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アンブレイカブル・シャドームーン ◆QpsnHG41Mg


 どうやら既に参加者の三分の一は死んでいるらしい。
 想像以上に加速していた殺し合いに、加頭順は若干の焦りを覚える。
 この場にはあの大道克己をも越える脅威がまだ多くいるだろう。
 そんな中で、自分に残されたメダルはあまりにも少なすぎる。
 次の戦いで確実に誰かからメダルを奪い取らねばマズい。
 少なくとも、今唯一所持しているコアメダルが回復するまでは待とう。
 そう思い、放送後一時間程度をビルの一室で隠れて過ごした加頭は、
 トラのメダルに再び色が戻っていることに気付き安心する。
 少し心もとないがメダルはこれでとりあえずよしとしよう。
 さて次に加頭が考えるのは、ポケットの中で輝く緑色の石だった。
 一時間ほど前から気付いていたが、月の石が何かに反応を示している。
 一体何に反応を示しているのかも加頭にはわからない。
 だが、加頭はこれを何とかして自らの身体に取り込めないか考えていた。
 霊石を身体に取り込むことで力を得られる仮面ライダーもいるのだ。
 それと同じことが加頭にも出来れば……
“だが、方法が分からない……外科手術もなしに、どうやってこれを取り込めば?”
 ……いや、分からないなら今は考えるだけ無駄だ。
 今考えるべきは、どうやってセルメダルを増やすか。
 どうやって生き残り、冴子への愛を証明するか。
 最早引き下がる道はない。
 何としてでも、冴子への愛を貫かねばならない。
 加頭は次の獲物を求めて、再び街へ繰り出るのだった。

