リリスとは、吸血鬼系のなんかである。人の胸にのしかかってなんかするいわゆる夢魔とか、そういうのでもある。

アダムの最初の妻であったが、いろいろあって別れる。ヘブライ語で夜がライルなので、ネタ元説があるリルとかから、「夜の魔女」ということになった。旧約聖書『イザヤ書』でフクロウとわんこと「夜の魔女(リリスの訳語)」がどうのという記述がある。なお蛇の他、中近東辺りで、犬系は唾棄すべきものとされる。
 いろいろあって体が蛇だとか何とか言われる。
 健部伸明『幻想世界の住人たち2』によれば、梟と狼を従えているとされる。

 ローズマリ・エレン=グィリーによれば、ヤハウェがサンヴィ、サンサンヴィ、セマンケラフという天使に彼女をエデン?の園へ連れ戻すよう命じる。彼らは紅海で発見したリリスへ、
「返答次第ではあなたの造ったデーモンを1日100人殺す」
 とか脅迫したが、リリスは戻らなかった。天使はそれを実行したので、キレたリリスは子供を襲うようになった。

 後、メンフクロウの形をするとされ、夜中に飛び回って子供の胸或いはへそ、またはヤギの乳を吸うと言われる。
 檀原照和によれば、ユダヤ、アラブの伝承で、原人アダムは遊牧民の如き獣姦をしていたが、獣に飽きてリリスとの交接に及んだところ、リリスはアダムの粗暴なセックスを拒否して紅海へ逃げ、悪魔と性行為に至る、という伝承があるそうである。これは、リリスがかつてシナイ半島の辺りにいた農耕民族の太母で、アダムを祖先とする遊牧民の侵略に抵抗した伝承の名残である可能性がある*1

別名

 リリスさんはこのような名前で悪事を働いていると言われる。ローズマリ・エレン=グィリー『天使と精霊の事典』に書いてある。

 アベコー、アビトー、アブロー、アビズー、アイロー、アルー、アミズ、アミゾー、アシズーアルダッド・リリー、アヴィリー、バトナ―、ビツァー、エイロー、ガルー、ゲロウ、ギロウ、イク、イルス、イタ、イゾルポー、カレー、カリー、カカシュ、ケア、ケマー、ココス、ラマスー、オドム、パルタリー、パルタシャー、パトロータ、ペトロータ、ポードー、ポッズ、ラフィ、ガトリナ(ガトリナー)、タルト、ティルトー、ザーリエル、ゼフォニト。

参考文献
ローズマリ・エレン=グィリー『天使と精霊の事典』403頁
健部伸明と怪兵隊『幻想世界の住人たち2』
檀原照和『ヴードゥー大全』

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最終更新:2023年03月25日 12:24

*1 檀原照和『ヴードゥー大全』236~7頁