「そんな馬鹿な!」

驚愕を告げる氷山リクの叫びと共に、拳が叩きつけられた電波塔の外壁がボロリと崩れ落ちた。
加減なく打ち付けた生身の拳からは血が滲み、ひび割れた外壁を伝い滴り落ちる。

彼を動揺させたのは放送により告げられた剣正一の名によるもの。
それはヒーロー『ナハトリッター』の真名である。
『シスバースレイヤー』たるリクとはジャパン・ガーディアン・オブ・イレブンにおける同僚の関係に当たる人物だ。

だが、彼にとってはナハトリッターはただの仲間ではない。
ブレイカーズに浚われ、悪の手先として洗脳を受けようとしていた氷山リクの窮地を救ってくれた恩人である。
そして改造人間として普通の生き方を失った自分に、ヒーローとしての生き方を示してくれた人生の師でもあった。
そんな男が失われて冷静でいられるはずがない。

「――――落ち着きなさい。すぐ熱くなるのは貴方の欠点よ。
 まぁ、敵対してる側としてはそのまま改善しなくてもいいんだけど、少なくとも私の相棒している間は控えてもらえるかしら?」

白く冷たい、冷徹な色を帯びた声が響く。
それは冷静であるというより冷徹であろうと努めて感情を抑えた声だ。
その態度がどんな言葉よりもリクには堪えた。
佐野蓮』の名が呼ばれ、今の放送で仲間を失ったのは白兎も同じである。
そんな彼女が気丈に振る舞っているというのに、怒りを抑えることが出来ず発散してしまた自らをリクは恥じた。

「悪い」

頭を冷やすしたリクは少しだけバツが悪そうに頬を掻く。
その謝罪を白兎は気にしてないと言う態度でクールに流した。
お互い頭を切り替え、目的へと意識を戻す。

「じゃあとりあえず、ここを調べておくか」

仲間の捜索やエネルギーコアの回収などの目的は多々あるが。
まずは覆面男の登場により中断してしまった、電波塔の調査を始める事にした。

灯台の様なコンクリート造りの電波塔の入り口を開き、リクを先頭に内部へと侵入してゆく。
入り口を潜った先には、飾り気のない打ちっぱなしのコンクリートのフロアが広がり、その奥にはエレベータと鼠色の扉が一つ。
恐らくは上階に向かう階段の踊り場へと続く扉だろう。

「とりあえずこのフロアには何もなさそうだな」
「そうね」

念のため少しだけ探索を行い、そこには何もないことを確認したところで、次のフロアへと進むことにした。
この状況で逃げ場もなく動くかどうかも分からないエレベータを使う程二人とも愚かではない。
電波塔の高さからして少し長い道のりになるだろうが、素直に階段へと向かうことにした。

「そういやさ、社長が回収した女の子の支給品に工作用の道具があっただろ?
 あれでこの電波塔を弄って外部に現状を送ったりできないのか?」

長い階段をのぼりながらリクが後方の白兎へと問いかける。
その言葉の通り、白兎の回収したアザレアの支給品の中に工作セット一式が含まれていた。
軍事スキルを持つ白兎がこの道具を使えばある程度の電子器具ならば操作が可能だろう。
だが、この提案に対して白兎の反応はあまり芳しくはなかった。

「……まあ工作スキルの一つとしてそういう技術も持ってなくはないけど。
 あまり期待しないでよね。どうせ電波塔としての機能なんて最初から潰されてるだろうから」
「ま、そうだろうな」

ここが主催者の用意した舞台である以上、そんな抜け穴は事前に潰しておくのは当然の処置だろう。そうでなければザルすぎる。
それはリクとしても予測していたのか、あっさりとその言葉に納得して会話を打ち切る。

そうして長い折り返し階段を上ってゆくと、電波塔の中部にある操作室と書かれた扉の前に辿り着いた。
試しにノブを捻ってみれば踊り場から続く入口には鍵がかかっておらず、警戒をしながらも慎重にリクはその扉を開いてゆく。
錆びついたキィという音と共にゆっくりと扉が開く。
忍び込むように操作室に入ったリクが、中の危険がないことを確認すると後方で待機していた白兎を呼び込んだ。

