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  • 『対峙する思い(前編)』

任天堂キャラバトルロワイアル @ ウィキ

『対峙する思い(前編)』

最終更新:2010年12月04日 00:26

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だれでも歓迎! 編集
 結局、ポーラが相当がたついていたので、何時間か休む事にした。
 無論、さすがにあの状態での警察署では余計具合悪くなりそうだったので、隣の雑貨屋で休む事にした。
 ほとんどポーラの身体はぐったりしていて、やはり吐きすぎたのだろう。顔もほとんど、雪のように真っ白になっている。
 フォックスはフォックスで、血が完全に服にこびりついてしまっていた(灰色のゼリーのトッピング付き)。
 様々な面から考えると、動くべきではなくなったのは明確である。
 取り敢えずとうの警察署からは離れたので、まずは隠れながら休む、という行動をとることにした。


 もう二時間は経っただろうか、或いは三時間か? そこでフォックスはようやく、雑貨屋内の時計の存在に気付いた。
 アナログ表示だったそれは、既に午前十時を指しており、それは既に太陽が最頂点に近づいている事を示している。
 そう確認する合間も、秒針は動いている。このゲームと平行して。
 ――この、ゲーム。


 今なお、この島では殺戮が始まっている。
 マシンガンらしい銃声、そして爆発音。
 それが聞こえるたび、二人は人が死んでいくことを直に感じた。本当にあのポーキーに言われるがままに――


 勿論、『優勝したら願いを叶えさせる』点は二人は忘れていなかった。むしろ、それは二人にとって脅威になりつつもある。
 合法的な殺人(あのポーキーに合法も何もあるのか? クソ)。しかも願いが叶うとしたら? この上この状況で、狂いだす者までいるかもしれない。
 しかもありがたい事に忌ま忌ましい二十四時間ルールのおかげで、三日目まではそれによってフォックス達の命が長引く。
 フォックスはともかく、ポーラにとってそれがどれだけの恐怖だ? いつ殺されてもおかしくない状況、というものは。
 ましてや、もう人が死んでしまうそのシーンを実際に二回も見てしまっている。常人は耐えていられるものなのか?
 無理だ。確実にどの方向にも狂いだす。ならば、むしろポーラは精神的に強いのだろうか?


 しかし、それでも少女は少女だ。やはり無理は出来ない。
 しかもポーラは何度も吐き出しているのだ。肉体的に無理してでも何かを食べさせなければならなかった。
 例えあの一人射撃を見た後でも。


 やはり雑貨屋にはいろいろと揃っていた。
 冷蔵庫には卵も肉もあったし、インスタントラーメンも鍋も固形燃料も認められた。
 とにかくフォックスもポーラも、食料は出来るだけ温存しなければいけない。
 生き延びる為には――


 フォックスはまず、固形燃料をコンロの上に置き、さらにその上に鍋を重ねた。
 ペットボトルから鍋に水を注いだ後、マッチで固形燃料に火を点す。
 それから袋のカバーを切り取り、中の固まったような麺を取り出した。
 後は水をたたえた鍋に麺、それから卵、ナイフで細かく刻まれた肉(ベーコンだった)を入れた。
 ここまで手際よく終え――後は煮込むだけ。
 フォックスはその間に自分とポーラのデイバッグに、雑貨屋の食料やミネラルウォーターを詰め始めた。
 荷物は少ない方がいいのだが、さすがにこればかりは欠かせない。
「フォックス……」
 ポーラがフォックスの居る方向を見て(もう起き上がる力を使うのも大変なくらい衰弱していた)、力無く呼び掛けた。
 一体何を?
 フォックスは作業を止めて、ポーラに首を回す。
「どうしたんだ?」
「ありがとう」
 それははっきり聞き取れた。
「ありがとう」と。
 それは、確実にフォックスの心にじいんと響いたに違いない。
 フォックスは「別にいいんだ」と返した。
「インスタントラーメンを作っているから、食べるといい」
「うん……」
 ただ、ポーラはもう一度頷くと、また目を閉じた。身体も精神もとっくに限界を迎えているが、それでも不思議に安心していられた。
 フォックスはそれを確認して、また作業に戻った。


