幸せ撲滅運動じゃなくてアーチェリー編
476 名前:[[◆G9YgWqpN7Y]] [sage] 投稿日:2009/10/27(火) 20:43:26 ID:igROep17
「どうしてこうなったっすか……?」
そう、謎の3人組の口車に乗せられて……
「不覚を取ったっす」
まあ、頷いた以上しょうがないということで参加することになったが、
いなくなるのが3人である以上、残り2人必要と言うことで、
いなくなるのが3人である以上、残り2人必要と言うことで、
「うーむ、当たらん」
「だからそのフォームが悪いのよ。スタンスをもっとこう……」
「なんで部長は詳しいんだ?」
「柚鈴天神社の巫女は弓術が必須なのよ」
「……この似非退魔巫女め」
「こないだのことは悪かったわよー」
「だからそのフォームが悪いのよ。スタンスをもっとこう……」
「なんで部長は詳しいんだ?」
「柚鈴天神社の巫女は弓術が必須なのよ」
「……この似非退魔巫女め」
「こないだのことは悪かったわよー」
「まぁ、やるっすかねぇ」
頼まれた以上やり遂げなければ男がすたる。
気持ちを切り替え、省は矢を番え、放つ。
しかし矢は的からあっさりと逸れ、全く違う所に突き刺さった。
気持ちを切り替え、省は矢を番え、放つ。
しかし矢は的からあっさりと逸れ、全く違う所に突き刺さった。
「やっぱり駄目っすねぇ」
そう呟く省。周りからは含み笑いが聞こえる。
思わず、そっちに視線を向けると笑った奴らはそっぽを向いた。
思わず、そっちに視線を向けると笑った奴らはそっぽを向いた。
「ま、そんなもんっすよね」
省は肩をすくめながら呟き、矢を持つために手を伸ばす。
さっきから台と省の周りには鈴絵をのぞいて誰もいない。
ただ、遠巻きに眺めている部員がいるくらいだ。
やはり不良であるからして、怖がって近づく部員はいないようだ。
さっきから台と省の周りには鈴絵をのぞいて誰もいない。
ただ、遠巻きに眺めている部員がいるくらいだ。
やはり不良であるからして、怖がって近づく部員はいないようだ。
それがわかっているので省は気にせず矢を放つ。
――やはりはずれ。
「ダメっすねー」
そう呟いたとき、一人の女性が練習場に入ってきた。
アッシュブロンドの長い髪をポニーテールに束ね、蒼い目をしている。
顔のつくりはフランス人形のような精緻な美しさを持っている。
体型こそはスレンダーと言えなくもない。
しかし、一部分を指してぺったん娘と言った方が納得するだろうか。
顔のつくりはフランス人形のような精緻な美しさを持っている。
体型こそはスレンダーと言えなくもない。
しかし、一部分を指してぺったん娘と言った方が納得するだろうか。
省は一瞬その姿に見とれ、固まってしまう。
省の前で、その女性は、今までの部員と違いあっさり台の方に目を向ける。
そのまま台の方へと笑いながら近づいてきた。
もっとも笑顔を向けられた台はと言うと、苦虫をつぶしたような顔だ。
省の前で、その女性は、今までの部員と違いあっさり台の方に目を向ける。
そのまま台の方へと笑いながら近づいてきた。
もっとも笑顔を向けられた台はと言うと、苦虫をつぶしたような顔だ。
「ちっ! 来たか……真田」
「そりゃアーチェリー部の部長だから来るに決まってるわよ。
それになんで苗字で呼ぶのよ! いつものようにウェルチと呼びなさい!」
「そりゃアーチェリー部の部長だから来るに決まってるわよ。
それになんで苗字で呼ぶのよ! いつものようにウェルチと呼びなさい!」
その言葉にその場にいた全員が一歩下がる。
全員表情が苦悩に満ちている状態だったりするが。
全員表情が苦悩に満ちている状態だったりするが。
「台先輩……本当はリア充だったのね……世も末ね……」
「台さん……見損なったっす! 那賀先輩に続いて……!」
「いや! 呼んでない! 俺はただ、一方的に絡まれてるだけだ!」
「台さん……見損なったっす! 那賀先輩に続いて……!」
「いや! 呼んでない! 俺はただ、一方的に絡まれてるだけだ!」
鈴絵と省の冷たい視線に対し、台は慌てて否定する。
と言うか脂汗まで出ている。どうやら本気で嫌がっているらしい。