操作室は展望台も兼ねているのか、ドーナツ状のフロアは全面ガラス張りで、周囲の風景が全面見渡せるようになっていた。
だが、当然ながら中に入った二人は風景を楽しむでもなく、中央の一角に備え付けられた操作盤へと足を運んだ。
白兎は確認するように操作盤に手を掛けると、適当にいくつかのスイッチを操作する。

「………とりあえず、電気は生きてるみたいね」

そう言うと白兎は荷物から工具を取り出す。
そしてドライバーで操作盤の蓋を開くと、中の配線を弄ったりパチパチとスイッチを操作し始めた。
とりあえず、見守るしかないリクは手持無沙汰なのか、作業をする白兎へと話しかける。

「どうだ、いけそうか? それともやはり難しそうか?」
「少し黙ってて」
「はい」

しかし集中の妨げになるのか、ぴしゃりと言葉を切られたので黙って見守る事にした。
そのまま周囲の警戒をしながら、リクは白兎の作業風景を見守っていたのだが、作業を続けてゆくうち白兎の顔色が徐々に真剣みの帯びた色に変わってゆくことに気づいた。
その顔色の変化に、リクが気遣うように声をかける。

「大丈夫か? まあ、元からダメ元だったわけだし、無理だったとしてもそこまで深刻になる必要はないぞ?」

だがそのリクの声に白兎は答えず、操作盤の前で無言のまま作業を続ける。
そして暫くそうした後、作業を終えたのか、ふうと一息つくと操作盤からリクへと向き直った。

「結論から言うわ。電波塔としての機能は生きているし電波も問題なく送れたわ」

その言葉にリクは僅かに驚いた。
それは意外な展開ではあるが、悪い展開ではない。

「なら、」

これで救助を求められたのか、と続けようとしたリクの言葉を、白兎が「けどね」と遮る。

「生きているけど、届かなかったの。
 届いているのは島内の施設だけで外部にはどこにも届いてない。
 氷山くん、これがどういう意味か分かるかしら?」
「島の周囲に妨害電波が流れてると言うことか?」

リクの答えに白兎は静かに首を振る。

「その可能性もあるでしょうけど、わざわざ妨害電波なんて用意するなら初めから電波塔の機能を壊しておいた方が手っ取り早いと思わない?
 ここがそのまま放置されていたのは多分、最初からそんなことをする必要がないからなんだわ」
「する必要が……ない?」
「そう。単純に電波の届く先がないのよ。
 電波の届く範囲はね基本的に高さに比例するの。電波塔がバカみたいに高かったり山頂に置かれることが多いのはこのためね。
 この電波塔の場合は……そうね、多分周囲50Kmってところかしら、島内の施設を除けばその範囲内に受信先がないって事」
「じゃあ、ここは正しく孤島って事か」

周囲50Kmに渡り、電波がどこにも届かなかったという事はその範囲に何もないという事を示している。
脱出するにしてもかなり面倒なことになるなと、リクは眉間にしわを寄せた。

「単純に考えればそうなるかもしれないわね。
 けど、あるいは別の可能性も考えられると思わない?」

可能性? と一瞬リクは疑問符を浮かべるが、すぐに白兎の言わんとする可能性に思い至る。

「……おいおい、さすがにそれは」

ありえないと首を振り、苦笑いを浮かべるリク。
だが白兎の表情は真剣身を帯びたまま、変わらない声で言う。

「ないと、言いきれるかしら。
 この舞台自体が、ワールドオーダーによって創られた異界であるという可能性が――」

この孤島が、いやこの孤島を取り囲む隔離された空間自体が、異能によって創られた世界である。
白兎はその可能性を訴えていた。

「しかしな、そんなレベルの異能者なんて俺でも知らないぞ?」
「あら。創造の魔女の噂くらい聞いたことあるでしょ?」
「そりゃあ……噂を聞いた事くらいはあるが、それは都市伝説だろう? まったく覆面と言い都市伝説の多いことだな」
「案外その辺を狙って集めてるのかもね。マニアだったりして」

