桃都百八怪

『トウトヒャクハチカイ』
薫桜ノ皇国にある都の一つ、桃都の街に伝わる怪談の総称。
桃都の街は魑魅魍魎の跋扈する魔都という一面もあり、それ故に多数の怪談も生まれた。
それらをまとめたものがこの百八怪である。

百八怪という名称であるが、実際は明らかに108を超える数の話があるようだ。


+ 【宇津川の妖花船】
【宇津川の妖花船】
桃都百八怪の一つ。
街を流れる宇津川(桃都における早河の呼び名)に夜な夜な『幽霊屋形船』が出現すると言うもの。

宇津川の岸辺には見事なまでの桃並木が存在しており、開花時には花見の名所として多くの屋形船が川面に浮かぶ。
しかしこの川は『早河』の名の如く非常に流れの速い川であり、決して事故も少なくない。
勿論花見の船を操るのは熟練者であるが、中には利益欲しさに未熟な腕で船を出す者も出てくるという。

そしてそんな目先の欲に囚われた者により起きた事故の犠牲者達の無念が『幽霊船』となって川面に漂っているのだ。


+ 【鷺丸通りの時代行列】
【鷺丸通りの時代行列】
桃都百八怪の一つ。
街の中央を南北に貫き、櫻華家の旧居城へと通じる『鷺丸通り』をこの世ならざる者達の行列が通るというもの。

深夜に突如として通りの灯りが消え、どこからともなく様々な時代の衣装を着た者達が練り歩く事がある。
だがこれに遭遇した者は彼等が通り過ぎるまで地に伏せて絶対に行列を見てはならないと言われているようだ。

仮に行列を目にしてしまった場合、どうなるかは定かでない。
しかし見てはいけないと言われているものの、この行列の様相は何故かはっきりと伝わっている。


+ 【七雀の藪知らず】
【七雀の藪知らず】
桃都百八怪の一つ。
『七条通り』と『雀宮通り』の交点付近にある小さな竹藪にまつわる怪。

この竹藪の中に入ると二度と出られなくなると言う噂。
現在は危険な場所として周囲を柵で囲み、中に誰も入れないようにしているとの事。


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最終更新:2022年06月06日 20:11