          ○○○

 それから数分後――
 加頭は今、ナスカドーパントの翼を羽ばたかせ、空を飛び回っている。
 体色は、青。やはり赤の身体はいつでも自由に使えるワケではないらしい。
 飛来した赤く輝く追尾弾を回避し、ナスカブレードで叩き落とし、加頭は思考する。
“最も恐れていたことが起こってしまいました……私、ピンチです”
 今し方叩き落した追尾弾による爆風に煽られながらも、空中で姿勢制御するナスカ。
 いや、止まっている暇はない。止まれば、"ヤツ"の放つ兵器の餌食だ。
 能面を張り付けて空に浮かぶ純白の天使を視界に捉えながら、ナスカは高速で飛ぶ。
 ナスカウイングを羽ばたかせて、あの天使を斬り裂いてやろうと加速する。
 そんなナスカを待ち受けるのは、あの赤き追尾弾。
 それがナスカを撹乱し、牽制し、真っ直ぐな飛行を阻害する。
 一発一発を回避し、撃墜し、少しずつヤツに接近するナスカ。
 また次の一発を回避したと思った次の瞬間。
「なッ――」
 目の前には既に、あの天使が肉薄してきていた。
 桃色の髪を揺らして、振りかぶった拳。パンチだ。
 加頭は咄嗟にナスカブレードを盾代わりに構え、その拳を受けた。
 瞬間的にとんでもない威力がナスカの全身にビリビリと響いた。
 ぎゅんと音を立てて凄まじい速度で地上へと落下するナスカ。
 背中にアスファルトによる打撃の衝撃を受けて、全身が一瞬麻痺する。
 これが常人であったなら、既に加頭は死んでいただろう。
 死なないにしても、もう暫くはこれで動けなくなっていた筈だ。
 自分がNEVERで、ドーパントだったことを幸いに思う。
 見上げた空では、あの天使が巨大な砲門を構えてこっちを見下ろしていた。
 確実にトドメを刺しにかかる気だ。あれを受けるのはどう考えてもマズい。
 そんなことはさせるかと、ウイングで地を叩き再び空へと跳ね上がるナスカ。
 あの天使の顔が、ナスカの更なる反撃が予想外だったのか、僅かに歪んだ。
「……ッ!」
 しかし、すぐに対応し、赤い追尾弾を発射する。
 あれに対して逃げは無意味だ。ナスカは飛行しながら、追尾弾を引き付ける。
 高速で羽ばたくナスカに追いすがる追尾弾。
 しかし、さしもの追尾弾といえど、意思をもって飛ぶナスカの変則的な軌道は追い切れない。
 後方から追尾してきた弾丸同士をぶつけ合わせ、互いに爆発させる。
 その爆発に誘爆して、他の弾丸も炸裂した。
“貰った……!”
 その爆風に背中を押され、加速するナスカ。
 向こうも格闘戦でねじ伏せる気になったのか、加速を開始。
 ナスカの速度まで計算に入れた、あの天使の加速。
 ヤツは、ナスカの加速力がこの程度だと完全に思い込んでいる!
 だったら、未だ見せていない能力はいつ発動するのか?
 今だろう。
 これ好機にと超高速を発動させ、一瞬のうちに肉薄するナスカ。
 ただでさえコアメダルを消費して変身しているのだから、
 超高速などといったメダルを消費する技は出来れば避けたかった。
 だが、どの道残されたメダルはもうそう多くはない。
 だったら、今の隙を突いて一瞬でキメてやるしかない。
 それが出来なかったら、次のチャンスはいつやってくるかわからない。
 そう思ったナスカの一撃。刃にナスカの全エネルギーを集中させる。
 光迸るナスカブレードによる一閃は――
「「――ッ!?」」
 なんということだろう。
 よもや超高速すらも、あの天使は見切ってみせたのだ。
 確実に身体を両断するハズだった一撃は、寸でのところで回避される。
 身を翻した少女の後方を、エネルギー迸る一閃が振り払われた。
 そう――少女の、後方だ。
 少女の背中には、巨大な翼がある。
 翼まで完全に回避するには、少しばかり時間が足らなかった。
 あとほんの一瞬でも対応が早ければ、結果は違っていただろう。
 だが、そんなことを言っても起こった現実は変わらない。
 結論から言って、ナスカブレードは、少女の片翼を根元付近で切断していた。
 彼の天使の命とも言える可変ウイングの片方を、ナスカは全エネルギーをかけて奪い去ったのだ。
「!?!?!?」
 空中での姿勢制御に異常をきたし、フラつく天使。
 回転をやめる寸前のコマのように、彼女の身体がくるくると舞って落ちていく。
 コアメダルで補った分の力は今ので尽きた。だが、セルメダルがまだ残っている。
“私の、勝ちだ――!”
 命は奪えなかったが、それでも翼を持っていったのは十分に有効だ。
 もっとも、今のは不意打ちと全エネルギーを費やしての攻撃……
 同じ攻撃が二度通るとも思えない、ヤツにこんな痛手を負わせるチャンスもそうあるとは思えない。
 だが、それでも今の一瞬の賭けに勝ったのは、ナスカの方だ。
 このチャンスを活かして一気に畳み掛けなければ嘘というものだ。
 空中でナスカウイングを羽ばたかせ、落下を始めた少女へ向けて急加速。
 ブレードを構えて突貫するが、しかしその瞬間――
「……油断、禁物…」
「っ……!」
 勝利を確信したその瞬間。
 天使が、一瞬だけ片翼を羽ばたかせ、加速した。
 ほんのワンセコンドの加速で、少女はナスカの背後へと回り込んだ。
 さっき自分がやったこととと、全く同じことを少女にもやられたのだ。
 馬鹿な、思わず口走りそうになる。考えることは両者共に同じだったのだ。
 刹那、壮絶な威力を誇る拳が、ナスカの背部に叩き込まれた。
「ぐあッ!?」
 これはたまらない。
 ナスカの身体が、さっきと同じ要領で地へと加速する。
 ぎゅんと音を立てて、地表に激突するまでの間はほんの一瞬。
 地面に激突し、アスファルトに亀裂を生じさせ、砂埃をあげるナスカ。
 だが、追撃の一手が打たれることはない。
 一瞬遅れて、どさりと大きな音が響いた。
 少女もまた、これ以上の連続飛行ならず、地面へと落下したのだ。