まさか、とリクはその冗談を笑い飛ばし、白兎も苦笑を返す。

「まあ一から創ったというのが言い過ぎにしても、境界を何かしらの方法で区切っている可能性は非常に高いわ。
 参加者の脱出を阻む仕掛けが首輪だけ、というのは片手落ちだもの。
 首輪が取れて爆破のリスクが無くなれば、最悪、貴方なら泳いで脱出できてしまうんだから、別に仕掛けがあると考えるのが妥当だわ」
「まあ……100Km位なら遠泳できるけどな」

そう言いながらリクは窓際へと移動し周囲を見渡す。

「ここから見える先に何も見えないってことは物理的なモノじゃないってことだよな?」
「そうね」

辺りを一望できる展望台から見ても、遮蔽物らしきものは見当たらない。
あるとすれば不可視の結界か、それとも断絶した異界か。
リクは思案するように口元に手を当て呟く。

「そうなると脱出に必要なのはヘリや船じゃなく結界破りや異世界渡りって事か?
 悪いがその手のスキルは門外漢だぜ」

シルバースレイヤーの戦闘能力はJGOEはおろか国内ヒーローの中でも随一だが、反面、その他の特殊能力は殆ど持っていない。
それでも、過去にその手の事態に巻き込まれた際に、手を変え品を変え力技で解決してきた辺りは流石の問題解決能力と言えるのだが。

「それは最初から期待してないからいいわ。言われなくとも貴方が直接戦闘バカだってのは知ってるもの。
 ついでに言えば、ここに呼ばれたヒーロー二人もそうね。
 ナハト・リッターは器用ではあるけど異能持ちではないし、ボンバー・ガールも戦闘向けの異能しか持っていない。
 定められたルールを破れるようなキャストを呼ぶはずがないんだから当たり前と言えば当たり前だけど」

ここに集められたヒーローは全て直接戦闘系の能力者ばかりだ。
戦うばかりがヒーローの仕事ではない、もっと工作や探索などの支援に特化した能力者も数多くいる。
もちろんそれはヒーローに限った話ではない。
リクと白兎の知る限りブレイカーズや悪党商会から集められた面子も、その傾向が見受けられる。
この偏りは無視できないレベルだと言えるだろう。

「それが俺らが選ばれた理由か?」
「さあ、どうかしら? そもそも根本的な事を言えばヒーローなんて呼ばなければいいんだから。
 わざわざ貴方たちを呼んだ理由はまだ明言できないわ」

何故殺し合いなど開いたのかも疑問だが。
何故この人選で殺し合いを開いたのかもまた疑問の一つである。
単純に殺し合いを実行したいだけならば、ヒーローや異能者と言った反旗を翻しそうなものは入れるべきではない。

「けどさ、仮にここが異界だったとしても、これだけでかい異界を作ったら流石に周りも異変に気づくんじゃないのか?
 そうなれば逆に助けも来やすくなると思うんだが」

事態の規模が大きくなると言うのは悪いことばかりではない。
それだけ隠匿するのが難しくなるという事である。
事件が明るみになれば対処できる専門家などいくらでもいる。

「助け、ねぇ。もしかしたらそれはあまり期待しないほうがいいかもしれないわね……」

だが、白兎はそう消極的に言葉を濁す。
リクは白兎が根拠もなく後ろ向きな発言をする相手ではないと理解している。
そう言うからには何か理由があるはずだろう。

「助けが期待できないって、根拠は何だ社長?」
「氷山くん、私たちがいなくなって今ごろ外がどうなってると思う?」
「どうって……そうだな。そろそろ異変に気づいて、対策立ててる頃だと思うぞ」

裏の大物がこれだけ一気に行方不明になれば嫌でも騒ぎになるだろう。
少なくともリーダーを含めて3人が行方不明となったJGOEはとっくに動いているはずである。

「ええ、貴方たちがいなくなったことにJGOEが気付けばすぐにでも動き始めるでしょうね。
 そして例え事態がJGOEで手に負えない規模だったとしても、手におえないと判断した時点で他のヒーロー組織なり国選のいる政府なりに助けを求めるでしょうから、事態の解決はされるでしょうね」

リクもは肯定の頷きを返す。それはリクも同意見だ。
ヴィラン側に比べて、ヒーロー側の利点は連携が容易に取れるという点である。
事態を起こしたのがワールドオーダー個人なのか、それとも背後に組織が存在するのか不明だが。
例え、どんな規模であろうとも、それに見合う規模で対応できるヒーロー側に敗北はない。