 インスタントラーメンが食べ頃になるまであと一分――
「ないんぼると殿」
 不意に、鷹丸が口を開いた。
 アドレーヌの説明を終えた後、ずっと気絶しているアドレーヌを監視していた状態だったので、ナインボルトは少しびっくりした様子で返事を返す。
「なんですか?」
「何か、匂わないでござるか?」
 それはその通り、何かを煮込んでいる様な匂いが、ナインボルトは感じた。
 芳醇で、旨味のあるような匂いだった。それもナインボルトには覚えのある。
「これは……インスタントラーメンかな?」
「いんすたんとらーめん?」
「つまり、お湯とそれさえあれば三分で食べられる麺類……一種の蕎麦のようなものですね」
 実際、そうとしか説明しようがなかった。その通りだったので。
「誰かがそれを作っているみたいです」
「ふむ……」
 果たして味方なのだろうか?
 無論、アドレーヌが起きるまでここは出られないし、かと言ってどちらか一方が見に行く、というのは危険極まりない。
 だがもし説得出来るなら? 助けられる命なら――
「ぼくちん、行ってきます!」
 ナインボルトからだった。かなり勇気が入ったような、勢いのある言い方だった。
「ないんぼると殿!?」
 当然なのだが鷹丸も心配しない訳にはいかない。単独行動がどれだけ危険なのか――
「大丈夫です! 無理だって分かったら、すぐに戻りますから!」
 そう言うと、鷹丸の制止を振り切って、スーパースコープを片手にドアから飛び出した。
 ナインボルト自身、覚悟はしているのだろうか。
「ないんぼると殿……」
 心配する鷹丸の横では、まだ少女が寝息をたてている。
 まず、ナインボルトは辺りを見回した。
 民家とは対象的に、左からアドレーヌが出てきた飲食店、喫茶店、民家、雑貨屋、警察署、民家、民家、診療所と並んでいた。
 鷹丸達が居る民家は警察署に一番近かった。
 まるきり舗装された道は無論不気味に静まっていたが、それでも匂いだけは感じられる。
 雑貨屋か、警察署辺り。
 ナインボルトから見て、一番近いのはもちろん警察署だった。
 最初にナインボルトは警察署に飛び込んだ。
 ほとんど検討外れだった。
 本当に、極限状態で嗅覚がイカれました、とかそんなレベルではなかった。
 警察署内――インスタントラーメンを作ってたとか、そこに生存者が居たとか、それが幻覚からの妄想であったことが、すぐにその光景から伺えた。
 まず、誰かが吐いた後があり、しかも何か他にも臭気が混じって辺りの空中を漂っている。
 ――こんなところで暢気にインスタントラーメン作りが出来るか?
 しかし、それよりなにより、ずっと目立つものが転がっていた。
 ピンクのドレスを着ていて、その身体はくの字に曲がっていて、そして、頭は紅く染まっている。
 ――それがかつてのピーチ姫だと少年が理解するには、三秒も掛からなかった。
 そりゃそうだろう。顔だけはしっかりとナインボルトの方を向いていて、しかも視線まで合っているんだから。
 そのこめかみは赤い絵の具を落としたようになっていて、口からは血と唾液が混じり合ったピンク色の液体が、まだゆるゆると流れていた。
 とにかく――ひどかった。


 ナインボルトはすぐに警察署から出た。
 吐く、とまではいかなかったが、やはり吐き気を催した。
 あれは、一体――!?
 だが、未だにインスタントラーメンの匂いが感じられる。
 ならば、やはり隣の雑貨屋だったと?
 だとしたらほとんどナインボルトのミスだった。
 朝に聞いた銃声はやはりピーチの息の根を止めたもので、何故それに警戒しなかったのか?
 何処かに被害者の死体――そして近くに加害者が居る事はすぐに予測できたのに。
 だが、今のナインボルトにはどうでもよかった。
 そう、考えるに――もしかしたら、雑貨屋でインスタントラーメンを作る作業に移っている者は、銃声に気がつかなかったのか?
 そう考え――ナインボルトは雑貨屋に飛び込んだ。
 今度こそ、誰かが居る。そう信じて。
 ――その通り、今度こそ、紛れも無く生存者が居た。
 【スターフォックスシリーズ】のフォックスと【MOTHER2】のポーラだった。
 無論、二人は驚いた様な顔を見せたが、ナインボルトはそんな二人なんて気にもならないくらい安堵していた。
 よかった、本当によかった――
 だが――それからナインボルトには真っ先にフォックスが血まみれである事が目についた。
 まさか? フォックスがピーチを撃った? いや、そんな――
「あなたは、誰?」
 ポーラが声をかけた。
「ぼ、ぼくちんは――」
 完全にナインボルトはフォックスを見たまま凍り付いていた。
 例えフォックスがそんな事をする筈が無い、と分かっていても、それはナインボルト自身も辛かったに違いない。
 しかも――フォックスの足元には拳銃が置いてあった。
「違うんだ、これは――」
 フォックスの弁解なんてナインボルトの耳には届いていなかった。少年は本当にフリーズしていた。
 ただ――そう感じたのはナインボルトが頭で必死に処理し続けている影響だ、と言う事は二人は気がつかなかったから。
 何故フォックスはポーラと居るんだとか、ポーラは何故殺さないとか、その【人物】を知っているが故に、ナインボルトは葛藤を起こした。
 自分は鷹丸の元へ戻るべきなのか、フォックス達を説得すべきなのか――
 結論が出るまでの数秒間、二人は異様に焦ったに違いなかった。ナインボルトの片手にはライフルのようなものが握られていたので。
 それまでに辺りに緊張が張り詰めた事は間違いない。
 そして、無事にナインボルトの脳内CPUは正常に動作した。
「あ――ぼ、ぼくちんは、ナインボルト、です」