          ○○○

 ポーカーフェイスの彼女にしては珍しく、表情に苦悶を浮かべるイカロス。
 翼が片方、奪われた。大切な可変ウイングが。マスターの元へ行くための翼が。
 地面に落ちた、もう使えない片翼を見て、イカロスの顔が陰る。
「……まだ、飛べる……けど、以前のような加速は……不可能」
 その結論に達して、イカロスは大幅なパワーダウンを確信した。
 そこらの鳥よりは十分以上に早く、正確に飛ぶことは出来るだろう。
 だが、戦闘に必要なだけの機動力や、マッハを越える飛行はもう不可能だ。
 随分と大きなハンデを背負わされた。
 いや、それでもエンジェロイドの性能を考えればまだ十分此方が有利か。
 むしろ、他の参加者とのパワーバランスを考えると、これでも少しハンデがついた程度だ。
 さっきの青い怪人は……まだ、息をしている。
 白いスーツの姿を晒して、ゆらりとその場に立ち上がる。
 ダメージは、信じられないことだが、あまり感じられなかった。
 そんな男にキッと視線を向け、イカロスはゆっくりと歩き出す。
 そもそも、最初に彼に襲いかかったのはこっちだ。
 街を白い服の男が歩いていたから、何も考えずに襲いかかった。
 見月そはらもアストレアも死んだ今、思考などしていられる状況では無かった。
 私がやらなければならない。私がマスターを救わなければならない。
 その思いがイカロスを駆り立てて、緑でない陣営の参加者を襲わせたのだ。
 そしたら男は青い怪人になって応戦し――今に至るというワケだった。
 それがまさか、こんな深手を負わされることになるなどとその時のイカロスは思っていなかった。
 別に憎くはない。やられたことはもう仕方がない。
 だが、やられた借りは返さなければいけないと思う。
 加頭順を明確な敵として認識し、この手でその命を奪い取ってやろう。
 そして、ウヴァに言われたように、メダルをすぐに補充してやろう。
「貴様……」
 男が、憎々しげにイカロスを睨んだ。
 手元にメモリを構えて、もう一度ボタンを押す。
《NAZCA》
 ナスカ――さっきも一度聞いた音声だった。
 さっきと同じなら、ヤツはまたあのメモリをベルトに挿入するつもりなのだろう。
「……させない」
 イカロスの片翼が空気を叩いた。
 イカロスの健脚が大地を蹴った。
 まるで弾丸の如き速度で、イカロスは男の腕を捻り上げた。
「――ぐッ!?」
 男の手から、メモリがぽろりと地に落ちる。
 イカロスはその橙色のメモリを踏み砕いてやろうと脚を振り下ろす。
 ガツン、と鈍い音が響く。それは、メモリが破壊された音などではない。
 勢いよく踏みつけたのに、メモリが壊れていない……そんな音だ。
 なんという耐久性だろうか……
 いや、そんなことは今はまあいい。
 メモリを踏み締めている限り、男は変身は出来ない。
 イカロスの腕がひゅんと風を切る音を立てて、男の首を掴む。
「ぐ……はっ……私が……こんな、ことで……!」
 首を締め上げられながらも、男の眼に宿った敵意は消えない。
 さらに力を込めて、首を締め上げる。普通に考えれば、これで死ぬ。
 だがしかし、男は、それでも死なない。
「……どうして…」
「これ以上……死ねる、ものか……」
 男の氷のような冷徹な目に、敵意の炎が揺らめく。
 ガシッとイカロスの両腕に腕を回し、人ならざる力でイカロスの腕を締め上げる。
 こいつは人ではないのか。少なくとも、人にしてはありえない怪力だった。
 こいつは何者だ? そんな疑問がイカロスの頭を埋め尽くす。
 その瞬間に、男の鋭い蹴りが、イカロスの腹を抉った。
「――!?」
 ダメージと言う程のものでもない。
 だが、イカロスを驚かせ、引き離すには十分な威力。
 蹴りの威力に数メートル蹴り飛ばされたイカロスは、顔を上げた。
「私の、愛が……こんなところで、終わると……思うな……!」
「……愛?」
 無表情ながらに、小さく疑問を漏らすイカロス。
 愛とは、なんだ? 愛という感情は、人をここまで強くするのか?
 どうでもいい、取るに足らない男の発言に、イカロスの動力炉が揺れる。
 否――知らないフリはやめろ。自分は、愛という言葉を、知っている。
 愛とは、イカロスが、たった一人のマスターに捧ぐ感情。
 それが、この男もまた、同じ感情を――
 いいやそんなことは関係ない。
 愛がどうだというのなら、此方とて負けてはいない。
 愛をかけた戦いというのなら、イカロスはむしろ、負けるワケにはいかない。
 この男は確実にここで仕留める。そして、自分の愛の深さを証明しよう。
 人間の姿で居る限り、少なくともイカロスの速度について来ることはない。
 それはわかっている。加速すれば、例え片翼でもヤツは反応すら出来ない。
“確実に……殲滅する……!”
 さっき以上の加速力。
 イカロスの片翼が羽ばたき、一瞬で風の速度を越える。
 今度は蹴りで、確実に男の胴を真っ二つにしてやる。
 いかな強者であろうとも、エンジェロイドの全力の蹴りに耐えられるものか。
 イカロスだけが認識する時の中、一瞬で肉薄したイカロスは、蹴りを放ち――

