彼女の存在が自分の中で大きな物であったかを、スザクは改めて認識した。
ブラックリベリオン以降は殆ど見せる事のなかった表情を自分が自然と作っていた事に、スザクはただ純粋に幸せを感じていた。
悲しみ、怒り、裏切り、嘘を吐き、戦い、戦い、また戦い―――ユーフェミアを失ってからのスザクの一年近い時間は、ほとんどそんな感じに過ぎていた。
どれだけ彼女の存在が自分の中で大きな物であったかを、スザクは改めて認識した。
◇◇◇
「でも、本当にいったいどういう事なのかしら? 私は確かル……ゼロをG1ベースの中に招いて、それから……それから……あら……?」
場所を近くの雑居ビルの一室に移してからの話し合いの口火を切ったのは、ユーフェミアのその一言だった。
(そうか、ルルーシュのギアスの影響で…)
ルルーシュの絶対遵守のギアスを受けた者はごく一部の例外――ここにいる二人がまさにその例外だ――を除き自由意志を失い、ギアスをかけられた前後と、
ギアスが発動している時の記憶が欠損する。
死の直前までギアスの影響下にあったユーフェミアの場合は、すなわち死ぬ前のある程度の記憶と、自分が死んだという記憶が欠損していた。
尤も、これは二人にとっては喜ぶべき事でもあったのだが。そんな記憶が残っていたら、今こうして正面から言葉を交わす事などできたかどうか。
兎も角、この島に喚ばれる以前の彼女の最後の記憶は、行政特区日本の会場にてゼロ(ルルーシュ)をG1ベース内に招き入れた時のものだった。
ギアスが発動している時の記憶が欠損する。
死の直前までギアスの影響下にあったユーフェミアの場合は、すなわち死ぬ前のある程度の記憶と、自分が死んだという記憶が欠損していた。
尤も、これは二人にとっては喜ぶべき事でもあったのだが。そんな記憶が残っていたら、今こうして正面から言葉を交わす事などできたかどうか。
兎も角、この島に喚ばれる以前の彼女の最後の記憶は、行政特区日本の会場にてゼロ(ルルーシュ)をG1ベース内に招き入れた時のものだった。
「…たぶん、連れ去られる時に気を失わされたせいで、直前の記憶が曖昧になってるんだよ。僕もそうだし」
「スザクもなの?」
「うん。僕もあの会場でユフィを見送ってからの記憶がはっきりしなくて…騎士装も気が付いたらこんな服に着替えさせられてたし」
「スザクもなの?」
「うん。僕もあの会場でユフィを見送ってからの記憶がはっきりしなくて…騎士装も気が付いたらこんな服に着替えさせられてたし」
真実を知ってはいるもののそれを告げれる訳も無く、スザクはかなり苦しいとは思いつつもそう話を合わせて誤魔化す。
実際、気が付いたら連れ去られていたという部分はまったくその通りなのだから、話の筋を合わせるのは難しくない。
とは言え、この点を深く追求されればすぐにボロが出るのは目に見えているので、即座にスザクは話を切り替える。
実際、気が付いたら連れ去られていたという部分はまったくその通りなのだから、話の筋を合わせるのは難しくない。
とは言え、この点を深く追求されればすぐにボロが出るのは目に見えているので、即座にスザクは話を切り替える。
「そうだ、ユフィ。さっき名簿を見た時に気付いたんだけど、どうやらルルーシュもここに連れて来られてるみたいなんだ」
「ルルーシュも!?」
「ルルーシュも!?」
些か猿芝居の感はあったが、スザクの狙い通り、ユフィの意識は即座にその事実に引っ張られた。
「ああ。この名簿に……あれ?」
背負い袋から参加者名簿を取り出そうとしたスザクだったが、その時、奇妙な事に気が付いた。名簿が二冊あるのだ。
パッと見、表紙や装丁に違いは見られない。厚さも完全に一緒だ。
パッと見、表紙や装丁に違いは見られない。厚さも完全に一緒だ。
(二人一組だから二冊支給されているのか?)