「けどね、問題はそれがいつになるかって事よ」
「おいおい、ヒーロー(おれら)をあんまり舐めてくれるなよ。
 本腰上げて事態の解決に臨めば、どんなに長くとも3日以内に蹴りがつくぜ?」

首謀者を追い詰め、背後関係の洗い出し、組織の殲滅するとなればかなりの時間がかかるかもしれないが
この事態を解決するだけならば、それほど時間はかからないだろう。
それこそ一瞬で片が付く。

「そうね。国内のヒーロー組織が本気で対応すれば、そうなるでしょうね。それは否定しないわ」
「じゃあ何が問題だって言うんだよ?」

その問いに、白兎は目を細めた。
リクの推察は正しいが、それはあくまでヒーロー側の目線での考えである。
反対側いる者として、冷たい声で悪党側の推察を述べた。

「――――ブレイカーズよ」

「ブレイカーズ? ……まあ確かに現状一番厄介な相手ではあるけどさ。
 それでもあいつらだって大首領と大幹部が抜けてそれどころじゃないだろ?」

国内を拠点とする秘密結社の中で最も大規模なのがブレイカーズである。
目下におけるヒーローたちの最大の敵。
だが、大首領である剣神龍次郎と大幹部であるミュートスがこの場に拉致され。
その結果、指揮系統を失ったその損失はJGOE側よりもはるかに大きいはずである。

「いいえ逆よ。ブレイカーズって一枚岩な組織じゃなくて、あらゆる方面の力を持て余した連中を片っ端から集めてる組織でしょう?
 そんな奴らを剣神龍次郎が無茶無茶なカリスマで従えて、ミュートスが作戦指揮を執って纏めてるのがブレイカーズの基本なの。
 そんな組織で、血の気の多い連中を束ねて抑え付けていた頭がいきなりいなくなったらどうなると思う?」

力に対してソレ以上の力で無理やり蓋をして方向性を与えていたのがブレイカーズだとしたら。
その蓋が外れた時の反動はどうなるのかなど、考えるまでもない。

「怪人どもが好き勝手暴れ出すのも時間の問題ってこと、か」
「そう。そうなれば、その事態に便乗する組織も出てくるでしょうね。
 そしてそうなると問題なのは、ヒーローたちもその暴走の対応に追われてる可能性は高いってこと。もちろんあなたのJGOEもね」
「ってことは、つまり」
「そう。だから助けは期待できないかもってことよ」

説明されてみれば、白兎の語る予測はあり得る話だとリクも納得する。

「ま、結局は自力で解決するしかないということだな。
 上等。元からそのつもりだから問題ないさ」

そう言って気合を入れるように拳を掌に打ち付け息を吐く。
強がりでもなんでもなく、救援要請は保険の保険だ。最初から助けなど待つつもりはない。

「そういやさ組織って言うなら、ラビットインフルはどうなんだ?
 社長が抜けてヤバいんじゃないか?」

リクがふと浮かんだ疑問を口にする。
その問いかけに対して白兎は顎に指をさして考えるようなポーズをとった。

「うち? そうね。表の経営の方は優秀な役員たちとブレインがいるからいいとして。
 裏の方もまあ、便乗して暴走するような人はいないと思うわ。
 この辺は規模が大きくないのが幸いしてると言えるのだけど、うちは一枚岩だからね」

溜息を付きつつもどこか自慢げに肩をすくめる。
どんなことになろうとも暴走することはないという部下たちに対する信頼感の表れだろう。

「いや、そうじゃなくて。社長が行方不明になったんだから、あいつら躍起になって探すんじゃないか?」
「え?」

リクのその言葉に白兎が目を丸くする。
暴走する可能性ばかりに頭が行って、自分を探索するために無茶をする可能性を考慮していなかった。
部下たちの事を考えてはいたが、部下たちが自分をどう思っているかを見落としていたのだ。

「まず……そっちの可能性は考えてなかったわ……。
 けど、そうね。考えてみればうちって意外とフリーな立ち位置ではあるのよね」

見落としは見落としで反省するとして、頭を切り替えもしそうなった場合のメリットを考える。
悪の組織であるが故に例えブレイカーズが暴走しようとも治安維持のために対応する必要はなく。
一枚岩であるが故に頭がなくとも意思は統一されており、弱小であるが故にマークも薄い。
裏の仕事に関わる人員は少ないが、その分教育は行き届いており少数精鋭である。
どんな事態になろうとも身軽に動けるというのは強みだ。