 ――その時、不思議なことが起こった。

 イカロスの蹴りが命中したかに見えたその瞬間。
 脚が触れていた場所。男のポケットにあたる位置。
 そこから、緑色の輝きが溢れ出して、その光がイカロスの動きを掣肘する。
 動かない。動けない。ほんの一瞬が、無限の時間のように感じられた。
 蹴りを押し切ることが不可能だと判断した瞬間、イカロスは後方へと飛び退いた。
「これは……?」
「これは……」
 二人の声が揃う。
 男が、ポケットから緑色の石を取り出した。
 男もまた何が起こっているのかを理解出来ていないようだった。
 男の手の中で眩く光輝く緑色の宝石に、イカロスも心を奪われた。
 否、その表現は少々不適切か。
 ただ、動けないのだ。石に見入って、身体が動かないのだ。
 それだけの威圧感を、あの石は周囲に無差別に振り撒いているのだ。
 何が起こるのか。身構えるイカロスを尻目に、石は男の手から落ちた。
 というよりも、男が自らあの石を離した、というべきだろうか。
 石はあのメモリと同じように、男のベルトへと吸い込まれて行った。
 正確には、ベルトに吸い込まれたワケではあるまい。
 あの石が、ひとりでに男の体内に入っていったというべきか。
 次の瞬間、あの銀のベルトの上に、緑色の宝石を収めたバックルが現れた。
 それが男の腰に取りついて、全身に銀色の鎧を形成した。
“……何、が……!?”
 銀色の姿になっても依然、威圧感を放つ男に、イカロスは戦慄する。
 こいつは、危険だ。さっきまでの青い怪人とは比べ物にならないくらいの重圧感。
 だが、倒せない敵であるとも思わない。むしろ、戦えば依然こちらが有利なハズだ。
 カシャン、カシャン。金属音を鳴らして二歩。敵がこちらに向き直る。
 その緑色の複眼から、確かな敵意を感じる。
 排除しなければならない。
 こいつは、排除しなければならない敵だ。
 イカロスは、現れた敵に――?

【一日目-夜】
【E-6 市街地】

【イカロス@そらのおとしもの】
【所属】緑
【状態】健康、片翼、そはらとアストレアの死に動揺
【首輪】50枚:0枚
【コア】エビ(一定時間使用不可) 、カニ
【装備】なし
【道具】基本支給品×2、アタックライド・テレビクン@仮面ライダーディケイド
【思考・状況】
基本:本物のマスターに会うため、偽物の世界は壊す。
1.本物のマスターに会うためにまずは目の前のシャドームーンをなんとかする。
2.嘘偽りのないマスターに会うために緑陣営以外は殲滅する。
3.共に日々を過ごしたマスターに会うために緑を優勝させねば。
【備考】
※22話終了後から参加。
※“鎖”は、イカロスから最大五メートルまでしか伸ばせません。
※“フェイリスから”、電王の世界及びディケイドの簡単な情報を得ました。
※このためイマジンおよび電王の能力について、ディケイドについてをほぼ丸っきり理解していません。
※「『自身の記憶と食い違うもの』は存在しない偽物であり敵」だと確信しています。
※「『自身の記憶にないもの』は敵」かどうかは決めあぐねています。
※最終兵器『APOLLON』は最高威力に非常に大幅な制限が課せられています。
※最終兵器『APOLLON』は100枚のセル消費で制限下での最高威力が出せます。
 それ以上のセルを消費しようと威力は上昇しません。
 『aegis』で地上を保護することなく最高出力でぶっぱなせば半径五キロ四方、約4マス分は焦土になります(1マス一辺あたりの直径五キロ計算)。
※消費メダルの量を調節することで威力・破壊範囲を調節できます。最低50枚から最高100枚の消費で『APOLLON』発動が可能です
※片翼をもがれました。今や片翼の堕天使です。
 それにともない以前のようなブッ飛んだ加速力と安定性を失いました。