そう言えばさっきは最後まで支給品を検めていなかったな、と思いながら、スザクは一冊をユーフェミアに手渡し、自分はもう一冊を開く。
改めて見てみても内容が変わる訳でもなく、ルルーシュの名前はちゃんと始めの方に、ジェレミアの名前と主従セットで明記されていた。
そのすぐ近くに、スザクとユフィの名前、蒋麗華と黎星刻の名前も、それぞれ主従セットとされている。
改めて見てみても内容が変わる訳でもなく、ルルーシュの名前はちゃんと始めの方に、ジェレミアの名前と主従セットで明記されていた。
そのすぐ近くに、スザクとユフィの名前、蒋麗華と黎星刻の名前も、それぞれ主従セットとされている。
「あったわ! 本当にルルーシュの名前が、最後の方に」
「え?」
「え?」
そのユーフェミアの一言にスザクは首を傾げ、彼女の見ていたもう一冊の名簿を横から覗き込む。
果たしてその名簿では確かに、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名前は最後から二番目という位置に明記されていた。
加えて言うなら、その隣にある名前はどちらもジェレミア・ゴットバルトではなく、
手前側の名前はルーク・スカイウォーカー、次の名前はレミリア・スカーレットとなっていた。
果たしてその名簿では確かに、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアの名前は最後から二番目という位置に明記されていた。
加えて言うなら、その隣にある名前はどちらもジェレミア・ゴットバルトではなく、
手前側の名前はルーク・スカイウォーカー、次の名前はレミリア・スカーレットとなっていた。
(こっちの名簿は日本語での五十音順に…。とすると、僕が見た方の名簿は個別の支給品という事か)
参加者が主従の区別なくただ五十音順に明記された名簿と、それぞれの主従が明記された名簿を比べれば、どちらが情報価値が高いかは明らかに後者となる。
状況によってはこの名簿は重要な役目を果たしうるだろう。
とは言え、それにはまずそれ以外の情報が有り、更にその情報とこの名簿の情報を結びつけて他の情報を導き出せる頭脳を持った人物が持てば、の話でもある。
スザクも軍人としての戦術の心得や、高校生としての最低限の知識は、ユーフェミアも皇族としての教育による知識は有しているが、
そんな知識ではこの名簿を最大限に活かす事はできない。
状況によってはこの名簿は重要な役目を果たしうるだろう。
とは言え、それにはまずそれ以外の情報が有り、更にその情報とこの名簿の情報を結びつけて他の情報を導き出せる頭脳を持った人物が持てば、の話でもある。
スザクも軍人としての戦術の心得や、高校生としての最低限の知識は、ユーフェミアも皇族としての教育による知識は有しているが、
そんな知識ではこの名簿を最大限に活かす事はできない。
「…どう考えてもルルーシュ向きの支給品だな、これは」
スザクが自分の見ていた名簿に視線を戻して呟くと、それにユーフェミアが反応して振り向いた。
「そうよスザク、ルルーシュを探しましょう! スザクとルルーシュが力を合わせれば、きっとこの事態も打開できるに違いないわ!」
◇◇◇
ユフィのその言葉に俺は一瞬、どう反応していいかを判断しかねた。
さっき「ゼロ」を「ルルーシュ」と言いかけた事からも、ユフィはルルーシュがゼロである事を知っている。おそらく、神根島で二人きりだった時に知ったんだろう。
そしてそれから間を置かずにあったあのキュウシュウ戦役で、俺とルルーシュは共闘して沢崎達の野望を挫いた。ユフィがそう思うのも当たり前の事だ。
確かに、それはそうかも知れない。
八雲紫の超常の力にどこまで対抗できるか判らないが、俺とルルーシュが力を合わせれば、その可能性は随分高くなるだろう。
他の参加者をまるめ込むのはルルーシュにとってはお手の物だろうし、話し合いが通用しない相手ならば、俺が剣となって討ち払えばいい。
そうやって他の参加者を全て味方に付ける事ができれば、或いは八雲紫を倒し、この島から脱出する事もできるかも知れない。
さっき「ゼロ」を「ルルーシュ」と言いかけた事からも、ユフィはルルーシュがゼロである事を知っている。おそらく、神根島で二人きりだった時に知ったんだろう。
そしてそれから間を置かずにあったあのキュウシュウ戦役で、俺とルルーシュは共闘して沢崎達の野望を挫いた。ユフィがそう思うのも当たり前の事だ。
確かに、それはそうかも知れない。
八雲紫の超常の力にどこまで対抗できるか判らないが、俺とルルーシュが力を合わせれば、その可能性は随分高くなるだろう。
他の参加者をまるめ込むのはルルーシュにとってはお手の物だろうし、話し合いが通用しない相手ならば、俺が剣となって討ち払えばいい。
そうやって他の参加者を全て味方に付ける事ができれば、或いは八雲紫を倒し、この島から脱出する事もできるかも知れない。
――だが、そうやって無事帰ったとして、そこにユフィの居場所は無い。
ユフィが願う行政特区日本は既に無い。ギアスがそれを壊してしまったから。
ルルーシュやジェレミア卿達は人々を明日へと向かわせるべく、現ブリタニア体制の破壊と、世界征服を進めていくだろう。
俺はナイトオブゼロとして剣を振るって屍山血河を築き、ルルーシュに世界の憎しみが集まるよう動く事になり、最期の戦場で「死ぬ」。
そしてゼロとなりルルーシュを殺す事で、ゼロ・レクイエムは完遂する。