「……けど、自分で言うのもなんだけど、あれだけの異能を持つ主催者にラビットインフルが太刀打ちできるとは思えないわね。
 心配してくれるのはありがたいけど、下手なことはしないよう祈るしかないわね……」

若干不安げながらも、そう締めくくる。
部下たちに指示が出せない以上、どれだけ心配した所で意味のないことだろう。
あとは信じるしかない所だ。

「そう言うJGOEの方はリーダーであるあなたを欠いて大丈夫なの?」

仮に暴動が起きるとしたら、対応するJGOEの戦力低下こそ懸念すべきところである。
その問いにリクはうーんと頭を捻った。

「リーダーと言われてもな。『特公』持ってるのが俺だけだから、形式上そうなってるってだけだよ。
 俺がいないからと言って、どうこうなるような連中でもないだろ」
「そうかしら。意外といいリーダーやってたと思うけど」
「だといいがな。まあ仕切ってはいたが、指揮していたわけじゃないからな。
 基本各自の判断で動く奴らの集まりだし、オペレーターたちがいれば大丈夫だろう」
「まあ確かに、密に連携を取るというより、スタンドプレーの結果として生じるチームワークって感じよね貴方たちって」

白兎は呆れ交じりにそう呟く。
ジャパン・ガーディアン・オブ・イレブンとは国内で個別に活動していた有名ヒーローを集めたオールスターチームだ。
だが、なにせ集まったのはそれまで個別でそれなりの実績を残してきたヒーローたちである。
オールスターと言えば聞こえがいいが、スポーツなどのそれと同じく個人の能力は高いが個性と個性がぶつかり合いで、その実まとまりがない。
実際ボンバー・ガールもJGOEの面々とではなく、これまで行動を共にしていた外部の協力員と共に活動している。
連携面に秀でていたのはそれこそナハト・リッターくらいのモノだろう。

「ま、そういう事だな。
 俺がいなくともJGOEのやつらは負けない。それはここにいるボンバーガールやナハト・リッターだって同じだ。
 何より、あのナハト・リッターがただで死ぬはずがない。
 この場でもあいつらはあいつらなりの最高のスタンドプレーを見せて、何かを必ず残しているはずだ」

希望的観測ではなく、強い確信と信頼を持ってシルバースレイヤーは言う。
その言葉に白兎も心から頷いた。

「なら私たちも負けてられないわね。事件解決のMVPでも狙いましょうか」
「そうだな。そうさせてもらおう」

互いに冗談めかしてそう言いながら、リクと白兎はさらに事件解決への決意を強めた。

【H-6 電波塔操作室/朝】
【氷山リク】
状態:全身ダメージ(小)左腕ダメージ(中)エネルギー残量57%
装備:なし
道具:基本支給品一式、ランダムアイテム1~3(確認済み)
[思考・状況]
基本思考:人々を守り、バトルロワイアルを止め、ワールドオーダーを倒す。
1:エネルギーの回復手段を探す
2:火輪珠美空谷葵と合流したい。
3:ブレイカーズ、悪党商会を警戒。
※ブレイカーズ、悪党商会に関する知識を得ています。
※心臓部のシルバーコアを晒せば、月光なら1時間で5%、日光なら1時間で1%エネルギーが回復します

雪野白兎
状態:健康
装備:なし
道具:基本支給品一式、工作道具(プロ用)、ランダムアイテム1~4(確認済み)
[思考・状況]
基本思考:バトルロワイアルを破壊する。
1:氷山リクの回復手段を探す
2:空谷葵、火輪珠美と合流したい。
3:ブレイカーズ、悪党商会を警戒。
※ブレイカーズ、悪党商会に関する知識を得ています。

087.悪童死すべし 投下順で読む 089.偶然な予定通り
086.Red Fraction 時系列順で読む
第五十二話 恐怖!怪人覆面男の正体!! 氷山リク 黄昏時に会いましょう
雪野白兎

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年03月02日 17:43