          ○○○

 加頭が立っているのは、瓦礫の廃墟の中だった。
 空は晴れている。太陽の日差しが暖かく、ここはさっきまでの場所とは違うことを悟る。
 私はどうしたのだ? そう思いながら周囲をぐるりと見渡してみる。
 あっちこっちから、無辜なる人々の悲鳴が聞こえる。
 あっちこっちから、ひっきりなしに煙が上がっている。
 何かの騒動の真っ最中であろうか?
 話に聞いた、大ショッカーによる世界征服の映像だろうか。
 それとも、その元組織であるゴルゴムの……?
 いや、どちらでも構わない。
 これはおそらく、夢だ。ただの幻だ。
 あまりにも突拍子がなさすぎるし、こんな現実は有り得ない。
 現実の自分はどうしてしまったのだろう。まさか、ここがあの世だなんてことはあるまい。
 そう思った時、加頭は妙に耳に残る機械音を聞いた。

 ――カシャン、カシャン、カシャン、カシャン。

 背後から聞こえるその音に、加頭はそっと振り向く。
 そこにいるのは、銀色の戦士……外見的特徴だけをあげるなら、仮面ライダー。
 加頭もよく知るあのダブルによく似た複眼の戦士が、そこに佇んでいた。
 そして、そいつを加頭は知っている。
 そいつが仮面ライダーでないことを知っている。
 いや、知っているどころではない、アレは、自分だ。
 今の、シャドームーンとなった自分自身の姿だ。
 それを加頭は、何とはなしに理解した。
 ごくりと生唾を呑みこむ加頭の中に、シャドームーンの記憶が流れ込む。
 ゴルゴムの創世王となるべき戦士の誇りと矜持。
 共に誕生した兄弟への激しい闘争心。
 それは、シャドームーンの記憶というよりも、キングストーンの記憶というべきか。
 両手に長さの違う剣を二本構えて、明らかな敵意の籠った眼差しを向けるシャドームーン。
 ヤツはいま、確かめようとしている。
 この加頭順が、本当に創世王の器に相応しいかどうか。
 あの月影ノブヒコ以上の資質を持つに足るかどうかを、確認しようとしている。
 何としてでも次の創世王を決しようと言う、キングストーンの深い執念。
 それを、加頭はひしひしとこの身で感じた。
 月影が死んでしまったなら、それはそれでいい。
 だが、代わりにヤツ以上の創世王の逸材を用意せねばなるまい。
 そう考えているのだ。
「……いいでしょう……私、貴方を認めさせてみせます」
 これは試練だ。
 冴子へ到達するための愛の試練だ。
 加頭の身体が、自分のイメージする最も洗練された姿へと変わる。
 それは、黄金の装甲に、赤い裏地の気高きマントを背負った姿。
 もう現実では幻の存在となってしまった、ユートピアドーパント。
 理想郷の杖を掲げて、加頭は……否、ユートピアは、世紀王に挑む。

【加頭順@仮面ライダーW】
【所属】青
【状態】健康、激しい憎悪、目的達成のための強い覚悟、シャドームーンに変身中、自我無し
【首輪】25枚:0枚
【コア】トラ(10枚目:一定時間使用不可能)
【装備】ガイアドライバー@仮面ライダーW、超振動光子剣クリュサオル(メラン)@そらのおとしもの
【道具】基本支給品一式
【思考・状況】
基本:園崎冴子への愛を証明するため、彼女を優勝させる。
0.気絶中(精神世界では意識を保っています)。
1.冴子への愛を示すために、大道克己と美樹さやかは必ずこの手で殺す。
2.T2ナスカメモリは冴子に渡す。
3.笹塚衛士は見つけ次第始末する。
【備考】
※参戦時期は園咲冴子への告白後です。
※回復には酵素の代わりにメダルを消費します。
※アポロガイストからディケイド関連の情報を聞きました。
※アポロガイストから交戦したエターナルについての情報は詳しく聞いていましたが、さやかについてはNEVERのようなゾンビであるとしか聞いていませんでした。そのため魔法少女の弱点がソウルジェムであることを知りません。

※以下精神世界における思考。
 1.シャドームーンを自分のモノにする。

【全体備考】
※E-6市街地にイカロスの片翼が落ちています。
※E-6市街地にT2ナスカメモリが落ちています。


095:正義日記 投下順 097:怠惰 ――Sloth―― (前編)
095:正義日記 時系列順 098:敗者の刑
079:ろくでなしブルース(前編) イカロス 107:Lの楽園/骸なる月
081:Kの戦い/閉ざされる理想郷 加頭順


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最終更新:2013年07月24日 01:09