ユフィが願う行政特区日本は既に無い。ギアスがそれを壊してしまったから。
ルルーシュやジェレミア卿達は人々を明日へと向かわせるべく、現ブリタニア体制の破壊と、世界征服を進めていくだろう。
俺はナイトオブゼロとして剣を振るって屍山血河を築き、ルルーシュに世界の憎しみが集まるよう動く事になり、最期の戦場で「死ぬ」。
そしてゼロとなりルルーシュを殺す事で、ゼロ・レクイエムは完遂する。
だけどもしその途中で、もしくはその後で生きたユフィの存在が明らかになったら全てがフイになる。
虐殺皇女として名を残してしまったユフィの事を、日本人達は決して許さないだろう。
途中であればルルーシュ以外の憎しみの矛先が現れてしまう事になるし、完遂後なら、折角収束した人々の怒りと憎しみは再燃し、最悪、完全にユフィに集中してしまう。
どちらにしても、ゼロ・レクイエムは失敗に終わる。
…そしてそうさせない為にも、ルルーシュはここでもう一度、ユフィを殺そうとするだろう。
虐殺皇女として名を残してしまったユフィの事を、日本人達は決して許さないだろう。
途中であればルルーシュ以外の憎しみの矛先が現れてしまう事になるし、完遂後なら、折角収束した人々の怒りと憎しみは再燃し、最悪、完全にユフィに集中してしまう。
どちらにしても、ゼロ・レクイエムは失敗に終わる。
…そしてそうさせない為にも、ルルーシュはここでもう一度、ユフィを殺そうとするだろう。
もし、存在を完全に秘匿すると言う条件でルルーシュと共闘できて、八雲紫を打倒して一緒に帰れても、今度は俺がユフィの前からいなくなる。
残る生涯をゼロとなって送る事が決まっている俺がユフィに会える訳もない。おまけにユフィの自由は完全に失われる。
だからその案は、なんらかの理由でどうしても八雲紫に頼る事ができない事が確定した上での――――例えば、
どんな願いでも叶えるという彼女の言葉が完全にウソだと判明した場合等の――次善の…いや、最悪よりはマシという程度の選択だ。
残る生涯をゼロとなって送る事が決まっている俺がユフィに会える訳もない。おまけにユフィの自由は完全に失われる。
だからその案は、なんらかの理由でどうしても八雲紫に頼る事ができない事が確定した上での――――例えば、
どんな願いでも叶えるという彼女の言葉が完全にウソだと判明した場合等の――次善の…いや、最悪よりはマシという程度の選択だ。
Cの世界ではルルーシュと共にラグナレクの接続を拒否したが、あの時はそもそもユフィがいなかった。今とは前提からして状況が違いすぎる。
そうなるとやはりユフィにとっての最善は、この殺し合いで俺達が最期の一組になり、八雲紫にユフィの安寧を望む事だろう。
もちろん八雲紫の言葉がウソではないという事が前提になるが、それを判断する材料は今は皆無だ。
誰にも責められず、逃げ隠れする必要も無く、この島での悲劇さえ忘れさせ、ユフィがずっと笑顔でいられる場所と時間を求める。それが最終目的だ。
その為にはルルーシュ。もしどうしても君がユフィを殺そうとするなら……例え、例え君でも―――
そうなるとやはりユフィにとっての最善は、この殺し合いで俺達が最期の一組になり、八雲紫にユフィの安寧を望む事だろう。
もちろん八雲紫の言葉がウソではないという事が前提になるが、それを判断する材料は今は皆無だ。
誰にも責められず、逃げ隠れする必要も無く、この島での悲劇さえ忘れさせ、ユフィがずっと笑顔でいられる場所と時間を求める。それが最終目的だ。
その為にはルルーシュ。もしどうしても君がユフィを殺そうとするなら……例え、例え君でも―――
◇◇◇
「…そうだね。ルルーシュと合流できれば、きっとみんな無事に帰れる」
「ええ。だから頑張りましょう!」
「ええ。だから頑張りましょう!」
昏い願いを口にできるはずも無く、スザクは取り繕うように答えてから名簿を仕舞い込み、未確認だった支給品の検分を再開する事にした。
目的がどうあれ、この島で生き延びなければならない事には間違いないので、少しでもそれを有利にできる可能性は確認しておかなければならないからだ。
目的がどうあれ、この島で生き延びなければならない事には間違いないので、少しでもそれを有利にできる可能性は確認しておかなければならないからだ。
「えっと…仮面?」
「そうだね…」
「そうだね…」
魔剣、特別名簿に続いて三つ目にでてきた支給品は、顔半分を覆う白い仮面だった。
白木のような骨のような、なんとも判別のつかない素材で出来たその軽い仮面の頭には、ちょこんと小さな角が付いている。
仮面舞踏会にでも行けば、似たような物はあるかも知れない。
どうあれ、戦いの道具でない事には間違いなく、その軽さから、防具としても期待できそうにはないとスザクは判断した。
だが、まるっきり役に立たないかと言われると、この二人にとってはそうでもない。
白木のような骨のような、なんとも判別のつかない素材で出来たその軽い仮面の頭には、ちょこんと小さな角が付いている。
仮面舞踏会にでも行けば、似たような物はあるかも知れない。
どうあれ、戦いの道具でない事には間違いなく、その軽さから、防具としても期待できそうにはないとスザクは判断した。
だが、まるっきり役に立たないかと言われると、この二人にとってはそうでもない。
「ユフィ。この仮面は君が付けていた方がいい。まだ君の皇位継承権の返上は公になってないんだ。悪目立ちするのは避けた方がいい」
「そうね。この間みたいな事はもうコリゴリだもの」