 ――アドレーヌは目覚めた。
 草っぱらに完全に横たわっていたのだが、何故こんなところで寝ていたのだろう?
 先程まで、カービィと話していた筈なのに。
 それはともかく、アドレーヌはまた絵を描く事にした。
 今度はみんなが仲良く遊んでいる風景を模写するつもりだ。
 アドレーヌはアドレーヌで、それはオーケイだった。
 よくもあんな悪夢を見たものだ。本当にろくでもない。カービィがあんなにふざけるなんて――
 キャンバス越しに、みんなを見た。
 ワドルディが楽しげにボールを蹴っている。
 グーイが跳びはねている。
 そして――カービィは笑顔を振り撒きながらこちらに手を振っていた。
 アドレーヌは絵を描き進めていった。本当に、幸せだった。
 そして、もう一度、キャンバスから顔を覗けてカービィ達を見た。
 ――その光景は、先程が全く別世界のように異常になっている。
 見知らぬ人々が、何十人と倒れていた。死屍累々という言葉はこういう時に使うのだろう。
 そう――平和なそれから、グロテスクなそれへと、周囲は様変わりしていた。
 アドレーヌは、そこに近づいた。勿論――何が起こっていたのか、理解出来る筈がなかった。
 白髪の少女に足を運んだのだが――少女の頭には矢が生えていた。
 そんな光景、アドレーヌは初めて見た――いや、見たくもなかった。
 そして回りは回りで、誰も動かないで静まっている。
 そりゃそうだ。
 もう何だか分からない位、焼かれた炭のようなものが転がっている。
 ゴリラの身体には何か切り裂いた後があった。
 青い髪の少女は全身が焼け爛れて、背中には石がめり込んでいる。
 兎の背中には何かで貫いた後がある。
 赤い防寒具を着た少女は顔が鬱血して、完全に瞳が見開いていた。
 帽子を被った少年は体中に穴が幾つも空いていた。
 要するに――みんな死んでいた。


 アドレーヌの中で何かが狼狽した。
 アドレーヌはやっとピンク玉が転がっているのを見つけ、駆け寄った。
 ――身体中が、何かで斬られたようにズタズタになっている。
 その体中の一部はピンク玉ではなく、もはや赤玉になっていて、回りは何か変種の水溜まりが広がっていっていた。


 カーくん――――――!!


 その時、アドレーヌの目には何か電球のような、小さい光が映った。
 それはだんだんはっきりとしたものになって、やがて、もう完全に、アドレーヌは夢から醒めた。


 体中が、汗で濡れていた。――あれこそが、本物の悪夢であった、ということだろうか?
 悪夢だと思っていたそれが現実で――それでも、まだカービィが生きている、と言う事はこちら側では分かっている。
 ふざけてはいたけど、生きている。


 自然に、アドレーヌの目から涙が滲んだ。
 そう、生きているのだ。体中、ズタズタになんてなっていない筈だ。
 このゲーム中、現実が有り難いと思った参加者はアドレーヌくらいかもしれない。
 それでも、友人が生きているか生きていないかの違いが激しかった事だけは、理解出来た。


