六大悪魔

大いなる教書登場のもの

「地獄の辞典」における「契約」の項等でおなじみの、「上級精霊」だとか「魔神」だとか呼ばれている6体の悪魔。

元は、ソロモン王の著作とされる魔術書の一つ『大いなる教書(グラン・グリモア)』と呼ばれる書物でこの本の中でルシファーやベルベブブ、アスタロトとともにこれらの悪魔は紹介されている。

ルキフゲ Lucifuge Rofocale

ルキフゲ。ルキファージュ・ロフォカレルともいわれている。
名は「光を避ける者」を意味している。
地獄の宰相。皇帝ルシファー、君主ベルゼブブ、大公爵アスタロトの3最高権力者に仕える6体の上級悪魔の最上位にあたる存在であるが為なのかルシファーから世界の財宝と富の管理を任される。
「グラン・グリモア」という魔道書でのみ召喚する事が出来るらしく、契約としては20~50年後に魂を差し出す事を条件に、どんな願いでも叶えてくれるといわれている。
バエル、アガレス、マルバスを直属の部下としていると言われていますが、地獄では地位のあるルキフグスだが、堕天する前の情報はない。
その所為なのか、ルシファーが堕天してルキフグスになったと言う説も未だあると言われている。

但し、『大いなる教書』では、ルシファーから派生した悪魔とされている部分があるようなのだが
実際にはそれまでルシファーとルキフグスが同一の存在ではあると考えられた事はなかったようだ……。


アガリアレプト Agaliarept

ルシフェル、ベルゼビュート、アスタロトに仕える6人の上級魔神の1人であり、家老を務めている。
ヨーロッパや小アジアを支配下とし、世界中の多くの謎を知っており、暴露してしまうとんでもない悪魔。
特に宮殿での会議や集会の密会による極秘情報には詳しいと言われている。
他に人間の間に憎しみや不信感を引き起こすことや過去と未来をコントロールすることも得意としているという結構な便利屋さん。
グーシオン、ブエル、ボティスがその部下とされている。


サタナキア Satanachia

ルシフェル(ルシファー)、ベルゼビュート(一応ベルゼブブ)、アスタロトに仕える6人の上級魔神の1人で大将を務めている。サバトの山羊と知られている。
ありとあらゆる女性を服従させる能力をもち、魔女達に使い魔を与え、母親に強い影響力を持っている。
但し、召喚者には反抗的な態度をとるとされていますが定かではない。
アモン、プロケル、バルバトスを部下に持っている。

十字軍で有名なテンプル騎士団が崇拝していたバフォメットと同一視されている。
但し、同一視されている悪魔はもう一つあり、レオナールといわれている。

尚、補足としてテンプル騎士団の信徒達が崇めていた「バフォメット」は、どのような姿をしているか分からない為
そしてサバトのイメージの同一性も関係してかエリファス・レヴィの「メンデスのバフォメット画」が
サタナキアの姿とされている。


フルーレティ Fleuretty

ルシフェル、ベルゼビュート、アスタロトに仕える6人の上級魔神の1人でありベルゼビュートの部下。
夜の間に仕事を済ませてしまう能力を持ち、凍結の悪魔として雹を自在に降らせることが出来る。
更には人間の間に性欲をかきたて戦争を起こすこともでき、有毒植物や幻覚を起こす薬草の専門家でもある。
アフリカを支配し、バシン、プルソン、アビゴール、を部下に持つ。


ネビロス Nebiros

アスタロートの陸軍元帥で、検察官。
メソポタミアの木星神のネビルがその名の由来。
ネビロスの別名はマルドゥク。シュメール・バビロニア神話の主神(木星の神、というものは主神格となるのはギリシャ神話と同じ)であるのだが
マルドゥクが培っていた軍神的素質はまったくといっていいほど受け継がれてはいない。どうやら名前を流用しただけのようだ。
飛行能力を持ち、何時も魔神達の様子や行動を観察している。
更に未来予知能力を持ち、金属や鉱物、植物動物を自在に見抜き財宝の在り処が分かるという
特別な物、魔法の手というものを見つける事が出来る。
動物を操り、召喚者が望んだ相手に苦痛やどんな傷をも与える事が出来る悪魔。
魔神達の中でも有数の降霊術の一人で北米を支配下としている。
現在ではネクロマンサーの悪魔の代表例とされている。

イボス、グラシャボラス、ナベリウスを部下に持つ。

補足として同じようにシュメール・バビロニアの神話から悪魔学に持ち込まれた神に地獄の支配者であるネルガルというものが存在しているが
こちらは地獄の秘密警察の長官という役職に就いている。