「そうね。この間みたいな事はもうコリゴリだもの」
軽く笑みを浮かべながらユーフェミアはその仮面を受け取り、早速自分の顔に付ける。
先日(彼女にとっては)の学園祭で自分の正体が露見した時の騒動に思う所があったらしく、特に渋る様子は無かった。
傍から見れば些か以上にシュールな出で立ちとなってしまったが、本人はこういった物を付ける事自体が新鮮な体験だからか、どこか嬉しそうでもあった。
先日(彼女にとっては)の学園祭で自分の正体が露見した時の騒動に思う所があったらしく、特に渋る様子は無かった。
傍から見れば些か以上にシュールな出で立ちとなってしまったが、本人はこういった物を付ける事自体が新鮮な体験だからか、どこか嬉しそうでもあった。
「最後の一つは……って、ええっ!?」
「まあ…!」
「まあ…!」
最後の支給品が取り出された時、スザクは常らしからぬ素っ頓狂な声を漏らし、ユーフェミアもまた、大きく口を開けて驚いていた。
背負い袋に入れられたスザクの手が最後に掴んだのは、マフラーの先端だった。
マフラーといっても防寒具の方ではない。バイクなどに付いている方のアレである。
そしてずっしりと手に伝わる重みから、マフラー単体ではなく、それが付けられている“本体”もあるであろう事が容易に判断でき、
それを破損させぬようにとスザクは背負い袋を僅かに傾けてゆっくりと引っ張り出し―――そして無事、見事な“馬”が現れた。
バイクのハンドルとマフラーが取り付けられた、とても奇妙で、しかし見事な体躯と鮮やかな黒毛を持った馬だった。
鞍が背に乗せられている所を見ると、乗用馬と見て間違いないだろう。
マフラーといっても防寒具の方ではない。バイクなどに付いている方のアレである。
そしてずっしりと手に伝わる重みから、マフラー単体ではなく、それが付けられている“本体”もあるであろう事が容易に判断でき、
それを破損させぬようにとスザクは背負い袋を僅かに傾けてゆっくりと引っ張り出し―――そして無事、見事な“馬”が現れた。
バイクのハンドルとマフラーが取り付けられた、とても奇妙で、しかし見事な体躯と鮮やかな黒毛を持った馬だった。
鞍が背に乗せられている所を見ると、乗用馬と見て間違いないだろう。
「私、こんな馬を見るのは初めて…。スザクはどう?」
「僕も、こんな馬は初めて見る…」
「僕も、こんな馬は初めて見る…」
ある意味、この島に喚ばれた事を遥かに上回る衝撃に、二人ともただただ唖然とするばかり。
それでも、理外の事態への耐性がある程度あったスザクの方が逸早く正気に戻り、馬を背負い袋へと戻した。
それでも、理外の事態への耐性がある程度あったスザクの方が逸早く正気に戻り、馬を背負い袋へと戻した。
◇◇◇
「とにかく、まずはルルーシュを探しましょう。ルルーシュが行きそうな所となると…」
「少なくとも、人の集まり難そうな所には行かないと思う。まずは都市部の各施設を―――!」
「どうかしたの?」
「…誰か近付いてくる」
「少なくとも、人の集まり難そうな所には行かないと思う。まずは都市部の各施設を―――!」
「どうかしたの?」
「…誰か近付いてくる」
雑居ビルを出た二人が地図をお互いの片手にこれからの行き先を決めようとしていた、その時だった。
スザクの聴覚が僅かに二つの人の足音と、もう少し大きな、金属の擦れ合うような音を捉えた。
それも、意図してか偶然かは判らないが、まっすぐこちらに向かって来ている。
スザクの聴覚が僅かに二つの人の足音と、もう少し大きな、金属の擦れ合うような音を捉えた。
それも、意図してか偶然かは判らないが、まっすぐこちらに向かって来ている。
(甲冑か…。足運びも軍人のそれに近い。場合によっては面倒な事になるな…)
「…ユフィ。これを持って、少し離れてて」
「スザク?」
「スザク?」
背負い袋から先程の馬と無毀なる湖光を取り出し、スザクは馬と、背負い袋を預けたユーフェミアを共に下がらせる。
馬はよく躾けられているらしく、スザクの意向を組んで暴れず嘶(いなな)かずユーフェミアに寄り添った。
それを確認したスザクは無毀なる湖光を正眼に構え、足音の主達を迎えんとする。
そしてすぐに、別のビルの陰から二つの人影が姿を現した。
馬はよく躾けられているらしく、スザクの意向を組んで暴れず嘶(いなな)かずユーフェミアに寄り添った。
それを確認したスザクは無毀なる湖光を正眼に構え、足音の主達を迎えんとする。
そしてすぐに、別のビルの陰から二つの人影が姿を現した。
◇◇◇
織田信長と明智光秀の主従が最初に向かうべき場所として定めたのは、B-2の市場であった。
いかな第六天魔王とて人の子である。飲まず喰わずで動き続ける事などできようはずも無い。
鍛え抜かれた武人としての肉体は、少々食事を抜いた所で動けなくなるようなヤワなものではないが、最長で三日もの期間をそのままを過ごすには流石に不安がある。
腹が減っては戦は出来ぬと言うが、戦国の世に生きてきた二人にとっては、それは至って当然の理(ことわり)だった。
もし支給品に水か食料があるか、もしくは周囲に戦国の世に生きてきた二人でも一目で分かるような食料品店――例えば八百屋や魚屋やだ――でもあれば、
或いは最初は活動拠点を探すなどしていたかも知れないが、生憎飲食物の類は支給されておらず、またそういった店も無く、
それがまた信長の怒りをいっそう強くしていた。
故に、信長達は目的が一致した本能と理性の赴くまま、食料を求めて北上していた。