「気がついたでござるか?」
 起きたばかりのアドレーヌに、武士のような青年が、そう告げた。


 ほとんど休みながらだったのだが、一時間後にはエリア2であろうそこにやっと辿り着けた。
 分校から此処までの間、特に移動が難しい場所など無く、容易だったのだが、
 リュカの今の身体では予想以上に時間を要していた。
 無論、今まで以上に注意は怠らなかった。全ては家族を取り戻し、幸せの時間に還るために。
 運命に弄ばれた少年――リュカは大きい民家のベットに腰を掛けていた。
 身体もかなり疲労していたし、PSIも使いすぎていたので、余計に体中が鈍く感じられた。
 ――なら、休めばいいのだ。
 何の心配がいる?
 仲間を探して、利用して――
 そうでなくとも、単純な計算で三日目までに自分と仲間達、今までに殺した三人を除けばあと、最悪、五十四人殺せばいいだけなのだ。
 それだけで家族が帰ってくる。あの時間をまた過ごせる。
 仲間達だって、その内に死んでくれる筈だ。
 そう願うしかない。自分はかつての仲間――参加しているクマトラやダスター、ボニーに「家族の為に死んでくれ」と言えるのか?
 いや――今の自分なら言える。殺意とか、覚悟なんてとっくに決めている。ナナを殺した、あの瞬間から。
 人を愛し、愛された優しい少年も今は昔、もう心のそれは少年の形をとった修羅へと姿を変えていた。
 そう――もう、どうなろうが自分には責任が持てない。


 ベッドに横たわり、目をつむる。
 あまりにも身体が疲れを重ねすぎて、寝れそうにはなかった。
 しかしそれでよかった。寝る必要などない。少し身体を休ませる程度で良いのだ。
 そう、このまま身体をベッドに預けてゆっくりと疲労を溶かしてしまえばいい。
 現実と夢の紙一重の浅い眠りに落ちて――


 俄かに信じがたい事だったのだが、自分達の名前を知っている以上、信じるしかなかった。
 黄色い、特徴的な帽子を被った少年――ナインボルトはいとも簡単にフォックスとポーラの名前を当ててみせた。
 何故、この少年が自分達を知っているんだ、とか、そんな事を今気にしたところで何も変わらないので、それは置いた。
「ぼくちんは、インスタントラーメンの匂いがしたので……」
 フォックスとポーラはまだ煮えたぎっている鍋を見て、ああ、と言う感じで肩をひそめる。
 ナインボルトはフォックスの服に染み付いたそれの事は無視する事にした。
 フォックス達もそれを呑んだのか、普通に接した。
「だけど」
 フォックスが口を開いた。
「君は、今一人なのか? 回りに仲間は?」
「ああ、鷹丸って人と――」
 一瞬、アドレーヌの名前を出す事に戸惑いを感じたが、それでも仲間、と言う事にした。
「アドレーヌって女の子がすぐ近くに居ます」
 それは少なくともナインボルト以外にも二人の無事が確認出来る事だったので、フォックス達はそれで安堵はしたに違いない。
 現時点、敵に襲撃にでもかけられていなければ、鷹丸、アドレーヌが生きている事は分かった。
「じゃあ、二人を呼んできてくれないか? ポーラの具合が良くないんだ」
 真っ青(実際は白色なのだが)になったポーラの顔を見て、ナインボルトはその言葉の意味を完全に読めた。
「わかりました!」
 そのまま、元気に雑貨屋のドアを開けた。


 瞬間、ナインボルトの身体が傾いた。
 ポーラの位置からではフォックスの体で確認しにくかったが、フォックスからははっきりと見る事が出来た。
 それもフォックス自身がせっせとナインボルトに視線を追っていたおかげで。
 勿論、「な」と言う言葉がフォックスの口から漏れた。
 ナインボルトはそのまま、どさりと倒れた。
 その脇腹に当たる部分には、赤い筋が刻まれていた。
 つまり――?