サルガタナス Sargatanas

ルシフェル、ベルゼビュート、アスタロトに仕える6人の上級魔神の1人でアスタロトの直属の部下。旅団長を務める。
他人を透明にしたり、一瞬で別の場所に移動させたり、鍵を開けたり。更には自宅で起こっている出来事を見せてくれるという能力を備えている。
人の秘めた本心を探り出し記憶、更には本心すらも消す能力を持っている。
ヴォレフォル、フォラス、レライエを部下に持つ。




ゾロアスター教

アフラ・マズダーの神徳を現わす六天使に対しアンリ・マンユの 配下にもそれと対になる六大魔が存在している。
そしてヤズド(諸神霊)のように、六大魔の下に配下とされる悪魔が存在していると言われている。


大悪魔アカ・マナフ Aka-mana

彼に支配された人間は正邪善悪の区別を失うといわれている。
ウォフ・マナフの敵対者でありゾロアスター教の悪神の一人。
その名はアヴェスター語で「悪しき思考」を意味しており、パフラヴィー語では「アコーマン (Akōman)」と呼ばれている。


大悪魔ドゥルジ Drujs

アヴェスター語で「虚偽」を意味しており、アシャと遂になる悪魔とされている。ゾロアスター教の悪神の一人。
アシャは宇宙の天則の神格化であり、正義・真実の神格化である為、ドゥルジは不義と偽りの神格化である。

ウィーデーウダートなど、アヴェスターの中でも新しい部分では、ドゥルジは「不浄」の概念と結びつけられており特に死の穢れを司る者とされ、この場合はドゥルジ・ナス (Druj Nasu) と呼ばれている。
ドゥルジ・ナスは複数の女悪魔と考えられているようでハエの姿で、アルズーラ山峡にある地獄とつながる洞穴から来るという。
そして腐敗した死体を温床として世界に不浄をまき散らします。伝染病を媒介し、死を広めるのも彼女の使命だった。

猛禽類や犬はドゥルジ・ナスから死体を守護する者とされており、ゾロアスター教では鳥葬が推奨されていた。


大悪魔サルワ Sauru

アヴェスター語で「無秩序」とされているゾロアスター教の悪神の一人。
フシャスラ・ワルヤと敵対する悪魔で、フシャスラは理想的統治を神格化した者。その秩序を破壊し、無秩序を地上にもたらす事を使命としている。

世界終末の日に金属の神でもあるフシャスラの溶鉱によって滅ぼされたという説が強い。


大悪魔タローマティ Taromaiti

ゾロアスター教の悪神の一人で名はアヴェスター語で「背教」を意味している。
善神スプンタ・アールマティの敵対者。
アールマティが女神である様にタローマティもまた女神。
そして、人々の心の中に住んでいるともいわれている。

アルヤーマー・イシュヨーという呪文が最も嫌うといわれている。


大悪魔ザリチュ Zairisha

ゾロアスター教の悪神の一人で、その名はアヴェスター語で「渇き」を意味している。
善神アムルタートの敵対者であり、対をなしている。
そして、悪神タルウィのパートナーで、常に並び称されている。

有用植物を滅ぼし、毒草のみを育て地上に毒草を蔓延させる事が使命。


大悪魔タルウィ Taurvi

ゾロアスター教の悪神の一人で、名はアヴェスター語で「熱」を意味している。
水を司る善神ハルワタートの敵対者であり、対をなしている。
悪神ザリチュのパートナーであり、常に並んで称されている。

地上に蔓延する植物を全て滅ぼす悪神ではあるのだが、毒草の創造者とも言われている部分があるようだ。
熱で植物を育て、毒物のみを育てるという、ザリチュと同じ使命を持つ悪魔。





参考資料

バーチャルネットデビル バエル2503歳にある
上位六大悪魔より
http://www5d.biglobe.ne.jp/~bael/page054.html

幻想妖魔旅館にある
悪魔達の黙示録より
http://www.geocities.co.jp/AnimalPark-Lucky/7722/page007.html

上記二つを参考に纏めさせて頂きました。


ゾロアスター教の六大悪魔に関しては

神々の館にある
ゾロアスター教(拝火教)の悪魔の項目、六大悪魔より
http://www.uranus.dti.ne.jp/~tukuyomi/data/zorodemons.html

上記を参考に纏めさせて頂きました。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2021年12月09日 13:37