と言うか脂汗まで出ている。どうやら本気で嫌がっているらしい。
「むー、そこまで嫌がらなくってもいいじゃない」
むくれたように言うウェルチ。
その表情に人形のような儚げな美しさはなく、健康的な美しさが満ちている。
その表情に人形のような儚げな美しさはなく、健康的な美しさが満ちている。
「あのなぁ……真田……周りをあんまりからかうな。皆引いてるぞ」
一方の台は呆れたように言う。
どうやらからかいの対象は台ではなく周りだったらしい。
周りの反応を楽しんでいたようだ。
どうやらからかいの対象は台ではなく周りだったらしい。
周りの反応を楽しんでいたようだ。
「ごっめんねー。でもおもしそうだったからつい……ね?」
ほくそ笑みながら言うウェルチは、一人さっさと自分用の弓の準備を始める。
未だ固まっている部員たちを置いて。
準備が終わるとウェルチは部員の方に向き直り、右手を高く掲げ、宣言する。
未だ固まっている部員たちを置いて。
準備が終わるとウェルチは部員の方に向き直り、右手を高く掲げ、宣言する。
「さぁみんな。もうすぐ大会があるからね! 今日も練習頑張ろう!」
「「「は……はい……??」」」
なぜ部長と不良が仲よさそうなのだ?
と、アーチェリー部の部員の疑問は収まらぬまま部活道は始まったのだった。
と、アーチェリー部の部員の疑問は収まらぬまま部活道は始まったのだった。
ところで、その疑問を積極的に解消しようとする人間もいるもので、
「それで、結局真田さんと台先輩ってどんな仲なんですか?」
「いや、それを一言で言うのは難しいな」
「それで、結局真田さんと台先輩ってどんな仲なんですか?」
「いや、それを一言で言うのは難しいな」
矢を放ちながら話す鈴絵に台は準備をしながら答えを返す。
「別に一言じゃなくていいですよ」
「……長くなるぞ」
「いいですよ。じゃあ今度美術部でゆっくり聞きますからね」
「……長くなるぞ」
「いいですよ。じゃあ今度美術部でゆっくり聞きますからね」
続けてもう一本。再び的の真ん中に当てながら鈴絵は話す。
「うーむ。なんか今日の部長は少し違うな?」
「そうですか? いつもどおりですよ」
「そうですか? いつもどおりですよ」
いや、少々どすが効いているなと思ったが、結局台は口に出すことはなかった。
藪をつついて蛇を出すことはあるまい。
もしつながりを話すとすると、ウェルチと美術部顧問が親子だと言うことまで話す必要がある。
このウェルチと美術部顧問が親子と言う事実は内緒の話だ。
そのうち適当に誤魔化すかとか考えている台だった。
藪をつついて蛇を出すことはあるまい。
もしつながりを話すとすると、ウェルチと美術部顧問が親子だと言うことまで話す必要がある。
このウェルチと美術部顧問が親子と言う事実は内緒の話だ。
そのうち適当に誤魔化すかとか考えている台だった。
そんでもって一人さびしく練習している省の方はと言うと、
「うーん、やっぱり難しいっすねー。全然当たんないっす」
「あ、それなら私が教えてあげるわよ」
「あ、それなら私が教えてあげるわよ」
いつの間にかウェルチが近くに来ていた。
その言葉に省も答える。
その言葉に省も答える。
「あ、真田さん。いいっすか?」
「台さんにはあの娘が教えてるみたいだし……
君の事、みんな怖がって近づかないみたいだしね。本当は全然怖くないのにねー」
「台さんにはあの娘が教えてるみたいだし……
君の事、みんな怖がって近づかないみたいだしね。本当は全然怖くないのにねー」
笑顔で言うウェルチに思わず省は感動してしまう。
知らず笑顔になり感謝の言葉を言ってしまう。
知らず笑顔になり感謝の言葉を言ってしまう。
「ありがとうっす」
しかし、お礼の言葉を言う省に対し、今度はウェルチは首を捻る。
「うーん」
「どうしたんっすか?」
「そのね。……その笑顔は怖いかも?」
「……そっすか」
「どうしたんっすか?」
「そのね。……その笑顔は怖いかも?」
「……そっすか」
結局かなり落ち込んでしまった省であった。
終わり?
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