いかな第六天魔王とて人の子である。飲まず喰わずで動き続ける事などできようはずも無い。
鍛え抜かれた武人としての肉体は、少々食事を抜いた所で動けなくなるようなヤワなものではないが、最長で三日もの期間をそのままを過ごすには流石に不安がある。
腹が減っては戦は出来ぬと言うが、戦国の世に生きてきた二人にとっては、それは至って当然の理(ことわり)だった。
もし支給品に水か食料があるか、もしくは周囲に戦国の世に生きてきた二人でも一目で分かるような食料品店――例えば八百屋や魚屋やだ――でもあれば、
或いは最初は活動拠点を探すなどしていたかも知れないが、生憎飲食物の類は支給されておらず、またそういった店も無く、
それがまた信長の怒りをいっそう強くしていた。
故に、信長達は目的が一致した本能と理性の赴くまま、食料を求めて北上していた。
つまるところ、今の信長は飢えた獣ならぬ、飢えた悪魔である。知性も理性もちゃんとあるので獣より性質が悪い。
しかもそこに八雲紫への憤怒が加わっているので、一般人からすれば大変近寄りがたい、剥き出しの凶気そのものと言っても差し支えないような状態だった。
ぶっちゃけて言ってしまえば、信長は今、非常に機嫌が悪かった。
しかもそこに八雲紫への憤怒が加わっているので、一般人からすれば大変近寄りがたい、剥き出しの凶気そのものと言っても差し支えないような状態だった。
ぶっちゃけて言ってしまえば、信長は今、非常に機嫌が悪かった。
だからつまり、そんな状態の信長達と出くわしたスザク達は、あまりに不運であったと言えよう。
「ぬぅううううううううんッ!!!」
「ぐう…っ!」
「ぐう…っ!」
信長自身の膂力とキュプリオトの剣の強靭さが相俟った一撃を、スザクは辛うじて無毀なる湖光で受け流す。
その斬撃はまともに受け止めればそのまま吹き飛ばされてしまいそうな程に重く、それでいて一撃一撃の精密さに乱れも遅れも無い。
接触直後、問答無用で襲撃してきた信長の一撃を皮切りに二人は戦闘状態に突入したが、戦況は明らかにスザクが不利だった。
スザクも何度か攻撃を試みているものの、そのほぼ全てがキュプリオトの剣に受け止められるか、受け流されて頑強な甲冑に小傷を付けるに止まっている。
スピードの差から手数こそスザクの方が多いが、どちらが劣勢であるかは火を見るよりも明らかだった。
その斬撃はまともに受け止めればそのまま吹き飛ばされてしまいそうな程に重く、それでいて一撃一撃の精密さに乱れも遅れも無い。
接触直後、問答無用で襲撃してきた信長の一撃を皮切りに二人は戦闘状態に突入したが、戦況は明らかにスザクが不利だった。
スザクも何度か攻撃を試みているものの、そのほぼ全てがキュプリオトの剣に受け止められるか、受け流されて頑強な甲冑に小傷を付けるに止まっている。
スピードの差から手数こそスザクの方が多いが、どちらが劣勢であるかは火を見るよりも明らかだった。
決してスザクが弱い訳ではない。
幼少期からの道場での修練に始まり、ブリタニアの軍人として、そしてナイトオブラウンズとして積み重ねた戦闘能力。
更には殺気充分の強敵からの襲撃という切迫感から「生きろ」のギアスも発動しており、平時のスザクを上回る力も発揮されている。
だがそれでも尚、信長の実力がスザクのそれを上回っていた。
戦が常の世で培った経験も、純粋なかつ強大な筋力も、齢二十にも満たぬスザクではどちらも到底及ばぬ物で、凡そスピード以外の全てに於いて大きな開きがあった。
とは言え、スザクが信長相手に善戦している事もまた確かである。
幼少期からの道場での修練に始まり、ブリタニアの軍人として、そしてナイトオブラウンズとして積み重ねた戦闘能力。
更には殺気充分の強敵からの襲撃という切迫感から「生きろ」のギアスも発動しており、平時のスザクを上回る力も発揮されている。
だがそれでも尚、信長の実力がスザクのそれを上回っていた。
戦が常の世で培った経験も、純粋なかつ強大な筋力も、齢二十にも満たぬスザクではどちらも到底及ばぬ物で、凡そスピード以外の全てに於いて大きな開きがあった。
とは言え、スザクが信長相手に善戦している事もまた確かである。
(あの歳で信長公とああまで渡り合えるとは……。ああ、できる事なら私が頂いてしまいたかった…。
毛唐の姫に仕える日の本の若武者…如何な事情があるのかは判りませんが、是非啼かせてみたかったですねぇ…)
毛唐の姫に仕える日の本の若武者…如何な事情があるのかは判りませんが、是非啼かせてみたかったですねぇ…)
信長から距離を置いて戦いの行方を見守る光秀の口元から、チロリと赤い舌が覗く。
この状況で信長の戦いに加勢などしようものなら、彼の逆鱗に触れる事必至なのは当然理解しているので、今はただ黙して動かない。
謀反を成就する前に自分が処断されてしまっては、共に阿鼻に赴かんとする目的が夢幻の如く雲散霧消してしまう。
そんな事態は光秀にとってあまりに願い下げだったので、仕方なく戦闘の様子と、そのどさくさにユーフェミアが逃走しないかを見張っていた。
この状況で信長の戦いに加勢などしようものなら、彼の逆鱗に触れる事必至なのは当然理解しているので、今はただ黙して動かない。
謀反を成就する前に自分が処断されてしまっては、共に阿鼻に赴かんとする目的が夢幻の如く雲散霧消してしまう。
そんな事態は光秀にとってあまりに願い下げだったので、仕方なく戦闘の様子と、そのどさくさにユーフェミアが逃走しないかを見張っていた。
(おや……?)
