各地で犯罪を繰り返し、指名手配を受けていた
魔道化師の男。
元々は
メリークの町近郊に住んでいた
エルフ族。
顔に白い顔料を塗りたくった上に不気味なメイクを施し、薄汚れた赤装束を身に纏っている。
そして数々の危険な『プレゼント』を詰め込んだ麻袋を背負い、立ち寄った先で多くの被害を出してきたようだ。
ある日、彼は唐突に商船や客船を襲いたい気分になったらしく
ブラックシープ商会に出向いて自分を雇うよう交渉。
しかし彼の狂った思考や行動は既に知れ渡っており、飽きたら自分達に刃を向けるのではないかと反対意見が多かった。
だが狂いながらも高い話術を駆使した彼はその場を瞬く間に言いくるめ、商会側が気付いたら既に居座っていたようだ。
廃城各地に仕掛けた大量のトラップと爆弾、更に変幻自在の闇魔法を巧みに使い分け周囲の仲間達まで巻き添えにしながら徒手空拳のみの
ミスター・ヴァンパイアを追い詰めていく。
…が、放った無数の爆弾の衝撃に風化した城が耐えられなかったのか、突如天井が崩落。
巨大な瓦礫に両足を押し潰され、更に残りの爆弾が目の前にまで転がり爆発しそうになったその瞬間……
その爆弾を蹴り飛ばしたのは、直前まで戦っていた
ミスター・ヴァンパイアだった。
そして『自分の信条に徹したまでだ』と語る彼にそのまま両腕を叩き折られ、身動き出来ないまま捕縛され投獄される事となった。
だが数ヶ月後、牢から忽然とその姿を消していたという。
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最終更新:2024年01月08日 20:44