 フォックスが銃、デザートイーグルを手に取る前にそれは現れた。
 フォックスとそれからの位置関係から、それの髪は灰色に見えたのだが、すぐにそれが動いた事で光が入り込み、銀髪である事がフォックスに伝わる。
 それ、つまり少年――ロイドはリュカよりも疲労困憊していた訳でもなく、マルクのように重傷を負っていた訳でもなかったので、
 リュカよりは身軽に動けた。
 それにより早くこのエリアに入る事が出来たのだが、今の疑心暗鬼にかられた彼にはもう人を信じる事が出来なくなっている。
 それどころか、人が死にゆく光景を見た事で恐怖が沸き上がり、狂いかけてさえいた。
 そして今、目の前に居たナインボルトを――
 フォックスは素早く銃を持つと、直ぐに引き金を絞った。
 狙いは、少年の足元。威嚇射撃。
 一種、強烈に押し倒されるような感覚がフォックスの全身に響いた。
 雑貨屋の床が弾け、ロイドは一瞬、立ち止まった。
 ――本当に一瞬で、それはただひるんだ程度にしかフォックスは捉らえられない。
 本来ならば、「ひいっ」と怯えてしゃがみ込むのが正常な対応なのだろうが、
 むしろ少年は、素早く白く光を反射するそれを掬い上げるように、両手で振り上げた。
 刹那、フォックスは腹部に一種、涼しげなものを感じた。


 ばしゅっ、と、血しぶきが宙を舞い、そのままフォックスは床に投げ出された。
 フォックスの容姿がロイドの頭に更なる刺激を与えたのだろう。
 そりゃそうだ。普通、ロイドの世界から見れば狐顔の人間なんて居ないんだから。
 そしてポーラが見るに――そこには仲間のジェフに似た少年が刃物(オプションとして血がついている)を持っており、
 倒れているフォックスは腹から何か、ソーセージのようなものをのぞけながら、とろとろと血溜まりを広げている。
 それで――恐怖を感じない筈があっただろうか?
「フォックスッ!!?」
 そう叫んでからまたポーラは吐き戻そうとして――やめた。
 ポーラの前にロイドが立ち、一気に剣を振り上げていたので。


 ああ――ここで自分は死ぬんだろうか?
 頭から――そう、あのピンクのドレスを着た、女の人のように?
 色々なもの、脳みそとか、目とか、そういうのを撒き散らしながら?
 ここで自分が死んだら、大切な人達を悲しませてしまうのだろう。
 パパ、ママ、幼稚園のみんな、ジェフ、プー、ネス――


 覚悟したその時、少年の動きがぴったりと止まった。
 少年の剣と手首は確かに空中にあるのだけれど、そこが定位置かのようにしっかりと固定されている。
「アナ……」
 少年は確かに口にした。 ”アナ”と。
 少女の名前だろうか? そのアナとポーラを重ねて?
 自分に似ているのか? それで躊躇を――
 ――だが、それで僅かにも隙が生まれた事は確かだった。


 刹那、ぱぱぱぱ、と言う小気味よい音が響き、ロイドの脇腹に痛みが出現した。
 それは背後を警戒せず、仲間のアナを思い出した故に生まれた油断により、余計に頭が働かなかったので、
 完全に不意を突かれた事に違いない。
 もちろんポーラもロイド自身も何が起きたか分からなかったし、フォックスは見てやしなかった。
 ――それが、ナインボルトのスーパースコープより放たれる熱線が放たれ、当たった事による銃声と衝撃である事など。
 そのまま第二撃の大きい白い光球が放たれ、完全にロイドの身体を吹き飛ばした。
 雑貨屋のカウンターにぶつかり、その体制のまま俯き加減に倒れた。
 だが――この程度では死ぬとは到底思えなかった。
「ナインボルト!」
「あ――ぼくちんは大丈夫、ちょっと切れちゃっただけだから」
 それはその通り、脇腹はそんなに出血していたわけでもなく、少し切れていた程度だった。
 もちろん手当てが必要には間違いなかったが、それでもたいした傷ではなかったに違いない。
 だが、それより何より、ポーラの視線は直ぐさまフォックスに向いた。
 その赤い池はまだ範囲を広げて――
 ナインボルトがフォックスの手首に手を当てた。
「――まだ、生きている!」
 フォックスの脈はまだ正常に機能しており、もちろん腹は赤く染まっていたのだけれど、まだその顔は上下に揺れていた。
 ――今なら、助けられる!
 助けられる。――だが、どうやって?


 ハンドエイドでもあると? マキシムトマトもある筈がない。
 ウルトラキノコ、いやいやこの場合はきんきゅうキノコか?
 或いはとっこうやく?
 そうじゃない。もしマロが居れば直ぐさまかいふくシャワーを――いや、ネスかプーが居ればライフアップかヒーリングで間に合うか?
 とにかく、早く治療しなければ致命的な傷に見えた。
 どうすれば――

『対峙する思い(後編)』へ

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