だが、そうしてずっと動かずにいたのは彼だけだった。
ユーフェミアも身動きはしていなかったのだが、彼女は初めて直接目の当たりにした“人間同士の戦い”が生む威圧感に、ずっと「動けずにいた」。
しかし、ある程度戦いが長引いた事で少しだけ精神的に余裕が出来たのか、彼女の仮面の下の双眸に凛とした決意が漲ったのを、光秀は見逃さなかった。
そして、彼女は動いた。
ユーフェミアも身動きはしていなかったのだが、彼女は初めて直接目の当たりにした“人間同士の戦い”が生む威圧感に、ずっと「動けずにいた」。
しかし、ある程度戦いが長引いた事で少しだけ精神的に余裕が出来たのか、彼女の仮面の下の双眸に凛とした決意が漲ったのを、光秀は見逃さなかった。
そして、彼女は動いた。
「おやめなさい! こんな事をして何になるというのです! この島に閉じ込められた人同士、皆で手を取り合って、この殺し合いを打破すべきです!
どうして剣を振るうのですか!? どんな理由があろうと、同じテーブルに立って話し合えば分かり合えない事など無いのですから!」
どうして剣を振るうのですか!? どんな理由があろうと、同じテーブルに立って話し合えば分かり合えない事など無いのですから!」
――それも、考えうる限りかなり最悪に近い形で。
「…光秀ぇ!」
「はっ」
「はっ」
その一言で主の意向を理解した光秀が、大鎌を振るって戦場に割って入り、信長に向かっていたスザクの無毀なる湖光の一撃を受け止めた。
「くっ!」
二対一かと焦りを浮かべるスザクだったが、その考えが間違いであった事を、すぐに思い知る事になった。
信長はくるりとスザクに背を向けると、しかし殺気は孕んだまま、憤怒の形相を浮かべて、まっすぐユーフェミアのもとへと歩み寄って行ったのだ。
スザクと光秀は勿論、当のユーフェミアですら、信長が話し合いの呼びかけに応じた訳ではない事がすぐに理解できた。
信長はくるりとスザクに背を向けると、しかし殺気は孕んだまま、憤怒の形相を浮かべて、まっすぐユーフェミアのもとへと歩み寄って行ったのだ。
スザクと光秀は勿論、当のユーフェミアですら、信長が話し合いの呼びかけに応じた訳ではない事がすぐに理解できた。
「我に逆らうというか…毛唐の小娘がぁ」
信長がキュプリオトの剣を大上段に構る。視線の先には勿論、ユーフェミアしかいない。
すぐ隣にいる見覚えのある軍馬は、視界には入っていても意識などまるでしていない。
すぐ隣にいる見覚えのある軍馬は、視界には入っていても意識などまるでしていない。
「あ……っ」
これから起こるであろう事態が容易に脳裏に思い浮かび、ユーフェミアの全身がカタカタと震える。
生存本能のままになんとか逃げようとするも、それ以上の恐怖と威圧感により、足を動かす事もままならない。
瞳に宿っていた決意は、既に殆ど消沈していた。
生存本能のままになんとか逃げようとするも、それ以上の恐怖と威圧感により、足を動かす事もままならない。
瞳に宿っていた決意は、既に殆ど消沈していた。
「我は第六天魔王、織田信長であるぞ。我に逆らおうというのなら、例え女子供と言えど……容赦はせぬわぁ!!」
加減も容赦も一切無い袈裟懸けの斬撃が、ユーフェミアに向かって繰り出された。
「ユフィ!!!」
すかさずスザクが無毀なる湖光を手にしたまま、信長の一撃からユーフェミアの命を守らんと駆け出し、
『生きろ!!』
そして、一瞬足を止めてしまった。
その一瞬はあまりにも大切な時間で、どうしようもない決定打だった。
その一瞬はあまりにも大切な時間で、どうしようもない決定打だった。
「ユフィいいいいいいいいいいいいいい!!!!! ―――ッぐうっ…!」
ユーフェミアの左肩から右脇腹にかけて凶刃の切っ先が走り、真紅の血液が噴水のように噴き出した。
そのまま彼女は意識を失い、その場にずるりと崩れ落ちる。
そしてそれとほぼ同時にスザクの背中からもごぽりと血液が溢れ出し、彼の両膝が地に落ちた。
そのまま彼女は意識を失い、その場にずるりと崩れ落ちる。
そしてそれとほぼ同時にスザクの背中からもごぽりと血液が溢れ出し、彼の両膝が地に落ちた。
「主の危機に恐怖から足を止めてしまうとは……私の目も曇っていたようですね。貴方を嬲ってもあまり面白くなさそうですから、もう楽にして差し上げましょう」
ギアスという超常の呪いの事など知る由も無い光秀の落胆の呟きが、大鎌の刃を突き立てられたスザクの背中にかけられた。
そして次は首を落とさんと光秀は大鎌を横凪ぎに振るい――盛大に空を切った。
そして次は首を落とさんと光秀は大鎌を横凪ぎに振るい――盛大に空を切った。
「まだ動けるのですか!?」
スザクは地に伏した姿勢のまま、しかしすぐに体勢を整え直し、短距離走のクラウチングスタートの要領で、前方に疾走する事で光秀の一撃を回避した。
与えた傷の深さから最早抵抗もできまいと思っていただけに、さしもの光秀も驚きを隠せない。
そしてスザクの向かう先は勿論、信長とユーフェミアの許。無毀なる湖光を右腕一本で振りかぶり――全力で投げ下ろした。
