概要 守口まさみ(もりぐち まさみ)は、アドベンチャーゲーム『エーテルガルド戦記』に登場するキャラクター。 主人公である高坂隼人のクラスメイトであり、物語中盤から覚醒する古式魔術の使い手として、パーティの頭脳的役割を担う。 当初は非凡な力を拒絶し、戦いそのものに否定的な立場を取るが、自らの血筋と向き合う中で、次第に重要な役割を背負っていく。
生い立ち 現代まで続く旧家である守口家の長女として生まれる。しかし、その家系がかつて[“刻印の守り人”]と呼ばれた魔術師の血筋であることは、彼女自身にも固く伏せられていた。 守口家は数代にわたり、異界のアーティファクトを管理する役目を担ってきたが、近現代に入りその力は急速に衰退。魔術の才能を発現する者も途絶えていた。 彼女の父である守口孝則は、一族の「呪い」とも言える役目から娘を遠ざけ、平凡な人生を歩ませることを強く望んでいた。そのため、まさみ自身は一族の歴史や魔術の存在を知らず、学業優秀で冷静沈着な、ごく普通の高校生として生活していた。
物語開始時点では、彼女の生活は安定しており、クラスメイトの高坂隼人や他の友人たちとも良好な関係を築いている。しかし、その日常は、敵対組織である“黄昏の蛇”(たそがれのへび)の出現によって大きく揺らぐことになる。
作中での活躍 ***序盤(第1章~第3章) 物語序盤では、主人公の日常を象徴する一般人として登場する。高坂隼人がエーテルの力に目覚め、非日常的な戦いに巻き込まれていく様子を、遠巻きに案じる立場であった。 しかし第3章の「旧校舎事件」において、“黄昏の蛇”の幹部エリザ・バルトリーの襲撃に巻き込まれる。絶体絶命の状況下で、隼人を庇おうとした際に、彼女の中に眠っていた刻印魔術の才能が暴発。意図せずして強力な防護刻印を展開し、エリザの攻撃を一時的に無効化する。 この出来事を境に、彼女は自らの意思とは無関係に、魔術の世界へと足を踏み入れることとなる。
中盤(第4章~第10章) 覚醒直後は、自身の力を制御できず、また平凡な日常を奪われたことへのショックから、隼人たちと距離を置こうとする。自室に引きこもり、父・孝則に詰め寄るが、そこで初めて守口家の真実を知らされる。 当初は力を棄てる方法を探していたが、“黄昏の蛇”が狙うアーティファクトが、守口家の管理対象であったことが判明。自らの問題として向き合わざるを得なくなる。
彼女の刻印魔術は、一般的なエーテル魔術とは体系が異なり、直接的な攻撃力は低い。その代わり、術式の「解読」と「構築」に特化している。 図書館や自宅の蔵書を頼りに独学で魔術を解析し、戦闘においては後方支援に徹するようになる。特に「渋谷大空洞」ミッションでは、敵が展開した広域結界の術式をわずかな情報から読み解き、パーティの侵入経路を確保するという功績を上げた。 物理的な戦闘力は皆無に等しいため、常に隼人や他の仲間の護衛を必要とするが、彼女の解析能力がなければ突破できない局面も多く、パーティにとって不可欠な存在となっていく。
終盤(第11章~最終章) 物語終盤、“黄昏の蛇”の真の目的が、守口家が代々封印してきた「最後のアーティファクト」の奪取であることが明らかになる。 敵は彼女自身の血筋に刻まれた「鍵」としての情報を狙い、執拗な攻撃を仕掛けてくる。彼女は、自らが望んだ「日常」を取り戻すための戦いとして、これに立ち向かう決意を固める。 最終決戦では、敵の本拠地に張り巡らされた古代のトラップや防護術式を次々と解体。また、暴走する主人公のエーテルを鎮静化させるための鎮静刻印を構築するなど、最後まで頭脳的な役割を果たした。
対戦・因縁関係 ***高坂隼人 クラスメイトであり、共に戦う仲間。 直感的かつ感情的に行動する隼人とは対照的に、まさみは論理的で慎重な性格であり、二人はしばしば作戦を巡って衝突する。 しかし、根本的な信頼関係は厚い。まさみは隼人の行動力と戦闘力に依存しており、隼人はまさみの分析力とサポートがなければ窮地を脱せないことを理解している。互いの弱点を補い合う関係と言える。
エリザ・バルトリー “黄昏の蛇”の幹部であり、まさみの宿敵となる魔術師。 エリザが用いる混沌魔術は、術式を必要とせず、強大な破壊力を持つ。対して、まさみの刻印魔術は、緻密な準備と術式構築を必要とする。 エリザはまさみの魔術を「古臭く、非効率」と嘲笑するが、まさみは「論理なき力は脆い」と反論する。二人の戦闘は、純粋なパワーと緻密な戦略の対決として描かれることが多い。
守口孝則 まさみの父親。 娘に平凡な人生を歩んでほしいと願い、一族の秘密を隠し通してきた。 まさみが力に目覚めた当初、二人の関係は著しく悪化する。まさみは「なぜ教えてくれなかったのか」と父を責め、孝則は「お前を巻き込みたくなかった」と後悔する。 しかし、物語が進むにつれ、まさみは父の愛情を理解し、父もまた娘の成長を受け入れていく。中盤以降は、蔵書に残された伝承の解読を手伝うなど、側面的な協力者となる。
性格・思想 基本的な性格は、内向的かつ理知的。感情を表に出すことは少なく、常に一歩引いた視点から物事を分析しようとする癖がある。 最大の関心事は「日常の維持」である。世界を救うといった大義名分よりも、自分が慣れ親しんだ平穏な生活を取り戻すことを最優先に考える。 それゆえに、自らの命を危険に晒す戦闘行為には極めて消極的。
魔術という非論理的な存在に対しても、強いアレルギー反応を示した。彼女が刻印魔術を受け入れられたのは、それがパズルの解読や数式的な構築といった、彼女の得意分野に近い特性を持っていたためである。 戦闘中にパニックに陥る場面も散見されるが、それは恐怖心と同時に、予期せぬ事態(=非論理的な展開)への混乱が原因である。 物語を通じて、論理だけでは解決できない事態に直面し、仲間を信じることや、時には直感に従うことの重要性を学んでいく。