与えた傷の深さから最早抵抗もできまいと思っていただけに、さしもの光秀も驚きを隠せない。
そしてスザクの向かう先は勿論、信長とユーフェミアの許。無毀なる湖光を右腕一本で振りかぶり――全力で投げ下ろした。
「ぬうっ!?」
斬撃を予想し、キュプリオトの剣で打ち払わんと構えていた信長にとって、武器を捨てる事になるその一撃は、流石に予想外だった。
投擲された無毀なる湖光は信長の具足の表側を貫通し、左足の甲に突き刺さった。
生憎貫通して地に縫い止めるとまではいかなかったが、スザクにとってはこの戦いでの最初で最後となる有効打となった。
そして奇襲が成功した事を確認したスザクは、信長に僅かに生まれた隙を見逃さず、倒れたユーフェミアを背負い袋ごと引っ張り抱え、馬に乗って即座に離脱を図る。
投擲された無毀なる湖光は信長の具足の表側を貫通し、左足の甲に突き刺さった。
生憎貫通して地に縫い止めるとまではいかなかったが、スザクにとってはこの戦いでの最初で最後となる有効打となった。
そして奇襲が成功した事を確認したスザクは、信長に僅かに生まれた隙を見逃さず、倒れたユーフェミアを背負い袋ごと引っ張り抱え、馬に乗って即座に離脱を図る。
「逃がしませんよ…!」
「小癪なぁ!!」
「小癪なぁ!!」
一瞬遅れて動き出した光秀が大鎌を、足から無毀なる湖光を引き抜いた信長がそのまま無毀なる湖光を振るうが、
刹那の差で二つの斬撃はスザクには届かず、馬の尾の毛を数本散らすにとどまり、スザク達は満身創痍ながらも戦場から森の中へと離脱した。
刹那の差で二つの斬撃はスザクには届かず、馬の尾の毛を数本散らすにとどまり、スザク達は満身創痍ながらも戦場から森の中へと離脱した。
【C-3/市街地/1日目-黎明】
【主:織田信長@戦国BASARA】
[主従]:明智光秀@戦国BASARA
[状態]:左足甲に軽度の刺し傷。スザクに対する強い怒り。
[装備]:キュプリオトの剣、無毀なる湖光
[方針/行動]
基本方針:八雲紫を含む全ての敵の抹殺。
1:感情の赴くまま進む。
2:B-2の市場に向かい食料を確保する。
[主従]:明智光秀@戦国BASARA
[状態]:左足甲に軽度の刺し傷。スザクに対する強い怒り。
[装備]:キュプリオトの剣、無毀なる湖光
[方針/行動]
基本方針:八雲紫を含む全ての敵の抹殺。
1:感情の赴くまま進む。
2:B-2の市場に向かい食料を確保する。
【従:明智光秀@戦国BASARA】
[主従]:織田信長@戦国BASARA
[状態]:健康
[装備]:小野塚小町の鎌@東方儚月抄、背負い袋(基本支給品、不明支給品×2(飲食物の類ではない))
[方針/行動]
基本方針:栄華を極めた信長に謀反を起こし、共に地獄へ行く。
1:臣下として信長に従う。
[主従]:織田信長@戦国BASARA
[状態]:健康
[装備]:小野塚小町の鎌@東方儚月抄、背負い袋(基本支給品、不明支給品×2(飲食物の類ではない))
[方針/行動]
基本方針:栄華を極めた信長に謀反を起こし、共に地獄へ行く。
1:臣下として信長に従う。
◇◇◇
(心臓は、動い、てる…。まだ、ユフィは、生きてる…!)
背負い袋を二人で背負う形でユーフェミアの体を自分の背中に密着させて馬を走らせながら、背中越しに感じる彼女の心臓の鼓動に、スザクは心底安堵した。
スザクが思っているよりもユーフェミアの負った傷は深くなく、早期に止血さえできれば、命に別状は無いものだった。
その幸運の最大の原因は、彼女が付けた仮面にあった。
この仮面はある科学者達がオリジナルとなる仮面をもとに複製したものであり、これを身に付けた者は、身体能力や免疫機能の向上といった恩恵を授かれるのだ。
そしてその身体能力の向上があったからこそ、ユーフェミアは信長に斬られる直前、向上した視力と反射神経を以って、
ほぼ本能的にだが、僅かに身を引いて致命傷を避ける事ができたのだ。
出血が派手だったのは、斬撃の勢いと傷の範囲の広さのせいで、主要な血管や骨、内臓は全て無事だった。
尤も、そんな仮面の効用も、その仮面が決して外せない事も、自分の方が遥かに重傷である事も、未だスザクは気付いていない。
スザクが思っているよりもユーフェミアの負った傷は深くなく、早期に止血さえできれば、命に別状は無いものだった。
その幸運の最大の原因は、彼女が付けた仮面にあった。
この仮面はある科学者達がオリジナルとなる仮面をもとに複製したものであり、これを身に付けた者は、身体能力や免疫機能の向上といった恩恵を授かれるのだ。
そしてその身体能力の向上があったからこそ、ユーフェミアは信長に斬られる直前、向上した視力と反射神経を以って、
ほぼ本能的にだが、僅かに身を引いて致命傷を避ける事ができたのだ。
出血が派手だったのは、斬撃の勢いと傷の範囲の広さのせいで、主要な血管や骨、内臓は全て無事だった。
尤も、そんな仮面の効用も、その仮面が決して外せない事も、自分の方が遥かに重傷である事も、未だスザクは気付いていない。
(ともかく、早く、病院、に、行か、ないと…! デパートじゃ、すぐに、追い、着か、れる…!)
自分の背中から溢れ続ける血液と、自身から流れ出る血液で体の前半分が真っ赤に染まりゆくユーフェミアを背に、
スザクの思考は僅か二つの事柄で塗りつぶされていた。
一つは、一刻も早くユーフェミアを病院に連れて行かなければならないという事。
そしてもう一つは、かつて枢木神社でルルーシュに対して向けた思いと同じで――
スザクの思考は僅か二つの事柄で塗りつぶされていた。
一つは、一刻も早くユーフェミアを病院に連れて行かなければならないという事。
そしてもう一つは、かつて枢木神社でルルーシュに対して向けた思いと同じで――
(どうして、俺に、こんな、ギアスを、かけ、たんだ、ルルーシュ………!!)
【C-3/北西端山林部/一日目-黎明】
【従:枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[主従]:ユーフェミア・リ・ブリタニア
[状態]:背中に深い刺し傷(放っておくと危険)。
[装備]:伊達政宗の馬@戦国BASARA、背負い袋(基本支給品一式、参加者主従別名簿@主従ロワオリジナル)。
[方針/目的]
基本方針:何があってもユーフェミアを守る。
1:ユーフェミアを病院へ連れて行く。
2:優勝して八雲紫にユーフェミアの安寧を願う。
3:もし八雲紫の言葉が嘘だっ等の理由で優勝を狙う意味が無くなったら、ルルーシュにユフィの存在を完全に秘匿してもらう事を条件に共闘して八雲紫を打倒する。
[主従]:ユーフェミア・リ・ブリタニア
[状態]:背中に深い刺し傷(放っておくと危険)。
[装備]:伊達政宗の馬@戦国BASARA、背負い袋(基本支給品一式、参加者主従別名簿@主従ロワオリジナル)。
[方針/目的]
基本方針:何があってもユーフェミアを守る。
1:ユーフェミアを病院へ連れて行く。
2:優勝して八雲紫にユーフェミアの安寧を願う。
3:もし八雲紫の言葉が嘘だっ等の理由で優勝を狙う意味が無くなったら、ルルーシュにユフィの存在を完全に秘匿してもらう事を条件に共闘して八雲紫を打倒する。
[備考]
※ユーフェミアのダメージが思っているより浅い事と、複製仮面の効果に気付いていません。
※織田信長、明智光秀を危険人物と認識しました。
※ユーフェミアのダメージが思っているより浅い事と、複製仮面の効果に気付いていません。
※織田信長、明智光秀を危険人物と認識しました。
【主:ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ】
[主従]:枢木スザク
[状態]:気絶中。身体能力及び免疫機能向上。左肩から右脇腹にかけて中度の裂傷。早期に止血さえできれば命に別状は無い。
[装備]:複製仮面@うたわれるもの
[方針/目的]
基本方針:ルルーシュと合流したい。
1:???
[主従]:枢木スザク
[状態]:気絶中。身体能力及び免疫機能向上。左肩から右脇腹にかけて中度の裂傷。早期に止血さえできれば命に別状は無い。
[装備]:複製仮面@うたわれるもの
[方針/目的]
基本方針:ルルーシュと合流したい。
1:???
[備考]
※複製仮面の効果に気付いていません。
※織田信長、明智光秀を危険人物と認識しました。
※複製仮面の効果に気付いていません。
※織田信長、明智光秀を危険人物と認識しました。
【複製仮面@うたわれるもの】
創世記の科学者達がアイスマン(ハクオロ)の仮面をもとに作り上げた複製品。
身に付けるとn単位の数千本の未知の繊維によって直接脳髄に縫い付けられ死ぬまで外す事ができなくなるが、
代わりその繊維が脳に直接働きかける事によって、身体能力と免疫機能が大きく向上する。
創世記の科学者達がアイスマン(ハクオロ)の仮面をもとに作り上げた複製品。
身に付けるとn単位の数千本の未知の繊維によって直接脳髄に縫い付けられ死ぬまで外す事ができなくなるが、
代わりその繊維が脳に直接働きかける事によって、身体能力と免疫機能が大きく向上する。
【伊達政宗の馬@戦国BASARA】
バイクのハンドルとマフラーが取り付けられた、伊達政宗の愛馬。
アニメスタッフによって“馬イク”の名称が与えられ半ば公式化しているが、本当の名前は不明。
バイクのハンドルとマフラーが取り付けられた、伊達政宗の愛馬。
アニメスタッフによって“馬イク”の名称が与えられ半ば公式化しているが、本当の名前は不明。
【参加者主従別名簿@主従ロワオリジナル】
通常の五十音順名簿と違い、参加者の名前が主従別に明記された特別な名簿。
新たな主従関係が発生すると、それに応じて次の放送と同時に主従情報が書き換えられる不思議機能付き。
通常の五十音順名簿と違い、参加者の名前が主従別に明記された特別な名簿。
新たな主従関係が発生すると、それに応じて次の放送と同時に主従情報が書き換えられる不思議機能付き。
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